ゆきさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

ゆき

ゆき

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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

3.8

故事刚才开始

人は誤解で成り立ってる。
形を変えて関係がどんどん繋がっていく。
掴み切れない浮遊感と、ファンタジーともとれるセリフの数々。
3Dで見れたらもっとあの世界に身をうずめられたのかも。
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凱里ブルース(2015年製作の映画)

3.8

夢見心地

ラストシーンが洒落すぎてる。完敗だ。
正直、人の見わけがつくまでちょっと時間がかかりました。
感情の揺らぎはとても丁寧でゆっくりと描かれてる。
ぶつ切りの時間軸とシーンの切り替えが印象的な
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クローズド・ノート(2007年製作の映画)

3.6

本物の恋

すごく丁寧で、ゆったりと優しい言葉で溢れる時間。
久々に見たくなって再鑑賞。
今思えばなんてキャスティングなんだ。
「ちゃんと掴まってて、腰に手まわしていいからさ。」そんな何気ない言葉に揺
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望み(2020年製作の映画)

3.7

今までと同じ生活

注目が集まる事件、渦中おかれた少年とその家族。
息子であり兄である「家族」の規士の立ち位置は見えず、家族はそれぞれに自身の生活を見据えていく。
規士の行く末に自分の望みをかける姿が
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泣くな赤鬼(2019年製作の映画)

3.5

目掛

期待する者と期待される者、そして輪に入れない者の葛藤を見た。
縁者さんの一人一人はとっても魅力的なのですが、文字で追っていた方が感情が動いたのは正直な感想。
「夢を叶える道具」と辛らつな言葉を
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8番目の男(2018年製作の映画)

4.0

迷路だって道

人の人生に介入する覚悟はあるか?
リーガル・サスペンスと称された作品ですが、貧困問題を根底にした圧倒的なヒューマンドラマでした。
有罪無罪の決断を迫られる圧。多数決に反する勇気。
ちょ
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スウィンダラーズ(2017年製作の映画)

3.7

死ぬまで地獄を味わうぞ

クズ野郎とイカサマ野郎の小競り合いを見た。
どの段階で騙しの裏が動いているのかはっきりしているから痛快。
着想は「マスター」と同じくチョ・ヒパル詐欺事件…?
行ったり来たりの
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善惡の刃(2016年製作の映画)

3.7

活動源

10年を奪われた青年と行き止まり寸前の弁護士が共に再起を目指す。
法廷ドラマではなく、弁護士の変化と青年の希望に注目した展開。
安定して杜撰な韓国警察と検事の存在を露呈させる。
エンディング
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.2

幽霊

食わず嫌いで勝手に苦手ジャンルの括りに置いていた一作。IMAXレーザーにて初鑑賞でした。
ずば抜けた発想力と言葉のユーモアがニクイ。
アルマゲドンが最後の「宇宙」だと思っていた身には、感度高過
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プレステージ(2006年製作の映画)

3.8

最終パート

ファンタジーにも思える種明かし合戦。こちらは初見。
嫉妬ほど俯瞰していて面白い感情はないのかも。
知るべき真相と、知らなければよかった事実の交差。
130分間手品を見ていた感覚に陥るエン
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メメント(2000年製作の映画)

4.0

真実のありか

毎度開始2分で気づく、「見たなぁ」と。
たぶん4度目の鑑賞、作品の時間軸に躍らされているうちに自分の記憶も歪んでいく気がする。
結末は知っているのに飽きないどころか気づきがあるからすご
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オペレーション・メコン(2016年製作の映画)

3.7

根源

悪は根から燃やさないと絶えない。
捜査班と組織の人間の見分けが難しい前半。変装のクオリティがちょっとギャグだけど、キャラクター長けてる。
死を恐れないマインドコントロールされた子供たちが何より
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疾風スプリンター(2015年製作の映画)

3.7

アシスト

引き立てる人がいるから輝く人が生まれる。
翳りと隣りあわせの栄光、うさぎとかめのお話。
男くさい友情と絆の描き方がしつこくなくていい。
ノースタントでのレースシーンでみられる絶景もまた目を
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激戦 ハート・オブ・ファイト(2013年製作の映画)

3.7

動機

導入部からわかりやすい物語。
人生の転落と再起を綺麗に描いてるコテコテの展開だけど、飽きさせないのが凄い。
それぞれのエピソードが明確。感動というよりは安堵の物語。
男くさい人情が好きな方には
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.6

まにあわせ

ちゃんとした被害妄想を見た。
強すぎる感情表現と声だけが浮いた不思議さも相まって、違和感が凄い前半。
楓を軸に絶妙な対比が続く。
目線で180度変わる価値観の差を露骨に見せる後半。そして
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ハード・コア(2018年製作の映画)

3.4

ちゃんと生きる

いちいち登場人物が不格好。
慈悲と哀しみが漂う空気感の作品だけど、じわじわ笑えるキャストの味わいもある。
余計な経験ばかりインプットされた男達と最先端ロボットの出会いは必須だったはず
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嘘を愛する女(2018年製作の映画)

3.0

親愛

今傍に居る人の何を知っているんだろう。
未知数な相手に未来を抱けるか?
自分が費やした時間への執着か、信じたい気持ちの残像か。
あらすじでおおよそ片が付いてるこじんまりした物語でした。
お膳立
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ブリング・ミー・ホーム 尋ね人(2018年製作の映画)

3.6

跡形

13歳になっているはずも息子を探し続ける夫婦。
不運はここまで続くのかと希望を奪われる展開。
前半に出てくる青年や弟がもっとキーパーソンになるのかと思いきや…
少しばかり浮世離れにも思える釣り
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女は冷たい嘘をつく(2016年製作の映画)

3.7

幸福

声にならない叫びをずっと聞いているような時間だった。
それぞれの疎外感が不運にも交差していく展開。
回想で繋がった瞬間、眼を背けたくなった。
女性監督が描く、女性の哀しみ。
美しい物語ではない
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コインロッカーの女(2015年製作の映画)

3.7



残酷にも「役立たず」というワードが自分の存在意義を問うたびに出てくる。
家族以上の絆を感じるウヒの子供たち。ウヒの愛情も親以上だったように見える。恩に着る関係性。
軸となる二人の女性以外、続々と
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喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.7

雑魚同士

足腰の使い方から溢れる日常感。
チューハイはストローで飲み、水筒に試飲のワインを入れるコスパ重視の妻。「夢を追う夫を支える大黒柱」という彼女の状況に好感を持つ隙間はない。口が悪すぎる。笑
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ろくでなし(2017年製作の映画)

3.5

シンパシー

身近な存在に頭を抱える人達。
甘い誘惑と強がるしか知らない不器用な世渡り。
哀しみに自惚れている人達。
病気とか経済苦とか世間の目とか、当人よりも環境と周りの人たちがろくでもないから表情
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東京プレイボーイクラブ(2011年製作の映画)

3.4

夢の国

ゴールではなくて行き止まりに溜まった人たち。
ただただ感情に従う男と、他人とのバランスを保ちながら居場所を維持する男。ありふれた日常に飽きつつある女。
大森南朋の目線がただただ好き。それだけ
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きっと、またあえる(2019年製作の映画)

3.7

物語の終わり方

食べて飲んで生きろ、人生は短い。
自分を認められれば、人生一人勝ちだ。
へべれけのエピソードが全部好き。
そして、ハゲてもかっこいいデレクが終始最高。
一人二役で「あの頃」と「今」を
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ダンガル きっと、つよくなる(2016年製作の映画)

3.9

誇り

目の前に起こる全ての出来事に無駄がない140分。
親の抱いた夢がいつしか娘たちの夢にもなる。なんて美しい展開なんだとただただ感心してしまった。
周囲の目線も、古臭いと教えを置き去ることも、何度
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スタンリーのお弁当箱(2011年製作の映画)

3.8

シンプルに生きる

子供ながらに配慮しあうやり取りが愛らしい物語。
自分の行いを棚に上げた「怒りっぽい電車」先生に嫌悪感は否めないものの、スカッとする展開。
個性を伸ばすべき教育の場の静圧に口達者なス
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光のほうへ(2010年製作の映画)

3.8

平行線

光の届かない海の底を黙々と歩いているような物語。
兄弟の時間軸と場所の重なりかたが印象的。
守るものが明確なだけで、生きる動力になる。
散々目の当たりにした"影"と対照的に向き合う2人の男の
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未来を生きる君たちへ(2010年製作の映画)

3.9

当たり所

静かな感情の揺らぎを丁寧に追う時間でした。
「スウェーデン人」とすみ分けられるアントン一家。
「死」を直面した大人の選択に理解が追いつかない少年。
それぞれがつっかえていたものが少しずつほ
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

3.9

良かれとして。

悲しいよりも侘しく虚しい作品だった。
たくさん余ったパジャマは、一度に多くの命が奪われた証。
一つの思想が大きな塊になって、一定の層を迫害する。時代のせいとは言えない、危険因子による
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僕の好きな女の子(2019年製作の映画)

4.1

良い人

もうそれ以上笑わないでくれ、アポロ。
先読みするくせに、うまく立ち回れないで期待して翻弄されての繰り返し。
ただ“らしく”いて欲しいのは最大のわがままなのかも。
気付きながら、気づいてないフ
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あの日々の話(2018年製作の映画)

3.6

ジュンレンカ

くすぐったい90分だった。
くだらない身内ネタみたいな前半は、良い歯車になって物語に変わる。
絶妙なマウンティングに、圧と本音。正義感とダサいカッコつけ方。
今思えば、何の収穫も中身も
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ミツコ感覚(2011年製作の映画)

3.7

イヤよイヤよもスキのうち

乙女心並みに裏腹な展開。
徐々に体が慣れてくる違和感。
オフィスラブに運命的な再会と、ロマンチックに聞こえる設定がこんなにもいびつになりえるのか。笑
目の奥を探り合うような
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藍色夏恋(2002年製作の映画)

3.8

年頃

月夜が似合う青春物語でした。
妄想が先立って、言動がついて行かないくすぐったさ。
多数派が正解だと思い込んで、自分を押さえつける若さ。
誰も手を貸すことはできない平行線の関係性に、始まってもい
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私の少女時代 Our Times(2015年製作の映画)

3.9

失恋同盟

設定が少女マンガチックでカオス。だけどそれが良い。
教科書は一人だけしか持ってこないような不良クラスというベタな設定が好き。メガネを取ると実はかわいいというベタな設定が好き。
とことん想定
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若葉のころ(2015年製作の映画)

3.7

止まった記憶。

美化しすぎず、この物語は母娘の17歳の時間が動き出す。
思い出は綺麗なままの方がいい事もある。今回は例外だ。
母親と娘の時代の差から、「男女」の関係にも違いがあるのが印象的。
リンク
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ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

4.1

心地よい不調和

完璧なる自然のバランスを前に涙する日が来るとは。
役割を見出し、共存のダンスを具現化していく人たち。
0にしないことの意義が何より印象的だった。
美しい自然と動物たちのたくましさだけ
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