精神を病んだ人たちが日々の鬱屈から逃れるようにこのホテルに集ってくる、という装いから一転…
以下ネタバレ
不眠症に悩む青年以外は数百年もの昔からこのホテルに囚われている、そんな人たちばか>>続きを読む
漫画テイストの、ご都合主義、勧善懲悪的なストーリー展開、アバンギャルドなファッションに終始波長が合わずじまい。
それでも何とか楽しませてくれるのが韓国映画。まだピュアだった頃のソルリが可愛い。
1977年ミネソタ。母親を交通事故で亡くした少年ベン。遺品の中から見つけた古びた本を手がかりに、未だ見ぬ父を探しに旅に出る。セピア色をしたトーキーの世界。ある事件をきっかけに少年は音を、この時代も音を>>続きを読む
Thom YorkeのSuspiriaを視聴。どんなに観たくても(地方では)鑑賞することが出来そうもないので、オリジナル版を再視聴。
やはり印象的なメインテーマ。改めて耳にすると導入部がチューブラーベ>>続きを読む
再視聴
太陽に惑わされるアラスカの小さな町が舞台。もうそれだけで充分魅力的なのに、30日間の極夜。
異邦人の疾走感が、トランシルバニアの伯爵やインソムニアの白夜とは対照的で、たまらなく魅力的。
荒れ果てた物寂しい大地。(何を基準に異教徒と呼ぶのか)異教徒の集団に囚われていた戦士が自由を得、彼を見守り続けてきた(多分何かを暗示している)少年と共に聖地エルサレムを目指して旅をする。
北欧の神々>>続きを読む
妻を殺した男と殺さなかった男の虚妄と現実の境界線。(暗黒街のふたりのミシェル・ブーケを思い起こさせる)人権を無視して乱暴な捜査を繰り返す刑事。彼らの余りにも不自然な行動にプレイン・ソレイユもきっと泣い>>続きを読む
オープニングに登場する、痩せ細って落ちくぼんだ眼窩がまるでゾンビのような男が、ハリー・ディーン・スタントンだと気づくまで少々時間を要した。
毎朝決まった時間に目覚め、いつも通りの一日を過ごす。まるで、>>続きを読む
SNSで知り合った4人の男女が自殺をするため山小屋へと集まってくる。4人だけで行われるワンシチュエーションの舞台劇。
爆発する花火とタイムループする魂。
「十二人の優しい日本人」や「ふくろう」など、>>続きを読む
寡黙な左官職人(白人)リチャードとアフリカ系女性のミルドレッド。彼女から妊娠を告げられたリチャードは結婚を申し込む。だが当時(1958年)のバージニア州では異人種間の結婚は禁じられていたためワシントン>>続きを読む
舞台はデトロイト。空き家だらけが立ち並ぶ住宅街。ひとりの男が死体らしきものを引きずりながら歩いている悪夢のようなオープニングの俯瞰ショット。どうして俯瞰なのかは後々分かる。
幼少期にネグレクトされた>>続きを読む
4年前に白血病を発症し未だ闘病中の女の子。今この瞬間動いているものすべてが煌めいているかのように、車窓を流れる景色を目映ゆそうに見つめている。
でも、それらがもうこの手には届きそうもないと少女のいたい>>続きを読む
舞台はお嬢様ばかりが通うミッション系の女子高。全校生徒の憧れの存在である文学サークルの会長が謎の死を遂げる。
残されたサークルのメンバーたちは闇鍋を囲み、各々の思い描く犯人像を小説という形を取りながら>>続きを読む
"フィックス・イット・フェリックス"というゲームの中で30年間も悪役を演じ続けてきた悩めるラルフが主人公。ヒーローになりたいと、自分の住んでいるゲームの世界を飛び出し、すべてがお菓子で構成されたゲーム>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
野田市女子高生連続殺傷事件。
発生から15年。未だ手がかりなし。
2回続けて見て、次の日にまた見た
内容はまったく違うのに「天国からはじまる物語」という小説が頭に浮かんできた。
人は死後あの世へと>>続きを読む
イブの夜だというのに仕事に追われ、オフィスにひとり取り残された女性。仕事を終え帰路に着こうとするが不運が重なり地下駐車場に閉じ込められてしまう。助けを求めようにも電波は届かない。暗がりの中、唯一明かり>>続きを読む
道なき道を駆け抜け家路を急ぐひとりの男。どこまでも広がる大平原にぽつりと佇む藁ぶき屋根の小さな家。風にたゆたうカーテンの隙間からおさげ髪の少女が顔をのぞかせる。何の会話がなくても分かり合えるふたりだけ>>続きを読む
グエムルを踏襲しながらも、ある意味対極に位置する作品。
タイトルほどのB級感もなく、シリアスとコミカルが居心地悪そうに同居している。
みんな誰かの愛しい人
振り向いてはくれない運命の人を皆が追いかけて一晩でいくつもの季節を巡る。エッシャーのだまし絵のような不思議な夜の物語。
日常を描いているのに非日常的な独特な世界観と神々の逆鱗に>>続きを読む
父と娘ふたりきりですごす和やかなで楽しいひととき。徐々に感じる違和感…
何も心配ないと言いながら、始まりから終わりまで心配だらけ。この後がもっと心配
邦題が酷い。でも、それに惹かれた…
パリの美しい石畳の地下には600万人以上もの遺骨が埋まっている。その世界最大級の地下納骨堂カタコンべが舞台。そこに隠されているという賢者の石を求め暗躍するのは現存>>続きを読む
1985年夏。妖艶なディートリッヒや愛くるしいトムとジェリーに見送られながら家をあとにするフレディ・マーキュリー。乗り込む車はもちろんロールスロイス。涼風を浴びて今にも羽ばたきそうなエンブレムのフライ>>続きを読む
不死鳥の騎士団辺りからダークな要素の際立ってきたハリーポッターシリーズに比べるとやや急ぎ足の展開。魔法動物たちを巡る、めくるめく世界に心を奪われた前作に比べると物語を包む空気は重く、重厚な大人向けのフ>>続きを読む
ふたりが織りなす狂気と官能は、蜷川実花が描く極彩色に闇を足したような世界。罵倒しながら従順に従い、サディスティックな要求をしながらマゾヒスティックな背景を自身が彩る。
妄想と現実の入り交じった無秩序な>>続きを読む
ナポレオンによる数々の戦いとフランス革命の理念から生まれたルーヴル。いずれ自由、平等、博愛を求める市民の重要な憩いの場所となっていくルーヴルの姿をルーヴルとともに見つめていく。
1940年の夏
無防>>続きを読む
様々な事情を抱えた4組の悩める家族。4つの異なる物語がささやかにリンクしながらそれぞれのマザーズ・デイを迎えるまでを描いたラブコメ群像劇。
4つのハッピーエンドとクラシカルなNG集が予定調和を裏切る>>続きを読む
認知症を患い高齢者施設で暮らしている主人公(セヴ)。最愛の妻を3日前に亡くしてしまったのに、そのことすら覚えていられない。妻亡き後に決行すると誓っていたことを親友のマックスが書き留めておき、その手紙を>>続きを読む
あなたをすぐに忘れられる魔法をかけて
長い外国生活を終え帰国した主人公(ポール)は、ある容疑をかけられ過去への遡行を余儀なくされる。そこから彼の遠い記憶を回帰する旅が始まる。(ここまで語られる非日常>>続きを読む
どの画を切り取ってもお洒落でシックなティーカップやソーサーが出来そうな、優しく霞んだ色合いが美しい
けれど、南国でのバカンスとはいえ、あまりにも俗っぽく染まるスノークのお嬢さんや、(ミーは例外として>>続きを読む
再視聴
父親に支配され、幼い頃から羊と共に山小屋で独り暮らす主人公(カヴィーノ)。義務教育さえ受けさせてもらえずに育った(故に文盲)彼が、父の手から逃れ言語学者となり再びこの地へ戻ってくるまでの物語>>続きを読む
地球の未来を危惧する異星人と無知な人類とのコンタクトを描くSF映画の古典。
重要な役割を担うロボットなどはさすがに拙いけれど、軍も武器も持たずに暴力や戦争を回避できれば… と語る、シンプルながらも核心>>続きを読む
(主人公の青年)
愛車のクラシックカーも含めて、その装いや風貌からジェームズディーンを彷彿とさせる主人公。父親に縛られギルバートグレイプのように人生を半分あきらめかけている。
(もうひとりの主人公)>>続きを読む
長年夫婦で営んできた家具店。その隣にIKEAができたことで店は廃業に追いやられてしまう。店を失い妻も喪い自暴自棄となった主人公はIKEAの創業者カンプラード(実名)を誘拐すべくスウェーデンへと向かう。>>続きを読む
暴力的な牧師を父に持ち、麻薬に溺れ14歳の少女を早く売春させようと目論む自堕落な母の元で暮らす3人姉妹。
昔はまともな家庭だったようだが、神は彼女たちを見捨て、彼女たちも神を捨てた。
こんな悲惨な環境>>続きを読む
冒頭の違和感。でもこの作品の主軸となるのは活動弁士のような役割を担う歌い手さんとの虚実のあわい。彼らの吐き出す凝縮されたメッセージや、言葉をそのまま呑み込んでしまうような台詞まわしに絡まれ、一切虚飾の>>続きを読む
どこまでもまっすぐに続く地平線。その足元に咲き乱れる菜の花畑は魔法にでもかけられたかのように美しい。その明媚な美しさを塗り潰そうと背後にそびえる沈鬱な曇り空がこれから始まる物語の行方を予感させる。>>続きを読む