kayupanさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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乗馬練習場(1950年製作の映画)

4.0

乗馬練習場を始めたキモメンの経営者の男が、美しい妻を娶り溺愛し、金を注ぎ込み破産する。突如妻が事故に遭い、危篤に陥る病室で、愛を信じていた男の側の回想から物語は始まるが、母の口から真実が語られる。男の>>続きを読む

偽りの果て(1947年製作の映画)

4.0

報われない医者と完全犯罪。事故から始まった隠蔽工作が、徐々に私的な欲望の解消へと変化していく。世間に認められないことの反動である医者の承認欲求が、完全犯罪の報道とともに満たされていく。狂気的な悲劇であ>>続きを読む

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

5.0

自らの死に至る病、癌の疑いに駆られるシャンソン歌手クレオ。冒頭のタロット占いと一致した、自らの運命を嘆き、医者からの真の宣告を受けるまでの時間の過ごし方が描かれる。
挿入されるテーマでもあるピアノシャ
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8 1/2(1963年製作の映画)

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温泉地で新作を練る映画監督の主人公が、神経質な製作者や俳優、私生活と創作の中で精神的な混乱を極める様子が描かれる。映画の中で映画について語るメタ的作品。幼少期や妄想など、時系列を無視し、まるでリアルに>>続きを読む

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

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実際の記録に基づいたジャンヌダルクの裁判の再現。憤る司祭の誘導尋問への困惑や、悦びにも似た信仰心を持つジャンヌの感情の変化が、幾度も映される表情のアップで現される無声映画。荘厳で不穏なパイプオルガンが>>続きを読む

マルクス・エンゲルス(2017年製作の映画)

4.0

マルクスとエンゲルスの出会いから共産党宣言の出版までのエピソード。貧困の出自で仕事がなかったマルクス、工場主の息子であり労働者の劣悪な環境に疑問を持つエンゲルス。作中ではマルクスの妻は2人の良き理解者>>続きを読む

サルトルとボーヴォワール 哲学と愛(2006年製作の映画)

5.0

サルトルとボーヴォワールの学生時代の出会いから、全体主義がフランスに影響する第二次世界大戦終戦頃まで、ボーヴォワールの視点で描かれる。自由契約なる一夫一婦制を拒否した恋愛を提示する、サルトルの軽薄な行>>続きを読む

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

4.0

ハンナアーレント『エルサレムのアイヒマン』が書かれるまでの経緯と、書かれた後の批判騒動が描かれている。ユダヤ人で抑留された経験を持つアーレントが、ナチの大虐殺を遂行したアイヒマンの裁判の傍聴と報告書の>>続きを読む

去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

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記憶と映像。バロック的な屋敷で繰り広げられるパーティーでの無機質な台詞の反復から始まり、執拗な男が、会った時のことを話し、その記憶がないという女になんとかして思い出させる。絵画的ストップモーション、不>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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ナチ独裁下の戦禍で、ナチ教育を植え付けられた少年が主人公。彼の中のナチ側の妄想のヒトラーが実体化して、超自我的に語りかける。その一方で姉と同じ年齢のユダヤ人の少女と関わる中で形成される人間的な部分と、>>続きを読む

白い恐怖(1945年製作の映画)

4.0

精神分析女医が、新しく来た所長と惹かれ合うが、実は記憶喪失のなりすましの医者かつ統合失調症の患者で、本当の医者を殺したと言う。女医は病から男を救うべく、問診治療を繰り返し行い、時には科学を超えるような>>続きを読む

断崖(1941年製作の映画)

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ヒモで有名な男と結婚した上流階級の娘が、金遣いの荒さと一方で優しさに翻弄されて嫌いになれずにいる。ある日夫が会社の金を横領し解雇になったと聞かされ、返済しなければ告訴される状況にあると知る。その後資金>>続きを読む

汚名(1946年製作の映画)

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ドイツのスパイ容疑で実刑を受けた男の娘が、米国警察の男と知り合い、今度は汚名を晴らすためスパイとして、ブラジルのドイツ秘密組織に潜入し、メンバーの1人と結婚して情報を手に入れる。刑事と女スパイのロマン>>続きを読む

見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

4.0

政治家の青年が列車で見知らぬ男に声をかけられ、交換殺人を持ちかける。青年の離婚間近の妻、男の父をそれぞれ殺せば動機がないから捕まらないという。青年が拒否するも、男は勝手に実行してしまった。青年が殺人す>>続きを読む

ロープ(1948年製作の映画)

4.0

絞殺で完全犯罪を目論む2人の男、うち1人は"優秀な人間は劣等な人間を殺してもいい"というファシズム的な考えを持っており、殺人現場に友人や被害者の両親を呼びパーティーする豪胆ぶり、もう1人は臆しておりバ>>続きを読む

疑惑の影(1942年製作の映画)

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同じチャーリーという名前の伯父と姪。何か行動におかしなところがあると思い、伯父には何か秘密があると探る姪。伯父は厭世的で、相続財産で暮らす未亡人は死んでも構わないという思想が出てくる。
本筋とは直接関
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逃走迷路(1942年製作の映画)

4.0

飛行機工場で大規模な火災が起こり、さらに消化器にガソリンが詰められていてそれを知らず友人に渡した1人の男が破壊行為の容疑で逮捕される。作業員ではない侵入者がいたことを思い出し、脱走して真犯人追求のため>>続きを読む

海外特派員(1940年製作の映画)

4.0

イギリスとドイツの開戦直前、イギリスの新聞社から、オランダの外交官でベルギーとの条約の条項を知っている人物の取材のために特派員が派遣される。ドイツは開戦のための機密情報を探るため外交官を狙う。特派員は>>続きを読む

バルカン超特急(1938年製作の映画)

4.0

1人の女性が英国へ向かう列車で、同席したおばあさんが突然消える。乗客に聞いてもみんな知らないと言う。なにか裏があると言って、民俗音楽演奏者の男と協力することになり真相を究明する。
コメディからの推理も
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レベッカ(1940年製作の映画)

5.0

ある夫人の世話係の女が、ホテルで別の上流階級の男に気に入られて、意気投合し即座に入籍することになる。聞けば、男はボートの水死体で発見された妻レベッカと死別していた。主使用人の夫人から崇拝と言えるほど慕>>続きを読む

ヒッチコックのゆすり(1929年製作の映画)

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刑事の彼女が、浮気心から別の男の家に行くと襲われそうになり、逆に刺殺してしまう。手袋の証拠品を残し、それをネタに、その後現場に訪れた前科者の男にたかられる話。罪を着せようとする良心の呵責と逃亡劇をクロ>>続きを読む

第3逃亡者(1937年製作の映画)

4.0

殺人の第一発見者の若い男が逮捕され、被害者が知人であったこと、凶器のベルトのついたコートがないこと、金銭に困っていたことなど条件が揃いすぎていたことから裁判にかけられる。男は裁判所から脱走し、途中で警>>続きを読む

間諜最後の日(1936年製作の映画)

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イギリス軍のスパイとしてそれぞれ派遣された男女は、夫婦の設定で、スイスから中東へ移る敵国のスパイを暗殺する任務を受ける。"将軍"という渾名の女好きの暗殺者と共に、敵が誰なのか探りつつ喜劇的に奔走する。>>続きを読む

暗殺者の家(1934年製作の映画)

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家族が舞踏会に参加し、妻と仲良くなった男が何者かに暗殺され、夫が死ぬ前に言い残したとおり隠されたメモに従うと、娘が暗殺者組織に誘拐され、警察にばらすと殺すと伝える。序盤で娘が夫妻の邪魔をしたり、妻がク>>続きを読む

サボタージュ(1936年製作の映画)

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映画館を経営する男は、資金難からサボタージュ(破壊行為)の組織に加担していた。市のパレードに時限爆弾を仕掛ける計画を遂行する前に警察にマークされ、家から出られなかったため、幼い妻の弟に持っていかせる。>>続きを読む

救命艇(1944年製作の映画)

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イギリス客船がドイツ軍の攻撃で沈没し、なんとか生き残った登場人物達が救命ボート上で全てのストーリーが完結する。女性記者、機関室船員、資産家、看護師、ドイツ軍人、黒人音楽家、母子など多様な人物がそれぞれ>>続きを読む

三十九夜(1935年製作の映画)

4.0

1人の男が劇場観覧の後に自宅に泊めた女が、国家機密を国外に持ち出すスパイに狙われているというので冗談だと思っていたら、翌日に女が刺殺された。外には男が張り込みをしていて、話を信じ込み逃げると、殺人容疑>>続きを読む

舞台恐怖症(1950年製作の映画)

4.0

殺人現場から女優が夫を殺したと言って男の家を訪れる。男は匿って、着替えと証拠隠滅のために現場である家を訪れるが、使用人に見られてしまい警察に追われることになる。逃げた男は幼なじみの女性の家に匿ってもら>>続きを読む

山羊座のもとに(1949年製作の映画)

4.0

イギリスの流刑地オーストラリアは新規開拓地として投資対象でもあったため、アイルランドから1人の貴族が訪れる。取引相手も当然前科者で、周りの反対を押し切り招待された夕食のために家に訪れると、その妻は幼な>>続きを読む

私は告白する(1953年製作の映画)

4.0

殺人の告解を受けた神父が、動機が一致して逮捕され裁判にかけられる。神父が告解を口外することは許されず、しかし事実を話さないことは裁判で不利になるため、警察に言ってしまうかどうかの犯人と神父の心の迷いが>>続きを読む

スミス夫妻(1941年製作の映画)

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夫婦のルールを厳守するスミス夫人と、口論しながらもそれに従う弁護士の夫が、数年前の手違いで結婚が無効だったと知らされ、再度プロポーズしようと考えるも、夫がなかなか言わないので痺れを切らして妻は家から締>>続きを読む

パラダイン夫人の恋(1947年製作の映画)

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夫を毒殺した容疑で逮捕されたパラダイン夫人の担当をすることになった弁護士が、無罪を勝ち取るために真犯人を使用人と推測し、裁判で問いただす。夫人に惹かれていると思った弁護士の妻も巻き込み、人間関係や正義>>続きを読む

エルストリー・コーリング(1930年製作の映画)

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TV放送黎明期の番組と、それを見る家庭が交互に映される。ヒッチコックは後者を担当している。

ジュノーと孔雀(1929年製作の映画)

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アイルランドの戯曲のヒッチコック版。ジュノーの夫は酒飲みで無職、妊娠中の娘の婚約者の弁護士から、遺産が転がり込んでくる話を受け散財するが、弁護士が金を国外に持ち逃げ、家のものを全て失い、アイルランド内>>続きを読む

リッチ・アンド・ストレンジ(1931年製作の映画)

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現状に飽きていた夫が遺産を前倒しで受け取り、夫婦で豪華客船の旅に出る。それぞれ船の中で恋愛をするがだめになり、金は詐欺られ、さらには悪天候で船が沈没する。中国人に助けられ、なんとか帰宅することができ、>>続きを読む

殺人!(1930年製作の映画)

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劇団のメンバー間で殺人事件が起こり、1人の女優が状況証拠から有罪となる。陪審員の1人で有名俳優の主人公が、真犯人は別にいると考え、捜査を行う。誤謬や身に付ける物のアップでせわしさを表したり、めまいの映>>続きを読む