回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価 - 35ページ目

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

小さな恋のうた(2019年製作の映画)

3.9

いやぁ、凄く良かった! 沖縄の高校生がロックバンドの活動の中で味わう苦悩と再生。このプロットで悪くなるわけが無い。

メンバーの交通事故をきっかけに、物語が大きく展開していくのだが、ありきたりなストー
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500ページの夢の束(2017年製作の映画)

3.2

自閉症の女性ウェンディが、大好きな「スタートレック」のオリジナル脚本コンテストに挑戦する話。とある経緯から脚本を郵送で送る事に間に合わなくなったため、パラマウント社があるハリウッドまで数百キロの旅に出>>続きを読む

シー・ユー・イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.0

タイムトラベル物で、タイトルとビジュアルが思いっきり「バック・トゥ・ザ・フューチャー」風。そして製作がスパイク・リーという事で、そりゃもう興味津々。

そして、評価が賛否真っ二つに分かれているのも分か
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ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)

4.8

日本では劇場未公開ながら、今年のベスト作品候補と言っても過言ではない力作。

エリート高校に通う黒人女子高生が、とある事件をきっかけに人種差別の残酷な実態を目の当たりにする。治安の良い街で暮らし、彼氏
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

2.6

ピンク映画で有名だった実在の映画監督の半生を描いた作品だと知ったのは中盤辺り。そこでDVDを一旦止めて、作品の解説を読んだ事で、赤塚不二夫や大島渚が物語の中に登場していた事をようやく知ったという、、、>>続きを読む

向かい風(2011年製作の映画)

3.5

育児に対する気持ちの行き違いから夫婦喧嘩になり、その日から行方が分からなくなってしまった母親。残された父子3人は、収入も少ないまま、先行き不安な生活を始める。

本作の母親役は「アメリ」のオドレイ・ト
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エンジェル、見えない恋人(2016年製作の映画)

2.0

姿が見えない少年と、目が見えないからこそ彼の存在を認識できる少女のラブ・ストーリー。僕は、あり得ない設定から現実にも通用する普遍的なメッセージを紡ぎ出す映画が好きなので、本作の予告編を観た時も、とても>>続きを読む

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年製作の映画)

3.7

日本を代表するおかん映画のひとつ。とは言っても、樹木希林が演じるおかんだけの物語ではなくて、原作者であるリリー・フランキーの視点で見た、九州と東京、そして家族の姿を30年の月日を通して描いた、壮大な自>>続きを読む

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

2.8

冒頭に「これは真実に基づく物語ではなく、真実の物語です」というテロップが出る。ここでいう「真実」が何を指していると捉えるかで、本作の見え方は結構変わってくると感じる。

実際に起きた絵画強盗事件をエヴ
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ダンプリン(2018年製作の映画)

3.6

ぽっちゃりの主人公が地元テキサスのミスコンにエントリーする話。

この題材だと、頑張ってダイエットして綺麗になる!みたいな話なのかなぁと考えがちだけど、実は正反対で、元ミスコンの女王だった母親に対する
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.8

3年前に恋人を亡くした女性の喪失と、新しい生活の始まりを描いた作品。主人公が住むアパートにテレビは無く、ラジオを愛好している。そんな人物設定もあって、映像表現よりも音がドラマを作っていく作品という印象>>続きを読む

テルマ(2017年製作の映画)

3.2

一昨日にレビューした「The Witch/魔女」と同じく、これも一種の特殊能力系。でも出来上がってくる作品のテイストは全然違う。ここは北欧ノルウェー。硬く凍る水面に覆われた湖が、主人公が育った厳格な家>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.4

ここ2年ぐらいの間に「アトミック・ブロンド」「悪女/AKUJO」「レッド・スパロー」と、各国から女性を主人公にしたアクション映画が相次いで公開されたが、パッと見た感じの印象は良いものの満足できた作品は>>続きを読む

ニンジャバットマン(2018年製作の映画)

2.8

劇場公開当初は、日本側が強引に作った企画モノ丸出しな絵柄にドン引きしていたものの、先日「スパイダー・バース」を観て、この手の二次利用的な創作物もアリなのではないかと思えてきたこの頃。そのタイミングでN>>続きを読む

サムワン・グレート ~輝く人に~(2019年製作の映画)

3.9

人種の違うアラサー女子3人組が夜の街で繰り広げるパーティーと冒険。

ヒスパニック系の主人公ジェニーのキャラクターが凄く良い。超美人という訳でもないし、体型もややぽっちゃり。しかも彼氏と別れたばかりで
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スキン~あなたに触らせて~(2017年製作の映画)

2.5

目のない娼婦や、口と肛門の位置が逆の女性など、かなり個性的な人達が登場する異色の作品。登場人物の大半が異性と触れ合う様子が描かれており、美しさとは何か? 人の魅力とは何か?という問いに対して、ブラック>>続きを読む

26年(2012年製作の映画)

3.8

「タクシー運転手」等、映画の題材としても度々取り上げられている光州事件から26年。政府軍による民主化運動当時の市民軍虐殺。その遺族が集結し、当時の軍の指揮を執っていた大統領への復讐を計画するというのが>>続きを読む

HOMECOMING: ビヨンセ・ライブ作品(2019年製作の映画)

3.3

2018年にカリフォルニアで開催されたコーチェラ・フェスティバルにヘッドライナーとして出演した時の映像を中心に構成。

ライヴ映像としては最高レベルのクオリティで、ひな段状に作られたステージや客席にせ
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アクエリアス(2016年製作の映画)

3.8

ブラジル制作によるオカン映画であり、家映画。隠れた名作で取り上げられる事が多い、この2つの題材を両方取り入れているのだから、そりゃもう面白くなる。

亡き夫との思い出が残るアパートに住む老婦人の職業は
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.3

ひっさしぶりに王道のラブストーリーを満喫できた。芥川賞受賞作家でもある柴崎友香の小説が映画化されるのは「きょうのできごと」以来、実に14年ぶり。その「きょうの~」も僕は大好きなのだが、本作もゆったりと>>続きを読む

ユニコーン・ストア(2017年製作の映画)

2.7

アートの道をあきらめ、平凡な仕事に落ち着いた主人公。そんな彼女に、昔からの夢だったユニコーンの世話係になるチャンスが訪れるという、いわゆる現代のおとぎ話的な作品。

MCU作品でも知られるブリー・ラー
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

3.5

実際にあった領主による大規模な労働搾取事件から着想を得て作られた現代の寓話。労働搾取事件が発覚するまでを描いた前半と、恐らくはキリスト教をベースにしているであろうファンタジー的展開を見せる後半で構成さ>>続きを読む

英国総督 最後の家(2017年製作の映画)

3.5

第二次世界大戦までイギリスの統治下にあったインドがパキスタンと分断する形で返却される経緯を描いた作品。最後のインド総督となったイギリスの貴族ルイス・マウントバッテンの視点で描かれ、ウィンストン・チャー>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

4.0

実は今回が初鑑賞。

驚いたのは、有名なシャワーシーンが、起承転結の「承」辺りで早々に出てくる事。会社の大金を横領して手持ちで逃走したOLを追うサスペンスだと思って観ていたのに、例のシャワーシーンでO
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下衆の愛(2015年製作の映画)

2.7

映画祭での受賞経験が唯一の自慢話であるものの、実際は映画デビューを目指す女性を騙して部屋に連れ込んだり、詐欺まがいの資金集めで自堕落な生活を送る主人公。そんな彼の支えになっているのは、インディー映画監>>続きを読む

ピンク(2016年製作の映画)

4.2

性的暴行被害にあった女性が、逆に加害者から殺人未遂で訴えられてしまう話。

女性は正当防衛を主張するも、性交渉に同意していた、普段から売春を行っていた等、謂れの無い濡れ衣を着せられ、加害者と被害者の立
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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

2.5

居心地の悪い映画や、人間の醜い部分を描いた映画が大好きな僕。それは、ひたすら居心地の良い映画や、人間の美しい部分だけを描いた映画ばかりがヒットする風潮に対するある種の反抗心もあるのだと思う。

吉田恵
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.8

いわゆる潜水艦モノで、冒頭に潜航するまでのエピソードが一切無いという、なかなか硬派な作り。艦長が妻帯者なのかさえ分からず、他の乗組員の経歴や家族構成も不明。普通だったら、その辺りのエピソードから人間性>>続きを読む

ヴェノム(2018年製作の映画)

3.6

マーベルスタジオではなく、ソニーピクチャーズによるマーベル映画。この後に公開される事になる「スパイダーバース」と同じ上映形態で、やはり僕はMCUよりもこっちの方が好きみたい。

本来ヴィランであるヴェ
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

3.5

レバノンの首都ベイルートに住むキリスト教徒トニーと、そこで住宅工事をしていたパレスチナ人のヤーセルの間で起きた言い争いが法廷に持ち込まれ、2人の対照的な境遇故に、問題が国家レベルにまで膨らんでしまう様>>続きを読む

ステータス・アップデート(2018年製作の映画)

3.8

少し背が低い主人公が特殊なハイテク・ツールを手に入れるプロットは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、その結果、運動部と文化部の両方で活躍するようになるのは「ハイ・スクール・ミュージカル」っぽい。

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究極のハピネスを求めて(2017年製作の映画)

3.3

ベルリン在住の映画監督とミュージシャンのカップルが、中古のスクールバスを買って南北アメリカ大陸を縦断する様子をとらえたドキュメンタリー。

タイトルやあらすじを聞いた段階では自給自足のスローライフを描
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坂道のアポロン(2017年製作の映画)

3.5

三木孝浩監督が描く青春はいつも真っすぐだ。失敗談を笑いのネタとして挿入するような事もしない。彼が描く青春の中では失敗はとても痛い事で、その後の人生を大きく左右する出来事(でも最後は救われる)。だから僕>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

3.2

台湾のエドワード・ヤン監督作品、4本目の鑑賞。最初に観た「ヤンヤン 夏の想い出」にスコア4.0を付けたものの、以降は「カップルズ」3.2、「牯嶺街少年殺人事件」2.5と、本数を重ねる毎にスコアが落ちて>>続きを読む

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

3.7

パケ写を見ると仲の良い男女混合ダブルスの話に見えるけど、実は全く逆で、'70年代に賞金格差等で窮地に立たされていた女子テニス界を救うべく立ち上がった女子プレイヤー、ビリー・ジーン・キングと、男性優位主>>続きを読む

ルームロンダリング(2018年製作の映画)

2.4

訳アリ物件に住むことによって“物件を浄化する“「ルームロンダリング」なる仕事を題材にした作品。語源は、犯罪で得た資金を転がす事で出所を分からなくする「マネーロンダリング」から来ている。

主人公はこの
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