milagrosさんの映画レビュー・感想・評価

milagros

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サグーンロールが好きです。

映画(480)
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.1

新聞の文字のひとつひとつにどれたげ血が通っているかよくわかった。無駄のまったくない、簡潔で強い演出。

菊とギロチン(2016年製作の映画)

4.3

「革命」とか、「世界」って言葉が死ぬほど出てくるけど、まったく空回りしていない。その言葉を使うだけの意志と強さは、映画的な強さとして画面にはりつめていた。
すばらしのは誰一人として国家に頼ってないこと
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ルアッサンブラージュ(1982年製作の映画)

4.0

何も示さないように撮る、っていう不可能なことを必死でやろうとしている。そのためには、語る自分を全面に出すしかない。

海を駆ける(2018年製作の映画)

4.0

深田さんの最高傑作だと思う。神さまみたいな人も、津波のつらい記憶も、すべてカメラで撮られて世界にすぐ流れる時代。ディーンさんの映画文法を無視する奇跡の動きには単純だけど新鮮な驚きがある。
大事なのはひ
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人のセックスを笑うな(2007年製作の映画)

4.3

どきどきする恋のサスペンスと、のびのびするワンショットの奥行きがあって、みんな好き。深刻になるよりも、正直に悩みながら、風船膨らませる感じで人と付き合いたい。

枝葉のこと(2017年製作の映画)

4.2

映画のリアリズムは、誠実さからしか生まれない。人の感情と行動にどこまできっちり付き合うかだと思う。どしどし歩いて、がつがつカレーのルーを平らげて、ごくごく酒を飲む。好きとか嫌いとかじゃなくて、放ってお>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.2

観終わって、自分が18歳のときを懐かしいとは思わなかった。それよりも今いる場所を「注意して」見てみようと思った。レディ・バードは感傷に浸るのではなくて、今あるサクラメントの空気を感じようとしてるから、>>続きを読む

アヒルの子(2005年製作の映画)

3.9

幼い頃にしたこと、されたことが不安になって頭から離れない感覚はよくある。にしても監督の本気の顔がすごい。

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.2

かなりヤバイことをやってるけど、PTAの映画なので騙されるほどに華麗。
こんなかたちで描ける愛を、観客に納得させてしまう力強さはほんとに感心。そこらへんの恋愛映画が霞んで消える。

パンダ・コパンダ(1972年製作の映画)

4.0

ほんとに会ったらめっちゃ怖いんだろうけど、やっぱりかわいい。

万引き家族(2018年製作の映画)

4.1

あの家族はある種のユートピアだった。血とかいう胡散臭いものじゃなくて、寂しさとお金の必要性から生まれる、切実なつながり。だから前半に積み重ねられる畳の上での団らんは、リアルかつ心に迫るものがある。
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隣る人(2011年製作の映画)

4.4

子どもが大人びてしまう瞬間と、大人が子どもみたいに振る舞ってしまう瞬間のどちらもがありのままに映ってる。どちらにも共通しているのは自分の感情を守ろうとしていること。
子どもがカメラにむかって「撮らない
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

映画や写真や歌って、人が覚えられるのに大事だなって思いました。祭壇に写真があるかとか、デラ・クルスはTVによって失墜するとか。

(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

4.2

くるくる回る芹明香の生き方を前にして、同情とかぬるいこと言ってられない。執念と気だるさのブレンドが絶妙。

大和(カリフォルニア)(2016年製作の映画)

4.2

こういう映画は大事にしないといけない。地に足がついていて、誠実で、切実にキャラクターを描いている。
明らかに違和感のある飛行機の騒音が、まさに当たり前のように生活に溶け込んでいる、そのことから相当イカ
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濡れた欲情 特出し21人(1974年製作の映画)

4.2

暗くて何やってるのかよくわからないくらいのラブシーンがいい塩梅。神代作品における男女の性の限りない転覆が好き。

濡れた欲情 ひらけ!チューリップ(1975年製作の映画)

4.2

大好き。編集のリズムがとてもいい。リアカー持って大阪をひたすら駆け回るのを、めちゃくちゃ頑張ってる撮ってるのが伝わってきて感激。あとラストが死ぬほどかっこいい。人間を愛したくなる映画。

狂乱の大地(1967年製作の映画)

4.3

あらゆるイデオロギーを宙吊りにしながら、ぐいぐい引っ張っていく映像の力強さ。編集がすごい快感。
腐敗と希望を繰り返すブラジル社会を突き破るだけのことはある。

ほったまる日和(2014年製作の映画)

4.1

ここまで情動的、感覚に訴える映画は見たことない。嫌悪感、懐かしさ、きれいさ、爽快感、あらゆる感覚が、暑い風呂にはいったあとに、こみあげてくる感じ。

イカリエ-XB1(1963年製作の映画)

4.0

美術がしっかりしてるから全く古びない。迷路みたいな宇宙船、広い宇宙の孤独はビシビシ伝わった。
社会主義リアリズムみたいな終わりだけど、どこか不気味。愛すべき作品です。

KUICHISAN(2011年製作の映画)

4.2

幻想的なんだけど、それはリアルに徹したからでもあり、ものすごい感覚をもらえた。超クローズアップは人間を人間以前に戻してしまう。先祖とか、山Pのセニョリータが流れるショッピングモールとか、いろんなものが>>続きを読む

極北の怪異/極北のナヌーク(1922年製作の映画)

4.2

フィクションとしてなごやかに行われるナヌーク一家の日常は、カメラはあるけど、カメラと仲良しだからこそ、ドキュメンタリーとして成立している。

やらせだなんだと言う前に、じゃあやらせなしの生活なんて誰が
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ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

4.3

何を見せて、何を見せないのか。それをこの映画をつくった人たちはずっと考えていたに違いない。見せることを選んだ映像は、きちんと倫理と安全を踏まえながら、ぎりぎりのところで地獄を見せる。

この世で最も醜
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予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

4.1

こっちのバージョンは、侵略者は自分の内側にも潜んでいることを仄めかす。
いろいろな概念と比べると、愛の異様さがよくわかる。弱点なのか、武器なのか。間違いないのは、それは死とセットなこと。

3人の演技
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港町(2018年製作の映画)

4.0

観察っていうから、かっちりしたドキュメンタリーかと思ったら、ゆるーいかんじで、けどばっちりの構成でまいった。

漁協で響くいろいろな音、魚を捌く手つき、それからあの二人のおばあちゃん。いきなりの異世界
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眠り姫(2007年製作の映画)

4.1

超主観的映像。映画館に出てしばらくずっと、周りの景色がぼんやり白みがかって見えるほどには浸食された。
音の立体的な広がりがすごい。

霊的ボリシェヴィキ(2017年製作の映画)

4.2

怖かったあ。映像によるショック的な怖さじゃなくて、語る人たちの体と声が重要な、もっとドロドロした怖さ。ロシアの歌を大合唱するオープニングが最高すぎる。
ボリシェヴィキたちのかつての壮大な実験を真似た霊
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サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

4.0

かなしいおはなし。音楽がいい。
ホドロフスキーでは一番分かりやすい。

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

4.1

動物をちゃんと撮れる人なんだから、もっと大事にしてあげてと思う。
これ観ると、いろんなことに寛容になる。

エル・トポ(1969年製作の映画)

4.0

弱い者たちの詩。忘れられないイメージがいっぱいあるから大成功。

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.2

ブームになるのがわかる。この映画のかっこよさは、うわべだけじゃない。先祖に会う描写とかも、アフリカの文化をすごく調べていてよかった。

外部に敵を設定して、倒すみたいな、アメコミ的展開じゃないからよい
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レヴェル5(1996年製作の映画)

4.1

『ヒロシマモナムール』を、コンピューターでやり直す映画。ゲームはリプレイはできるが、記憶の「一回性」は、プログラムでは不可能。
だから、彼女はやがてゲームを離れ、自らの記憶に向かっていく。
マルケルは
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ニッポン国 vs 泉南石綿村(2017年製作の映画)

4.5

ひるむことなく、被害者たちに全力でついていく原一男のカメラは、8年という月日をかけ、唯一無二の関係を被写体と結んでいる。お風呂で咳き込むシーン、ご遺体のシーン。こんなの撮れるのは、彼のカメラが運動とも>>続きを読む

恋とボルバキア(2017年製作の映画)

4.3

「ほんとうの自分」なんて、一生分からないけど、でも自分の感情を大事にして誠実に生きようとする人たちの姿が、うらやましくて、かっこよくて…。化粧する人みるの、すごい好き。
男と女、LGBTQっていう言葉
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日陽はしづかに発酵し…(1988年製作の映画)

4.1

カラカラに乾いた土地なのに、ソクーロフが撮るとじっとり液体的な手ざわりになる。ロシアで、こんなに「暑い」って言うのは新鮮で、あと音にあらわれるモザイク的な文化の交流がおもしろい。

息衝く(2017年製作の映画)

4.0

雑だし、よく分からないのだけど、好き。若い人にはこういうの撮ってほしい。

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