ダイキさんさんの映画レビュー・感想・評価

ダイキさん

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

批評とユーモアと出鱈目を見事に混ぜた作品。こんなにも、映画が終わらないでほしいと思えるのは初めてです。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

●難解なストーリー
 普段からアニメやジブリ作品を観ない方は、本作はかなり難解に感じるでしょう。ただし、ストーリーの「骨組み」と「肉付け」を分けて鑑賞できれば、本作は少年の成長と親子の愛を扱う王道のフ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

誰が生き残って誰が退場するか?の視点で観ると面白い。

自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.1

 敗戦とその後の貧困を描いた傑作。盗んだ側は自転車一台に過ぎないが、盗まれた側は食い扶持そのものなんですよね。最後のシーンも「貧すれば鈍する」なんて生易しい言葉では表せない苦労と絶望だと思います。
 
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

4.1

ひたすらに面白い映画。コメディ映画の傑作です。表現することの偉大さや、会社員の悲哀も味わえる作品です。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

人間関係にある傲慢さと屈辱を描いた作品。合理的な解決がされないのは、前作「スリー・ビルボード」に通じる。

麦秋(1951年製作の映画)

3.7

 家族と結婚と女性を描いた名作。今日でも論じられるテーマのため古さは感じない。
 本作は敗戦から僅か6年、サンフランシスコ講和条約締結の年に公開されている。その点に留意して鑑賞する必要はある。
 

流浪の月(2022年製作の映画)

4.4

 とにかく素晴らしい映画です。悲しい物語ですが悲壮感だけではなく、幸福に似た感覚も味わえます。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.1

会話によって真実が造られる。そのためには多言語+手話は必然ですね。

HANA-BI(1997年製作の映画)

3.9

 色彩が素晴らしい!逃避行と絵画のコントラストが見事です。作品全体に流れる緊張感も本作の特徴だと思います。

雨月物語(1953年製作の映画)

4.4

人間の執念と悲劇を描いた歴史的傑作。白黒映画ではあるが、怪異さを見事に映像化しています。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

 日本社会を静かに、しかし鋭く批判した名作です。どの階層どの地域で生活していても女性は生きづらく、従属的でなければ生きていけません。
 また、主役の華子は、美紀との交流・離婚・就職で自由を手に入れたよ
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

 2021年を代表する傑作映画。思いがけない出来事の連続で主人公は翻弄されすが、その都度自分の意志で行動をします。その意味で「振り子」ではなく「天秤」なのです。
 そして事件を背負うことの難しさを痛感
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