スズキコウイチさんの映画レビュー・感想・評価

スズキコウイチ

スズキコウイチ

映画(52)
ドラマ(0)
アニメ(0)

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

3.4


やけに海はキラキラしていて、雪は厳かで静かに、空は唯一無二かのような鮮やかさだけど、
過ぎ去れば全て過去になり忘れていくはずだけれど、
できなかったこと、伝えられなかったことばかり覚えているのはなぜ
>>続きを読む

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

人間の欲深さと愚かさ、醜さは本当に汚く見えてくるが
流れてくるクラシックや、
各シーンに現れてくる印象的な色使いや、特にカメラアングルやシーンの風景の素晴らしさで不思議な気持ちにつままれてしまう。
>>続きを読む

アイランド(2005年製作の映画)

3.5

2019年の話だが、
将来の、未来の人類を憂いてる様な気がした。
クローン、永久の命、病気も治る…
優生思想とかもこの類に入ると思うけど、
将来的に人類はこういう事を本気で考えだすんじゃないかと思う。
>>続きを読む

フィルス(2013年製作の映画)

3.7



何故かブルースが憎めないのは、ダサさと悲しみを何重にも纏っていて、
それが避けられない・払拭できていないところから出発して解決しないまま肥大化していくところに、共感を覚えてしまったから。
そして、
>>続きを読む

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.4

好みじゃないけど面白いと思った。
横顔がとても印象的。
不思議なバランス感覚がある。


それは、
生々しいようでひた隠してたり
欲望に忠実なようでわからないフリをして誤魔化しているような感じを受ける
>>続きを読む

ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

3.4

繋がれてきた歴史。
だが自分達が闘う意味とは?
正しさとは?


本質はシンプルなはずだけれど、他の要素が混ざり合って、混じり合ってしまって霞んでしまって何がなんだかわからなくなる感じ
権力や、どでか
>>続きを読む

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)

3.5

北海道の雄大でたおやかな自然が広がっている中に、
黄色いハンカチが異質なほどに浮き彫りになっていて、それは幸せを象徴するものだった。


一方では長い刑期、かたや待つ長い年月、
あるはずもないものを望
>>続きを読む

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

-

素晴らしい映画。
何度でも見たい。


終盤は全てが美しく見えるよう。
30年分の人の思い
かつて住んでいた故郷の変化
崩れ去っていくニューシネマパラダイス。
カットされて封印されていたシーンを繋げて
>>続きを読む

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.3

「醜い芸術なんてものは存在しない。仮に醜いと思っても それは主観だから。」

最高に素晴らしいこと(2020年製作の映画)

-

とても、心が揺さぶられる映画。




最高に素晴らしいこと
自分にとってはなんだろうと考えさせられる。


分かち合う
心から話し合える
知りたくなる
世界を知ろうとする
自分を必要としてくれる
>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.0

血で血を洗う争いなくしては生きられない、生きることのできない壮絶な男達の生き方を見る。


利権争いで数多ものの人間が殺されていく。
そこに仁義や情けは存在しない。
車中のシーンでは坂井の本音が漏れ出
>>続きを読む

チャーリーズ・エンジェル フルスロットル(2003年製作の映画)

4.7

ダイナミクスでビューティフル!
キャメロンディアスソロのダンスシーン、
今回は3人で踊るシーンがあってそれもまた仲睦まじさとか羨ましくてキラキラして見える。


童心に戻れる。
素直に楽しめるし、心か
>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

前半部分の違和感やグダ感はこういうことだったのかと解明されていく。
前半の映画としてのクオリティはさておきという、見た人にしかわからないという。笑
全力坂の如く(伝われ)一気に理解していく感じ。
後半
>>続きを読む

スカーフェイス(1983年製作の映画)

3.3

アルパチーノの演技が見事。
トニーモンタナの全てをモノにしている。違和感がなさ過ぎる。


展開のテンポの中だるみ感は否めないが、
度胸と信頼で上へ上へとのし上がっていくエゲツない程の貪欲さが爽快。
>>続きを読む

凶気の桜(2002年製作の映画)

3.8

繰り返す暴力に渦巻く狂気、使われる凶器。
対照的に、色がとても美しく存在している。
K DUB SHINEのリリックが静かに、重く迫る。



自分たちよりも強大な力に飲み込まれていき、その強大な力の
>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

善悪は主観でしかない
という言葉が残る。



潜在的な、
誰もが奥に秘めている、
秘めるしかない行き場のない狂気や苦しみがある。
ジョーカーはその代弁者だ。
だからこそゴッサムシティは混沌とした。
>>続きを読む

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

3.3

悲しき最期。


大都会ニューヨークで孤独、生活、金にもがき奔走する。
あらゆる手を使って生き延びようとする姿がドブネズミのような美しさ。


カウボーイとしてのファッション性、男性としてのプライドを
>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.5

痛いところを突かれたようであり、自分が知りたかったことがこの映画にあるような気がした。


生き様、価値観、生い立ち、言動、感情が溢れ出し、混沌と渦巻いている。
それがこちら側へとても肉迫してくるが淡
>>続きを読む

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.2

あの頃の自分の様な気がしている。


自分にもきっと、この様な友達は出来ないだろう。
一線を引いたり、
建前
どこか殻をかぶったり
気を使わないといけなかったりして、友達の概念がわからなくなっていく。
>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.8

トゥルーマンから本当の自由を取り上げて不自由にもさせない、
ドラマチックに演出させるようにしたような部分など、
映画内のあの監督に強烈に腹が立つほどに感情移入した。
色んなことが浮かんできて気が狂いそ
>>続きを読む

チャーリーズ・エンジェル(2000年製作の映画)

4.2

緊張と緩和、それにユーモアがあるからこの映画は素晴らしい。
名作。


シーン一つ一つに引き込まれるのは、細部まで拘られた要素で緻密に構成されているからだ。
素晴らしいシーンの連続で印象的なものは枚挙
>>続きを読む

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.8

価値観
生きる世界
住む世界が違う同士の共存の難しさをどことなく感じた。


刹那な恋
刹那的音楽
友達がそばにいることの素晴らしさ。
「知っていることを忘れろ」という言葉が印象的。




6つのコ
>>続きを読む

日本の黒い夏 冤罪(2000年製作の映画)

4.1

1994年 松本サリン事件を題材にした映画。

高校生が鋭くメディアに切り込んでいく。
「高校生」というフレームの意味合い-真っ直ぐな気持ち、忖度遠慮社会に塗れている?


事実は当事者が知る。
>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

5.0

家族、というものに深く考えさせられるものだった。
見ながら、今年2月の栗原心愛ちゃんの事件を思い出した。



5人での海のシーン、それを見つめる樹木希林演じる初江、
あれは家族だった。

それぞれに
>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.8


バンドを始めた頃の、
好きなバンドや音楽の。モロにルックスやファッション、精神的な面に影響を受ける感じや、
自分自身がバンドを始めた高校生の頃の頃の気持ちに立ち返ったような。
とても懐かしい気持ちに
>>続きを読む

HANA-BI(1997年製作の映画)

4.5


監督・脚本・編集、それに挿入画まで北野武とは恐れ入る。
自分は北野武作品がこれが初めてだったのだが、
彼の頭の中、感性に惚れ惚れする作品となった。



ビートたけし演じる西に関わる生と死、愛。
>>続きを読む

127時間(2010年製作の映画)

3.8


窮地に追い込まれて
怒り、落ち着き、悲しみ、欲望、幻想、現実が巡り巡る


当たり前に過ごしていた環境、蔑ろにしていた関係、大切なものをようやく激しい苦境の中で気づく。
安寧な状況では気づかないこと
>>続きを読む

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

4.7

ギリギリだけどユーモアがあって、寂しいけれど友達がいて、アツいのにクールでお洒落で、欠落してるのに何処か満ち足りていて…

場面展開、シーンの繋げ方も素晴らしくシーン1つ・一挙手一投足さえも味を感じる
>>続きを読む

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.5

実話を元に作られたらしいが、警察とはいえ、やっている事がこれに近しいものであるはずなら相当エグすぎる。


綾野剛の演技は素晴らしかった。顔つき、身振りや怒鳴った時の眉間のシワまで演じている以上のもの
>>続きを読む

パティ・ケイク$(2017年製作の映画)

3.0

鏡に向かって、あたしは最高.最高.最高…
おばあちゃんの治療費の返済に追われたり働かない母親、そんな働き三昧の中で、HIPHOPに希望を求め生きて行く

クルーの中で恋愛関係できちゃうんか、とかメンバ
>>続きを読む

キャデラックレコード 〜音楽でアメリカを変えた人々の物語〜(2008年製作の映画)

4.2

良い映画だ。
ブルース、それとロックンロールの根っこの部分に多大なるリスペクトを送りながら、40.50'sの黒人にまつわる歴史、文化や人種問題について描いている。

マディ・ウォーターズ、リトル・ウォ
>>続きを読む

フェイク(1997年製作の映画)

2.6

ジョニーデップ演じるFBI捜査官のジョーが、アルパチーノ演じるマフィアのレフティ属するマフィア一団に潜入官として潜り込むという話。

関係を超えた友情が築き上がるのは相当容易ではないだろうし、潜入官の
>>続きを読む

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

4.1

それでも夜は明ける

響きはいいが、まるで軽んじているかの如く使う歌は僕は嫌いで、更に追い討ちをかけるようにこの言葉に重みを増すことになった映画だ。

奴隷制度、黒人に対しての知識が深まった。学んだこ
>>続きを読む

みなさん、さようなら(2012年製作の映画)

3.4

濱田岳の小学生から20代後半までのカバー力が地味にすごい。違和感が無かった。

団地の錆や無機質感がすごく現実味があって、その中だけで生きていこうとする、ある意味狂気的な生活もダウナー感なしで見せられ
>>続きを読む

スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

3.2

幼少期時代のスラム街の感じや列車が走って行く風景がとても良かった。
スラム街の中を逃走して行くカメラワークや、イスラム教を殺せ!と言って人々がなだれ込んでくるシーン、失明した方が歌手として売れるという
>>続きを読む

愛のむきだし(2008年製作の映画)

3.8

時間が長い故にタイミングを選んでいたがやっと視聴。

好きな映画だ。
最後までダレずに剥き出され続けていた。
ユウの愛は屈折して複雑で伝わりにくいだろうなと思っていたけど、あれが純粋とも言えると思った
>>続きを読む

>|