さすらいの雑魚さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

さすらいの雑魚

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バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画をつくったら~(2021年製作の映画)

3.8

役所広司に天海祐希や有村架純を脇に従え、濱田学や榎本時生に芳根京子の若手陣の自主映画制作話を軸に、何時ものおじさん達がその他たくさんのドラマや映画でお馴染みの名バイプレイヤーさん達とバイプレウッド撮影>>続きを読む

狼をさがして(2020年製作の映画)

3.5

若松孝二がつくったシネマスコーレで東アジア反日武装戦線の映画を観る。
良き♪
なぜ良いのかは少しがんばってググるとわかるぞ。
で、映画ですが 意外と明るい が率直な感想。
東アジア反日武装戦線と言えば
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砕け散るところを見せてあげる(2021年製作の映画)

3.8

急角度で胸糞ターン突入な良作です。なんかあんまり広宣されてないけど、これ面白いぞ。
若手のできる子とベテランの演れる子を巧みに配置しドラマチックな展開と細かい伏線回収とをチャッチャッと進行させるSAB
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マンディンゴ デジタルリマスター版(1975年製作の映画)

4.0

アメリカ南部の奴隷制の醜悪さを描いた怪作。
自国の恥部を予算も資材もこれでもかって注ぎ込んで晒し上げながら、映画の国の誇り賭けて説教臭さなど毛ほども感じさせない娯楽大作にしてやるぞと、いわゆるハリウッ
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AGANAI 地下鉄サリン事件と私(2020年製作の映画)

3.6

さてAGNAIである。直近にA A2も観た。荒木浩3部作と言うか、甘さが残る二十代の若者だった荒木氏が影のある壮年となってスクリーンに在ることの不思議。深く刻まれた皺は馬齢を重ねたのではなく、重い十字>>続きを読む

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.9

思いっきり大人向けのボクシング映画です。夢って字に苦味や痛みを見てしまうような陰影濃い面構えの大人向け。21世紀少年にはちと早い。
どの世代が見ても誰か見ても号泣必至のアンダードッグのような激しいエモ
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A2 完全版(2015年製作の映画)

3.9

名古屋シネマテークのA A2 連続上映企画2日目。
A の3年後を撮った森達也のオウム真理教ドキュメンタリー。A で幹部逮捕で不在のなか窮地の教団を背負って奮闘する温厚で誠実な広報担当として見た人の共
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「A」(1998年製作の映画)

4.5

森達也のオウム真理教のドキュメンタリー映画 A 観てきました。シネマテークさんのA A2の連続上映を2日続けて観たので両作品の混ざった内容になったらすみません。
日本に叛逆した武装宗教集団を内側から撮
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

人生の意味を賭けた流浪の旅路と言うことか。
想いの詰まったあの街だけが私の街。他の街に住むなんて頼まれたって嫌だ。だからどこまでも荒野を流離うの。
と、いうことだったのか?と鑑賞後2日たった現在の感想
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.0

デイアンドナイトの清原果耶がヒロインと言うので観にきたのだが、なんてこった凄ぇ面白かった♪成田凌が変人予備校講師を素晴らしく好演。清原果耶演ずる策略家な女子高生との凸凹コンビがお互いのキャラの良さを引>>続きを読む

殺人ワークショップ(2012年製作の映画)

3.8

白石晃士&宇野祥平強化週間的な今週のシネマスコーレで白石盛り宇野尽しな夜を重ねたボクですが、今日の宇野祥平がヤバさ暫定1位。口数少な目で猥語も無いが鋭い怒声と容赦ない暴力の終わりの無い連打が呵責無き人>>続きを読む

超・暴力人間 デラックス(2014年製作の映画)

3.8

20分の短編映画ですが密度と濃度はMAX!白石晃士監督の短編の凄さは超高品質ショートムービー 恋のクレイジーロード で驚愕のうちに確認済みでしたが、本作でも異能を爆発♪リモートの舞台挨拶で言われてまし>>続きを読む

超・悪人(2011年製作の映画)

3.9

うむ、狂ってる。
監督もだが演者もみんなヤバい。
この映画を構想し演出し撮影した監督の狂気が、演者を煽り狂わせ怒鳴り犯し殴り殴られ殺り殺られ良識のタガをぶち壊すかのよう。
虚実が交錯し目を背けたくなる
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オカルト(2008年製作の映画)

3.6

宇野祥平の微妙に不快な演技がクセになる。お人好しに見えて実は図々しく強引で嫌味なクズ感を周囲が許せるギリギリで出す、この絶妙な癖味がたまらない。初主演でこの完成度。さすがの宇野祥平♪
舞台挨拶でお話を
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すくってごらん(2021年製作の映画)

3.9

百田夏菜子が!ボクの中でいくぜっ怪盗少女のイメージで固定化されてたけども、浴衣の似合う佳い女になっとる。人は成長するのだな。ビックリだ。
ラ・ラ・ランドとかが好きな人なら大好物かと。いわゆるミュージカ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.2

君等はあちらで、僕等はこちら。
そんなラストシーンに駅をもってくるなんて秀逸。大人になって道は別れるけど、同じ空気吸って同じ時代生きてどこかでつながってる感が出てて良き♪
これは凄く素敵な映画の終幕で
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迷子になった拳(2020年製作の映画)

3.9

1番でなければ駄目なのですか?と言った政治家がいた。ボクは弱虫だから反射的に「1番のほうがエエがな!」と毒づき倒していたが、この作中でラウェイにかかわってた泥臭く血が熱い輩達ならもっと滋味のある言葉を>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.0

押井守が本人役で出ています。しかも神として♪
ここで合格!なのです、ボク的に。

さて、お話的には典型的なBoysMeetsGirlでした。痛々しいサブカルカップルもいずれ大人になるのですってところで
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.9

これは無明を彷徨う魂の救済の物語。ラブ・ストーリーではありません、表題に騙されるなっ😁不用意に彼女とは行かぬほうが良いかも。考え方を詰められて悲しい事になるかもよ。どうでもと言うなら、まず単独行で観て>>続きを読む

地獄の警備員(1992年製作の映画)

2.9

松重豊デケェなぁと驚く事でしょう。
なんたってTVではひとりで歩く姿と座って飯を食う姿ばかり見とるでね。
台詞は少ない役なのに佇まいに圧迫感があり、松重豊登場した瞬間から観客の関心は 誰が でなく 何
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ウィッカーマン final cut(2013年製作の映画)

4.1

ホラーと見せかけて文明の衝突を描いた世紀の怪作がウィッカーマン。ミッドサマーのネタ元と界隈で話題の作品がシネマテークで上映されてたので滑り込みセーフのおそらく最終回で鑑賞。
島の領主のサマーアイル卿を
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実験映画(1999年製作の映画)

3.5

永瀬正敏が暴力的なヨリで少女を撮る、のを撮るカメラはヒキで撮る。
ほのかな狂気をまといつつ嫌がる少女をヨリで舐めるように撮るサディスティックな永瀬正敏を撮るカメラはどこまでもヒキ。
広くもない部屋で撮
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いきもののきろく(2014年製作の映画)

3.3

永瀬正敏である。
かっこ良いのである。
ゴミを拾っても、イカダ組んでても、女子を雑に扱っても、女の子に優しくしても、何をしてても格好良くて、言ってしまえば何もしなくても格好良い。
映画はそんな永瀬正敏
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映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

3.0

悪くはなかった。むしろ良い。1800円払って損はしないぞ、プペル。
ジェットコースタームービーとして完成度がとても高く、圧倒的な書き込みのすばらしく美麗な背景の効果もあってか退屈と思う瞬間は無かった。
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らいか ろりん すとん -IDOL AUDiTiON-(2021年製作の映画)

3.3

敗者の映画と思う。
特に今作はその色が濃厚な気がした。
全力を尽くしてなお届かず、結果を出しても報われない。あまりに理不尽で後味もけっしてよろしく無いドキュメンタリーでしたが、それこそがこの映画のコア
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.3

尾野真千子の美しい土下座。肉を削ぐように愛する人との絆を断ち切る渾身の土下座である。あまりの完璧さに半沢直樹へのオマージュか?とかおもったが、そんな訳ないな(^_^;)
それはさておき、デイアンドナイ
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.8

伊藤沙莉の号泣も、恒松祐里の哄笑も、佐津川愛美の凶刃も、男の身勝手に苦しんできた女達の千年降り積もった怨念の爆発なのだろうか。
それとも強者に押し潰され搾取される弱者たちがそれでも生きんが為に追い立て
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リターン・オブ・ザ・キラー・トマト(1988年製作の映画)

3.0

リターン·オブ·ザ·キラートマト。
トマトが帰ってきた♪
アレに続編が作られてる事実が奇跡で、アレの企画を通してのけた監督の執念こそが伝説。
メインキャストに無名時代のジョージ・クルーニーが起用されて
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スーパーミキンコリニスタ(2019年製作の映画)

3.8

痛々しく、恥ずかしく、情無くて、惨めで、それでも底抜けに明るく、挫けても立ち上がり迷走しても前進を止めないスーパーな主人公が観る人に元気をくれる映画。
個人的にバイト先の店長さんがカッコいい。
一杯9
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ブレスレス(2019年製作の映画)

3.9

変態映画である。
いわゆる性的変態の映画なのですが、それ以上に昆虫的な変態映画とボクは見た。
止まらぬ衝動突き動かされハードSMの泥沼に沈んだ男が、死にかけたり死にぞこなったり死んでみようとしたりしな
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Away(2019年製作の映画)

3.6

ラトビアの新海誠の手になる、日本でもディズニーでもないオルタナティブなアニメーション。
こないだ観たロングウェイノース(露)といい羅小黒戦記(中)といい、広漠と広がる空間を美しく撮ることに執着を感じる
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AWAKE(2019年製作の映画)

3.8

棋士vs人工知能の電王戦と言うクリアでクールっぽいIT最先端的な舞台を巡る、極めてエモーショナルな涙と執念と友情の物語。
孤立を怖れず来たるべき未来と対峙する天才棋士の怖れと苦悩そして覚悟。
すべてを
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.0

のんが良い。あの頃の愛らしさピュアさはそのままに立ち振る舞いに品と色気が香る、つまるところの佳い女となってコロナ禍の令和時代のスクリーンに降臨。
橋本愛との親友役での共演なんて監督さんからの素敵なプレ
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ベター・ウォッチ・アウト: クリスマスの侵略者(2016年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

クリスマス映画を年末も押し詰まった大晦日イブに観た。クリスマスは重要では無い、ホラーが大切なのだ。大切なのはホラーなのさ♪
ネタバレは押しといたけど、この映画は何も知らずに観るのがベスト。だから我慢し
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罪の声(2020年製作の映画)

4.2

小栗旬が伝説的な劇場型犯罪グリコ森永事件を追う新聞記者を名演。名演と言っても熱演では無い。小栗は狂言回しに徹し事件にかかわった人達の陰影濃い人生航路を炙り出してゆく。時代の影に埋もれた悲喜劇を拾い上げ>>続きを読む

恋するけだもの(2020年製作の映画)

4.0

純愛と書いて殺意と読む。暴力こそが愛。
肉に突き立つ刃の深さが、研いだ牙の鋭さこそがこの恋の純情の証。恋愛は正義。
そんなお話。
鮮血と欲望まみれのケダモノにだけ許された愛の交歓が、純潔と淫乱に彩られ
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