だいすまさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.5

人生の苦労を背負った3人のボクサーの物語。
強いけど脳に異常がある青年、教えるのは上手いが試合には勝てない青年、認知症の祖母と暮らすプロ成り立ての青年、この3人を軸にボクシングの試合を織り混ぜながら話
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.2

目立ちたがり屋で、でも純粋で寂しがり屋でシャイな佐々木と友人達の物語。
いたよなこんな奴。ノリが良くて周りのみんなを楽しませて、でも男子にしか人気が無い奴。それがいいんだけど。
卒業してから会ってない
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独裁者(1940年製作の映画)

4.5

ロシアがついにウクライナへ侵攻した。もう誰も大統領を止められないのだろう。自国よりも弱小な国を苦しめて何が良いんだ?

本作は第二次世界大戦のドイツを風刺した作品で、たまたま大統領にそっくりな床屋の主
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藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

4.0

大金が入ったカバンを巡る、それぞれ事情を抱えた大人達の話。

ある意味滑稽なパス回しというか、次々にカバンの所有者が変わる。この展開がシリアスかつコミカルな雰囲気で進行するので非常に観易かった。パート
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逃げた女(2019年製作の映画)

3.8

韓国作でこうした本格的な会話劇を観たのは初かもしれない。
一人の主人公が、三人の先輩・友人を訪ね会話するだけのストーリーで、通しで観ても一瞬何が言いたいのか分からなかった。
ただ、見終わってから本作の
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工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

3.5

韓国の工作員が営業マンを装って北朝鮮に潜入する話。
こんなに上手く総書記まで辿り着くものかな?と思いながら観ていたのでこの点は減点。ただし、作品の緊張感や北朝鮮の要人と心を通わせるシーンなどは良かった
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

5.0

両親・兄が聾唖者で、主人公だけ健聴者。

幼い頃から家族の通訳として支えてきた主人公が教師から音楽の才能を見出され、音楽大学への進学を選択するか悩み苦悩する。そのまま変わらずに家族と暮らすか、家族と離
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Tinder詐欺師:恋愛は大金を生む(2022年製作の映画)

3.8

Tinderというマッチングアプリで詐欺の被害にあった女性達のインタビューで構成されるノンフィクション。

桁外れの遊び方と金持ちと信頼させてから金を騙し取る詐欺師に唖然とした。25万ドルの借金を背負
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ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート(2022年製作の映画)

4.2

IMAXで鑑賞。
やはり巨大スクリーンと超高音質の音響機器で聴くループトップ・コンサートは格別だった。
こんなマニアックな映像が映画館で観れたことに感謝したい。

ただ、Disney+で配信のGET
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127時間(2010年製作の映画)

3.5

落下してきた岩に腕を挟まれ5日間身動きが取れなくなった男の話。
幻想・回想シーンが男の精神状態の変化を表していて効果的だ。
さてはてどうやって脱出するのか?

この手の作品〜身動き出来ない、閉じ込めら
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ダイナマイトどんどん(1978年製作の映画)

3.8

本作も「太陽を盗んだ男」のようなカルト作に位置付けられるのであろう。昔から気になってたけど、偶然日本映画専門チャンネルで放映あり、ラッキーだった。

昭和25年。北九州一の暴力団を決める為、ヤクザ達が
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.2

ものすごい復讐劇。
主人公の執念と、サイコパスの尋常ではない狂気と生命力。
たまたま見つけて観たものの、2時間半があっという間だった。この突出したエグさは韓国作ならでは。
ラスト、明け方哀しみに暮れて
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ノーザン・ソウル(2014年製作の映画)

3.5

鬱屈した学校生活を送っていた主人公がクラブでノーザンソウルに出会い、仲間とレコードを漁りながらDJとして成長する青春物語。
70年代は情報媒体が発展途上だっただろうし、特に他国でかつ全く体系化されてい
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音楽(2019年製作の映画)

3.8

絵はすごく平坦な感じなんだけど、人の動きが妙にリアルでこのギャップが面白かった。

ストーリーはシュールな青春もの。
音楽特にバンドって上手い下手よりも感情なんだよなと改めて思う。
あと、友情というオ
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コインロッカーの女(2015年製作の映画)

3.5

韓国映画は完成度が高い作品が数多くあるため、本作はやや見劣りする感じ。
丁寧に作り込まれているけど、残念ながらあまり深みが無い。

主演の女優は人気韓国ドラマ「トッケビ」でも主演だったな…と思いながら
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

4.0

夫婦の美しさ、夫婦の難しさ。
哀しみに暮れながら妻の人形を作り上げた時、ようやく泣くことが出来た主人公の涙に胸を打たれた。

エンディングノート(2011年製作の映画)

3.8

良かった。
とあるサラリーマンの最期を綴った記録。

何が感心したかというと、ご本人の若かりし頃の写真や映像が豊富に映し出されたこと、また現役時代の映像も残っていてこれは凄い財産だなと。
退職してから
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空白(2021年製作の映画)

3.8

重い。

人生の不可解さ、偶然が重なった際の大事故の恐ろしさ、遺された者達の言い表わす事の出来ないやり切れない気持ちが確り描かれている。

半狂乱の姿からマスコミによって加害者の様に扱われる父親、万引
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37セカンズ(2019年製作の映画)

4.2

漸く鑑賞。

障がいのある女性が、ある時守られた世界から飛び出し成長する物語。
序盤の鬱屈した生活から性の世界を知って行く辺りの展開はなかなか観ていて辛い所もあったが、新宿で知り合った女性と心通わせ後
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シークレット・ジョブ(2019年製作の映画)

3.5

エクストリーム・ジョブと兄弟作かな?
立て直しを命じられ新たに派遣された弁護士が、潰れかけの動物園で奮闘する話。

エクストリームジョブもおバカ展開だったが、本作も負けず劣らずで面白かった。

コーラ
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記憶の夜(2017年製作の映画)

3.5

ほんと壮大な仕掛けですなーとの感想。

初めは何が何やら良く分からないけど(これが本作の狙いだろうけど)、中盤から徐々に…という感じで物語が進行する。
ただ、展開が凝りに凝りすぎて登場人物の描写が弱く
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はりぼて(2020年製作の映画)

4.2

ドキュメンタリーなのに素材が強烈すぎてコントを見ているようだった笑

腐り切った富山市議会を巡る議員達の政務調査費横領事件。皆さんが書いているように本作はコメディー映画なのかもしれない。

「そんな事
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未成年(2018年製作の映画)

3.5

同級生の親同士が不倫しているという設定は珍しいかな?と思いながら鑑賞。
高校生の青春を描いた作品だが、色んなテーマや考える要素が多めのため焦点が合っておらずやや散漫な印象だった。伝えたいことは感じられ
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.8

警察の緊急連絡室にかかる電話の会話のみで進行する話。
だいぶ前に観た「オン・ザ・ハイウェイ」を思い出した。
こんなストーリーがあるのか…という驚きや緊張感は本作よりもオンザハイウェイの方に軍配が上がる
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狩りの時間(2020年製作の映画)

3.5

明けましておめでとうございます。

本年一発目はネトフリ作品。
近未来の韓国?を舞台に、仲良し3人組が賭場を襲撃して大金を強奪。
その後、殺し屋に追われ続けるというシンプルな話。

殺し屋が何故か追い
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26年(2012年製作の映画)

3.8

光州事件の遺族が26年後に当時の大統領暗殺を企てるというぶっ飛んだ話。

本事件は警察が民主化を求める光州市民4千人以上を殺めた忌々しい事件だが、本作は当時の政府を批判する脚本でもありこういう所は決し
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さよならテレビ(2019年製作の映画)

3.5

テレビ局が制作する、テレビ局の報道部を取材対象にしたドキュメンタリー作。
番組の作り手側なんて関係者以外は見る機会無いし、面白い視点だなと思いながら鑑賞。
3人の人物を中心にテレビ番組とは何か、ジャー
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

3.8

始めはシーンと人が色々変わって理解するのが難しかったけど、アルゼンチンの油田が爆発したあたりから面白くなってきた。冒頭のシーンは、登場人物の背景説明だったのね、と納得。
ただ、どうしてこの田舎町に流れ
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風たちの午後(1980年製作の映画)

3.5

モノクロだし手ブレはすごいし、セリフは聞き取り難いし、進行はかったるいし、何となく見始めながらも途中で止めよう止めようと思いながら最後まで一気見してしまった不思議な魅力のある作品。前知識無しで観たがカ>>続きを読む

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.8

柳楽優弥の演技タケシそっくりだった。現在のタケシはCG?

奇跡的に色んなピースがバチっとはまって、お笑いの一時代を築いたタケシになって行ったんだなぁ…と再認識した。
特に80年代は超神がかってた。面
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ケンとカズ(2015年製作の映画)

3.5

行き場の無い男二人の友情物語。麻薬の横流しでヤクザにバレて最後は…という大体予想のつくストーリーで目新しさは一切無い。
が、最近良く見かける毎熊氏の演技が非常に素晴らしい。元々悪ガキだったのだろうと思
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.5

400本目の記録は濱口竜介監督の最新作。
舞台挨拶(1話キャスト)付で鑑賞。約40分×3話のオムニバス。

どの作品も濱口監督の脚本らしく会話が基軸となる。心の機微を丁寧に描いていて昔のインディー作を
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メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

3.8

モータウンレコードの創設者であるベリー・ゴーディが語る、創業から世界的レーベルに発展するまでのストーリー。
非常に興味深く貴重なインタビュー満載のノンフィクションだ。

自動車工場に勤務した経験を最大
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.8

たぶん15年ぶりの再鑑賞。
当時よりも歳を取った分、より深く理解出来たと思う。

真面目で誠実な兄(香川)は、東京で自由奔放に生きる弟(オダギリ)の事を可愛く思いつつも、田舎町で退屈に生きている自身と
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ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)

5.0

パート1から3まで、約7時間40分のドキュメント作品。
元は1970年に上映された映画「LET IT BE」の約50時間に渡るフィルムを4K再編集したもの。

本来は2時間程度に纏めた映画作品となる予
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こぼれる(2011年製作の映画)

3.0

短編。

女性同士の機微というべきか。
既婚・シングルマザー・独身 / 子あり・子なし / 子1人・子2人以上… 別に分ける必要ないのに色々な区分があって人間関係って複雑だなと感じた作品。