おさるのじょじへいさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

おさるのじょじへい

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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

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いつもは羨望の眼差しで見てしまうまさみちゃんの長く細い脚。あの脚が、努力もせずに食いつなぐための下衆な道具にしか見えなくて、羨ましいとは感じませんでした。
いい俳優ですね、本当に。

若い時分に似た題
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秋日和(1960年製作の映画)

3.7

本音と建前の応酬が滑稽ですね。
夫たちの下心を妻たちが難なく見透かしているという構図もじわりと笑えます。当時から、妻がでんと構えている家庭の方が多かったのでしょうか(笑)。
そのうえ50年前から、すで
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とらわれて夏(2013年製作の映画)

3.8

ハラハラ のち ときめき のち ハラハラ 
逃亡劇の常套手段なんでしょうね。終盤は特にドキドキしました。

アデルとフランクの直接的なラブシーンは無いのに、妙にエロチックに感じられる場面が続き…。ヘン
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しあわせの雨傘(2010年製作の映画)

3.7

あのドヌーブさまがジャージ姿…。
インパクト抜群のポスターに驚いたことがきっかけで、オゾン監督を知りました。
かれこれ10年経って、ようやく鑑賞。だい~ぶ遠回りしましたがオゾン監督の他作や、今作の出演
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.6

総合的に『ワンダー 君は太陽』のような作品だと感じていたら、同じ監督なのですね。泣かされるのだけど、あまり心に残らないと言いますか…。だけど今作の一番の魅力は、そこではない気が。

ミュージカルが原作
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.0

おっとりとしたすずさんに対して展開が随分と速足だなぁと感じ、原作のあらすじを確認してみました。やはり多くの内容が省かれているのですね。
自分の好きな漫画が映画化された時も、特急のような進行で細かな場面
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

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ティモシーはいつか未来人を演じる日が来ると勝手に思っていましたが、自分が想像していたより遥か先の人間でした。8000年以上も未来とは(笑)。

映像化が不可能と言われ続けてきた作品そうですが、むしろあ
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その日、カレーライスができるまで(2021年製作の映画)

4.0

涙のツボを刺激する要素がたくさんあっても、必ずしも泣けるわけではないもの。

フィクションであることを忘れさせるリリーさんの演技と、狭いアパートの外にも世界が広がっていることを感じさせる演出で、健一さ
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HOME FIGHT(2021年製作の映画)

3.8

あれ、もしや、もしや…。と思った通りのラストになり、爽快でした。

フリーズのシーンは演出かと思ったら、実際の現象だったとは。伊藤沙莉ちゃんも大水さんもナチュラルすぎて、演技と現実の境界線が曖昧に。い
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マイ・ビューティフル・デイズ(2016年製作の映画)

3.4

主人公はスティーブンス先生であって、彼女が学校外で生徒と特別な時間を過ごしたことによる心境の変化や、喪失感からの脱却が一番のテーマだと思うのですが、この邦題ではビリーの目線になっちゃいますよね。ティモ>>続きを読む

人のセックスを笑うな(2007年製作の映画)

4.0

ユリちゃんの奔放さ、アーティスティックさ、キュートさにズキュン。


「ユリちゃんみたいに年下をはべらしてみたい」と自分。
どうせ無理でしょと言わんばかりに呆れた口調で(苦笑)、「やってみたら?」と同
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Summer of 85(2020年製作の映画)

4.2

アレックスとダヴィドが互いに夢中になったように、わたしもストーリーに夢中になりました。
気付いたら、もう100分。ラストが駆け足で来てしまったと思うほどに没頭。

青くさくて、淡い。
だけどとても甘美
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Right Place(2005年製作の映画)

3.7

気の利いた表現もできませんが、タイトルの意味になるほど!でした。2つの意味が込められていたのですね。

前向きな気持ちは、何よりの力になることでしょう。
天職というものが誰にでもあるのかもしれません。
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ラ・シオタ駅への列車の到着(1895年製作の映画)

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『映画の妖精 フィルとムー』の汽車の到着シーンが、この作品へのオマージュとのこと。未見だったので、鑑賞しました。
列車が登場する映画のほとんどが、今作に影響を受けたのでは?と思ってしまいます。同じよう
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詩人、愛の告白(2012年製作の映画)

3.2

邦題やジャケットのデザインなどからして、これはモヤモヤとさせられる気がするなと思いましたが、意に違わず。

自分の文学の知識が乏しく、サンドもミュッセも知りませんでしたが…。   
サンドはその後、リ
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

場面の切り方がヨーロッパの作品っぽくて、ヴェネチアでも評価された理由が分かった気がします。無論、それだけが魅力では無いですが。
カメラの長回しが多く、執拗な憲兵の目線と追われる立場の緊迫感のどちらをも
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いとみち(2020年製作の映画)

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横浜監督!どもさんどもさん。
よぐおべでら風景さ、本物だ津軽弁が、なんぼがさあずましいっきゃの。
地元の俳優もいっぺぇ出でらし、帰省した気分さなれだぢゃ(涙)。

どすべ。出できた津軽弁で分がんねぇの
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映画の妖精 フィルとムー(2017年製作の映画)

4.0

映画や映画人への愛とリスペクトを感じました。
齊藤監督の他の作品からもひしひしと伝わりますが、彼は本当に映画が好きなんですね。秦監督が生み出すキャラクターも背景もとても愛らしい!

すべてのオマージュ
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お茶漬の味(1952年製作の映画)

3.8

場面転換の小気味よさ、クスリと笑える小ネタの数々、優れた美的感覚。
名匠カウリスマキ監督は、小津監督のこういった才能に影響を受けたのだろうと感じました。

ほのぼのとしたホームドラマと思わせておきなが
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帰郷プレスリー(2008年製作の映画)

3.3

地域密着型の映画は、作品の質よりも大切なものがあると感じています。
おらが町が映画の舞台になること、一介の市民でも映画制作や上映などに関われること。これらの方がよっぽと価値があるのでは?と。

柄本さ
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時をかける少女(1983年製作の映画)

3.7

こんなにロマンチックなおはなしだったとは。
今ごろ今作を鑑賞したなんて、映画ファンとは言えないと身を縮めそうになりますが、遅きに失したわけでもなさそうです。自分にとっては、不惑を過ぎてから観て正解でし
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花よりもなほ(2006年製作の映画)

3.8

人情と愛ですねぇ。
蓋を開けたらフィクションに実話を掛け合わせていて、一本取られました。うろ覚えだった忠臣蔵のストーリーを、図らずも再確認。
人を斬ることに抵抗や罪悪感があった武士も実際にいたのではな
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

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嗚呼、パズーとシータが愛おしい。

観たい作品を自由に観られない期間が5年ほどあったのですが、それでもこんな傑作を観ていなかったとは、今までわたしは一体何をしていたのだろうという気持ちになりました。
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青の帰り道(2018年製作の映画)

3.6

不変的な若者の憂鬱と、現代社会の闇とでも言えばよいでしょうか。

感動を呼ぶストーリーではないものの、リョウの言葉にはハッとさせられました。
「無職には可能性しかない」との戯言に、新たなものの見方を気
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最低(2009年製作の映画)

3.4

気弱やお人好し役が定番の芹澤さんが、チャラ男役とは。見事にムカつかせてくれました(笑)。

出る人出る人が、みな最低…。
しかし「最低」の連鎖から、真実が浮かび上がるという妙。
皮肉ながら、人生とはそ
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フラガール(2006年製作の映画)

3.7

キネ旬の年間1位に輝いた作品だったため、玄人向けの作風かと思っていたのですが、意外にも王道な展開でした。
終盤のフラのパフォーマンスの華麗さと、ご年配が多いであろう審査員が劇中時代へ郷愁感を強めたこと
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.0

(500)日のサマーとは全く異なる視点の作品ですが、淡々とした佇まいで濃い内容を描くという点は共通しているのではないでしょうか。
アメリカの映画とは思えぬ削ぎまくった演出に、心地よさを感じました。
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お茶と真心(2017年製作の映画)

3.0

映画化もされた『火花』にも通ずる内容で、自分が知っている芸人さんなんて、ほんの一握りの人なのだろうと思いました。ほとんどの方が、表舞台から儚く去って行くのでしょう。

この作品を見て、芸人との恋もして
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.4

ティモシーの演技が目的で鑑賞しました。

衣装が豪華だなぁ、すこぶる制作費がかかっているだろうなぁ、さすがはハリウッドだなぁ、とうなりながらも…。
人物の配置を作り込み過ぎた構図じゃないか、セリフも演
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滑走路(2020年製作の映画)

4.0

中瀬ゆかりさんがおススメしていた作品です。
彼女がプッシュする作品はどれも興味深いのですが、
そのなかでも無性に観たい衝動に駆られ、それが叶いました。
こんな時期ながら…。

難解で混沌とした演出なの
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朝が来る(2020年製作の映画)

4.2

鑑賞からもう1ヶ月以上。
野暮用が重なったこともありますが、感想をまとめることが出来なくて、今にいたります。

この映画を見て、なぜ自分が泣いたのか、何に対して涙をこぼしたのか。情けないくらいに、まっ
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博士と狂人(2018年製作の映画)

4.0

私は平均から感覚がずれているのでしょうか。
途方もない辞書製作におけるスペクタルよりも
戦争によって人間が壊されていくことの
恐怖の方が心に残りました。

もし自分もマイナー医師と同じ境遇だったならば
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浅田家!(2020年製作の映画)

4.0

前回の鑑賞後、無性にカレーが食べたくなったので
2回目は事前にカレーを食べて臨みました(笑)

中野監督の作品は、
弱めのボディブローを何度も効かせたあとに
強烈なストレートパンチがやって来ますね。
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.9

カメラワークも編集も斬新なのに
マットの心情描写はとても古典的。
マックスに似た人を見かけて微笑んでみたり、
執拗に彼を目で追ったり、仕事も手につかず、
淋しさ故に八つ当たりしたり、推薦状の件しかり。
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うつくしいひと(2016年製作の映画)

3.5

ほかの作品についても綴ってしまったのですが、
男ってどうしてこんなに
“初恋”が好きなのでしょう(笑)。

映画だけじゃなくて、
現実でも初恋相手を30年以上も
忘れられないものなのでしょうか?
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その手に触れるまで(2019年製作の映画)

4.0

ようやくダルデンヌ作品を
劇場で観ることができました。
ダルデンヌ兄弟が、
ハンディカメラでの撮影に拘ってきた理由を
やっと理解したような。
臨場感と緊迫感、そして主人公への一体感。
大きなスクリーン
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