cinecoroさんの映画レビュー・感想・評価

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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.5

ケイレブ!!ケイレブ!!て感じで。
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズが魅力的すぎて目が離せない。甘く整ったお顔立ちなのにやばいやつ感が滲み出てて、ちょっと若い頃のジョニー・デップを思わせる。
話の内容
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

ヴェンダースが東京をモチーフに記録した『東京画』の中で、どちらかというと否定的に切り取られていた食品サンプル工場の作業員たちをみて、将来はこんな仕事がしたい!と淡い憧れを抱いてから数十年経った今、まあ>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

"あるべき姿"がないまま、快か不快かが判断基準(赤ちゃんてそうだね)のベラの振る舞いは見ていて楽しい。が、その場にいればギョッとするはずで、それはなぜかといえば内からも外からもルールに則った態度であれ>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.5

イメージフォーラムで観る日のためにがんばりすぎて、当日半分くらいウトウトしちゃって落ち込んでいると上映拡大の知らせ、うれしい!ってんで無理せず再挑戦。夢うつつで観るのがひとつの鑑賞方法の正解な作品であ>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.3

オープニングが最高だった〜!!
子供のときリカちゃん遊びに心酔していたけど、あなたの好きにしてね的な甘い表情のリカちゃんに比べて、当時簡単には手に入らなかったバービー人形はかなりキッツイ表情をしていて
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

日本昔ばなし風のオープニングで始まって、(やや特殊な味付けの)ロードムービーであるということが匂わされる。わけわかんない話じゃなくてよかったけど、孤独をかかえたふたりの純愛映画、と言ってしまえるシンプ>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.5

こどもの映画基本好きなのだけど、意外にしっかりと怖かった。
しっとりと静かに澱んでいく日常の描写が秀逸で、ノルウェーの、団地といってもみんなあんな感じなのかな、森がすぐ近くにあったりして、何か見えない
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怪物(2023年製作の映画)

4.3

真実を知るのって難しいなぁ〜〜と、子どものことで学校から電話がある度頭を抱えている今日このごろ。そもそも真実なんてあってないようなもので、見る人によってコロコロ形を変えるものであることは胸に留めておき>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.5

嗚咽に始まり嗚咽に終わった物語でした。
人は人を救済できるのか、と投げかけながらも人が人を、ましてや神が救済することはできない、という事実がひとすじの救いとなっている重苦しい(言葉通り重い…苦しい…)
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

5.0

めちゃめちゃぶっ飛んだ家族愛の話、
と見せかけておいて、人生の在り方、私が今ここで生きているということを全力で肯定するような物語。観れば観るほどに感じることが増えそうな傑作だった。まさかこんなにハマる
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.8

マーティン・マクドナーの新作絶対観る絶対観る…と念じながら待っていた甲斐あって公開後割とすぐに行けた…もうすごい好き…と思いつつも決して解決しない問いがテーマになっていたので悶々としてる。
舞台として
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非常宣言(2020年製作の映画)

4.0

冒頭のシーンでの"うるさくないよ、助けあってるんだ"とソン・ガンホが言うセリフが最後までの布石となってて泣ける。。
そんなぁ〜という場面は多々あるにせよこのセリフがあるだけで1億点をあげたい。
非常時
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.3

お正月に観る映画として大正解だった!
全然観る気なかったのに、熱心な原作ファンでもなかったのに、タイトルバック、素描画風の5人が動きだすとこで鳥肌立つほど興奮した〜というかもはや落涙…!
友達の家に入
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.8

観る前にステップフォードワイフみたいな話、とどこかで聞き齧ってしまったのでそのつもりで観ていたらその通りだった。ただ旬なピューさまのはじけんばかりの体躯と50'sアメリカンの突き抜けたファッションや街>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

おとぎ話的なかわいさを想像していたらそこはさすがのセリーヌ・シアマ作品、パーソナルな部分にビシバシ食い込んでくる秀作。もちろんメインのふたりのかわいらしさや衣裳と家の(オーバオールにセーターたまらん!>>続きを読む

LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

日本の団地、いかようにもドラマが生まれやすい舞台装置的な、視覚的な魅力があると思うけど、それをこれでもかと利用して感情を揺るがす舞台として動かしていくのが心憎いというかもはや気持ちいいぜ…
いや決して
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0

沖田修一×さかなクンをのんが演じる映画というだけで一億点。
予告画像と、男か女かはどっちでもいい、というキャッチコピーを見た限り、完全にジェンダーレスな感じで、もしくは女の子としてのさかなクンを見るこ
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.5

雑誌を処分しようとしてパラパラめくってたらたまたま紹介記事が載ってて気になったので観てみたら当たりだった〜良い!
学園モノそもそも大好きだけど昔だったら三角関係ではお決まりな感じでヒロインが最後の最後
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.8

哭声で頭の中?だらけになってしまった身としてもこれはチラシを見たときから何じゃこれ!面白そう。観る!と決めていた。ホラーを積極的に映画館に見に行くことは滅多にないけど思ってた怖さとはちょっと違って、あ>>続きを読む

戦争と女の顔(2019年製作の映画)

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例年ならメディアの戦争をあつかった発信が増え、先の大戦からの"戦後"としての現在に思いを巡らせる8月。今、黒く淀んだ心持ちで同じ空の下で行われている戦争を感じなければならないのは悲しいし悔しい。
独ソ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.8

自分が30歳のとき観てたら悶絶しそう…最近は最早老いを意識する方が多くなってきたので、アクセル側の視点に立ってのユリヤが眩しいやらムカつくやらで観た。
映画で章を設けるスタイルは好きでも嫌いでもないん
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母の残像(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

イザベル•ユペール出演作は(自分の力不足で)ちょっとひるんじゃうところがあるけどこれ良かったな…
残された家族の断片を埋める母の記憶は各々にトリミングされて、夫として父として想う妻、長男、次男の想う母
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

自分の子どもが生まれてから小さい人たちに興味が湧いて、(それまでは興味ゼロ)里親制度とか養子縁組などの説明会に参加したりして、血の繋がりを持たない家族の形やひとりで産まなければならなかった母親たちに共>>続きを読む

FLEE フリー(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

恐らく最初にインタビューが撮られてそこにアニメーションをつける順序なのだろうと容易に想像できるようなリアルな音声。アミンの現在の描写は実写ドキュメンタリーを忠実にアニメで再現している様な少し変わった作>>続きを読む

スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

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考え方は違っても一緒にご飯を食べよう、というカオルさんの姿勢が、当たり前の様であってもなかなか私たちが出来ていない事だと感じた。
激動の時代を生き抜いてきた中で、娘のパートナーとしてアメリカ人と日本人
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.8

心が抉られそうになりながらも川のこちら側で爪を噛んでいるしかない、もっと言えば自分の家族のことだけで日々精一杯で難民問題に心を割いて居るけれども基本的には何もしない、(継続的な支援団体への寄付はしてる>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.0

キワものスリラー系と踏んで映画館まで足を運ばなかったこと、悔やまれる!
嫁が蔑ろに扱われる場面はこれまで山ほど見てきたと思うけど、何度見ても慣れないね…胃がキューっとなる。それにしてもあの最初に氷をガ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

5.0

ミランダ・ジュライが好きだからマイク・ミルズのことは気にしていたけどなんとなーく、家族のいい感じの映画を撮る人、というくらいのイメージだった。私自身が望むと望まざるに拘らず家庭を持ったことでマイク・ミ>>続きを読む

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

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ほんとうに気持ち悪いし胸くそ悪い、っていう反射的な感情はあるとして、その先を考えなければ何も解決しないのでけっこう暗澹たる気持ちにさせられる。犯罪を吊し上げて監視を強化するだけでは表層では一見少なくな>>続きを読む

カポネ(2020年製作の映画)

3.8

スカーフェイスもアンタッチャブルも観たことないのに最初に観るアル・カポネ物がこれっていうのは間違ってる気もするけど観た!けっこうすごい映画だった。
ファーザーマフィア版て感じで…
トム・ハーディ、勝手
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

モノクロのスタンダードサイズの美しい映像で、2020年の映画だと分かっていても1962年当時への没入感がある。ちなみに62年公開の日本映画の現代劇としてよく知っているものでは小津の『秋刀魚の味』が出て>>続きを読む

英雄の証明(2021年製作の映画)

4.0

物事の起の部分は描かずに、会話によって家族に何が起きているのか知る、といったなんともじわじわと観客を居心地の悪い方向に誘い込むのがファルハディ節ならば、本作は『別離』に続く気まず映画真骨頂な感じ。決し>>続きを読む

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.5

親は誰でも我が子が周りに馴染める様に、問題を起こさないことを望んでる。でもそれって自分のためだよね?ということを突きつけられるような思いでしんどかった。
終始本名を呼ばれないマーティンが抱える爆弾を、
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.5

ケネス•ブラナーていかにも英国紳士!という感じで勝手にボンボン育ちなイメージがあったけどあんな生い立ちだったとは!冒頭のカラーからモノクロ映像に入っていく流れが素晴らしく、あー今から面白いところに行け>>続きを読む

ファーゴ(1996年製作の映画)

5.0

今更ながらドラマ版ファーゴにハマっているのでレンタルビデオ屋のVHSで何度も観たこちらを。何年も経ってからわざわざTVドラマにするなんて、やっぱりコーエン兄弟にとってお気に入りの作品なのかなあ。今観る>>続きを読む

白い牛のバラッド(2020年製作の映画)

4.0

本国イランで検閲、公開禁止されて監督2人も制作禁止に抗った罪で裁判にかけられているようだけど、その様な映画を日本で観ることも少しは支援になるんだろうか…
日本で死刑制度があることも何となく受け入れてし
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