斜線さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

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老人の追憶(本編)→それを聞いている作家の回想→その作家が仕立てた本を読む少女→我々 という設定から、徹底してシンメな構図、細やかな配色、役者陣の演技、音楽、などに至るまで1ミリも気の抜けたところが
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

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2が倍楽しいってすごい。
ベネリM4の弾切れ→銃口押し当てたままリロード→殺害
の流れとかむっちゃアホ!
(追記/むっちゃアホ!って書いちゃったけど鬼実戦的なテクニックらしい、反省、でも笑えるほど
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

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アクション映画筋がなまっちまった…
つまらないことばっか考えて100%楽しめなかった…
とはいえ、下準備と後始末を丁寧に描く殺しの映画にハズレはない。し、犬が可愛い映画にも云々。
映画館で「キアヌか
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トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

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完璧っす…。
子供が見るものだからこその全てへのパーフェクトな配慮。
3で完結してるから、見ない!!と思っていた最早大人のファンに対してもその視線は地続きで、そのバランスが相変わらず完璧。完璧!
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ザ・マスター(2012年製作の映画)

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ジョーカー以前にこれを観ていたら
タクシードライバーの孤独、チャップリンの笑い(の悲哀)、そして今作をなぞって、それをジョーカーという求心力の強いキャラクターに重ねただけの、金と苦労のかかった既視感
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サスペリア(2018年製作の映画)

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はい優勝。

追記
原作サスペリアになかった要素、「ダンス」と「ビート」を、明確に必要なものとして取り込む事に成功していて、ルカはマジでこの映画が好きなんだろうなという愛すらも感じた。ここまで振り切
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サスペリア(1977年製作の映画)

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古い怖い映画は、ワインを飲みながら、展開の一つ一つにいちいちツッコミを入れていけば、とたんにB級の味わいになって、いと心地よし。
センスというより努力が見えるカメラワークにも、ゴシック調みたいなメイ
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女は女である(1961年製作の映画)

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天丼は、笑いとエモさを表しうるのか…
巧妙さとなにいうてまんねん!の乱れ打ち
あとアンジェラの立ち居振る舞いにそこはかとなく椎名林檎っぽさを感じて、なんか、とても腑に落ちた。

ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション(2018年製作の映画)

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もう期待値が下がっているとはいえ、
それでも泣けるファンムービー。
にわかであればあるほどグッとくる。
前作のTVシリーズ使い回しが、もう使い回しって言い切っていいよね!ってぐらい、今回の流用は意味
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交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1(2017年製作の映画)

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サマーオブラブとラスト1分
それだけでいい、それだけでいいのだ…!

無重力空間で漂う眼鏡に映るエウレカとアドロックのシーンは最強なのに、アクペリエンス直後のドロドロエウレカが異臭を発していた事実に
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さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)

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青/赤/黄/擦り切れたペーパーバック/薫る煙草の紫煙/わんこ/ウンチ/欲/トレンチコート/0と∞/セックスと死/この世界は森/色と動きのある散文とまでは言えない何か

哲学と詩は、似て非なるものだが
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タンポポ(1985年製作の映画)

4.0


伊丹さんの「女たちよ!」を最近読んで感動したのでとりあえずなんとなく観たかったこれを。

全シーン良かったけど、
マザコンの自分としては、焼飯のシーンの儚さと美学の強度が凄すぎて、久々に映画でボロッ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

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取りこぼし、雑なつなぎ、歯並びの悪さとか、全部のノイズポイントを美点に変えてしまうラストのあれにはマグマを沸かすぐらいの感動
私は公開当時から観たかったんですけど、やっぱ事務所的に?NGかなーみたい
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.5


1.妄想と現実がわからなくなる主人公とその視点を追うしかない我々観客

2.何か起きた時に話せる人間がいない孤独さ(陰陽で言えば明らかに陰)

3.憧れの人物に実際に会いに行くも、自己の存在を否定さ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

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観る前から懸念していた、ホアキンに寄りかかりすぎちゃうんじゃないか問題が見事的中。一人宇宙。彼だからこそ成立し得たこのバランスを是とするか否か。
現代社会が抱える善としているモノ(全ての麗しく崇高な
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キック・アス ジャスティス・フォーエバー(2013年製作の映画)

1.5


20点アメリカ代表
雑なカット、下手なアクション、ドン引きのアスキッカーに代表される全ての線引きの曖昧さ。
けものフレンズ2ぐらい乗れない。
クロエは可愛くて泣ける。

東京ヴァンパイアホテル(2017年製作の映画)

3.0


物語がどうこうではなく、これだ!というカット一つで良い映画かどうかは決まる。
という最近の自分の価値観に大きな影響を与えてくれたのが、園子温その人であった事を再確認させてくれた。
それに加え、やっぱ
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スノーデン(2016年製作の映画)

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終盤、映画から現実に、現実から映画へと滑らかに繋げ、それらの境界を混ぜ合わせる手法はあざとくはあるが爽快感もあるし、ジョセフ・ゴードンの、スマートでウィットに富んだ(死語?)佇まいに寄りかかりすぎな
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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ(2015年製作の映画)

2.0


初速は日本一のクドカンがトップスピードのまま走り続けるor上手に走り切ることは果たしてできるのか…
最序盤のワクワクと向井と退屈な天国
それ以外に良い点は無い。

ホーホケキョ となりの山田くん(1999年製作の映画)

4.5


途方も無い狂気でもって、ケ・セラ・セラな日常漫画にアニマを宿す。
日本人が古来から積み重ねてきた情感、引き算と緩急の美学の結晶でしょ。これ。なんでいままで観てなかったんだろ。
とりあえず冒頭の結婚→
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天気の子(2019年製作の映画)

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なんといっても「天気」の描写。
これはもう神懸かってる。狂気の仕事だよ。
最初からそうだったけど、背景技術、特に「東京」の風景に関してはもう完璧なプロフェッショナル。右に出るものはいないレベル。
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予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

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完璧。
本編の方がこれの「予兆」だったのではないかと思わせるレベル。
クライマックスの工場のシーンは音響も構図もそして舞台造形もパーフェクツ。
"歩く"という行為から生まれる異物感、特に東出昌大のそ
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

4.0


なんてことのない一軒家、道、適度にダサい職場、ラブホ、車窓からの景色、意味わからん彫像が飾られた病院のロビー
誰もがどこかで見たことある場所が、黒沢清の手にかかれば、こんなにも感情を刺激する映画的舞
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

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観ている間
「これは映画として成立しているのか?」
とかしょーもないこと考えていたけれど
100分ちょいを退屈なく過ごせた事は事実だし、エンディングのクレイジーラブは普通に最高

メッセージ(2016年製作の映画)

3.5


ドゥニ・ヴィルヌーヴ。51歳。無敵です。

追記
Apple Musicの番組
小沢健二と満島ひかりの対談(おそらく)にて、英語と日本語で人格が変わる、変えているって話があって、オザケンはお子さんと
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ピンポン(2002年製作の映画)

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宿命的に脳裏にこびり付く潮騒
締め切った体育館にこだまするピンポン球とシューズの音。汗の匂い。
寄り道で買ったキャベツ太郎持って海まで行ってなんてことないことを喋ったり、喋らなかったり。
神社の階段
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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

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"犬殺しの彼の夢の中で実際に吠えていたのは何?"とか色々考えていたけれど、それら諸々の謎やポップカルチャーやその他が、全て境界線をなくしてバラバラにほどけてゆく感覚は筆舌に尽くしがたい。
モチーフと
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

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ビール飲んで、酔いどれ鑑賞。
ゲラゲラ笑いながらツッコミを入れていたが、中盤からはもう……

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

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手放すものと手放したもののモチーフとしての落下のイメージ、エレベーター、階段、雪の中の赤と黒とか
とにかく対比を使ってカミラとリスベットの確執や愛憎を表すのとか
普通にアクション映画としてアガるポイ
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

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友人が
「良いか悪いかは別として家がすごい」
って言ってたけどその通りだわ。

ラスト近くにエヴァが見せる笑顔が、どういうことだったのかをずっと考えている、、、

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

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丁度良い。
「普通じゃないから成せた偉業」
「普通じゃないから受け入れられなかった世界」を描くにしては手法やセンスが"普通"の範疇内であるということが強いて言えばアウト。

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.5


2019.0609
風が立つ。
あらゆるものを極限まで削ぎ落としたこの映画こそが、美しい夢としての零戦のよう。

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.5


2019.0609
風という言葉の持つものの意味が、今となっては深く刻まれる。
映画界に、そしてあらゆる人の原世界に一陣の熱風を呼び込んだ、スタジオジブリの功績はあまりにも大きい。。。

追記
終盤
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