jokerさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

4.5

ずいぶん前に映画館で観たのだが、
何度もDVDで見返す作品。

公開からもう17年も経つのかと思うと、
なかなか感慨深いものがある。

イーストウッドが手掛けたにもかかわらず、
ほとんど日本語で撮られ
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

4.5

この時期になると、
何度も見返してしまう作品の一つ。

新聞とかニュースとか、
捻じ曲がって伝わるという典型。

本物の英雄ではないのに、
英雄に仕立て上げられてしまう恐怖。

私達が学んできたことや
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.0

チラシを手にした時から、
ずっと気になっていた作品。

黒澤 明監督の不朽の名作を、
どうリメイクするのかと楽しみにしていた。

イギリスを舞台に置き換えて、
志村 喬さんとはまた違う郷愁を、
ビル・
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

4.0

インド版『ニュー・シネマ・パラダイス』。

線路のそばで父親とチャイを売る、
1人の少年の物語。

ふとしたきっかけで映画と出逢い、
毎日のように映画館に足を運ぶようになる。

1人の観客として楽しん
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フラッグ・デイ 父を想う日(2021年製作の映画)

4.5

待望のショーン・ペン監督作。

出来損ないの父親と、
それを見捨てられない娘の物語。

大麻に殺しに贋札作りと、
とんでもない悪行を繰り返す一方で、
娘への深い愛情が常に消えない。

どんなに重罪を犯
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月の満ち欠け(2022年製作の映画)

3.5

前世の記憶が新たな生命に残るという、
少しファンタジーな物語。

ところどころセリフが照れ臭く、
聞いていて少し恥ずかしくなる。

そこそこの文量のセリフを淡々と話す有村 架純さんや、
高校生役に違和
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

街頭でポスターを見かけた時から、
ずっと気になっていた。

ケイト・ブランシェットの演技を、
久しぶりに堪能した。

何もかもを手に入れた一流の指揮者が、
何もかもを失って変わり果てていく。

「音」
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.5

非常に良かった。

終戦してもなお、
ソ連軍に捕虜にされ続けた、
日本兵たちの物語。

戦争が終わっているにもかかわらず、
10年近くも身柄を拘束され労働を強いられ、
観る側にもやり場のない憤りが充満
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.5

実際の競走馬を題材にした物語。

馬を育てて可愛がって、
見守り続けるのはよく分かる。

ただ彼女がなぜ競走馬に興味が湧いたのか、
そこの動機づけが弱くあまり没入出来なかった。

最初のフックが弱いの
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RRR(2022年製作の映画)

4.5

圧巻。

周りの知人が口を揃えてオススメしてたので、
春頃からずっと気になっていた。

コメディ色が強い作品かと思っていたが、
熱い友情を描いた大作映画だった。

アクションのバリエーションが豊富なの
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.5

非常に面白かった。

リューベン・オストルンド監督の、
待望の最新作。

2人の男女が出逢い、
豪華客船に乗り、無人島へ…。

展開が早いのにドラマが濃密なので、
まったく置いてきぼりにならない。
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パッチギ!(2004年製作の映画)

4.5

何度も何度も観た、
大好きな作品。

何回見ても笑ってしまうし、
何回見ても泣いてしまう。

この時に集まった俳優陣がみんな素敵で、
全員が見応えある演技を披露している。

在日の問題は本当に根深く、
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.0

3h30にも及ぶ大作。

ずっと気になっていたのだが、
ようやく観ることが出来た。

役所 広司さんを筆頭に、
実力派の俳優陣が名前を連ねる。

光石 研さん・松重 豊さん・塩見 三省さんと、
誰もが
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SLAM DUNK 吠えろバスケットマン魂!!花道と流川の熱き夏(1995年製作の映画)

4.0

劇場版第4作目。

流川の中学時代の後輩を交え、
共に練習試合をするストーリー。

14〜15歳の多感な時に、
もしも自分の生き甲斐を奪われたら、
一体どんな気分になるだろうかと、
想像しながら観てい
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彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

3.5

マチュー・アマルリック監督作品。

とある家庭がバラバラになり、
その後の家族を描く物語。

色々と物事が起きるが、
なぜそうなったのかを敢えて描かない。

その手法がうまくハマっている所もあれば、
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

面白かった。

ある湿地に暮らす、
1人の少女の物語。

とても純粋で美しい心を持っているのに、
世間からは疎まれ蔑まれている。

誰か1人の共通の敵を見つけることで、
優越感に浸り安心する弱い人間性
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ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(2022年製作の映画)

4.5

伝説のミュージシャン、
ホイットニー・ヒューストンの物語。

彼女がまだ、母親のバックコーラスを務めていた頃から描かれる。

主演を演じた彼女ももちろん素晴らしいが、
周りのキャストも素敵な俳優陣だっ
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バビロン(2021年製作の映画)

4.5

最高だった。

OPの乱痴気騒ぎから始まって、
3時間という長尺を感じさせない。

高らかに鳴るトランペットが、
『アンダーグラウンド』を彷彿とさせる。

あるパーティーで出逢った男女が、
映画の道を
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SLAM DUNK 湘北最大の危機!燃えろ桜木花道(1995年製作の映画)

4.0

劇場版第3作目。

海南戦と陵南戦のあいだの、
練習試合を描いたオリジナルストーリー。

試合のスピード感がほどよく、
見やすい仕上がりだった。

昔は当たり前のように観ていたが、
40分間に良くまと
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.0

ルカ・グァダニーノ監督の最新作。

人を喰う食人鬼を描いた、
一風変わったラブストーリー。

ホラーに分類されてはいるが、
繊細なドラマに仕上がっている。

ティモシー・シャラメがなんともセクシーで、
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ファミリア(2023年製作の映画)

4.0

今をときめく、
役所 広司さん主演作品。

日本の日常を描きながらも、
国際的な問題も取り入れた社会派。

世間が知らないだけで、
こういう迫害は溢れているのだろう。

戦争にしてもテロリズムにしても
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.5

良かった。

人生に悩んでいる1人の女性が、
ふとしたきっかけで、
ある少女の子守をする物語。

最初は口すらまともに聞かないが、
次第に心を開いていく。

素直に笑顔を見せ叫び合う2人は、
まるで本
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.5

誰もが知っている、
あのスピルバーグの自伝的作品。

彼が「映画」そのものに出逢う、
幼い少年の頃から描かれる。

ユダヤ人の家系であることや、
複雑な家庭環境など、
彼の生い立ちを存分に味わえる。
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

久しぶりの邦画。

ごく普通に暮らしていた家庭が、
途端に闇に放り込まれる。

つい数日前まで隣りにいた人間が、
全くの別人であるという恐怖。

妻夫木クンが登場してから、
一気に物語が転がり始め面白
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あなたを抱きしめる日まで(2013年製作の映画)

4.0

生き別れになってしまった、
ある母と息子の物語。

修道院での規律正しすぎる生活は、
観ていてこちらまで息苦しくなる。

未だにああいう古くさい風習が、
どこかで根づいているのだろう。

自らの腹を痛
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ブラッド・シンプル(1984年製作の映画)

4.5

コーエン兄弟の、
記念すべき第1作目。

やはり彼らの世界観は、
サスペンスにこそ発揮される。

口数が少なく行動だけで魅せる演出が、
緊張感が途切れず非常にゾクゾクする。

F・マクドーマンドも若々
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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.0

穏やかなラブストーリー。

大切な人を失ったとき、
誰もがすぐに走り出せるわけではない。

少しずつ現実を受け入れて、
少しずつ前に進んでいく。

その主人公の青年の歩みが、
作品の緩やかなテンポとマ
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オー・ブラザー!(2000年製作の映画)

4.0

久しぶりのコーエン兄弟。

3人の冴えない脱獄囚が、
ドタバタと逃げ続けるロードムービー。

何とも憎めない彼らが非常に微笑ましく、
最期まで笑いが途切れない。

そして20年以上も前ということもあり
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マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)

4.0

㊗️2,000本目。

数多くの社会人たちに、
「解雇」を言い渡すという残酷な仕事。

そんなドライで損な役回りなのに、
ジョージ・クルーニーが演じると、
不思議とセクシーで愛嬌がある。

書類にした
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ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

4.0

面白かった。

これこそデ・ニーロという、
彼の魅力が存分に引き出されていた。

『シャイニング』のジャック・ニコルソンも、
『羊たちの沈黙』のアンソニー・ホプキンスも、
悪人なのに目が離せず色気があ
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ニューヨーク・ニューヨーク(1977年製作の映画)

4.0

久しぶりのスコセッシ&デニーロ。

彼らにしては珍しく、
ピュアなラブストーリー。

この2人が組むと、
つい「暴力」を連想してしまうが、
今回はそういったシーンは少ない。

顔を真っ赤にしてサックス
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グレート・ビューティー/追憶のローマ(2013年製作の映画)

3.5

ストーリーが断片的で、
あまり没入できなかった。

音楽は美しかった。

ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.5

ジャケットを見て、
興味を持ち鑑賞。

娘をひたすら心配する父親と、
それに振り回される娘の物語。

過保護すぎる親の愛情は、
子供からすると煩わしく感じる。

何が目的なのか分からない瞬間もあり、
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.5

ジョーダン・ピール監督に、
興味を持ち鑑賞。

ごく普通のある男女が、
奇妙な田舎に訪れる。

支配欲なのか独占欲なのか、
なぜ彼らがああいう行動に陥るのか、
具体的な説明は一切ない。

黒人に対する
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

4.5

面白い。

逃げても逃げても誰かに追いかけられる、
不条理な悪夢を誰もが見たことはあるだろう。

この作品は、
あの特有の気持ち悪さを見事に描いている。

豪邸も病室もダンススタジオも、
映される世界
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おいしい生活(2000年製作の映画)

3.5

久しぶりのウディ・アレン。

彼のオーバーな演技が鼻につくが、
軽快でリズミカルなユーモアは健在。

ヒュー・グラントが脇を締めて、
イイ味を出している。

水道管のシーンは、
声に出して笑ってしまっ
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