小一郎さんの映画レビュー・感想・評価

小一郎

小一郎

会社員。気力、体力の衰えが著しく、観れば寝落ちなオジサン。
感想文在庫の積み上がりが悩みの種(ToT)

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授業料(1940年製作の映画)

4.0

日藝生企画・運営の映画祭「朝鮮半島と私たち」にて鑑賞。模範的な朝鮮小学生(11歳)の男の子と善良そうな日本人男性教師によって、心温まる話になっているけれど、どこか漂う違和感。

それは中国やイランの映
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裸の島(1960年製作の映画)

5.0

射抜かれた。理屈とか何かを考える必要はない、圧倒的な映像の力。人間を、人生を、生きるということを裸のまま描いている。

モノクロ、シネマスコープ、台詞なし。演技というより生活そのもの。だからなのか、あ
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ゴッズ・オウン・カントリー(2017年製作の映画)

5.0

映画が好きだから、良い作品は皆に観てもらいたい、たとえ身銭を切ってでも--。まず、この心意気にうたれる。

ベルリン国際映画祭、サンダンス映画祭で受賞、Rotten Tomatoesで99%の⾼評価。
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へレディタリー/継承(2018年製作の映画)

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『テルマ』の感想をよく考える前に鑑賞したこともあって、ホラー映画といえば「得体の知れないモノから、普通の人々がいかにして身を守るかをドキドキしながら観るもの」という姿勢で臨んたこともあり、鑑賞直後の感>>続きを読む

テルマ(2017年製作の映画)

4.2

ホラー映画というと、静まりかえっていたところでの大きな音とか、突然のゾンビ登場にビックリに身構えつつ…、とかいうとお化け屋敷そのものだけど、要はスリルが主で、ストーリーが従というB級映画的なものが自分>>続きを読む

世界で一番ゴッホを描いた男(2016年製作の映画)

4.2

中国・深セン市近郊にある、有名画家のレプリカを世界の6割も制作する「大芬(ダーフェン)油画村」。出稼ぎでこの町に来たチャオ・シャオヨンは独学で油絵を学び、20年もの間、ゴッホの複製画を描き続けている。>>続きを読む

ハナレイ・ベイ(2018年製作の映画)

3.7

シングルマザーのサチの一人息子のタカシが、ハワイ・カウアイ島のハナレイ・ベイでサーフィン中にサメに襲われ亡くなったという。現地に飛び、無言の対面を果たしたサチは帰国のため空港に到着すると、何を思ったの>>続きを読む

陽の当たる町(2017年製作の映画)

4.0

2018年10月に岩波ホールで開催の「ジョージア映画祭」トリの作品。上映前、劇場の方が挨拶でとても素晴らしい作品であるようなことを話していたこともあり期待して観たのだけれど、静かで退屈な内容に前半かな>>続きを読む

あぶない母さん(2017年製作の映画)

3.8

2018年10月に岩波ホールで開催の「ジョージア映画祭」にて鑑賞。50歳の主婦マナナが主婦として家庭生活を守っていくことと、ポルノ小説を書きたい情熱の狭間で葛藤する物語。

アナ・ウルシャゼ監督は『み
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大いなる緑の谷(1967年製作の映画)

4.0

2018年10月に岩波ホールで開催の「ジョージア映画祭」にて鑑賞。近代化の流れに1人乗ろうとしない牛飼いのお父さんの話。

ソサナは谷を転々としながら生活する先祖代々の牛飼いで、他の生活なんて考えたこ
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スヴァネティの塩(1930年製作の映画)

4.0

2018年10月に岩波ホールで開催の「ジョージア映画祭」にて鑑賞。無声映画時代を代表するドキュメンタリー。

検閲で当局によって破棄された劇映画の未採用フィルムと個人的に撮っていた映像を加えて再編集し
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私のお祖母さん(1929年製作の映画)

3.5

2018年10月に岩波ホールで開催の「ジョージア映画祭」にて鑑賞。無声映画時代の作品で、役人の失職から再就職活動の一部始終を通じて官僚主義をあからさまに批判する内容。

製作は1929年。アニメーショ
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斬、(2018年製作の映画)

4.2

黒船来航で250年続いた平和が大きく揺れ動いた江戸時代末期。侍たちは長らく使うことのなかった人殺しの道具、刀を否応なしに抜かざるを得なくなってきた。人間が壊れる危うさを、同時期に公開中の『銃』は内側か>>続きを読む

(2018年製作の映画)

4.0

人間が壊れる危うさが今、内外両側から高まってきているのかもしれない。同時期に公開中の『銃』と『斬、』を観て、そんな気がしてしまった。

物質的に豊かになり「誰とも付き合わず、一人で生きる」ことが可能に
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鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

4.0

コメディっぽさもありながら、大切な人を亡くしたことへの罪悪感、喪失感に向き合い再生していく家族の物語だった。

ひきこもりの鈴木家の長男・浩一が突然亡くなった。母・悠子はショックでその記憶を失ってしま
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人魚の眠る家(2018年製作の映画)

3.6

自分的には泣くというより怒る映画だった。怒りの対象は大きく2つ。①本音と建て前を使い分ける世間とそれに同調する夫、②娘の生死を自分たちが決めるというやるせない状況。

プールで溺れ、意識不明のまま回復
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マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985年製作の映画)

4.2

「午前十時の映画祭9」にて鑑賞。大事な人の喪失、自分の力ではどうにもならない不幸。そういう境遇にある12歳の少年が、個性的で変わった人がたくさんいる田舎の村で人々とかかわりながら、自分と向き合い、悲し>>続きを読む

デデの愛(2017年製作の映画)

4.0

岩波ホールの「ジョージア映画祭」にて鑑賞。チラシのあらすじは次のよう。

<1992年、コーカサスの峻険な山々に囲まれた村で、デデの挙式が行われようとしていた。しかし彼女は夫となる男の親友と愛しあって
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負け犬の美学(2017年製作の映画)

3.0

自分は負け犬意識を持っているから、キャッチーな邦題ではあるのだけれど、日本人が好きな美学ではない気がする。

何故、負け続けてもボクサーを続ける人がいるのか。一番の理由は生活のためなのだけれど、そのた
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ルイスと不思議の時計(2018年製作の映画)

3.4

原作は児童向けのファンタジー小説ということもありスルー予定だったけど、妻のリクエストで、時間の都合の良かった吹き替え版を鑑賞。

両親を亡くした少年ルイスは叔父で、二流の魔法使いのジョナサンと一緒に暮
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モアナ~南海の歓喜~(1980年製作の映画)

4.2

公開時の1926年、新聞の映画評で「ドキュメンタリー」という言葉が初めて使われた映画。監督のロバート・フラハティはドキュメンタリー映画の始祖となった。

無声映画だった当時の作品に1980年、娘のモニ
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

4.1

製作30周年記念HDリマスター版を鑑賞。SFスリラーの形式をとった資本主義社会風刺映画。見た目はB級、でも知って納得。秘められた内容はA級ではないかと。

「ヤッピー(都市の若いエリートサラリーマン)
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太陽の塔(2018年製作の映画)

3.0

残念だ…。凄くいい話がたくさん出てきて、その都度、ゾワゾワした記憶はあるのだけれど、時間が経って今振り返ってみると、ほとんど覚えていない。もっとも、観ている最中からそうなる予感はしていたので、パンフレ>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.5

『ドント・ブリーズ』と同じく、かくれんぼのドキドキハラハラ感を利用したスリラー。『ドント・ブリーズ』は、“鬼”が元軍人家で盲目のオジサン、場所は家の中という狭いシチュエーションに対し、本作の“鬼”は人>>続きを読む

セブンガールズ(2018年製作の映画)

3.4

人気舞台の映画化。まずまずの長尺にもかかわらず、面白く、飽きることはなかったけど…。

終戦直後、アメリカ軍の支配下にあった東京で、パンパンガールと呼ばれていたアメリカ兵相手に体を売って生活する女性達
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あまねき旋律(2017年製作の映画)

4.1

「歌」の起源を示しているようなドキュメンタリー映画だった。

鶴見大学歯学部病理学講座教授の斎藤一郎さんは次のように述べている。<「古来、人間は歌で喜怒哀楽を表現してきました。楽しいときに歌い、つらい
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僕の帰る場所(2017年製作の映画)

4.0

日本における難民問題がメインテーマかと思いきや、異国で暮らす家族の葛藤と子どもの成長物語という感じかしら。

国を追われ日本へと逃れてきたミャンマーの4人家族。職に就き生活をしようと思うものの、難民申
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GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)

3.4

アニゴジ3部作最終章。娘が大ファンの声優で、我が家一番のアイドル・宮野真守(マモ)さんが主人公ハルオのCVを務める「マモ案件」。第1部「怪獣惑星」は家族3人で鑑賞、第2部「決戦機動増殖都市」は娘に「代>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

4.8

観終わった後、なんか禅で悟るみたいな話だなあと思ったら『日日是好日』というタイトルは禅語で<雲門禅師の悟りの境地を表した、最高の言葉>ということを知り、無知な自分にガックリ。
(http://www.
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.7

音楽系の映画はミュージシャンファンの方々の熱い思いがこもるので点数高めになりがちとはいえ、かなりの高評価。予告映像もキャッチーだったこともあり期待値高めでチネチッタ(川崎)の「LIVE ZOUND」で>>続きを読む

灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)

5.0

何も知らずに観てナニコレ感、知ったら傑作、もう1回観たい。

「午前十時の映画祭」は比較的気楽に観れる名作が多いけれど、本作は背景を知らないからか意味のありそうなシーンにハテナの連続で、時間が長く感じ
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運命は踊る(2017年製作の映画)

3.8

<すべての人間は分かちがたく相互に依存しあっており、一部を傷つけることは全体を傷つけることだと理解する力が、個々の人間のうちに本能的に備わっている>故に<ほとんどの人間の内部には、同類たる人間を殺すこ>>続きを読む

映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ(2018年製作の映画)

5.0

娘がファンの声優・宮野真守さんCVの「マモ案件」を「夫婦50割」で2人で観に行ってしまった。何でそうなったかというと…。

シリーズの15周年を記念した本作は、2018年放送の『HUGっと!プリキュア
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華氏 119(2018年製作の映画)

5.0

「この映画が公開されれば、トランプ王国は必ず崩壊する」と言ったマイケル・ムーア監督は“革命”を成し遂げられるのか--。その行方を見とどけるため本作は、できれば11月6日の米国中間選挙前に観たほうが良い>>続きを読む

プラトーン(1986年製作の映画)

4.6

本作の感想を書く材料を探そうと思ってググっていたら『戦争における「人殺し」の心理学』(デーヴ・グロスマン 著)という本を見つけ、読み始めたら止まらなくなってしまった。

それによれば第二次世界大戦中の
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顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

4.1

「ヌーベルバーグの祖母」こと88歳のアニエス・バルダと壁にはったストリートアート写真で脚光を浴びた34歳の若手アーティスト・JRの2人が共同監督を務めたロードムービー。「偶然は最良の助監督」(アニエス>>続きを読む

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