夜の街、裏社会でも詠春拳はきっと輝く。張天志がそれを取り戻すお話として大変に熱い。
テレビシリーズを踏まえた上での王子選手権をたっぷり楽しむ用。王子に推しがいればおすすめ。
淡々と伝記。いきなりルービンシュタインに会いに行き、ヒナステラを紹介されるあたり、音楽家としての優秀さがわかった。
格差社会やら虐待やら人身売買やらをにおわせる、隠れ社会派の文芸作。画の美しさにやられ続け、2時間半はあっという間。
海のアーサー王。ヘテロジーニアスであることの意義を神話の域にまで達せしめた、現代エンターテインメントのひとつの正解であると感じた。
どこかしら無茶なことをしないと、並外れた大きな達成は得られない。そして大きな達成の周りには数多くの墓標が建っている。そういう冷厳な事実を丹念に描いていくこの作品、月着陸シーンの美しさは格別だが、そこで>>続きを読む
全編、これ見せ場。第一作から追ってきた皆さん、大納得の幕切れでございます。拍手~
「戦隊もののフォーマットで伝奇ものをやった」という評価があり、私もそれに同意する。ゲームにあまり親しんでいない人にも設定をしっかり伝えてくれる親切設計が嬉しい。広くおすすめ。
老女王とインド人ムスリム従僕のほんわか友情ストーリーかな、と思ってみると結構裏切られる。従僕は老女王が欲する愛を与える術を心得ており、それらをすかさず繰り出していく様が克明に描かれている。しかも、信頼>>続きを読む
祈りと愛をこんなにも切なく楽しく描き、さらに現実の困難にまで届かせようとするなんて、本当に力を持ったエンタテインメントだと思う。多少ヒンディーよりかな、と感じるところもあるけれど、迷子を送り届けてから>>続きを読む
素人セイラーの無謀な冒険は予定された破滅へとひた走る。それはもはや古典悲劇とさえいえる。観客たる我々はその様相をただ見守り「過ちは繰り返しませんから」と祈るしかない。なぜなら我々もまた同じ地雷原を歩い>>続きを読む
メタ視線含めて虚実ないまぜになった映像に不安感を覚えながらも、バルバラの音楽は確実に響いてくる。おそらくはそれこそがこの作品の狙いだと思わせんばかりに……
松重豊を映し出して「与謝野鉄幹」、柳沢慎吾を映し出して「鈴木三重吉」、のテロップを流したあたりがこの映画の最初のクライマックス。とにかくなんか強そうなキャスティングの妙に、終始打ちのめされた。
どこまでも飛んでいけそうな力を持っていたのに、あらゆるしがらみに足を取られもがき続けることになってしまった夢見るホイットニー。しかし、その力を開花させ得たのもしがらみの中にいた母の厳しい鍛錬の賜物であ>>続きを読む
むっちゃ賢いキャリーはそのうち世間の規範の破綻に気づいて、好きなように生き始めるんじゃないかな、って思えた。また、素直にそう思わせてくれる人物配置の妙があった。
アリーが100%健気ないい子で、ジャックなんか支えなくても勝手に幸せになっちゃってもいいのに、と何度も思ってしまった。
ドールのように美しいエルファニングが愛し傷ついていく様の尊さが画面につるべ打ちされ、涙を流さずに見続けることができなかった。
主役が幽霊で、その「主観」に寄り添うような作品。
幼少期からのピアノ→パンクとエレクトロではじける→ピアノへの回帰、と前半生で一つの弧を成してしまったチリーゴンザレスの道行き、納得感はあるが生き急いでいるなあとも思う。
3つの主要な役が絡み合うようで絡み合わず、ただただ因果の網を広げていく。そこに最後に引っかかる獲物は何だ?という感じの、若干不条理劇めいた作品。個人的には見覚えがある北九州市の風景が映し出され続けるの>>続きを読む
取ってつけたようなラストは、本当に取ってつけたようなもので、本当のメッセージはもっと別のところにあると思った。それも含めて後半が熱い。
最近のインタビューと当時の映像で綴るクラプトン一代記。まだ生きてるけど。前半は正直眠かったが、ジョージハリソンとの交流が始まったあたりから静かに熱を帯び始める。
ロックミュージカルとしての快楽をとことんまで湛えた、音と映像のごちそう。
前作で正体が見えたマットとアレハンドロのギリギリの関係性をあぶりだす第二作。エンタメ色を更に強めつつ、強烈な引きを残して第3部に続く。
マットとアレハンドロの正体が見えていくまでの心理サスペンス劇だと思う。観客はエイミーの立場から三部作の幕開けを体験することになる。
ヴェノムもトム・ハーディもなんとも愛嬌あふれる奴らで、今後も良好なバディ関係やってくれそうな期待の方が勝ってしまった。
前作までを見ていたら容易に予測がつく展開ではあったが、やりきった感があるし、地響きのする音響は本気で良い。いっぽう絵の魅力はいまいちだけど、フツワの娘たちは良くなった。
期待通りにゆるゆるで下らなかったし、笑いどころがたくさんあったので満足。こういう映画はなくなってほしくない。