ヴォネガットの大ファンだった映像作家のロバート・B・ワイディが1988年からヴォネガットに密着。講演旅行などにも帯同し、公私ともに親密になっていく中、撮影者と被写体という関係を徐々に見失っていき、完成>>続きを読む
現状の持てる力と映画術を、自分の過去作も引っくるめてぶち込んだ、新たなノーランの「プレステージ」であり、次なる展開のための「総合映画」として作られたのがこの『オデュッセイア』ということ。
だからこそ、>>続きを読む
原作がスティーヴン・キングだけに『スタンド・バイ・ミー』のハードコア版ともいえる物語だが、ディストピア作品として致命的に思えるのは細部のリアリティの崩壊。
たとえば───
●数百キロ歩く覚悟で集ま>>続きを読む
スピルバーグの看板だけでは劇場に観客を呼べなくなった、と言われるようになってひさしい。そして、残念ながら、その評価をまたしても上塗りすることになりそうだ。
まず、大前提として「宇宙人の存在を国家規模>>続きを読む
なんだか「悪い予感」がして、劇場には行かず、配信レンタルで観た。スネークドラゴンの毒で仮死状態になったマンドーをヨーダ印のかまくらを作ってグローグーが看護するあたりは、いったい何を見せられてるんだ? >>続きを読む
羊がCGIで無ければもっと好きだったはず。動物映画はやはり本物使ってないと中年男性は盛り上がれない。警官が急に覚醒しすぎて驚いた。
原作小説と出来を比較するのはフェアではないし、作者自身も映画の制作陣に加わり、主演のライアン・ゴズリングも作者の所望だったようなので、外野として異論は挟めない。
それでもやはり原作で感じたワクワク感>>続きを読む
いわゆる小確幸、あるいは無確幸まで自在に描けていたジャームッシュも、さすがに老いた。とりわけ第一部の父親編が醜悪すぎて、その後味で映画全体を汚された気分。ほんとは1点もつけたくないくらい。
どんなに>>続きを読む
YouTube発の大ヒット作は、クリエイターである若者の意識がどうあれ、映画史の文脈から見れば、過去の優れたホラーの遺伝子を精巧にコラージュした、一種の「サンプリング・ルネサンス」である。
90年代>>続きを読む
決して大手を振って「傑作」と呼べるような調和の取れた作品ではないし、かといって「駄作」と切り捨てることもできない、なんとも奇妙な磁場を放つ一作。
まず、本作で描かれるシークレットサービス(アメリカ秘>>続きを読む
生涯ベスト級の作品でした。
巨大なサウンドシステムから放出されるクールなテクノミュージックも砂漠に吸われて意外と小音量。
初期PRIDEの会場に充満していた狂気じみた熱を知る身としては、とにかく物足りなかった。入場ゲートも横浜アリーナや東京ドームというより、横浜文化体育館レベルの小ささだったのも正直どうかと。
クリスト>>続きを読む
さすがにミチロウ役であんなブチョブチョの体は無いだろう…。同じ原作でフィクションじゃなく、ノンフィクションで見たかった、というのが正直な気持ち。
映画は可もなく不可もなく。
ユ・アインは良い役者だと思うが、私生活の乱れのせいで活躍できないなら甚だ残念です。
ワイズマンは自作について、こう言っている。
「私の映画は偏っていて、偏見があって 凝縮されて 圧縮されているが、公正だ」と。
いっさいの食事を拒否し、鼻から差し込まれたチューブで栄養を強制的に注入>>続きを読む
1980年代という時代は、子供向け映画であってもどこか容赦のない手触りがあった。その最たる例がこの『ビデオゲームを探せ!』だろう。
主人公の少年デイビー(トーマス・ハウエル)が巻き込まれたのは、いず>>続きを読む
映画好きの友人(一昨年、コロナが原因で既往症を拗らせ、若くして死んでしまった)に誘われて、2003年の東京フィルメックスで観て以来、DVDレンタルで再見。
当時、監督本人は『ミザリー』からの影響をイ>>続きを読む
傑作『地球を守れ!』をわざわざリメイクするなら、本家を超える部分が無いと意味ないはず。しかし、ゴア度も、荒唐無稽度も、コメディ度も、社会風刺度も、役者のカラダの張り方も、すべての点でオリジナルを下回っ>>続きを読む
ベテラン編集マンのトニー・ウィリアムズが唯一監督した監督作品。『シャイニング』をはじめ、『悪魔のいけにえ』『サスペリア』『赤い影』──さらには『未知との遭遇』まで、好きな要素をあられもなくミックスして>>続きを読む
「うん、そうだな、じゃあ、キスするとするか」
「よそう。また夢になるといけねえ」
未来を描くSF作品において、どのテクノロジーを現代から飛躍させ、どれを停滞させるかという取捨選択は大きな問題。作家性というか、センスというか、映画のリアリティに対する誠実さが如実に現れると思う。
し>>続きを読む
一千年も続くという謎の殺人教団の設定がとにかくユルユル。「首領がこの村を去ることはない!」と啖呵を切った2秒後に車で襲撃から逃げようとするなど、威厳も何もあったもんじゃない。
というか、これだけドラ>>続きを読む
低予算ホラーの不朽の名作にして、多くの批評家がデヴィッド・リンチ作品の原型(proto-Lynchian)と呼ぶカルトクラシック。
教育映画専門の監督だったハーク・ハーヴェイが、旅行中に見たユタの廃>>続きを読む
デイヴィッド・リンチ『ツイン・ピークス』との興味深い符合は多いが、リンチが今作からほんとうに影響を受けたかは、調べた限り、本人が直接言及した形跡は見つからないので確かではない。しかし、序盤の緊張感が後>>続きを読む
フランスの検問所がユルユルであそこが出てくるたびに笑ってしまいました。
私生活でも古い車(娼婦役のコリーン・デューハースト)を捨て、この映画で出会った新しい車(トリッシュ・ヴァン・ディヴァー)に乗り>>続きを読む
ソープオペラ+クライム・アクションというドラマとしての面白さはもちろん、視覚的にもあらゆる賛辞が書ける作品。しかし、いくらフィクションとはいえ、世俗との境界線を引き、500年以上もあらゆる怒りを放棄し>>続きを読む
こんなに核の扱い方が雑な人が、どうして『ゴースト・オブ・ヒロシマ』にこだわっているのか、いまひとつよくわからないが、キャメロンにはこの路線のバカ映画を、もう2、3本作ってから『アバター』業に邁進して欲>>続きを読む
アメリカ国立フィルム登録簿にも名を連ねるフィルム・ノワールの大名作『殺人者』。
原作はアーネスト・ヘミングウェイの短編「殺し屋」。しかし、その原作を下敷きにしているのは冒頭およそ10分ほど。
原作>>続きを読む
この監督のクセだが、約100分の作品にもかかわらず、相変わらずどうでもいい場面が長い。冒頭の兄弟バトルから、父親に実家を勘当されるまでのくだりは、今の半分の尺で十分。
そして、兄が自らの命と引き換え>>続きを読む
ボイドの娘が誘拐犯に手を引かれ、そのまま従順に走り出す場面に違和感を覚えるなら、この映画を表象的に理解しているにすぎない。
蓮實重彦の理論に従えば、登場人物は内面を持つ主体ではなく、画面上を移動する>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ホラー映画において『光る眼』や『オーメン』を挙げるまでもなく、子供のイノセンスを反転させる、という手法自体は定番だろう。
ただ、囚われていた子どもたちが「武器化」し、残虐な殺戮を繰り広げるラストの描>>続きを読む
宗主国フランスと、独立を求めるアルジェリアの人々との激しい対立を描いた『アルジェの戦い』。
戦闘のスリルや兵士同士の友情、胸がすく英雄譚を見せる「戦争映画」とは対極的に展開する。
まず特筆すべきは>>続きを読む
国際勝共連合(旧統一教会)と自民党タカ派議員が制定を求めた「スパイ防止法」が1985年に廃案となった際、世論に必要性を訴えかけるため、彼らがスポンサーとなって制作されたプロパガンダフィルム、それが『暗>>続きを読む