コーディーさんの映画レビュー・感想・評価 - 24ページ目

ミツコ感覚(2011年製作の映画)

3.9

山内ケンジ監督の極上イライラワールド3作目!

この展開あり得なくはないけど想定した内の最後のパターン、そんな稀少な現実の連鎖。ストーカーへの生理的嫌悪から始まる姉妹の物語は明らかな違和感や不条理を抱
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メランコリック(2018年製作の映画)

4.3

まさか泣かされるとは思わんかった。

何もないなら闇でも潤う。東大出ても燻ってた和彦を開眼させたここだけの仕事は裏の掃除屋。癒しの空間銭湯で夜な夜な繰り広げられる凶行に唯一無二の糧を得、事の深刻さも程
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HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017年製作の映画)

4.1

いや〜良いわ!
1991年、父という指針を亡くし自力で殻を破るしかなくなった少年の加減も後先も顧みず疾走した夏。クールを纏い未知を切り拓けば恐いものなど無かったあの頃、若さ故の気勢と不確かな危うさを鮮
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

4.1

いいね〜好き!この危うさに惑わされる!
私欲とも快楽ともまた違うただ戯れるように理性の垣根を越える。そんな何にも縛られない底の無さは永遠に心満たさず脆弱なまま彷徨う。世界との倫理観のズレを把握しながら
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イソップの思うツボ(2019年製作の映画)

3.4

家族をテーマにした寓話としてならこの突飛で強引な転換の数々もゴールは見据えてるのでまあ良い。現代ならではな世知辛さを絡めた文字通り狡猾なイソップが導く兎と亀、そして戌。ただ教訓じみたものに新鮮さはあま>>続きを読む

At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

4.0

流せばいいのに〝えっ今のはどういう?〟と話を終わらせない。なまじ上流の自尊心は暗黙を許さず相手の事情も計らず強欲に答えを求める。そして対立、醜態を経て剥がれた礼節により欲望露わにw唯一と言っていい通じ>>続きを読む

FLU 運命の36時間(2013年製作の映画)

3.4

致死率100%の変異型鳥インフルが持ち込まれたソウル近郊都市盆唐。急速な蔓延に膨れ上がる死者、街は封鎖され政府も軍も一般市民も不信が連鎖し身勝手横行。そんな混沌の中ただ一人他を思う救助隊員ジグの奮闘。>>続きを読む

さよならくちびる(2019年製作の映画)

3.9

上半期逃してたので今上映してくれてる出町座さんに1年ぶりぐらいに行ってきた。

互いの事情に寄り添おうとしても軽くしてあげられなかった。そんな晴れず吐けずな想いを紛らわすように煙草に火を付け曲にしてき
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ONE PIECE STAMPEDE(2019年製作の映画)

4.0

堪らん!
全勢力集結させることに全精力注いだ正に20周年を祝う夢の饗宴!物語なんて二の次で夢の対戦や垣根越えた共闘を生むため一途に力技。原作のパワーバランスを一旦置いたバレットという限度を超えた敵など
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ライオン・キング(2019年製作の映画)

3.7

シンバ超カワ!
誇張せず自然な表情や仕草だけで悲哀や愛嬌を表現する。もちろん声優やハンス・ジマーとの重なりの賜物やけど特にティモン&プンブァのアニメ並みの〝何とかなるさ〟の安心感には救われた。忠実な再
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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

2.8

もちろん酷評乱れてるのは知ってたけどドラクエ好きとして展開気になったので突入!

一言で言うなら大きなお世話。とうに承知な上部掬い上げ浅い能書き垂れる、5軸にして三代記よりそちらで泣かせに来るとは山崎
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.4

子供を産む事を投資か何かとしか捉えられず愛も与えず鞭打って金を生ませる。貧困、移民問題の犠牲となるゼインのような子供らに残酷に突き付けられる命の価値。最低な世界に怒り諦めながらも懸命に生きる姿、小さな>>続きを読む

風をつかまえた少年(2019年製作の映画)

4.1

21世紀の話ってのが驚きです。
ネットもインフラも整わない最貧国マラウイを襲う干魃、明日を生かす穀物も穫れず飢えを招くも荒地開墾や祈りに縋る他ない。けど14歳ウィリアムだけは自然の猛威に抗う術に自力で
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ワイルド・スピード/スーパーコンボ(2019年製作の映画)

3.7

殺られるわけない安心感!とうに人間を離れた2人の、けれど超ヒューマンな心w世界の危機らしいけどファミリー守れん奴に何が守れるってな熱さも堪らん親近感やし敵も割と反則能力やけど奴ら相手やと卑怯に見えず丁>>続きを読む

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.8

評判の良さに押され観てきた。面白かった!

ここに至るまで上手く行き過ぎた日本の痛恨の誤算。この軽さも満更ではないと思わせる太平洋戦争への甘い目算が自ら首絞め退路を断っていく。そんな威勢と虚勢の象徴の
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よこがお(2019年製作の映画)

4.2

やっぱ良いわ〜深田晃司監督!

想像も出来なかった角度から善良を追われた市子が悩み憤り揺らぐ理性を経て起こす復讐。闇に呑まれんとする彼女がそれでも人として留まろうと多様な感情を押込め何処にあるかも分か
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チャイルド・プレイ(2019年製作の映画)

3.7

笑えたわ〜
細かなニュアンスなんて加味せず親愛なるアンディの言葉を額面通りに受け取っちゃう純粋悪なチャッキー君wアップデートされたもはやミュータント紛いな能力を引っ提げ躊躇なし遊び心たっぷりに残虐の限
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工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.3

鬼泣けたw

38度線に分断された両国の自国安定のため欲する利益。同じ民族でありながら腹割らず心通わずな諜報戦、そんな見えない思惑を収集しながらも前線だからこそ疎通する想い。全てを偽ったある工作員の偽
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天気の子(2019年製作の映画)

4.2

あんまり期待してなかったけど凄く良いやん!

不完全なくせに順応を強いてくる世界で大人になる事の難しさ。不安や迷いを敏感に感じながらそれでも突き動かされる感情に正直に、その先でも人は世界を創れる。止ま
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シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢(2018年製作の映画)

4.0

不恰好でもまだ輝こうとするオジサン達の全てを曝けた裸の付き合いw周りにどう思われようが手を繋ぎ人生の天井を破ろうとする渾身の舞に奮い立つ。しがらみの無い仲間との共闘は荒波を越える活力となり個も強くする>>続きを読む

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

4.0

割と賛否分かれてるね〜俺は賛!

誰かにとって必要でなくても誰かの最高の相棒になれるかもしれない。長い間アンディの愛を受けたウッディのフォーキーを諭す旅、けどボーとの再会は一途な役目に収まらない幸せの
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いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46(2019年製作の映画)

4.2

映画としての良し悪しは別としても泣いたw

ここ数年、物凄い速さで坂を登ってきた乃木坂の眺め変われど変わらない謙虚さ、相次ぐ卒業など成熟と転換を経てのそして伝説へwを西野七瀬卒業を軸に捉える。監督の独
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

3.9

浮き沈みを経ての家族の維持、今度もきっと大丈夫!と歩調合わせようとも徐々に生じる軋みは結付きを緩めエゴも顔を出す。父の失業を機に希薄になっていく家族の絆、踠く両親の姿に戸惑いながらも間違いなくそこにあ>>続きを読む

Girl/ガール(2018年製作の映画)

4.2

夢のため心のままに自分を解き放とうとするララを縛る体という障壁。

名門バレエ学校の過酷なレッスンの中で彼女の心は日々血に滲む体以上に傷付き言葉にならない叫びと共に消耗していく。性の不一致によるアイデ
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アマンダと僕(2018年製作の映画)

4.0

わからない言葉や感情を今まで優しく教えてくれた母をもういない。そんなアマンダがダヴィッドと寄り添い思い出を頼りに耐え難い悲しみと必死に向き合う、理解を越え溢れる涙を拭いながら。テロが光を奪う事なんて出>>続きを読む

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

3.7

相反する4人の曲者がセオリー通りに引き寄せあったり不和を招いたりするわけが無いw特に兄弟の憎まれ口叩きながらの深い絆は殺し屋として死線を潜り抜けてきた末の悠々さすらある。そんな彼らの金を軸にした欲望の>>続きを読む

神と共に 第二章:因と縁(2018年製作の映画)

4.1

いや〜最高!
冥界下界の隔てなく人や想いが影響し合う正に神の御業!三人の使者にとって49人目最後の転生案件スホンへの裁きは使者ら自身の壮絶な因を紐解き、縁を揺るがす。第1章ではサポートに徹した彼らの心
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凪待ち(2019年製作の映画)

3.7

このキャッチコピー考えた奴映画観たのかよ〜的外れにも程があるw

負けや喪失を繰り返し荒んだ男の心を穏やかにするのは万車券の一発逆転なんかじゃなく結局は痛みや無力感を引っさげ越えていくしかない、愛に触
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

3.9

共産主義による自尊心への侵害が求め合う二人の心をすれ違わせる。刻々と流れる時代の中でそれぞれにらしさを求めた末の綻び。けれど時を経、場所を移しても導かれるように巡り会い愛を通わせ育む。変遷と共に2人を>>続きを読む

ホットギミック ガールミーツボーイ(2019年製作の映画)

3.8

さすがは山戸結希監督、極上の面倒臭さw心と行動が直結しない自意識の揺らぎ。自分を形成するものが何なのか、他者と触れ合う度に影響受け変化を繰り返す。そんな〝わからない〟に苦悩し感じ愛らしきものに触れる。>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

4.1

国益ってのは尊厳を踏みにじってまで守るべきものなのか。葬られる不都合な真実、その余りにも下劣な印象操作や揉み消しに動員される内調という知性。届けられない報道の存在意義などシワ寄せ食らいながらも強権に抗>>続きを読む

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.8

もう坊やじゃない!
トニーという偉大なる指針を失ったピーターやけど混沌止まずな世界は彼を〝親愛なる隣人〟のままではいさせてくれない。人並みの弱さと覚悟の狭間で独り立ちを迫られる試練の旅。使命に恋に惑い
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.4

相手に何もさせない岡田君の最短超速で仕留める格闘術&銃捌き。そんな伝説体現力&普通とは何ぞやに不器用に挑む健気さ、戦闘力も笑いのツボも常人離れなのに可愛げ全開w殺し屋なのに清い!対して獣の如き柳楽優弥>>続きを読む

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

4.3

どこか窮屈に消費を繰り返し異国の地で遂に迷子になった心。言葉文化の壁は更に自分と世界を遠ざけ孤立は愛をも見失わせる。群れを離れた山羊のように彷徨う葉子の焦りや畏れ、こなすのではなく愛を以っての解放、浄>>続きを読む

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)

3.8

あんまり良い評判聞かなかったから心配やったけど十分楽しめた。

より良き未来のために!互いにそう願ってるのに今回も哀しい確執は生まれる。けれど同じ特別を背負う家族の為にという想いは再び彼らを繋ぐ。制御
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

3.8

ゾンビーズからの流れでYouTubeでチャチャッと鑑賞。

良いね〜地方都市少女達の絶望する程ではない〝そこそこ〟から来る諦め、自虐に載せた発散。けれどドン詰まってない潔さと言うか、それなりにこの4人
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