CHEBUNBUNさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

山田くんとLv999の恋をする(2025年製作の映画)

3.5

【実はアロマンティック映画】
近年、映画がゲームに歩み寄るケースが増えている。ドキュメンタリー映画界隈では『ニッツ・アイランド 非人間のレポート』『イベリン 彼が生きた証』『GRAND THEFT H
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ナショナル・ギャラリー 英国の至宝(2014年製作の映画)

3.0

【美術について他者に語ることとは?】
美術館はただ、絵画を展示するだけの場所ではない。歴史や背景を市民に伝え、生涯学習の場として機能する必要がある。ドキュメンタリー映画の巨匠であるフレデリック・ワイズ
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シナイ半島監視団(1978年製作の映画)

3.5

【緊迫と緩慢】
フレデリック・ワイズマン有給を取得してアテネ・フランセにて『基礎訓練』『シナイ半島監視団』『ミサイル』を観た。『シナイ半島監視団』はワイズマン映画の中ではトップクラスに撮影が素晴らしい
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基礎訓練(1971年製作の映画)

4.0

【軍人スピリチュアルを『パットン大戦車軍団』に重ね】
フレデリック・ワイズマン有休を取得してアテネ・フランセに足を運び『基礎訓練』『シナイ半島監視団』『ミサイル』を観た。『基礎訓練』が想像以上に牧歌的
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ミサイル(1987年製作の映画)

5.0

【ほんとにあった『トップガン マーヴェリック』な世界】
年末にフランス版フレデリック・ワイズマンBOXを購入した。しかし、アメリカ国内で行方不明となり、手に入れることはできなかった。一番の目当てである
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(1949年製作の映画)

3.0

【誰もボクのことを信じてくれないんだが】
プライム・ビデオでリチャード・フライシャー『その女を殺せ』と共に『窓』を観たのだが、これがまさかの「子どもめっちゃ怪しむ」映画であった。

悪ガキ少年が夜、上
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パーティーガール(1995年製作の映画)

3.7

【ギャルが階段を上る時】
動画版▼
https://www.youtube.com/watch?v=a0k2y8t93Rg

『ストレンジ・リトル・キャット』『ベイト(餌)』『ストロベリー・マンション
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その女を殺せ(1952年製作の映画)

3.5

【リチャード・フライシャーの奇妙な窓】
プライム・ビデオでは定期的に珍しいクラシック映画が供給される。リチャード・フライシャーのフィルム・ノワール『その女を殺せ』がついにラインナップに入ったので観た。
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ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

4.0

【スペクタクルによる暴力を問う】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=kiyyCs0Pk9s

先日、映画の集まりで「『ウィキッド ふたりの魔女』長いんでパスしよ
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ミゼリコルディア(2024年製作の映画)

5.0

【拡張された心理の森に潜む脆弱性】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=SpmpR1vuFk0

2025年最大の事件はアラン・ギロディ特集だろう。アラン・ギロデ
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教皇選挙(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【コンクラーベは根回しが9割】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=wYlIMUW8FVM&t=1016s

第97回アカデミー賞で脚色賞を受賞した『教皇選挙』を
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食人族(1981年製作の映画)

1.0

【アマゾンの奥地で侵略活動】
通勤時間にハワード・ホークス『僕は戦争花嫁』を観るつもりが血迷って『食人族』を観てしまった。名前は知っており気になっていたからだ。しかし、『エマニエル夫人』同様、今の価値
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映画ドラえもん のび太の絵世界物語(2025年製作の映画)

4.5

【映画と美術#25『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』美術史の横断とドラえもん的ギミック】
続きは有料noteに書きました▽
https://note.com/chebunbun/n/nb559c9
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見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界(2019年製作の映画)

3.0

【映画と美術#24『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』抽象画の歴史を塗り替える存在】
続きは有料noteに書きました▽
https://note.com/chebunbun/n/n6
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ハニートラップ 大統領になり損ねた男(2014年製作の映画)

3.0

【アベル・フェラーラのカフカ】
アベル・フェラーラ未観の『ハニートラップ 大統領になり損ねた男』がU-NEXTに来ていたので観た。

実録汚職ものかと思ったら突然アラン・カヴァリエ『Pater』みたい
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お嬢と番犬くん(2025年製作の映画)

3.9

【ショーン・ベイカーがもし青春キラキラ映画を撮ったなら】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=W2d3w9OO3rQ

『殺さない彼と死なない彼女』『恋は光』で知
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ギムリ・ホスピタル 4K版(1988年製作の映画)

3.5

【クラシカルな下降と上昇】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=DeIAKQKhL4I&t=13s

パンフレットに寄稿するために再鑑賞した。下降で始まり上昇で終
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アークエンジェル 4K版(1990年製作の映画)

3.5

【「心の旅路」たるスイッチング】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=DeIAKQKhL4I&t=13s

パンフレットに寄稿する関係で再鑑賞した。本作は「死ぬま
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ビーキーパー(2024年製作の映画)

4.5

【役割を信じてやまない者たち】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=NUpmGKtDTu0

プライム・ビデオで『ビーキーパー』が配信されたので観た。ジェイソン・
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

5.0

【極限状態で生み出される偽原語】
U-NEXTで観逃していた『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』があったので観たのだが、これが凄まじい修羅場映画で、公開当時なんで観なかったんだろうと思うぐらいに面白か
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フィクティシャス・ポイント(2024年製作の映画)

3.5

【新鋭・服部正和の本格SF】
※2024年試写会の時のレビューです。
動画版▼
https://m.youtube.com/watch?v=djUkg2eYV3g&t=22s

先日、初号試写で服部正
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ドリラー・キラー(1979年製作の映画)

3.5

【ドリルで社会と繋がる世界】
アベル・フェラーラ作品は好きなのだが、意外と有名どころの『ドリル・キラー』は未観だったのでU-NEXTにて鑑賞した。

アベル・フェラーラといえば信仰を失った世界としての
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.5

【ロバート・ロドリゲスにチェンソーマンを実写化してほしい件】
観逃していたロバート・ロドリゲス『ドミノ』を観た。最近、『悪魔と夜ふかし』や『トラップ』など刺さるジャンル映画が多いのが嬉しいところ、本作
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世界最古の洞窟壁画 忘れられた夢の記憶(2010年製作の映画)

3.0

【映画と美術#23『世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶』ホンモノの質感を求めて】
続きは有料noteにて▽
https://note.com/chebunbun/n/n30355ab11d4
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映画史特別編 選ばれた瞬間(2005年製作の映画)

4.0

【映画と美術#22『映画史特別編 選ばれた瞬間』時間の立体視としての映画】
続きは有料noteに書きました▽
https://note.com/chebunbun/n/n8df0f1f273d6

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悪魔と夜ふかし(2023年製作の映画)

4.5

【ハッタリとガチの宙づりについて】
カイエ・デュ・シネマベスト2024の調査をしていたところ、『悪魔と夜ふかし』をベストに挙げている選者がいた。ホラー映画とのことで、公開当時スルーしてしまったのだが、
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プレゼンス 存在(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

【『セックスと嘘とビデオテープ』のリメイク】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=XSHpIyALYhk

スティーヴン・ソダーバーグ新作が全編幽霊目線ということ
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トラップ(2024年製作の映画)

5.0

【ツッコミ仕掛けのスペシャリスト、M・ナイト・シャマラン】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=oT396yDmZNQ&t=10s

ちょうど、東京国際映画祭シー
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ジュ・テーム、ジュ・テーム(1968年製作の映画)

3.5

【思索はタイムマシンだ】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=p84ZVTw6Bx4

2025年は、旧作の特集が大渋滞している。そのラインナップにアラン・レネの
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An Urban Allegory(英題)(2024年製作の映画)

4.0

【レオス・カラックス、異界の扉へ導く】
アリーチェ・ロルヴァケル監督が『顔たち、ところどころ』のアーティストJRと組んだ短編映画が観られるとのことで、Festival Scopeから視聴した。アリーチ
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DV 2(2003年製作の映画)

3.5

【分かった気になっていて全く分かっていない家庭内暴力の世界】
アテネ・フランセのフレデリック・ワイズマン特集で『DV2』を観た。本作は家庭内暴力を司法がどのように扱っているのかを捉えたドキュメンタリー
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最後の手紙(2001年製作の映画)

2.5

【ワイズマン、独り芝居を撮る】
アテネ・フランセのフレデリック・ワイズマン特集で数少ない劇映画『最後の手紙』が観られるということで観てきた。60分と短い時間ながら、ウトウトしてしまったのが悔しい一本で
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名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

1.5

【このテーマならパブロ・ララインでリクエストしたい】
動画版▼
https://www.youtube.com/watch?v=To1alXNuce4

公開直前まで知らなかったのだが、ジェームズ・マ
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ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

4.5

【ショーン・ベイカーは虚構の中の現実をみつめる】
続きは有料noteに書きました▽
https://note.com/chebunbun/n/n700ad9602475

動画版▼
https://w
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Living the Land(英題)(2025年製作の映画)

3.0

【その土地に縛られて】
第75回ベルリン国際映画祭にて最優秀監督賞を受賞したMeng Huo『Living the Land』を観た。正直、『小さき麦の花』や『トゥヤーの結婚』といったベルリン映画頻出
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ニッケル・ボーイズ(2024年製作の映画)

4.2

【主観と客観とアーカイブと】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=ZxFbkRrdOok

第97回アカデミー賞で作品賞と脚色賞にノミネートされた『ニッケル・ボー
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