回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価 - 31ページ目

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

チェイサー(2008年製作の映画)

4.0

後に怪作「哭声 コクソン」を手掛ける事になるナ・ホンジン監督による2008年の作品。こっちも凄いとは聞いていたけど、確かに凄いわ。

デリヘル嬢連続監禁殺人事件が題材で、元刑事で現風俗元締めの主人公と
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6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)

2.2

ライアン・レイノルズ x Netflixといえば「ヒットマンズ・ボディガード」という大名作があるので、今回も凄く期待していたんだけど、結論から言うと「家電量販店の大画面テレビで流れるデモ映像」みたいな>>続きを読む

アトランティックス(2019年製作の映画)

3.8

今年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した作品が、早くもNetflixで配信開始。最近のカンヌは「万引き家族」を筆頭に欧米以外の作品が受賞するケースが増えてきた。本作はアフリカのセネガルを舞台にした>>続きを読む

(2017年製作の映画)

3.5

理学療法士の視点から、人間の生死を描いた、とても力強い作品。

勤め先に末期癌の父親が入院する等、厳しい現実と向き合いながらも、事故で下半身不随になった後、前向きにリハビリを続けるラガーマンとの出会い
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青の帰り道(2018年製作の映画)

3.9

社会派作品として話題になった「新聞記者」の藤井道人監督が手掛ける辛口の青春映画。冒頭こそパケ写の世界そのものの爽やかさであるが、どんどん激しい方向に展開して、心をえぐられる。

東京近郊の街で暮らす7
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名前(2018年製作の映画)

3.0

またまた近所のツタヤで110円セールをやっていたので、気になっていたものの手付かずだった作品を何枚か借りてきた。

これは「名前」というタイトルがなかなか強烈なインパクトを持つ作品。名前を偽って生きる
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ライフ・イットセルフ 未来に続く物語(2018年製作の映画)

4.2

とある事件をきっかけに、大陸を越えた2つの家族の運命が、数十年の年月を経て奇跡的に繋がっていく様子を描いた、とてもドラマティックな作品。ボブ・ディランのアルバム「Time Out Of Mind」がキ>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.8

Netflixがとんでもない傑作を送り出してきた。スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバー、つまり「アベンジャーズ」と「スターウォーズ」という、アメリカ映画の二大シリーズから主演を抜擢し、離婚調停>>続きを読む

クロース(2019年製作の映画)

4.0

Netflixの良い所は、新作クリスマス映画をちゃんとクリスマス前に公開してくれること。本作はサンタクロース誕生秘話を描いたスペインのアニメ映画なのだが、多国語吹き替え&字幕を用意して全世界同時公開し>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

3.7

老人を主人公に据えた映画が好きだ。真っ先に思い出すのがデヴィッド・リンチの「ストレイト・ストーリー」、他だとデニーロ主演の「みんな元気」や、「ネブラスカ」「アバウト・シュミット」等。これらの作品に共通>>続きを読む

殺人者の記憶法(2017年製作の映画)

3.5

今の僕にはジャージャー麺が足りない!

という事で、久々の韓国産サスペンス。アルツハイマーの元連続殺人犯 VS 現在進行形の連続殺人犯、というなかなかそそられる設定。

主人公は、交通事故で偶然接触し
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失くした体(2019年製作の映画)

3.8

原題も邦題も意味はほぼ同じ。「J'ai perdu mon corps」=私は体を失いました。つまり本作の一人称は「手」なのだ。体を失った手が、自分の体を探しパリの街を彷徨う。冷蔵庫から飛び出してきた>>続きを読む

クリスマスに降る雪は(2019年製作の映画)

4.2

中古レコード店を訪れた男女が、マーヴィン・ゲイとビースティ・ボーイズのアルバム・ジャケットに書かれた曲名を使って下ネタのジョークを交わす冒頭のシーンからもう最高。あの「ラブ・アクチュアリー」へのオマー>>続きを読む

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.0

実在の凄腕ヒットマンであるフランク“The Irishman”シーランを演じるロバート・デニーロが、アメリカ裏社会における激動の半生を回顧する形で構成されている。

デニーロとアル・パチーノが同じ画面
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フォルトゥナの瞳(2019年製作の映画)

1.8

同じくSF要素を取り入れたラブストーリー「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」や、音楽モノの「くちびるに歌を」等、好きな作品が多い三木孝浩監督だけど、これは微妙というか、はっきり言ってがっかりした。>>続きを読む

盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~(2018年製作の映画)

3.8

「盲目のピアニスト、アーカーシュの誰にも言えない秘密。それは、本当はバッチリ目が見えること! 芸術のため盲目を装う彼はある日、殺害現場を“目撃”してしまう!」

このあらすじを見ただけで、うわ、面白そ
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クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

3.0

端的に言えば、「クリード」の続編としてはイマイチだけど「ロッキー」シリーズとしては傑作、という事になるのではないだろうか。

クリードの知的で現代っ子な魅力を前面に打ち出し、タイトルも「ロッキー」では
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最初で最後のキス(2016年製作の映画)

4.0

イタリア版「ウォールフラワー」とでも呼べそうな、ビターな青春映画。イタリア北部の保守的な高校に転校してきたゲイのロレンツォと、自由奔放である事から尻軽女と揶揄されるブルー、そしてバスケが得意だけど軽度>>続きを読む

アースクエイクバード(2019年製作の映画)

3.0

オール日本ロケでリドリー・スコットが製作総指揮という事で、あの「ブラック・レイン」を思い出す。日本で翻訳の仕事に携る主人公とその女友達、そして蕎麦屋で働きながらカメラマンとしても活動する日本人男性テイ>>続きを読む

鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

4.0

とてもユニークな手法で家族の再生を描いた作品。

ひきこもり状態だった長男の自殺現場で、第一発見者となってしまった母親がショックのあまり気を失い、四十九日に記憶をなくした状態で目覚める。長男が自殺した
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クリード チャンプを継ぐ男(2015年製作の映画)

3.7

ツタヤ110円セールはまだ続く。「ロッキー」シリーズの新章として製作された本作は、Filmarlksで高スコアをキープしているのも頷ける、意欲的でパワフルな作品だった。

旧作でロッキーのライバルだっ
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ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

3.3

健康に育っていた少年ニックが薬物依存に陥っていく様子を描いた作品。ジョン・レノンの曲名をそのまま使用したタイトルがややロマンティック過ぎるように感じるのだが、ニックの父親でジャーナリストとしても有名な>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.5

先週末からぶっ通しで2週間、またまた近所のツタヤが準新作110円セールを実施。ということで、劇場で見逃した作品や、普段はあまり観ない系の作品を何本か借りてきた。

この「アンダー・ザ・シルバーレイク」
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SEVENTEEN/セブンティーン(2019年製作の映画)

3.5

少年院で出会ったセラピー犬が知らない間に里親の下に出されてしまい、17歳の少年が施設を脱走。兄の助けを借りつつ、犬探しの旅に出るスペイン製作のロードムービー。

万引きや単車泥棒を繰り返しながら路上生
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.5

約10年ぶりに再鑑賞。やはり僕は2008年のクリント・イーストウッドが大好きだ。この年に公開された「チェンジリング」と「グラン・トリノ」は、彼の作品を指して良く言われるヒロイズムや戦う人を体現した作品>>続きを読む

妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ(2018年製作の映画)

3.5

前2作が周造(橋爪功)と妻の富子(吉行和子)メインの話だったのに対して、今回は長男夫婦(西村雅彦・夏川結衣)が中心の話。夫の留守中に泥棒に入られ、へそくりを盗まれた事で、夫に叱責された妻が家出する。>>続きを読む

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

4.0

冒頭で「ウーマン・リブ」という言葉が登場する。あぁ、そうか。本作が公開された1979年と言えばアメリカで巻き起こった女性解放運動「ウーマン・リブ」が最高潮に達し、国連で女子差別撤廃条約が採択された年で>>続きを読む

最初の晩餐(2019年製作の映画)

4.2

自分は何の為にFilmarksをやっているんだろう?と問い直す。それは結局「良い映画に出会いたいから」に尽きると思う。レビューを書いたり「いいね」のやり取りをするのは、あくまで好みの近い人と繋がるため>>続きを読む

ユ・ヨルの音楽アルバム(2019年製作の映画)

3.5

1994年から2005年までを舞台に、パン屋の店員とお客さんという形で出会った男女の恋の行方を描いた、ノスタルジックな韓国映画。時間の流れを描いていく手法は韓国や台湾の映画が得意とするところで、代表的>>続きを読む

グッバイ・シングル(2016年製作の映画)

3.4

落ち目の中年女優を演じるキム・ヘス。僕はこの人の事を全然知らなくて、若いのに中年役?と思って調べてみたら、もう50歳手前らしい。いや、全然そう見えない。とにかく本作は彼女が演じる、そして恐らくは素の彼>>続きを読む

荒野にて(2017年製作の映画)

3.4

父子家庭の父が死に、1人で生きていく事を決めた少年が、引退宣告を受け殺処分が決まった競走馬と、叔母探しの旅に出るロードムービー。

馬が登場する映画と言えば、スピルバーグの「戦火の馬」が大好きなのだが
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アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.3

他の方も書かれている通り、予告編で見た大きな目がいかにもオタク狙いに見えて敬遠していたものの、実際に本編を観ると「鉄腕アトム」辺りの手塚治虫作品の流れを汲む王道のロボット物(本作ではサイボーグ)で、兵>>続きを読む

ルディ・レイ・ムーア(2019年製作の映画)

4.2

予想以上に熱い作品だった。エディ・マーフィ久々の主演作にして、プロデューサーとしても携る力作。Netflixで良くある配給権だけを買い取った作品ではなく、企画段階からがっつり作り上げた正真正銘のオリジ>>続きを読む

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

2.2

舞台はナチス時代のドイツ。若い脱走兵が、たまたま拾った士官服を着る事で周囲を騙して支配下に置き、他の脱走兵や犯罪者を虐殺していく様子を描いた作品。

人間は身にまとう服だけで支配する側、される側に分断
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シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.8

イタリアで実際に起きたマフィアによる児童誘拐事件を題材にしているはずなのに、冒頭からシチリアの自然と、そこに住む少年少女の初々しい姿が映し出され、その魅力に吸い込まれる。

13歳のルナが同級生のジュ
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スパイダーマン3(2007年製作の映画)

2.7

サム・ライミ版「スパイダーマン」の3作目にして完結編。前作で評価が高かったVFXと、ドラマパートの両方で頑張りをみせるものの、各々やり過ぎな感があって、結果的に全体のバランスが悪くなっている。

特に
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