chiyoさんの映画レビュー・感想・評価

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憲兵と幽霊(1958年製作の映画)

3.0

2023/9/23
中山昭二が田沢兄弟を一人二役で演じて頑張っているものの、やっぱり波島演じる天知茂に目が行ってしまう。嫉妬から部下を冤罪で死に至らしめ、部下の母を自死に追いやり、部下の妻を手籠めにす
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夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

4.0

2023/9/22
コロナ禍で仕事をクビになり、住む家も失った三知子。緊急事態宣言の発令は、様々な業種の人たちが大きな影響を受けた。と同時に、生活が転落する時はあっという間で、土台となる社会が如何に脆
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夜の女たち(1948年製作の映画)

3.5

2023/9/12
敗戦後の大阪。息子を結核で亡くした矢先に、戦地から帰らぬ夫の訃報を知らされた房子。女性ひとりでは生き辛い時代で、身体を売ろうが売るまいが男性の庇護がないとなかなか生きていけない。房
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オルランド(1992年製作の映画)

3.5

2023/9/11
少し前にウルリケ・オッティンガー監督「フリーク・オルランド」を観たものの、そもそも「オルランド」をちゃんと知らないな、と本作を鑑賞。ストーリー自体も楽しめたけれど、何と言ってもオル
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火祭り(2006年製作の映画)

3.5

2023/9/10
テヘランの高層マンションの一室で家政婦の仕事をすることになった、結婚を間近に控えたルーヒ。着いて早々に夫婦喧嘩を見せられ、家政婦なんて要らないと追い返される彼女が本当に哀れ。が、噂
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美しい都市(2004年製作の映画)

3.5

2023/9/10
イランの死刑制度は驚くことがいっぱい。殺人犯が未成年でも死刑が宣告され、18歳になるといつ執行されるか分からないこと。そして、加害者側が被害者遺族を説得できれば減刑が可能で、被害者
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砂塵にさまよう(2003年製作の映画)

3.0

2023/9/9
アスガー・ファルハディ監督のデビュー作。レイハネに一目惚れして結婚するも、両親の反対で離婚させられそうなナザル。人は悪くないのだろうけれど、行動の全てが行き当たりばったり、自分の責任
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ふたりの女、ひとつの宿命(1980年製作の映画)

4.0

2023/9/9
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。1936年、裕福な暮らしを送りながらも不妊に悩むスィルヴィア。彼女の友人イレーンを演じるのは当時27歳のイザベル・ユペール、兎にも角にもすこぶ
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マリとユリ(1977年製作の映画)

3.5

2023/9/7
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。ユリとヤーノシュの役名と演じる俳優が同じことから、直前に観た「ナイン・マンス」の続編かと思いきや全くの別物。が、横暴な男性と我慢を強いられる女
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ナイン・マンス(1976年製作の映画)

4.0

2023/9/7
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。工場の上司・ヤーノシュと恋に落ちた、働きながら農学を学ぶユリ。結婚を急いている嫌いはあるものの、ユリに対するヤーノシュの序盤の態度はまだ真摯に
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アウシュヴィッツ・レポート(2020年製作の映画)

3.5

2023/9/5
1944年、恐るべき実態を世界に伝えるため、2人の男性がアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を脱走。この実話は他映画を観て既に知っていたけれど、2人が脱走するまでの過程、強制収容所
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.0

2023/9/3
DVDの冒頭に淀川長治さんの解説映像が入っていて、見どころを包み隠さず話してくれる。映画を観てから聞きたかった!と少し思うものの、それでも本作が持つ力強さとメッセージ性が薄れることは
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盲獣(1969年製作の映画)

3.5

2023/9/3
冒頭から女体の彫刻を撫で回す、道夫演じる船越英二がさすがの一言。相変わらずの曲者っぷりで、この役を演じられるのは彼しか居ないとしみじみ思う。そして、アキ演じる緑魔子である。船越英二と
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フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

3.5

2023/9/2
「ウルリケ・オッティンガー ベルリン三部作」特集上映で鑑賞。エピソード毎に時代や舞台が変わってついていけないところはあるものの、個々のキャラクターや衣装が個性的でついつい見入ってしま
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アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.0

2023/9/2
「ウルリケ・オッティンガー ベルリン三部作」特集上映で鑑賞。酒を飲むこと=生きること、と言わんばかりの飲みっぷり!特別なストーリーはなく飲んだくれているばかりだけれど、主人公演じるタ
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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(2014年製作の映画)

4.0

2023/9/1
海辺の灯台の家で父と妹シアーシャと暮らす少年ベン。とにかく絵が可愛らしく、観ているだけで癒される。序盤は兄妹の仲があまり良くなくて悲しいけれど、ベンがシアーシャを邪険にする気持ちも分
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アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

4.0

2023/8/31
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。既婚者と不倫関係にある、工場勤務の未亡人で43歳のカタ。ひょんなことから寄宿学校で生活するアンナと出会い、二人が友情を育んでいく様が微笑まし
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ドント・クライ プリティ・ガールズ!(1970年製作の映画)

3.5

2023/8/31
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。婚約者がいるものの、とあるミュージシャンと恋に落ちたユリ。彼女を演じる女優がすこぶる可愛く、心ここに在らずな表情が多いのにとても魅力的。その
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ネッド・ライフル(2014年製作の映画)

4.0

2023/8/30
「ヘンリー・フール・トリロジー」の3作目。本作の主人公は、ヘンリーとフェイの息子で18歳になったネッド。演じるのは1作目から変わらずリーアム・エイケンで、彼の成長が微笑ましい。が、
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フェイ・グリム(2006年製作の映画)

3.5

2023/8/29
「ヘンリー・フール・トリロジー」の2作目。前作とは趣きが異なる、フェイを主人公に据えたスパイもの。セックス狂だった過去は影を潜め、すっかり息子想いの母親になり、いつの間にやら“いい
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ヘンリー・フール(1997年製作の映画)

4.0

2023/8/29
「ヘンリー・フール・トリロジー」の1作目。セックス狂の姉フェイと鬱病の母メアリーを養う、ゴミ収集人の内気な青年サイモン。真面目な彼への仕打ちが痛ましいものの、浮浪者ヘンリーと出会っ
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ノロワ(1976年製作の映画)

3.5

2023/8/28
ジェラール・ド・ネルヴァルの小説に着想を得て構想された、「火の娘たち」4部作の2作目。前作「デュエル」と同じく対決する女性が描かれ、今回の二人はともに海賊。モラグをジェラルディン・
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デュエル(1976年製作の映画)

3.5

2023/8/27
ジェラール・ド・ネルヴァルの小説に着想を得て構想された、「火の娘たち」4部作の1作目。魔法の石をめぐって対決する、月の女王と太陽の女王。前者はジュリエット・ベルト、後者はビュル・オ
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FLIRT/フラート(1995年製作の映画)

3.0

2023/8/23
同じ設定で始まる物語を、3つの都市と別々のキャストで撮影したオムニバス映画。舞台となるのは、ニューヨーク、ベルリン、東京。共通しているのは、海外に旅立つ恋人に「私たちに未来はあるの
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名もなく貧しく美しく(1961年製作の映画)

4.0

2023/8/22
ろう学校の同窓会で出会った道夫と再婚した秋子。二人を演じる高峰秀子、小林桂樹が文句なしの演技で、苦境に陥っても手を取り合って生きる姿に胸を打たれる。特に、秋子の人生は苦難の連続であ
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黒の報告書(1963年製作の映画)

4.0

2023/8/21
黒シリーズの2作目。富士山食品・社長殺害事件の担当検事となった城戸。法廷ものだけれど勧善懲悪ではなく、人の嫌な部分を前面に押し出した内容。事件前後の各々の悪意と偏見、私利私欲のため
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

4.0

2023/8/20
タランティーノ好きとしては絶対に外せない、タランティーノのドキュメンタリー映画。既に知っていることもあったものの、やっぱり制作秘話が楽しく、「レザボア・ドッグス」のスーツの下りに笑
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シンプルメン(1992年製作の映画)

3.5

2023/8/19
刑務所を脱走した父を探す旅に出た、窃盗犯のビルと真面目な弟デニス。「トラスト・ミー」と同じく、癖のあるキャラクターが多め。特に、エリナ・レーヴェンソン演じるエリナが印象的で、ぱっつ
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トラスト・ミー(1990年製作の映画)

4.0

2023/8/19
序盤から、マリアが父親を平手打ちし、そのショックで父親が亡くなるという衝撃の展開。端から見るとお粗末だけれど、笑ってしまって良いのか少し困る。そして、横暴な父親と暮らすコンピュータ
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愛の果てへの旅(2004年製作の映画)

4.0

2023/8/18
イタリア映画祭2023の過去作オンライン配信。スイスのホテルで優雅に暮らす、イタリア人のジローラモ。冒頭の動く歩道のシーンだけで、本作がゆったりとした作品であることが分かる。が、約
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セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

4.0

2023/8/16
冒頭のセリーヌとジュリーの追いかけっこは、インスパイアされたという「不思議の国のアリス」のよう。何が起こるか分からないドキドキ感と、すっと仲良くなる二人がとても楽しい。そして、不思
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黒の試走車(テストカー)(1962年製作の映画)

3.5

2023/8/15
黒シリーズの1作目。秘密裡にスポーツカーの製作を進めている、タイガー社とヤマト社。直前に観た増村保造監督「巨人と玩具」と同じく、時代は高度成長期で産業スパイを扱った本作も見応えがあ
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巨人と玩具(1958年製作の映画)

4.0

2023/8/15
サムソン製菓の宣伝課で働き、上司の合田を尊敬している西洋介。時は高度成長期、社畜と言われてもおかしくない会社との関係性で、同業他社との出し抜き合戦がなかなかに凄まじい。そして、仕事
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野獣死すべし(1969年製作の映画)

4.0

2023/8/13
轢き逃げで幼い息子を失ったシャルル。彼の悲しみは計り知れず、なかなか犯人が捕まらないのがまた辛い。そんな中、作家という職業を活かして独自に捜査し、徐々に犯人に近付いていく過程が面白
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肉屋(1969年製作の映画)

3.5

2023/8/6
同僚の結婚式で、肉屋を営むポポールと意気投合した教師エレーヌ。彼女を演じるステファーヌ・オードランがスラっとした美形で、やたらとファッションがオシャレ。対するポポール演じるジャン・ヤ
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.5

2023/8/5
児童への性的搾取の実態を捉えたドキュメンタリー。18歳以上の女優3人が演じるのは、SNSに登録したばかりの12歳の少女。その前提を観る側は理解しているものの、ネットの向こう側に居る男
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