きよさんの映画レビュー・感想・評価

きよ

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バービー(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

エンターテイメントとして成り立っていたけど、結局何を伝えたいのかが分かりそうでよく分からなかった、という印象。

バービーが自分自身と向き合うために人間界で生きることを決めたのが正直よく分からない。「
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.0

阿部サダヲの演技は悪くないんだけど、キャラクターに微妙に人間味が残っていて、サイコパスとして物足りない。拷問とかグロい描写が多いので、余計違和感ある。

あと、序盤から明らかに洗脳してるかんじが出過ぎ
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.5

「彼女は湿地の生き物」であり「彼女を取り巻く人も環境も全て自然の一部」。
一つ一つの描写や台詞を思い出すたび、この結論に結びつくのが面白い。

カイアの残した日記に、鳥や虫、その他湿地の生き物たちと全
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.0

カンニングなんてどう考えても不正行為なのに、どうかバレないでくれと願わずにはいられない。やってることはカンニングだけど、その手法のユニークさや、ミッション決行時の軽快なテンポや緊張感、臨場感はスパイ映>>続きを読む

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

4.0

作中での「写真は撮るものの魂をも奪う」という言葉が印象的だ。彼の写真は単に病の悲劇をセンセーショナルに映すだけでなく、そこにある暮らしや人々の心情までも表現していた。悲惨な現状と人間味を帯びた温かさが>>続きを読む

アフタースクール(2008年製作の映画)

4.2

完璧なる伏線回収、超良作。
こういうシンプルに面白くて良く作り込まれてる映画って意外とない、人を選ばず薦められる映画。

エンディング後のワンシーンまで、見事に回収してくれたの、痺れた。

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.8

教室で生徒達が同性愛についてディスカッションするシーンがリアルで印象的。作中での「どこか他人事」って言葉がとても腑に落ちたし、それは仕方がないことだと思う。自分とは無縁の抽象的な概念を理解しようとする>>続きを読む

ある船頭の話(2019年製作の映画)

2.8

「船頭」というキーワードと、細野さんが出てるというレア感に惹かれ鑑賞。

余りにも雰囲気が強すぎるが故に、肩透かしくらったような。ストーリーも単純明快だし登場人物が語りすぎて、こちらが深読みするような
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.5

ゾディアック以来、未解決事件ものには手を出さないぞ決めていたのに誘惑に負けた。もっと煮え切らない気持ちになるかと思ったけど、ラストシーンが思いのほかゾッとしたので、これはこれで良かったのかも。

終盤
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.5

セックスしたら呪いが移るというギャグみたいな設定なのに、この不気味で静かな、淡々とした緊張感。なんだろう、このギャップ。

「歩いてくる」「ぱっと見、普通の人間」ってとこが斬新。ゆっくり追ってくるがゆ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.5

最近30になった記念に鑑賞。
自分の人生なのに主役じゃない気がするって感覚はものすごく分かる。
今は思わないが、中高生の頃にそれをとても感じていて、あの頃はとにかくもがきながら選択し続けた気がする。そ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.8

物語全体を通して多様なコミュニケーションツールが描かれていたのが印象的。それが"ドライブ"だったり、演劇だったり、手話だったり、セックスだったり、カセットテープの録音だったりする。

異国語や手話など
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.5

右翼vs左翼っていうとこにだいぶ怯んだけど、双方の思想そのものというより、思想の異なる人同士が、言葉を通して互いを解釈して議論していく過程に意味があった。しかもあの学生運動の時代に、武力ではなく、言葉>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.5

どんな思想にしても、職業にしても、自分なりの正義だけでなく、周りへの影響を繊細に推し測りながら生きていなかければならないって話なんですかね。いったら当たり前のことなんですけどね。

グリコ森永事件、こ
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.0

ミステリーというよりヒューマンドラマ?
最後の大どんでん返しを勝手に期待してたら、そのまま終わってしまった。
芳根京子ちゃんの序盤の狂った演技が様になりすぎてて、後半どんな事実が明らかになろうとも、も
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.2

暴対法以降の朽ちていくヤクザの末路や、現代ならではの彼らの生きづらさは、観ていて本当に苦しくて痛々しく、この映画で一番痺れた。この繁栄から衰退までを描いた3部構成は見事。また、哀愁ある映像がとにかく美>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

3.5

初っ端から切れ味鋭くて驚いた。
ドキュメンタリーみたいに淡々とした雰囲気の中で、まあまあな爆弾をサラッと、大量に落としていく感じ。よく上映できたなと思う。

これを作ろうと思った度胸は凄いけど、肝心の
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きみの瞳(め)が問いかけている(2020年製作の映画)

3.2

ザ・王道ラブストーリー。
街の灯的な結末のが良かった気がするけど、塁が不憫で仕方なかったからそれはそれでいいとして、肝心のラストシーンが雑に終わったのが残念。

何はともあれ横浜流星の顔面が好きすぎる
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TIME/タイム(2011年製作の映画)

3.5

「貨幣を時間に変換する」っていう主軸を元に25歳で止まる老化、カースト毎に設けられたゲート、時間管理局など、設定が物凄く魅力的でこれ考えただけでもスゴイネ!って思う。

最後のオチがなあ、そんなルパン
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ホムンクルス(2021年製作の映画)

2.0

描写が気持ち悪い上に、登場人物個々のエピソードも薄い。クライマックスも盛り上げた割に肩透かしくらったかんじ。キャストはそこまで悪くないはずなのに、全員演技が微妙に見えるのは何故だろう。ミレパのOPがこ>>続きを読む

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.3

成田凌が良すぎる。流されクズ男・大伴の成田凌バージョンも是非見てみたい。魅力的でどこか憎めないクズを演じてくれそう。

大伴は、同性との恋愛への葛藤うんぬん以前に、根本的に一人の人間と添い遂げられるの
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.5

理解不能な殴り合いオンパレードで、最初の1時間は退屈すぎて死ぬかと思ったけど、後半にかけて一気に序盤の伏線が回収されてくかんじが痛快。あれだけヒント出てるのにすぐ気付けなかったのが悔しいけど、最後まで>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

4.2

ホラーの皮を被ったハートフルサスペンスコメディ。主人公のビッチがなかなかのクズなんだけど、殺人犯に果敢に立ち向かう様が、生命力に溢れてて格好良く応援せずにはいられない笑

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

3.5

軍人と捕虜。文化の違い、立場の違い。
ここで芽生える共鳴のようなものは、友情と呼ぶには綺麗すぎる気がするし、思想の違いで分かり合えない、立場的に理解できると言えない、でもどんなに国が違えど共感すること
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.7

走っているだけで、大統領に何度も表彰されたり街のスターになったりするという不思議な世界。笑

ガンプのユーモラスな言葉たちが見どころ。空気が読めないような想像の斜め上をいく言葉が、シリアスなシーンでも
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.3

鮮やかなパステルカラーの世界観に、強烈に不愉快な描写が散りばめられた映画。

共同体とかコミュニティの価値が再評価されてる今、あえてそれをめちゃくちゃ否定的に描いてるの面白い。それにしても個人の感情を
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.3

やるせ無さはあるけど、ラストのいちかの後ろ姿は、その面影が確かにあって胸が熱くなる。
それにしても、いちか役の女優さんの存在感は凄かった。今後が楽しみ。

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.5

こういう映画をあまり観ないせいか、虐げられたり救いのない展開は観ていて辛い。だからジョーカーが誕生した時、苦しさから解放されて楽になったような、歓声をあげたくなるような気持ちになった。
私もピエロ集団
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天気の子(2019年製作の映画)

2.5

主人公が厨二病の男の気持ち悪さを凝縮したようなキャラクターだ。
家出の理由もガキっぽい上に、ほぼヒロインのヒモだし、困ったらすぐ逃亡発砲発狂、付き合ってないのに指輪贈るし笑

終盤お婆さんが、もともと
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

このアニメの肝になる部分は、「元軍人」の少女が「手紙の代筆」を通して、人の感情を理解し、大切な人の「残した言葉」の意味を理解するところにあると思う。

軍人の命令は言葉通りである。進めと言われたら進め
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.3

正直好きになるキッカケについては全然共感できない。むしろその後の図書館デートでの「おすすめの本教えてください」に対するが応えが知的で誠実で、大泉洋好きということもあって、ときめいてしまった。同年代の男>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.3

とても期待して観たのだけど、期待を裏切らない良作だった。好きなミステリーがまた一つ増えて嬉しい。

どんでん返しがあると分かっていても、まんまと騙されるという。後半にかけてパズルのピースがハマってくか
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キングダム(2019年製作の映画)

3.0

キャストが全員美形すぎて、目の保養どころか逆に疲労した。特に吉沢亮の顔面凄いな、見入っちゃってたまに話入ってこなかったよ。

もう少し歴史上の革新的な戦術が観れるのかと勝手に思ってたけど、わりと精神論
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パターソン(2016年製作の映画)

3.3

勧めてくれた職場の先輩に、何も起きないよって言われてたけど、本当に何も起きなくて笑った。

でもありふれた風景や会話を切り取る感性、それを聞き手に伝える語彙力や表現力があれば、こんなに日々の生活は鮮や
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

4.5

”あなたは、この結末を「誤訳」する”
がキャッチコピーだが、結末どころか最初から最後まで誤訳しっぱなしだった私は、大変楽しめた。笑
一つ一つ種明かしされるタイミングも絶妙で、中盤から一気に引き込まれて
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.8

ヒトラーの登場のさせ方が斬新!笑
全体的にコミカルだけど、当時ユダヤ人が子供目線ではどのように見られてたのか(角が生えてたとか魚と交尾したとか)、子供目線だからこそ残酷だなと思うところもあって。

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