みづきさんの映画レビュー・感想・評価

みづき

みづき

アナベル 死霊館の人形(2014年製作の映画)

3.0

ローズマリーの赤ちゃん風なクラシカルな怖さの中に時々Jホラー味があり、特にエレベーターのシーンは今までアメリカのホラーで感じたことのない怖さだった。
しかし案件が難航するあまり、最後はもう誰の魂でもよ
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オペラ座の怪人(2004年製作の映画)

3.4

闇属性にも光属性にも愛されるなんて…
私としては、がっつり闇堕ちしてオペラ座の名物怪人夫婦にでもなってほしかった🎭

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

2.5

低予算でよくぞここまで!とは全く思えなかった。奥行きのない照明と映像に関西弁も相まってナニワ金融道を観ているかのような錯覚に何度も陥ってしまった。

関心領域(2023年製作の映画)

4.1

おそらくあの奥さんには百聞はあれど一見はなかったはずで、もしひと目でも隣の世界を見ていたら…とも思うけど、透明な壁になった現在のシーンによって、どんなに見えていても無関心なら見えてないのと同じだなと分>>続きを読む

愛に乱暴(2024年製作の映画)

3.0

ただ「ありがとう」が欲しかっただけ、なんていうラストは全然本質をつけてないと思う。女性を分かりやすく狂わせて分かりやすく泣かせてる映画。
2度も同じ事を繰り返す旦那がいちばん狂ってる。 選択肢があって
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日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.3

この日に「ニッポン」という国は死んだのだろうなというのがよく分かった。三島由紀夫という男一匹が命を賭けて諸君に訴えてた事がより鮮明になった気がする。

翻って今のニホンには本物のニッポン人がどれだけい
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.1

失うものが無くなって無敵になったバンク君の描き方が良かった。確かにそのパターンもあるなと。
完全な被害者って誰もいなくてみんながそれぞれ自分自身の欲望に負けた結果だと思うと、カンニングという題材を使い
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

1.0

青春という言葉を免罪符にしたような作品。
まあそれには目をつぶるとしても、サマーフィルムと謳いながら夏が全く感じられないことに強烈な違和感。寒そうな河原でみんな汗もかいてなけりゃ、青い空に入道雲、強い
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ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年製作の映画)

2.5

内容の割に長い。映像を楽しめばいいのかもしれないけど、それもそんな別にって感じ。子供の頃のトラウマのシーンが2人の狂気を削ぎ落としてしまい、救われなかった子供が暴れてるだけで可哀想にしか思えなかった。

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

3.9

なんにしても時代を先取りしてる映画だなと思った。今なら村おこし協力隊に喜んで入隊しそうなたえこちゃん。農業が無くなってしまう危機感もますます顕著だし、この作品が作られた時代から結局日本は良くなれてない>>続きを読む

八甲田山(1977年製作の映画)

4.0

大きな組織が彷徨い始める危険や声を上げても握りつぶされる恐ろしさは、高層ビルの中だっておっきなテレビ局の中だって起こりうる!なにも雪山だけではないのだ!

俳優さんたちがみんな渋くていい!
軍隊の規律
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コクリコ坂から(2011年製作の映画)

4.5

何から何までステキな作品でした〜。
私のジブリ作品トップ3に躍り出たかも。
主人公達は戦争を直接知らず、でも確かに戦争のせいでそれぞれが何かを失っている。そんな彼らが戦争のない世界で文化的なパワーにみ
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エンパイア レコード(1995年製作の映画)

3.0

Make America great againなオープニングで、こんな白人だけの世界にトランプは戻りたいんだろうな〜と思いながら見たし、この映画をこんな気持ちで観るとは思いもよらなかった。90年代に>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

ジブリの絵だからこそ最後まで惹きつけられ続けた作品だった。これが新海誠の絵だったら確実に無理だったと思う。
80代の監督らしいすごく熟成した作品だなと思った。でも最後はぶっ壊すってところにまだまだやる
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エイリアン(1979年製作の映画)

2.5

猫が名演技だった。
そんなことよりこの作品の宇宙がカジュアルすぎて、NYの地下鉄に出たモンスターとしか思えなかったし、その本命よりもアンドロイドの方が最高にグロテスクでドン引き。白い液体って血とかより
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ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

3.5

直前の稲荷崎高校との試合が重厚すぎたためか、なんかアッサリ終わった印象。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.5

門脇麦さんの演技は良かった。
けど、話的には一周回って元の場所って感じ。知らない世界を知り自分の意思で一大決心をした華子ちゃんも、貴族のおこぼれにあずかることをやめた美紀も、最終的にはまた同じ種族同士
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.5

話の展開はあまりしっくりこなかったけど、普通じゃなきゃいけないの!?っていうセリフはシンプルながらすごく心に響いた。この言葉、何かの度に思い出すだろうなと思うし、こういうセリフとの出会いこそ映画だなぁ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

大晦日に観ようと決めていた映画。
これは映画館で観るべきだったなぁ。

彼の人生におけるたくさんの不完全が澱となり幾重にも積み重なって、そうして描かれるのがパーフェクトデイズなのですね。
不完全さを抱
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怪物(2023年製作の映画)

4.5

登場人物たちが誰1人としてまともな話し合いをしないまま、みんなぼんやりと誰かの怪物のまま物語が進んでいくのをハラハラしながら見届けて、その後も彼らのことをずっーとぐるぐる考えて考えすぎた結果、「てめぇ>>続きを読む

ONE PIECE FAN LETTER(2024年製作の映画)

5.0

主人公達が横顔でしか登場しない作品に生まれて初めて出会いました。すんごい視点だと思いました。
ワンピースは絵の感じが苦手で最初の数巻で脱落したんですが、この作品は絵のタッチがステキでこれならぜひ本編も
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ルックバック(2024年製作の映画)

5.0

自分の1番のファンでありライバルがいなくなって初めて振り返って見た背中に自分のサインがあったなら、そりゃもう前を見て描くしかねぇです。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

-

シンプルな出来事も色んな見方ができる、という法廷ものあるあるなんだけど、その色んな見方をさせるためのエピソードに設定を盛り込みすぎかつ面白くない。子供がポイントのはずなのになんかピントが合わずぼやっと>>続きを読む

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994年製作の映画)

3.0

トムクルーズが大の苦手なんだけど、このトムクルーズは全く別人で素晴らしい👍
そのトムと映像美のおかげで退屈ながら最後まで観られた。
どんだけ時代を経てもルイのスタンスが全く変わらず、中途半端な落ち方で
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着信アリ(2004年製作の映画)

3.5

作品のタイトルが作品内に出てくるのが新鮮だった。そう考えると「着信アリ」ってタイトル、映画を観た後だとかなり怖い追体験ができるよく出来たタイトルだと思う。
いきなり幻想的で文学的な終わり方をするので拍
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仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

3.4

YouTube無料公開にて再視聴。
親になる年齢になってから観ると、この作品は質の良いホラーでもありつつ、かつて娘だった母親の物語だなあと感じる。
自分の娘を救うことは自分自身の過去を救うことでもあっ
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震える舌(1980年製作の映画)

4.3

耐久性を問われる映画。まじで疲れた。
おばあちゃんの言った「次はあんた達の番だよ」って言葉が、自身も親になり親であり続けることそのものを言い当ててるなと思った。子供の描写はさることながら親の描写が丁寧
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

寝る前に観たのでしっかり夢に出ました😮‍💨
クラシカルな作風が良い味出してます。衣装も良い〜!
ヒッチコックのサイコを彷彿とさせる設定がチラホラあるけど、ひたすら剥製作りばかりする男に比べやっぱ女の子
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.4

この映画は手汗はもちろんのこと足汗も止まりませんでした!
上からのアングルがめっちゃ怖い😱
あと、リュックやスマホがツルッと落ちそうで高所で何かを手に持つ行為自体もめっちゃ怖かった😱
ホラー要素もすご
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旅するダンボール(2018年製作の映画)

3.5

見始めた時はまさかこの作品にうるうるさせられるとは思いもよらず。とてもあったかいダンボールの旅でした。ダンボールを作ってきた人達が嬉しそうなのがほんとにいい。
この活動は彼の人柄によるところも大きいだ
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ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

2.8

たまたま助けた若造が武士道に狂ったためにやたら忠誠誓われるオジさん。
武士道の本を読みポカーンってなる女の子。
周りと本人の温度差がシュール。
あんなに練習してた日本刀なのに実戦では使わないって所がウ
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告白(2010年製作の映画)

5.0

原作読んだ時にも圧倒されてほげーってなったけど、今回もほげーってなった。
原作のすごさを更に押し上げるような稀に見る映画でした。まるで舞台を観ているような臨場感のある撮り方や映像がすごかったし、
松た
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

2.5

映画というより2時間ドラマの質量。
時々出てくる仲良し家族の描写がキツかった。
凄腕銀行員はみんな裏で悪いことしてて、そうじゃない銀行員は狂うしかないのかなって思っちゃうくらい肝心の阿部サダヲにすら正
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ある男(2022年製作の映画)

3.5

高須院長(息子の方)がYouTubeで、自分を虐待した親に顔が似ているのが嫌で整形する人もいると仰ってて、まさにこの事かと。この点はよく伝わってきた。
一方、在日というワードをやたらと入れてくるくせに
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

2.0

世に溢れる様々な対立に当てはめて考える事ができる作品。対等な武力を持って初めて和平交渉に臨めるのだということにハッとした。平和にもある程度の武力が必要。
絵は大っ嫌い。昭和の絵本みたい。
きっと論文書
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