dailyfrothさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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ミッキー・ワン(1965年製作の映画)

3.5

そもそも藤原釜足目的だったので思ったほど退屈しなかったけどたしかに不出来なバードマンという感じでいろいろ惜しいなと思う。こういう映画こそ画づら主義でもっとスタイリッシュに攻めてほしい。UCLA映画テレ>>続きを読む

わが心のジミー・ディーン(1982年製作の映画)

4.0

折にふれて救いの象徴みたくリマインドさせていた雨を結局最後に降らせなかった文字通りのドライさに唖然とさせられた。UCLA映画テレビアーカイブ 復元映画コレクション

メイトワン-1920(1987年製作の映画)

4.5

組合を結成して正当な権利を勝ち取ろうとする炭鉱労働者とこれを暴力や奸計を交えて屈しようとする会社側との闘いを描く作品である種の啓蒙としても活劇としても面白く、単なる勧善懲悪に終わらないのもいい。UCL>>続きを読む

虚栄の市(1935年製作の映画)

3.5

こちらは「3色式テクニカラーを用いた最初の長篇作品」とのことでそれが’35年作とは信じがたいほど色彩鮮やかなプリントで観られて嬉しい。主人公ベッキーのパンクな反骨精神が爽快。UCLA映画テレビアーカイ>>続きを読む

恋の睡蓮(1922年製作の映画)

3.5

赤と緑の2色のテクニカラーによる初の劇場公開作とのことで主人公の中国娘の華やかな中国服からおもな舞台となる百花繚乱の庭園までいかにもな色彩美が強調される。とはいえおおむね屋外&自然光での撮影で開放感が>>続きを読む

ブロンドの恋(1965年製作の映画)

3.5

おっさん3人との場面( )を筆頭にまんまと監督の手玉に取られてうわーとなるけど映画として守るべきラインはきっちりと守られていて巧いなあと思う。

(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

2.5

ロマポはおおむねそうなんだけどこれも面白みがよくわからなかった。

仁義の墓場(1975年製作の映画)

3.5

こんなの観てしまうとあの映画のディストラクションぶりも大したことなかったかなと思えてくる。安藤昇と芹明香の適材適所感。

七人の無頼漢(1956年製作の映画)

3.5

この時代になるとというか、すでにというかサスペンス的要素も絡ませてタランティーノとか思わせる感じ。やはりリー・マーヴィンが役柄も演技もいい。旦那の扱いはちょっと酷い。
UCLA映画テレビアーカイブ 復
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荒野の決闘(1946年製作の映画)

5.0

「UCLA映画テレビアーカイブ 復元映画コレクション」で非公開試写版。最高なのがさらに最高に。こうして観ると最後キスするとかありえないな。

早乙女家の娘たち(1962年製作の映画)

3.0

香川京子演じる次女の重さを長女津島恵子を能面みたいな顔という四女田村奈巳の溌剌としたかわいさが救っている。とはいえ見合い相手の扱いをみるに三姉妹ともろくなものではなく『秋立ちぬ』の男の子があんなにひね>>続きを読む

悪の力(1948年製作の映画)

4.0

ソリッドでスピーディーな演出と展開に置いていかれそうになる部分もあったけど説明的でないフォローがうまくて楽しめた。台詞の端々に気の利いた言いまわしがあって引きこまれる。

七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

4Kで相当くっきりはしたけどグレーの階調に転ぶ系のリマスタだったのは残念、にしても話はやはり最高に面白い。7人のなかでは千秋実派。シネマ・ワンで鑑賞。

新東京行進曲(1953年製作の映画)

2.5

新聞記者の高橋貞二を中心に川島らしくいろんなエピソードを交えるわりと真面目なアプローチの作品だけどここではそんなとりとめのなさがうまく作用していない感じ。ややふっくらとした若き淡路恵子(高橋貞二とのロ>>続きを読む

噂の娘(1935年製作の映画)

3.5

善良ぶってじつは狡猾な父と姉が家族の不幸を導く原因であることをきっちり描いて爽快だった。とてもきれいなプリント。

続清水港/清水港代参夢道中(1940年製作の映画)

4.0

『青春銭形平次』を観てさすが市川崑、先駆的な感性と思ったけど何のことはないその10年以上前にすでにこれほどの傑作が撮られていたわけで、しかもここでは広沢虎造が自ら出演して千恵蔵と次郎長伝の一幕を演じ、>>続きを読む

ライク・サムワン・イン・ラブ(2012年製作の映画)

4.0

キアロスタミによる悪夢的リアリズムのとりあえずの到達点。東京人の不気味さを日本の監督の誰よりも正確に描いていることに驚かされる。この先の風景をもう観ることがかなわないことの残念さを今回の特集でようやく>>続きを読む

クローズ・アップ(1990年製作の映画)

3.5

そして人生は、オリーブ、そして本作と今日観た3本は図らずも現実と虚構が主題の3本だったけどこのあたりを経て昨日観たトスカーナの洗練と達成にいたるのかととても腑に落ちる感じがあった。

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.5

そんな『そして人生は続く』をさらに相対化してみせる本作でキアロスタミってこういう作家だったのかとようやく気づかされた。

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.5

1990年のイラン地震とこれに伴う死と災害という圧倒的な現実のなかで現実と虚構のあわいに戯れるような本作をどう受けとめていいかとまどうけどこうした描き方でこそ浮かびあがるリアルというのはあると3.11>>続きを読む

トスカーナの贋作(2010年製作の映画)

4.5

終盤は夫婦の物語としてやや手堅くまとめた感があるけど彫像の場面をピークとしてこのあたりまでは最高だなと思わせる仕掛けも含めてほぼ完璧な作品ではないかと思う。

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.5

綾野剛凄いと思いながら観てたらCoccoが輪をかけて凄まじかった。ほとんど彼女の映画。話はかなり変でミステリとしても破綻しているけど黒木華含めてこの3人で映画を撮ったことはひたすら偉い。

厳重に監視された列車(1966年製作の映画)

4.5

最高に好きなタイプのラスト、しかも笑いと官能の果ての。世界には素晴らしい映画がたくさんあるな。

トラベラー(1974年製作の映画)

4.0

シンプルなストーリーにおそろしくテクニカルな映画術が駆使されていて’30年代の小津か成瀬を観ているような、すなわち最高の一本だった。破滅に向かって一直線な主人公の少年の気持ちもよくわかるし、いまの自分>>続きを読む

少しの愛だけでも(1975年製作の映画)

4.0

つまらないプライドを捨てきれない主人公が徐々に取り返しのつかない状況に追い込まれていくのを身につまされる思いで観ているさなか2度目のフラッシュバックでこれがサスペンスであることを知って胸おどる気分に。>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.0

いまなおはびこる差別や偏見について極端な設定と展開で問題提起するもその極端さが鼻につかないところがこの監督の巧さだと思うけどそれらが途中さらりとさらに繊細な内面の描写へとシフトするあたりにもまた唸らさ>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

4.0

シン・ゴジラにしても本作にしてもほんと観る前にタカをくくるのよくないなと思った。市川南さん、すごい。劇中歌もよかった。
Live Zound

六條ゆきやま紬(1965年製作の映画)

4.0

やや地味でもどかしくもあるけど派手な仕掛けに頼らず人間の怖さや尊さをじっくりと描いていてよかった。とはいえ同じキャストとスタッフで市川崑が撮る金田一ものを観たかった気も。とてもきれいなプリント。

ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

3.5

おまけのシェアスタジアムが最高だった。極上爆音上映だったけどもっとヴォリューム上げてもいいんやで、という感じ。セトリもいいので劇場限定とかいわずフルセットでBD化してほしい。

ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

4.5

凄まじかった。暴力の映画史、あるいは暴力こそ映画であることを知りつくした果ての一本。これほど相応しい曲が鳴る邦画のエンドロールはエヴァQ以来か。

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.5

笑わせる場面できっちり笑わせてくれる脚本も素晴らしいけどやはり本作はどっちに肩入れしていいかわからなくなる森田剛の魅力に尽きる。サイコキラーって何のこと? とはいえ主要キャラ4人ともやたら巧く、この手>>続きを読む

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.5

最初の事故の回想シーンあたりからぐっとギアが入ってあとはひたすら最後まで目と心を奪われてしまう。エンドロールでえっ?となった。
IMAX

レッドタートル ある島の物語(2016年製作の映画)

3.0

絵は最高、話はお粗末。禅ヒッピーというかニューエイジ系のなにかというかにも見えて、キメて観るなら悪くないかもと思う。

ブワナ・トシの歌(1965年製作の映画)

4.0

文明人が未開の地で苦労する話だろうという予断が心地よく裏切られていく。それが演出か現実に即したものかはわからないけどそうしたアプローチの先見性に驚かされた。