鮭さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

鮭

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ヴァンパイア(2011年製作の映画)

3.6

観たのは相当前、DVDになりたての頃でした。
岩井俊二監督作品なので、やはり映像美と作り込まれた世界観に引き込まれます。
でも喉にもたついてくるような暗い感情が沸いてきてしまうのも、監督ならではかなぁ
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アズミ・ハルコは行方不明(2016年製作の映画)

3.7

とてもイマっぽい映画です。手法もキャストも全部スタイリッシュだし。
でも根底にあるテーマは、現代にもうっすら残る男尊女卑に対するアンチテーゼのような。

アズミハルコが居なくなったあとと、居なくなる前
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

4.0

さすがの石井裕也監督です。
詩集をどういう風に表現するのかなと思いましたが、原作の世界観そのまま、ストーリー単体で見ても素直に好きになれる映画でした。

そしてシーンとシーンの繋ぎ目が秀逸。
パチパチ
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.9

特別でない、ふつうの男女の話です。でも、恋愛映画というよりは、登場人物たちの人生の一部を切り取った映画でした。
カメラワークや途中たびたびある遊び的な演出にもなんの違和感もなく。
日常の描き方が丁寧で
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殿、利息でござる!(2016年製作の映画)

3.7

なんだかNHKにありそうな、ドラマを観ながら歴史学べる的な感じの映画でした。
これは嫌味ではなくって、庶民の暮らしを私たち現代人がわかりやすいように咀嚼して描いてくれているから、とても感情移入がしやす
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グッド・ストライプス(2015年製作の映画)

4.0

よくある邦画の気だるい系だろうなぁと手を出さずにいたら、観てみてびっくり。ちょっと、いや結構好きでした。

内容は、倦怠期の気だるいカップルに妊娠が発覚して…というもの。
気だるいは気だるい。めちゃく
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

4.2

やはりクストリッツァはすごい。。!
暗い辛い戦争を、こんなに俯瞰でからかうように描ける人って、他にいないんじゃないかなぁ。
フルメタルジャケットともまた全然違うくて。
戦争はどうしようもできないそこは
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DESTINY 鎌倉ものがたり(2017年製作の映画)

3.4

最先端の技術で映画化されたおとぎ話、という感じでしょうか。
好みは分かれるかな!わたしはわりと好きです。

古くから人間と魔物が共存している鎌倉に、先祖代々住んでいる作家の主人公。
歳の離れた妻もだん
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昼顔(2017年製作の映画)

3.3

ミーハー心でDVD新作レンタル。笑

ぶぁぁぁぁぁ、としか出てこない。。
報われないだろうとは思いながらも、報われなさすぎて、もう。。
せめて指輪は、さわに見つけさせてあげてほしかった。。

う。う。
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カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

3.2

正直、もう少し面白いかと期待してしまっていた〜。あば〜。
まぁでもこんなもんですかね。お好きな方がいたら、こんな感想でごめんなさい。

冴えない主人公が美女と出逢って熱烈に恋して、でもその美女は恩人で
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.2

最高!
思わずそう言いたくなります。
THE 映画館で観たい映画。

初っ端からワクワクして、エマ・ストーン演じるミアの可憐さに惚れ惚れ、ライアン・ゴズリング演じるセブのピアノにうっとり。

あれ?こ
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ハローグッバイ(2016年製作の映画)

3.8

瑞々しい女優2人を邪魔せず、それでいて存在感たっぷり、さすがのもたいまさこ。貫禄。安定感。
主人公の2人、とてもとても良かったです。

菊池監督の映画は、ディアーディアーディアー以来2作目の観劇で、前
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銀魂(2017年製作の映画)

3.5

銀魂好きのいとこと、楽しく観劇。
エンタメ〜って感じで、若めの男女はもれなく楽しめるのではないだろうかと。
豪華なキャストで楽しそうで、そこがとても良いです。
エンタメ〜でした。

パターソン(2016年製作の映画)

4.3

はいはい、ジム・ジャームッシュだからシュールでお洒落系なあの感じね、と思っていた自分に喝。
すごく美しくて愛おしい映画でした。

でも、退屈に感じてしまう方がいるのも、それはそれで間違いじゃない。
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.8

グザヴィエドランが描く家族を見ると、国なんか関係なく家族ってみんなこうなのか、と思う。
売り言葉に買い言葉ですぐ揉めて、かと思ったら突然笑い出して、、
重苦しい雰囲気だけど時々笑ってしまうやりとりもあ
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

3.9

男性が描く女子高生は、気難しくなくて、しがらみを気にしていなくて観ていて楽しい。
にしても女の子たち、いい表情しますー。可愛かった。。!

コピーライターの方が監督さんとのことで、言葉遊びやセリフを極
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

5.0

多くは言いたくない。
綺麗な、とても美しい映画でした。
荻上直子のこれが観たかった。
レンタネコなんて撮らなくていい。待っていた。
彼女のつくる作品は癒し系じゃない、浄化してくれるんです。

前情報は
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.3

いや〜凄い凄いと、噂には聞いていましたが。
比較的序盤からラストまで、いろんな種類の涙が次々に。観終わったあとは泣き疲れて呆然とするほどでした。

テーマは本当に普遍的なものです。死にゆく病気の母と残
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

3.6

男の人は昔から奔放な美女に振り回されるのが好きですね、ほんと。って映画です。
ゴダール作品を完全に理解するのが難しいことは「勝手にしやがれ」で教えられたので、そう思いながら観ると比較的内容入ってきまし
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怒り(2016年製作の映画)

4.2

ふぅ。想像してたものの、やはりずっしりと来る作品。

予告編だけで知ったつもりにはならないほうがいい作品だと思う。少なくともわたしは予告編を見ただけのときとは印象が結構違った。
これは、完全な人間ドラ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

やっと、下高井戸シネマに来てくれた。やっと、観られました。
小説も大事に大事に読んで、ずっと寝かせておいた気持ちが爆発。
すごーく良かった。
西川美和監督の中で、わたしは一番すきかもしれない。

原作
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SCOOP!(2016年製作の映画)

4.0

福山雅治のギャップ狙い、だけじゃなかった。あまり情報入れずに観られてよかった。
観終わった今、わりと脱け殻状態です。

下っ端時代、食らいつくのに必死だったあの頃を、野火に重ねながら観ました。
だから
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.0

戦争映画は嫌いです。
というか、苦手。
やり場のない悲しさと逃げ場のない絶望に、観終わってからもずーっと苛まれてしまうから、どうしても避けてしまうジャンルです。

そんな戦争映画の中で、この作品は唯一
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コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

3.6

効果的な色彩に、平面のようでワンカットでも見せられるようになっているセット、それを追う計算されたカメラワーク、人々を取り巻く食欲性欲グロ、、etc
とにかく映画芸術性の高い作品です。

でもわたしは、
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東京家族(2012年製作の映画)

3.7

小津作品への尊敬の念を感じます。
比べる必要も無いと思うし、これはこれでわたしは好きです。

家族の関係性って、どんどん変わっていく。疎ましい時だってある。
この映画にもそんな切なさと、だけどそれまで
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.3

高校生のときにレンタルして初めて観て、色んな気持ちになった作品。
正直、最初は少しザワザワと嫌な感じがしてそこまで好きになれなかった。

色んな人間がいて怖くもなったし、薄気味悪くも思ったし、恒夫を裏
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おくりびと(2008年製作の映画)

3.6

この「おくりびと」の最大の強みはやっぱり納棺師という職業を主題にしたことだと思う。世間に広く知れ渡ったのはこの映画の功績ですね。
主人公も主人公の妻も、始めは納棺師に私たちと同じであまり明るくない印象
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.1

楽しくてちょっぴり切なくてかわいい映画です。
家族の関係性がうまく描かれているので観ていて自然と笑みがこぼれます。
何よりおじいちゃんと孫の仲良しさがいいよね。
ただ、ラストのダンスシーン、私どうして
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マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

3.9

さすがのウォン・カーウァイ。演出がとてもお洒落です。
とは言え観たのはだいぶ昔なので、うろ覚え。
ジャケットにもなっている、あのカウンター越しの最高にお洒落なキスシーンのことと、ノラ・ジョーンズって演
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八日目の蝉(2011年製作の映画)

4.0

この永作博美には、本当に泣かされました。
あの人天才です。

ヒミズ(2011年製作の映画)

4.1

湿度80%で風も一切吹かないクーラーも扇風機もない地獄のように寝苦しい夏の夜。。。。もうそんな勢いで苦しいです。
主人公たちが背負わされているものが大きすぎていて観ていて辛い。。逃げたい。。
追い詰め
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.7

私のキューブリック映画鑑賞デビューはこれです。
スタイリッシュな映像表現と練られた色彩のバランスに、
こ、これがキューブリックか、、、と10代の頃の私は慄きました(笑)
実際名作だと思うし、好きと言わ
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.5

適正・不適正が生まれてすぐ割り振られ、逆らえない運命を背負っている主人公たち。
ジャンルで言ったらSF映画だろうし、そうなると私はあまり明るい分野ではないのだけれどガタカは別です。
友情や信頼関係につ
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ウォーターボーイズ(2001年製作の映画)

4.2

大好きなエンタメ映画のひとつ。中学生の頃ハマりにハマってVHSが擦り切れてしまうほど繰り返し観ました。
ここから私の中で空前の玉木宏ブームがきました(笑)懐かしい…。
単純明快でとてもわかりやすい作品
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シザーハンズ(1990年製作の映画)

3.5

泣ける映画と名高い今作、ジョニー・デップ大好き人間のわたしですが、あんまり泣けませんでした。
ただ、おとぎ話のような世界観・美術と、それを演じきれるジョニーは素晴らしいの一言。
切なくて、でも愛らしい
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

4.2

ナタリー・ポートマンの可憐さと、ラストにかけての怖いほどの美しさにクラクラします。ラストのバレエのシーンなんて、圧巻。
だけど、真面目で優等生な主人公が、絶対的な自分のポジションを奪われてしまうという
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