声高ではないが幸せとはなんだろうと考えさせてくれる。日々波立つことがあろうとも心の奥底は「凪」の状態でありたいものだ。外部からの侵入者によって日常が少しずつ変わってゆく様子は深田晃司監督のヒット作「淵>>続きを読む
戦場が出てこなくてもガザで何か起きているのか想像できてしまう秀作。
人道支援スタッフの精神的苦労、時に命を掛けた救援活動に頭が下がる。迎えに来てと女の子の電話口の声の波形がそのまま心臓の鼓動に見える。>>続きを読む
いちど生の舞台を観たいと思っているピナ・バウシュ舞踊団のドキュメンタリー。不条理さと純粋さと時折ユーモアが入り混じる。
アケルマン監督は撮りながら自分を守らなくてはと思った、と。
未来はどうしたいか>>続きを読む
ショーン・ベイカー監督ワールドが好きな方は必見。不機嫌な強めギャルがどうしてこんなにも魅力的なんだろ。台北の夜市の猥雑さがレトロなカメラワークに似合って、ここを舞台にしたかった気持ちはよくわかる。>>続きを読む
この壮大な物語の原作を知らなくても充分楽しめるザ・エンタメ。マット・デイモンがこんなにカッコいいとは。3時間のためにホットミルクを飲んだら耐えられた。気になる方お試しあれ。眠気を催すが。
トロイの木>>続きを読む
1950年の本作と1960年の「情事」と10年経つとこんなにも違うのか。
まず、女性陣のファッション、本作では、もちろん大金持ちの夫人とはいえ、毎度毎度オートクチュールでドレスを見立て、羽織物はすべ>>続きを読む
アントニオーニには先見の目があった。
貧困のためでなく、満たされない空虚さを埋めるため、犯罪に手を染める若者たち。
その後の数々の作品につながる裕福な人々の孤独を描くテーマはここにも現れている。>>続きを読む
題名から女同士のほっこりした連帯、NHKで放映されている「団地のふたり」みたいな話を想像するかもしれないが、アントニオーニですからね。そんなわきゃない。
だから、いがみ合いでもなく、いっときは親しく>>続きを読む
モノクロームの鮮やかさ
情事なる言葉の湿り気を一気に吹き飛ばすラストシーン
ワンショットワンショットの映像美に刮目する144分
(ややネタバレあります)
思い出してみると大胆にもオープニングで答えを>>続きを読む
「きれっぱしの愛」で興味を持ったアイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソン監督の前作。
「19世紀にアイスランドで発見された、デンマーク人神父が撮影した7枚の湿板写真」にインスパイアされたとあるが、そ>>続きを読む
自分は実際体験しなくとも、心から代弁したら「語り部」として充分なのだ。
戦争体験や災害体験もまたしかりだろう。
とにかく、主演のジューン・スキッブがグレイトすぎる!
この方、「アバウト・シュミット>>続きを読む
「きりっぱなし」だと空目してしまったが、「きれっぱし」だったのね。
似て非なる言い回し。
英語題はThe love that remains
まだ愛は残っている‥と未練たらたらな意味合いも感じられるが>>続きを読む
とにかくモニカ・ヴィッティを愛でる。
毛量が多く一見ぼさぼさに見えるヘアスタイルもスタイリッシュ。
いろんなファッションの中、いちばん似合うのは黒でしょう。
黒のコートに茶のブーツ、シンプルに黒のセ>>続きを読む
独裁者のいる国と市井の人々はまったく別のものであると改めて思う。今まで知らなかったイラクの人たちの暮らし。南部には水上生活者がいるんだ。朝靄の光、夜の幻想的な風景も美しい。
中東の子供たちの黒目がち>>続きを読む
この夏にミケランジェロ・アントニオーニ特集がイメフォでかかるという情報。未公開作品も上映されるらしいから是が非でも行きたい。
全部観れるかなあ、今のうちにDVD化されているものをおさらいしておこう。>>続きを読む
イケおじではないマッツ・ミケルセンのブラック+バイオレンス+ハートフルなお話。最初と最後にちゃんとメッセージが込められている。
IKEAとABBAのところは本国では大笑いするところだろう。笑いたいが>>続きを読む
2009年にマイケル・ジャクソンが亡くなる直前のライブリハーサルドキュメンタリー。
MJの魅力と才能にやっと気づいた。今こそ映画『Michael/マイケル』と対で観てほしい。
ボイスパーカッションな>>続きを読む
良くも悪くも濱口竜介ワールド。長塚京三の劇中劇が素晴らしくそちらを全編見てみたいと思った。「見はらし世代」を見ていなければ黒崎煌代君だとは気づかなかった。「ギルバートグレイプ」のレオナルド・ディカプリ>>続きを読む
入り口と出口の違う衝撃作。レイヴミュージックが祈りの音に聞こえてくるなんてどうかしてる。そんじゃそこらのものでは驚かなくなってしまった身には大満足でありました。
何を見せられているかわからない展開の>>続きを読む
リアルタイム世代と後追い世代が入り混じって共に鳥肌を共有する幸せな映画体験。
渋谷のタワレコでスリラーのMTVを目撃したあの興奮をもう一度。あの時代あまりに身近にマイケルの曲があって、来日コンサートを>>続きを読む
名匠ケン・ローチの最新作。シリア難民との共存を考えながらヘイトしてしまう側の心情にもしっかりと目を据えた覚えておきたい台詞が満載の素晴らしい作品。
イギリスにある憩いの場、パブを舞台にしたところがリ>>続きを読む
是枝監督最新作。カンヌではあまり評判良くなかったみたいだが、かなり攻めた内容で楽しめた。亡くなった子供をロボットにして生き返らせる未来は来るのか?
子役の使い方は是枝監督の得意とするところだが、人間>>続きを読む
カンヌパルムドールを獲った傑作。ジャファル・パナヒ監督の個性をうまくまとめた集大成とも言える。物語の運びとしてはサスペンスだが、監督禁止令が出ながらタクシードライバーに扮して撮影した「人生タクシー」を>>続きを読む
アメリカが舞台だがブリティッシュユーモアが強烈。ここで大笑いできる人は相当なツワモノよ。名優ベン・キングズレーが惚けた老爺を好演。監督のマーク・タートルトーブは米国人なのか。
私も別段、動物愛護の人>>続きを読む
時の人ジェシー・バックリーの過去作を軽くチェックするつもりがなかなかに感動。すごい歌唱力!能ある鷹は爪を隠す。俳優を目指している時に身銭を稼ぐためにジャズバーで歌っていた経歴があるとか。レディガガもび>>続きを読む
演劇の熱で人は癒され、物語の力でひとは救われる。「ハムレット」初演舞台のグローブ座のシーンの鳥肌没入感よ。役者陣が素晴らしい。
「シェイクスピアの庭」(2018年)ではシェイクスピアをケネス・ブラナ>>続きを読む
Mアントニオーニの隠れた名作。60年代ヒッピーの夢見た革命ってこんなイメージだったんだと膝を打つビジュアルだ。
物語は淡々として進み退屈なほどだが、セスナ機と車が砂漠を走るシーンから俄然目が離せなくな>>続きを読む
ヨルゴス・ランティモス監督としてはまともだなあ。いやそうは問屋が卸さなかった。騙された。オチを知った上でエマ・ストーンの表情を最初から見直したいと思ってしまった。
エマの体当たりは期待どおりだが、今作>>続きを読む
主演男優賞ノミネートも納得のイーサン・ホークが素晴らしい。味わい深い逸品。音楽にせよ仕事にせよユニットを組んだことがある人には心当たりがある胸の内の機微をワンシチュエーションの会話劇で描き切った。>>続きを読む
ずっと観たいと思っていてそのままになっていた。今回「センチメンタル・バリュー」でエル・ファニングの魅力を再発見したので若い時はどうだったの?と重い腰を上げて観た。
想像以上に瑞々しい。手足がひょろひ>>続きを読む
「センチメンタル・バリュー」のレナーテ・レインスヴェ目当てで観たらイメージがぜんぜん違っていた。風変わりなニューヨーカー、若かりし頃のダイアン・キートンが演りそうな役柄。
早口な英語も堪能で朴訥なノル>>続きを読む
複雑な家族の取っ付きにくい話で派手さはないが後からじわじわ込み上げて来て反芻を余儀なくされる。カットが多用されていて、ひとつひとつのピースを鑑賞後に繋ぎ合わせたくなる。
まず俳優陣が素晴らしい。父親>>続きを読む
迷いはない方だ。
外食をする際も馴染みの店なら注文するものは予め決まっているし、初めて入る店ならメニューを見ておいしそうと第一印象で選んだものを即決する。
そんな私が進路に迷った時期があった。あるプロ>>続きを読む
いい話だった。ポーランドを旅するのは「リアルペイン」を思い出すし父娘のやりとりは「ありがとう、トニ・エルドマン」ぽい。91年が舞台だと戦後まだ50年なのか。ホロコーストを生き抜いた人がまだ生々しい記憶>>続きを読む
見逃した話題作がさらっとレンタルできた。オバマ前大統領がベストムービーのひとつにあげていたから文芸作品かと思ったらぜんぜん違った。黒人のブルースがどうやって生まれたのかを掘り下げるには少々遊びが過ぎた>>続きを読む
八ヶ岳のふところの広さがわかるドキュメンタリー。下界から逃れるために小屋番になった青年の話を真似しても、凡人はすぐに根をあげそうだ。山で生きるには体力的にも精神的にも真の意味で強くなければならないだろ>>続きを読む