退屈な瞬間がない、楽しい作品だった。最初の曲が「Golden Slumber」だったところでいいなと思った。
ポール・ダノ、ダニエル・ラドクリフ共演の時点でおかしな感じは漂ってくる。
過酷すぎる人生を送って来て、最後に衝撃の事実を知ってしまった母の魂はまさに灼熱のように燃えたのだろう。登場するあまりに残酷すぎる出来事は決してフィクションでないところも、見ていて辛くなった。
純文学的なテイストのある映画だった。ぼんやりとしたエンディングなんか特に。フランシス・マクド―マンが素晴らしい。『ファーゴ』もだけど田舎が似合う。笑えるポイントもいくつかあった。ざっくり言うと、人間の>>続きを読む
普段は普通の格好をしていて、普段、電車や街中に全然いてそうで、そこがまず怖かった。でも、最後はやっぱり怖い人だった。
暴対法の徹底で、ヤクザやその家族まで人権侵害が起こっている。
ヤクザなどいなくなれ>>続きを読む
菅田将暉が本格的にブレイクしだした頃の作品というのは知っていて、原作を読んで、すごい役をやったんだなあと思った。で、観た。主人公の生々しい感じをよく体言していると思う。「危ない目をしている」と言われる>>続きを読む
どうして鳥がおそってくるのか分からなかったり、何も解決されないのも、正にホラー的展開。ラストの光景はまさしく、この世の終わり。気が付いたらジャングルジムがカラスだらけになっているのが怖すぎる。
前作に続き、ド直球映画。最近の映画はひねりを加えて面白くする作品が多いが、古典的でシンプルなストーリーでも「どう見せるか」で全然面白いものになるということを改めて証明した。今の映画としてはむしろ新鮮に>>続きを読む
現代人がいかに弱い生き物であるか。身に着けているものがいかに本質的に生きていくうえで役に立たないか。ストレートに描き出した傑作。SLが登場するシーンはあがる。
ベイカーになりきったイーサン・ホークがすごい。劇中の曲のいくつかは実際のイーサン・ホークによる演奏というのもすごい。
王道の血沸き肉躍る戦記物が好物なので楽しめた。合戦シーンで戦術もしっかり描かれている作品はなかなかないので良かった。
舞台の映画化かなというようなセリフ回しに、最初は馴染めなかった。3・11以降の日本を前面に描き出している。孤独と良いことなんてないんじゃないかと言う将来の見えなさ、不安、閉塞感。冷静に見ると馬鹿馬鹿し>>続きを読む
単純に楽しめる映画。マシューヴォーン印の愉快に人を殺しすぎな所も健在。しばらくハンバーガーいらない。キングスマンの紳士服店に対し、ステイツマンがウイスキー蒸留所というのも良い。大統領のあの決断は、実際>>続きを読む
つっこみどころは多いけれど、普通に面白い。スタローンとシュワルツェネッガーそろい踏みってだけで見る価値はある。
大泉洋の持ち味が全開だった。満島ひかり、戸田恵梨香、樹木希林がとてもいい。キスシーン良かった。
冒険ものであると同時に、哲学的な問いかけもあり、深読みも出来るようになっている。映画館で3Dで見るべきだった。映像はすごい。最後の展開と、トラが出てくることから中島敦の『山月記』を思い起こした。日本船>>続きを読む
抑圧に負けず信念を貫いた男だが、その代わりに家族を傷つける。仕事にあぶれて仲間を売ったりと、様々な人間が出てくる。人間の多様さを示している。そんな社会で、共産主義者かそうでないか、白人か黒人かという線>>続きを読む
子供にとって殺しと略奪が日常の世界が、地続きにあるという現実に打ちのめされる。リトル・ゼが女の子にろくに話しかけることも出来ず、暴力でしか自己表現できないのが哀しい。貧困が根本的な原因としてあるので、>>続きを読む
デニーロの存在感がすごい。そういえばアルパチーノも『ディアボロス』で似たような役どころをしていた。結末を知れば、序盤からたくさんの伏線があることに気付く。エレベーター、換気扇の使い方が巧み。
とてもクオリティの高い良作。演出、脚本、演技が素晴らしい。ゆえに耐え間ない胸糞悪さもたまらない。冒頭のバスのシーンから入り込んだ。どこにでもいそうな普通の日常を過ごす人の顔。そこからの席を譲るくだりの>>続きを読む
トム・ハーディーがすごい。どう撮影したのかが気になる。レジ―は知的なイケメンで、ロンは精神疾患な変わり者という二人を見事に演じ分けていた。兄弟げんかのシーンがいちばん面白い。「ビンはだめだ!」ですぐに>>続きを読む
特に大した事件は起こらないんだけれど、この空気感はかなり好き。体育会系のバカなノリ、楽しいことと女の裸しか頭になく、だらけていてとんでもなく自由な時間が最高。一瞬訪れる深刻なシーンもさらりと流され、教>>続きを読む
キャストが良い。役にぴったり。娘役の子がかわいい。オチに盛り上がりがなかった。
「最悪の日」のシーンが辛い。あのような経験をニューヨークでは何千人もしていたのだ。
良作。テンポも良く、とても面白い。事実の重みがすごい。最初、怪しい神父は13人だったのが、最後は数千人。新任の編集局長が良い。
ミュージカルの名作。全て歌なのが慣れるまでに時間がかかった。『ラ・ラ・ランド』がオマージュしたラストの展開は胸に来る。ミュージカルは音楽が命。本作は音楽が名曲。徴兵が原因でフラれるのは、男から見れば「>>続きを読む
非常な低予算で作られているのは見てわかるが、安っぽさはかけらもない。ただ人がこちらにむかって歩いてくる。それだけがとてつもなく恐ろしい。撮り方やテンポがすごく巧いのだろう。演出はJホラー的だった。大き>>続きを読む
人体がぐちゃぐちゃに崩れたモンスターのデザインがすごい。映画の構成はエイリアンと変わらないが、別のおぞましさがあった。音楽が何気にモリコーネ。
プロット的にはシンプルなんだが、セリフの哲学的な味わいを楽しむにはかなり頭を使わなくてはならないし、一度では分からない。
いい話だった。きれいごとだけを描かなかったところが好印象。残酷な現実に風に立つライオンのように立ち向かった男の物語。航一郎を突き動かしていたものがなんだったのかが、いまいち分からなかったが、彼のミステ>>続きを読む
途中まで、どこに向かって行くのだろうと弱冠眠かったが、石の話のあたりからテーマが見えてきて面白くなった。最後は切ない。
良い映画だった。何より音楽が良い。お兄さんもその後、いい方向に進んで行って欲しい。
フランスでは1981年までギロチンによる処刑が行われていた。テロ行為で一般市民まで多数死なせており、単純に主人公たちに感情移入できない。植民地支配が終わっても、独裁政権との戦いが始まると思うとむなしい>>続きを読む