ゆきさんの映画レビュー・感想・評価

ゆき

ゆき

映画(1813)
ドラマ(132)
アニメ(0)

三姉妹(2020年製作の映画)

3.9

資格と能力

煩わしくも愛おしい血の繋がりを、痛烈な展開で回顧させてくれる一作でした。
エンドロールの2曲目がシニカルすぎ。
全体的に祈るだけではどうにもならなそうな状況の家庭環境を見せつけられる11
>>続きを読む

茲山魚譜 チャサンオボ(2019年製作の映画)

4.0

多幸

生きる意味を追い求める二人の関係性がとても心地いい時間でした。
水彩画のようなモノクロ。
偉大なる自然と、着飾らない人たち。
苦しい生活の中でも、心を寄せあいながら生きる島民の穏やかな表情が印
>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.1

선의(善意)

子供の未来を祈るような一作でした。
それぞれの立場から思惑を以て寄り合った大人たちだが、時間を共にするほど思いやりが深くなっていく。
釜山から始まった旅路で、親近感が愛情に変わっていく
>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

排除

制度の対象者と役割を担う者たち。
立場の違う人たちを繋ぐ、多面的で挑発的にも思える一作でした。
オムニバス作品『十年 Ten Years Japan』の中でも印象深かった世界観が、より彩度が高
>>続きを読む

わたし達はおとな(2022年製作の映画)

4.3

畜生

感情のまま相手に向き合ってた過去と、押し殺すことも覚えた現在とのすれ違い。
〝おとな〟の線引きはどこから?
経済的にも世間的にも自立してない、サークルをカンパニーと言い直す男。
今を共にする苗
>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.9

できる範囲で。

「発信」の過信は狂気的な武器であり凶器にもなり得る。
2年前に撮影を終えていたという今作ですが、なんともタイムリーなこと。
終始きっちりと胸糞の悪いキャラクターばかりだった(爆褒め)
>>続きを読む

オーディブル: 鼓動を響かせて(2021年製作の映画)

3.7

憤激

青春の1ページを垣間見るドキュメンタリーでした。
メインとなるのは、CODAとは異なり家族の中で唯一ろう者である少年。
スポーツでの挫折とチームでの再起を軸にしつつ、身体的障害や友人の死という
>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.9


両面を見てる娘と世界に境界線を置く家族の物語。
父親の口の悪さと下ネタがなんともいえない塩梅の飽和剤だった。笑
「送り出す覚悟」って両者にとってターニングポイントになる。
母と娘の朝食時の会話が印象
>>続きを読む

私だけ聴こえる(2022年製作の映画)

3.8

私は私でいい

「はみ出し者」と自分達を呼称する子供達。
子供達といいつつも、15歳という多感な年齢の彼・彼女たちは、疑似的な大人にも見えた。
別の作品で知った、CODA(Children Of De
>>続きを読む

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.8

摩擦

「そちら側」という線引きはあくまで平面的すぎると痛感する時間だった。
殺伐としつつも青春感のあるドラマ版に惹かれ、原作を読んだ。
全8回のドラマと異なり、映画は121分に凝縮させなければならな
>>続きを読む

ひらいて(2021年製作の映画)

3.7

態度。

三者三様な暗晦さを紡ぎ合わせた時間だった。
原作未読。山田杏奈さんブームで鑑賞。
「自分しか好きじゃない人」と「相手を重んじる人」。それぞれに歪んでた。
目に焼き付くような魅せるシーンが多い
>>続きを読む

夜を走る(2021年製作の映画)

3.8

いってらっしゃい

「優しい人は悩み、虐げられる」のです。
そして“素敵なお顔”を世間に晒していく。
いい意味で感情の置き所がわからない作品でした。
脳と心を洗えと言われているような、洗車シーン。
>>続きを読む

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.8

友情

人って思ってもみないふうになるものだから。
少しの勇気と優しさが重なりあう物語でした。
好奇心の矛先はいくつになってもアップデートされる。
雪さんがわたわたと漫画のビニールの外す姿は、高揚感が
>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

4.3

居心地。

更紗の自然体な感情に委ねるように心拍数あがる前半。文の焦燥感を体現するような混沌としたざわめきが続く後半。
世間が見たがる側面に抗うことなく生きてきた2人の時間がとても丁寧に紡がれてた。
>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.8

捕食

歯が白すぎる人はどこか怖い。
「みんな好きになる」男、彼は苦痛を与えてあげることが生き甲斐だった。
ざらついた画質と雅也のガラス玉みたいな生気のない瞳、ずっと匂わせてる絶妙な気持ち悪さ。
雅也
>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.8

役割分担

「リアル以外の場所」を満たすべく奮起する職人たちの闘いを見た。
全人物にスポットが当たるお仕事ムービー。
笑顔のない吉岡里帆さんが、チームの先頭に立つプレッシャーや孤立感、世間の声と対峙し
>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

3.8

バディの名

生命ノ舞を観た。フェス感満載。
歌い繋がれるべき魂の云い伝えは物語となり、斬新なビートで民衆を躍らせる。
アニメーションの力強さと勢いある楽曲に押し切られるかと思いきや、きっちり人情ドラ
>>続きを読む

ツユクサ(2022年製作の映画)

3.8

恋路

いくつになっても“恋愛対象”でいること。
ほろ苦い経験を超えてきた女たちを軸に、人として心を通わせる様を見守る時間。
少しファンタジックで小咄的な展開でした。
クスッと笑えるシーンとハッと気づ
>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.8

Blah blah blah blah

穏やかな起伏が非常に心地良かった。
モノクロで色を抑え、BGMも抑えた印象の言葉を重視した作品かと思いきや、少し違った。
回答を急がず人として対峙する、男2人
>>続きを読む

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.0

ズレ

儚気な映像できっちりと銃抑止の意思を示した作品でした。
実際に起きた惨劇。この日までを紡ぐ展開。
幼少期の映像から始まる今作は、周囲の変化に過敏な青年の決断に重点を置いている。
無垢に笑う彼は
>>続きを読む

ペンギンが教えてくれたこと(2020年製作の映画)

3.9

示唆

素敵な環境と家族の回復を見守る時間。
ドラマチックにしようと思えばもっと過剰に描ける題材だとは思うのですが、精神面に寄り添ってとても繊細に仕上げている印象でした。
「ペンギン」の成長が家族の変
>>続きを読む

愛しい人から最後の手紙(2021年製作の映画)

3.6

色恋

過去は人を虜にする。
現代と過去。二組の恋愛の行方を追う展開。
感情に身をゆだねて人生の決断をする危うさがなんとも美しく描かれていること。
手紙というワンクッションで言葉が一気に艶やかになる。
>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

4.1



シリーズもついに3作目。
ダンブルドアとグリンデンバルドの関係性を深堀する。
エズラのショッキングなニュースに気を落しながらも、やはり魅了されてしまうあの哀愁。
今回はグリンデンバルドはジョニー
>>続きを読む

浮き草たち(2016年製作の映画)

3.6

掛け違い

初心なラブでした。
ちょっとした言葉の綾が命取りになる関係性の二人。
色んな町の空気感も楽しみつつ、二人の感情に目を奪われる時間。
「私たちのはじまりだよね?そうでしょう?」
×××
兄の
>>続きを読む

PITY ある不幸な男(2018年製作の映画)

3.6

ヒロイン

移り行く他人の関心に敏感な男。
ラストに向けて加速する執着心にも病名があったようだ。
『ロブスター』の脚本家と知って納得。
狂気とギャグは紙一重かも。
×××
一人息子と愛しい妻。何不自由
>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.6

過多

Everything mom does for you
終始、頬の筋肉が歪む展開でした。
物語が進むごとに娘の表情がしっかりしていく。
誰のためでもなく、高ぶる感情を押し付けるのは狂気にしかな
>>続きを読む

ビバリウム(2019年製作の映画)

3.6

解放

カッコウって他の鳥にヒナを育てさせるんですね。
夢現な世界観と完成度の高いビジュアル。
トイストーリーの子供部屋みたいな空は、一向に変わり映えしない。
でも人間である以上美しさでは生活を満たす
>>続きを読む

君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

4.1

欠落

希望と現実は相いれない。
「ずっとずっと、一生気にしてる」こんなとっ散らかった言葉で救われる人もいると思う。
死や生命力、日常の喪失感を軸にして展開する一作。
決してリズミカルな物語ではないけ
>>続きを読む

余命10年(2022年製作の映画)

3.7

秘密

“遺される”側の緊迫感が非常に印象的な一作でした。
安定して映像が幻想的で見惚れる。藤井監督、今井さん×平山さんチームの画は大好物。
抜け感のある空撮と息が詰まるような室内、イエローとブルーの
>>続きを読む

いま、会いにゆきます(2004年製作の映画)

4.0

人生で何回目なんだろうというくらい梅雨前になると観たくなる。
今回は「余命10年」の試写会前に。

ファンタジックかつ美しく淡い画の作品が好きになったのはこの映画がきっかけだと思う。
ラブストーリーで
>>続きを読む

やがて海へと届く(2022年製作の映画)

3.9

風化

演者さんの美しさを際立たせる印象が強い中川龍太郎監督作品。
今作はその美しさが「喪失」の残忍さを助長させていた気がする。
アニメーションで始まる今作。真奈の目線ですみれとの出会いから今までを回
>>続きを読む

東京の恋人(2019年製作の映画)

3.7

懲役

浮気は血筋だ。夢破れ北関東に定住した男は昔の女からの連絡に便乗する。
不滅の愛を突き進む妹の注意喚起も聞き流して、夢みたいな時間を堪能する。モダンな恋愛を思い返すように。
女の目的は結婚に伴う
>>続きを読む

お嬢ちゃん(2018年製作の映画)

3.7

不一致

すいませんでした、のぶつけ方と相手への詰め方がなんとも良い。
ポスター写真の印象から萩原みのりさんをフューチャーした一作かと思いきや、絶妙な違和感を終始漂わせる群像劇でした。
コメディみたい
>>続きを読む

この夏の先には(2021年製作の映画)

3.6

時間差

我要是也能喜欢你就好。
ひと夏の嘘が、人生観を変えることになる。
この年齢の二人だから選んだ道なのだと思う。
純愛のようで友情物語でもあるような気がする。
親の身勝手さに抗う若い二人がとても
>>続きを読む

夏時間(2019年製作の映画)

3.8

衝迫

すごく静かな物語。激しい緩急はないけれど、よく食べる。
姉と弟、兄と妹。親と子供それぞれの世代の関係性が少しずつ変化していく時間。
どこか頼りない父親と根明な弟。思春期の娘は母親へは頼れないと
>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.0

适合的人

相手の影を踏めば、一生離れない。
哀の表情が美しい人にはつい魅入ってしまう。
親の期待通りに生きる七月と自由を求める安生。対局の境遇にありながら、なぜか共鳴しあう二人の物語。
13歳で出会
>>続きを読む

>|