ルシフ様さんの映画レビュー・感想・評価

ルシフ様

ルシフ様

貴公子(2023年製作の映画)

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お、おしりピリピリ病で、なぜ咳を……? 思ってたのよりちょっと面白くて、まずまず満足感あり。後半の畳み掛けがいい分、中盤はアクションで繋いでるだけで中弛みしたが、まあでもこういうキャラはいいよね。

アイアンクロー(2023年製作の映画)

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序盤はまだ和気藹々としてるのだが、この頃から教育の歪みがあちこちに感じられ、おそらく実際のスパルタとマインドコントロールはこんなものじゃなかったのだろうなあ、と思わせる。堰を切ったように崩壊していく兄>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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だいたいこういうの、男の方だけ執念深く覚えてて、女の方は忘れてるよね……と思いつつ、縁に事寄せて区切りをつけるロジックが面白かった。シャツインでリュックは、もはやこっちの方が現代的なのだな……というぐ>>続きを読む

ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

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お話はシンプルにまとまってて悪くなかったと思うが、如何せん盛り上げ方が下手だな、という印象。今日日としては悪役出るのを引っ張りすぎだし、出たら出たで……。旧作組含めてキャラも多くて使い切れていない。ま>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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久しぶりにエキスポIMAXにて。ストーリーや倫理的葛藤など含め、だいたいこんな映画だろうと想像していた通りであったが、やっぱりキャスト、物量、音響と映像のサイズ、たたみかける編集と展開に圧倒された、見>>続きを読む

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

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ひさしぶりにチャーリー・カウフマンの映画見て、そうそうこれこれ、という感じ。トニ・コレットとデヴィッド・シューリスの不気味さ、ジェシー・バックレイの常に困惑してる感じ、最高ですね。まあ実に恐ろしい映画>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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なっが〜! いつのまにか後編に突入してるのかと思った。体感3時間ぐらい。おそらく大変忠実に原作を映像化しているのだろうが、読むのは一瞬な台詞も全部聞くとこんなに長いんだねえ。特に空疎な御託のシーンは…>>続きを読む

12日の殺人(2022年製作の映画)

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無理に犯人を仕立て上げなかったツインピークスという印象で、割とかっちり刑事物映画っぽいルックを作り上げながら、一向に事件の真相に迫らない。一見、和気藹々として見えた冒頭からすでに、今作の肝は息づいてい>>続きを読む

BIG(2023年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
いや、子役の撮り方も上手いし、医療と生命に敬意を払った大変いい映画だと思いますが、あざといと感じるギリギリだし、さすがにクドくないか。こんだけ子どもが死んじゃったらそ
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親友かよ(2023年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
珍作、怪作、アートが相次ぐ中、急にバチバチの商業作がぶち込まれてくるから驚く。高校時代の友情譚という素材をひねった脚本と映像センスで料理し、最初から最後まで観客を飽き
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ブラックバード、ブラックバード、ブラックベリー(2023年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
冒頭の崖落ちから、これはもしかして大変な映画なんじゃない?と思ったが、『理想郷』などと同じく、田舎を舞台に本当の自由とは、強さとは、を謳い上げるような女性讃歌。あらす
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春行(2023年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
妻に急死され、残された夫がそれを受け入れるまでを描くのだが、一回冷凍保存してみたり、葬儀場を抜け出してみたり、なかなかの暴走ぶりを見せる。夫と妻の、それぞれの息子との
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トラブル・ガール(2023年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
こりゃまた不快指数の高い映画で、倫理観終わってる大人しか出てこない上に、子どももまったくろくなもんじゃない嫌な面ばかりがバシバシ描かれ、育児と家族の見たくない現実が突
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作詞家志望(2023年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
作詞家を目指す少女のサクセスストーリー……のような態で始まるのだが、なぜか三幕目の反撃のターンが一向に始まらず挫折、挫折、挫折……実は監督の自伝的ストーリーで、実際に
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盗月者(2024年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
あまり期待していなかったが、意外に良かった。徹頭徹尾、時計の話でまとめており、ゆるさも行きすぎずに、クライムストーリーにちゃんとなっている。今回はこちらがオープニング
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サリー(2023年製作の映画)

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大阪アジアン映画祭2024にて。
独身女性の生きづらさ、台中の自然とパリの街並み、ほのぼのとしたキャラクターと物悲しい展開、そつなくまとまって、台湾映画らしい好印象……なのだが、もうちょい何か欲しかっ
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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

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敵キャラに人格がないせいか、お話はあっさりしていて、一方で演奏シーンに尺が費やされているので、薄めのミュージカル映画見ているような印象。淡白だが、変にお涙頂戴な感覚もなく、これはこれで良かったんでは。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

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もっと真相自体を観客に投げかけるようなものかと思いきや、投げかけられたのは十数年に渡る夫婦関係、家族関係という曖昧模糊としたもので、それを一つの目に見える形にしようとする裁判、小説、そして映画という、>>続きを読む

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

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これはきつい。宣伝は所詮宣伝だが、ミステリーにもサスペンスにもなっていないどころか物語を引っ張る謎すらない。話運びも強引すぎるし、警察に手配されてるのかされてないのかも曖昧で、脚本に緻密さのかけらもな>>続きを読む

ソウルメイト(2023年製作の映画)

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傑作中国映画のリメイク。後発の強みでブラッシュアップしている印象。オリジナルは天才チョウ・ドンユイの、物語を作ってしまったトリックスターぶりが際立っていたが、こちらはブログも引き継ぎ、新設定の絵も合作>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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生きづら〜! この世は悪夢で、嫌なことと怖いことばっかりや! だいたい親のせいや! かなり間を取った演出をしているが、この間が服従を強要するパワハラ的で、嫌な嫌な気まずさが連続する。トイレに行きたいの>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

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一種の痛快さもないではないんだが、SNSと猫に踊らされてギャンブルへの道を爆走していく庶民のやってることは、結局「愚かな投資」である、というあたりがどうも気になってしまうな。お手軽さに踊らされすぎで、>>続きを読む

エレクション 死の報復(2006年製作の映画)

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これはまたすごい。この二作目を合わせて見ることで、得体の知れない深淵のようなものが浮き彫りになり、黒社会を制したはずの人間がより深い業に飲み込まれていく姿が描かれる。ジョニー・トーには珍しい二部作だが>>続きを読む

ジェヴォーダンの獣 ディレクターズ・カット(2001年製作の映画)

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劇場公開版以来、ひさびさに。隙のない美術、フランス映画らしいまったりテンポ、異様なまでのアクションと、史劇的重厚さ、そしてフランスを舞台に激突するネイティブアメリカンvsアフリカ……。
全体としては珍
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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実に清々しい映画でしたね。もう少し幼児時代で奇矯な振る舞いをする時期が長いかと思っていたが、結構成長が早かった。女性の自我と自立を中心に据え、空気読まない女が世界を撃つ。割と真っ当なところに着地すると>>続きを読む

エレクション 黒社会(2005年製作の映画)

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劇場にて初鑑賞。途中で関係者がごっそり逮捕されたり、先の展開が読みづらい中、ノスタルジイと乾いた笑いが交錯する。これもまた香港の一部、という生活感に根ざした黒社会描写と、どこか突拍子も無い演出。いいで>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『復活のルルーシュ』もそうだったが、多分ファンサービス的に詰め込んでるんだろうな、とは思っていたものの、情報量に圧倒されたな〜。「新作カットしかないSEED」だから、そりゃテンポいいよね。
テーマ的に
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燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火(2022年製作の映画)

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頑固で、いい加減で、不器用で、情に篤くて……これが香港であり、香港映画やよねえ。冷静に考えると、工房閉めると言って閉めてない夫の二重生活ぶりは結構怖いと思うのだが、ムードで押し切る。娘のドラマもいいで>>続きを読む

VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)

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美術全振りの「暗いジブリ」、という印象で、なんかもう一個面白いところが欲しかったなあ。「俺たちの戦いはこれからだ! ヴェスパー先生の次回作にご期待ください!」 テーマは生命なのにひたすら暗く、躍動感や>>続きを読む

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

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おっ、アンバー・ハード、意外に出番残ってるやん! まあこの女はどうでもいいんだけど、ドルフさんもしっかり活躍したのは良かったね。あとはまあ見事に何もない映画で、悪役もしょぼいしずーっとCG眺めてるだけ>>続きを読む

もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

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おーっと、また放浪したい女シアーシャが、ぼんやりSFに出てるぞお? ただまあ原作はヤングアダルト小説ではなくもうちょいしっかりしているようで、縛られることを嫌う若妻役を演じさせると敵なしのシアーシャの>>続きを読む

雪山の絆(2023年製作の映画)

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あまりに妥協のない事故シーンに、「ば、バヨナくん……きみという奴は……」と絶句してしまったわ。モノローグを巡る構成もらしいと言うしかない。白銀の地獄においても、助け合って生き残ろうとする人の絆の尊みを>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

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終末もの、ゾンビもので使い尽くされたネタながら、韓国の住宅事情、格差と絡めて手堅くまとめている印象。地震直後の本邦にも他人事ではないな……。サプライズはないが、しっかり面白かった。

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

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おさだまりのルーツを探る方向に行かず、降霊の現象と、当事者のみにわかる恐怖を掘り下げたのが良かった。緊張感も切れないし、カンガルーも効いてて良いホラー。手握って霊を見るところだけはやってみたいな……。

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

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古いのが新しい!が売りだったシリーズが、十年経ってやっぱり古いものになってしまったのだな……という、ちょっと悲しいシリーズ最終作(多分)。まあ評判聞いて心配したほどつまらなくはなく、単に面白くないな…>>続きを読む

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