風月さんの映画レビュー・感想・評価

風月

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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

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猫と「切る」こと。キヨミは猫で、スミカは切って切って切りまくっても尚逃れられない縁によって生きながらえる。スミカは自分がされたことを結局してるんだから面白れぇよな。創作の魔力と人生という物語、それを笑>>続きを読む

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

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何年かぶりに観たけど初見時ほどのワクワク感は無かった。でも初見時より笑った。良識ある監督さんがタランティーノリスペクト作品を撮るとまあこんな感じかと。タラはやっぱり常軌を逸してる。チープさが悪く作用し>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

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旦那死んでからか知らないけど完全にメンタル壊れてる母親が一番やばいでしょ。後半からめちゃくちゃノッてきた。

殯の森(2007年製作の映画)

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初めてを映画館で観られた人はきっと冒頭から息を呑んだに違いない。圧倒的な映像美で最後まで有無を言わせない作品だった。明らかに劇映画的なキマった構図とドキュメンタリー的な雑然とした感じを行き来するなんと>>続きを読む

竜馬暗殺(1974年製作の映画)

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ATGらしい異様な面白さだった。1974年作品には珍しく白黒で、16mmで撮ったらしく独特のザラつき具合とコントラストでモダンな作品だった。着物の質感とか刀のギラついた感じとか物質の実感が感じられる不>>続きを読む

暗黒街(1927年製作の映画)

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サイレント。道具の使い方がよかった。貨幣、造花、新聞。物語の高潔さに感動した。創作でさえ汚れてないと受け入れられない現代の息苦しさを忘れられた。後半ちょっと涙腺が緩む。
酒場や舞踏会の群衆の撮り方が素
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地獄の饗宴(1961年製作の映画)

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岡本喜八映画常連が砂塚秀夫ぐらいでわりかし異色の作品。ひょんなことからネタを掴んでしまいかつての上司をゆすって三橋達也が大金せしめようとするも色んな輩が絡んできてさあ大変…という話。岡本喜八がいつもの>>続きを読む

水を抱く女(2020年製作の映画)

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すっごい不思議な映画。言われてみれば90分あるわりに物語の移り変わりはそれほど無いんだけど、流れるようなカメラワークと統一された色調、どことなく不穏さを助長する音楽が作品全体の厳粛さを保っている。「私>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

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 沖田修一監督の持ち味は、何かすごいことが起こりそうなシチュエーションでちょっとだけ何かを起こせる、ところだと思う。ジム・ジャームッシュと少し似ていて、ツッコむところをスルーしたりツッコんだとしてもズ>>続きを読む

最も危険な遊戯(1978年製作の映画)

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松田優作はTV版『探偵物語』のようなコミカルとハードボイルドが両立したおかしなキャラが一番求められるらしく、本作はそのニーズ通りの配役。普段は麻雀で負けて借金まみれの与太者風だが実の姿は凄腕の殺し屋、>>続きを読む

殺しの烙印(1967年製作の映画)

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公開当時、鈴木清順監督は日活の社長に「わからない映画を作ってもらっては困る」と苦言を呈され会社をクビになったそうだが、54年という時を経てもなお十分に「わからない映画」である。漫画のようで荒唐無稽な世>>続きを読む

ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

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これが実在の人物を元にしてるんだから世界って広いよなぁと思う。若い頃に書いた詩集がヒットして妻は実業家、毎日遊んで暮らしても不自由ない。でもどういう遊びかというとリッチな連中とお戯れになる訳じゃなく、>>続きを読む

ジェントルメン(2019年製作の映画)

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『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』への原点回帰を図りつつ新たな要素も加わった、マジにイカれた楽しい犯罪群像劇だった。

ファンタジア(1940年製作の映画)

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映画ではなくコンサートの気持ちで臨むべし。一曲ごとに紹介コーナーがあるので緊張しっぱなしなわけではない。程よい疲労感と確かな充実感が味わえるのはもはや映画ではない。
〈トッカータとフーガ ニ長調〉
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

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この映画を通して少しでも彼らの魂に触れることができたのを信じてやまない。最近観た『シカゴ7裁判』『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』『イン・ザ・ハイツ』果ては『真夏の夜のジャズ』に至る様々な映>>続きを読む

ショック・ドゥ・フューチャー(2019年製作の映画)

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クラフトワークが通じないくらいのテクノが有名じゃなかった頃にフランスで女性がそういう音楽作る物語。音楽業界の保守性と泥くさい木っ端同士の連帯がたった80分に満たない作品の中にある。
本作に出てくるプロ
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

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本当の意味でやりたい放題している。後期フェリーニのような奔放さを持つ本作が2020年に公開されたのは非常に意義深いことだと思う。
本作は独居老人の暗澹たる生活を一年のサイクルで描いたものである。病院行
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南極料理人(2009年製作の映画)

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南極観測隊を極限状態に立ち向かう特別な存在ではなく、単身赴任者に一般化して手元にグッと引き寄せてきたことに驚いた。そしてその観測隊を料理人の視点から見ていくという主役配置も作風にぴったり。スペクタクル>>続きを読む

グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告(2020年製作の映画)

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まず録音の質が悪い。劇場のスピーカーの不調では無かったと思う。声が割れぎみだったり明らかに不自然なアフレコがあったり技術がこんなに発達した2020年にこんな粗雑なメジャー映画があっていいのか。
物語自
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カムバック・トゥ・ハリウッド!!(2020年製作の映画)

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やっぱりこういうシンプルで楽しい映画がないとね〜最高だよ!驚きの展開など無くても作りが丁寧だからちゃんと面白い。
クソ映画乱発プロデューサー(ロバート・デ・ニーロ)がギャング(モーガン・フリーマン)か
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

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結構な数の豪華キャスト陣とこねくり回した脚本を2時間以内にまとめた上かなり面白かったから吉田大八やべぇなと思っている次第であります。監督と言えば『桐島、部活辞めるってよ』なのでそれと比較してしまう。あ>>続きを読む

処刑遊戯(1979年製作の映画)

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おもしれー!松田優作云々でなく映画として最高すぎる。まあ長回しの多いこと、緊張感が半端じゃない。何よりほぼ松田優作の一人芝居の長回しなのに、彼の有無を言わせぬ存在感によって映画としての強度が十分持続さ>>続きを読む

みんな〜やってるか!(1994年製作の映画)

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なんかとんでもないもん見ちゃったなぁ…
ダンカンの一人コントをひたすら見せられる感じだったからはじめは面白かったけど30分も経ったら飽きてきてしまって最後まで見るの大変だった。
カーセックスしたいから
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座頭市(2003年製作の映画)

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思ったよりがっつり海外の賞レース狙った作りだった。音楽的な要素を取り入れ、やくざに芸者とTHEニッポン要素を押し出し、主役は当然視覚障害者。これでもかと人を斬り血しぶきを飛ばしド派手刀アクション(CG>>続きを読む

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

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男がギャーギャーうるさい以外は大変好きな映画である。でも、そこが無理ってことは受けつけないんでしょうね。カメラとか美術とかはいつまでも見てられるくらい好きなんだけど、厳粛な作風を男がぶち壊してる気がす>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

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個人的にはかなり体力が無いと観れない映画。地獄のどん詰まりをさまようばかりで観てるこっちが滅入ってしまう。仏印での夢のような記憶に引きずられ、ろくでもない女たらしとそれでもついていく女の底なし沼のよう>>続きを読む

座頭市と用心棒(1970年製作の映画)

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岡本喜八をしらみ潰しに観ていった流れで本作なので、はじめての『座頭市』シリーズがこれになってしまった。そして図らずも初若尾文子を本作で済ませてしまった。何てことしてくれるんだ。
物語としては面白い。勝
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

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世にも不思議なお盆映画。
我が父と母はピンピンしてるがあのたまらない家族の空気に無い記憶が想起され涙腺が緩む。片岡鶴太郎おやじが絶品。
大林宣彦でガチお化けのためホラー気味。そして本作のお化け観はあん
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スザンヌ、16歳(2020年製作の映画)

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前半の長回し多用、環境音のみのストイックな作風はシビレた。音楽の使い方やカメラワークに光るものはあるし自主映画みたいな突飛な演出もあるしとても面白い、がテンポ感が掴めずたった80分弱のはずなのに110>>続きを読む

地獄でなぜ悪い(2013年製作の映画)

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おれの人生の映画だ!これにほとばしる情熱と愛が今日までおれを生かしてきたのだ!なんたる偶然!そしてそれこそが必然!血みどろの地獄の果てに誰も観たことのない奇跡があるなら、たとえこの生命尽きようとも起こ>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

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最終章、というより番外編かな。1→2ほど直接の繋がりは薄く、この作品自体の「けじめをつける」ために作られた3本目。ゴッド・ファーザー PARTⅢみたいなものかと。チャン会長の助けで韓国に逃げてたたけし>>続きを読む

アウトレイジ ビヨンド(2012年製作の映画)

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前作『アウトレイジ』だけでも十分完結してるけど続きものとしてちゃんと面白かった。山王会の内部抗争でうまいことやった裏切り者どもが今回キッチリけじめをつけさせられるのでスカッとする。明らかにこのままじゃ>>続きを読む

アウトレイジ(2010年製作の映画)

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オールスターキャストとはこのことよ。主役のないヤクザ・マフィア群像劇ってあんまり無いんじゃなかろうか。たけしあんまり出てこないね。ストーリーも北野武やくざ映画お馴染みたけしの組が貧乏くじ引かされる話で>>続きを読む

ボギー!俺も男だ(1972年製作の映画)

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そもそもの作りがとても面白いんだけど、それ以前にとても他人事のように思えない話で心に残る映画だった。結局何にも解決してないけどあれでいいんだよ。
いつまで経ってもボギーはおれたちの憧れで(最善かは別に
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