夢里村さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

夢里村

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わが谷は緑なりき(1941年製作の映画)

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兄弟たちが家を出ていく食卓のシーンの、ヒュー少年のうしろにあるちいさな窓にかかる光と伝う雨のうつくしさが頭から離れない。

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

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おもしろいはおもしろいが、毒にも薬にもならないか……。
消火演習を見学するひとたちのところに向かって、急な下り坂でブレーキがイカれて猛スピード芝刈り機になるところは流石にはらはらした。

影のない男(2004年製作の映画)

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おもしろい。影の表現はもちろんのこと、水面の処理が鮮やか。

オフサイド(1977年製作の映画)

3.9

これはすごかった。アニメーションがどれだけ実写に接近しても、それがアニメーションだということ。

バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版(1971年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

なぜ走るのか、なぜそこまで急ぐのか、一切説明がなくてだいすき。

そして光ありき(1989年製作の映画)

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映画っておもしろいと思わせてくれるタイプの映画。映画の原理を見つめたいということに発破をかけてくれるような……。ただただ最高です。

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

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ラストにかけての千葉真一逃走シークエンスのギラつきつつくすんだ夜がなんとも詩的。

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

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金子信雄がしょぼすぎて笑いすら誘うが、終盤はそうも思えなくなってくるな……。

群盗、第七章(1996年製作の映画)

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イオセリアーニ流『クラウド・アトラス』……と書くとおもしろそうだけど、いまいちだった。『四月』→『月の寵児たち』→本作→『皆さま、ごきげんよう』。

月の寵児たち(1985年製作の映画)

5.0

言葉がない。生きてて良かった。
ぼくは昨日、家から一番近い行きつけの飲み屋で、初めて会ったひとと音楽の話をしたり、たまに飲み屋で会う気のおけない友人とラジオの話などしながら3時まで飲んで、明日映画行け
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

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ラストショットひとつで、この映画がどんな映画だったかを表している。ショットが集まって映画になるわけだけど、その最小単位のそもそもの雄弁さに驚くほかない。

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

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映画という単位に迫られてだろう、このいち試合を回想やらなんやらでぶつ切りにしているのが非常に残念。この映画を初めて観るひとへの配慮だろうが、各キャラクターの特長・魅力がわかるような造形が既にあり、それ>>続きを読む

赤い影(1973年製作の映画)

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非常におもしろく、感動さえしたと思う。撮影と編集がすばらしい。
静謐で印象的なクロスカッティング(ただし不可解にも思える)、それと対比されるような、収斂していく物語を開放するラストのモンタージュがなん
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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冒頭のコリン・ファレルが家の窓を覗くショットと、クライマックスであろうシーンのブレンダン・グリーソン越しに窓を覗くコリン・ファレルを捉えたショット、同ポジじゃないのはなぜなのか気になったが、すごい反復>>続きを読む

あした晴れるか(1960年製作の映画)

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あえてのミソジニーなキャラクター達はさておき、女性が力強く描かれてはいても、それでも女性蔑視的な通奏低音は許容されるべきではない。しかし、おもしろい……。そしてこの語り口で恋愛がないのがすごい。実はあ>>続きを読む

拳銃魔(1949年製作の映画)

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銃に魅せられた男が直接的な暴力性には取り憑かれないところが新鮮だった、でもその偏執が女への愛? 依存に成り代わってしまっていくのが残念。

快楽(1952年製作の映画)

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カメラが動きまくり、カメラ-建物-人物の関係を執拗なまでに突き詰める。
田舎最高。

撮影の途方もない威力を認めつつそこまでのめりこめず、オフュルスあんまり合わないのかもなと思っていた。第3話の、主演
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近松物語(1954年製作の映画)

4.0

琵琶湖で心中しようとするショットの美しさは何に因るものなんだろう? 茂兵衛の生家シーンの日射し、小屋に射し込むあの光、ほんとうにすばらしい。大経師の建物の豪勢な空間も気持ち良すぎる。

宮川一夫撮影の
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血煙高田の馬場(1937年製作の映画)

4.3

爆走、めちゃくちゃ速い。現代の映画でもあの速度を出してほしい。
高田馬場に向かう直前の釜から米直食いがなぜ後ろ姿なのか……。映してほしかった。

緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

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おもしろかった。非情な雪。
スカーレット・ストリートってなに?

その男を逃すな(1951年製作の映画)

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見てきた中でトップクラスの階段劇。家映画。
こんなに辟易させられる情けない主人公初めてみたと思っていたが、そうか愛情が問題なのか……。愛について考えるときに参照しよう。

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

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ノーテンキに明るい牧歌的な音楽が流れていることが、あの食事シーンの切実さをなぜだか増している気がする。幸福さ以外のものが入り込んでいるような……

カリスマ(1999年製作の映画)

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非常に個人的なことを書くと、山での撮影を試みた身としては、どうしてこんな強いロングショットが撮れるのかという……。ロケハンの技術なのか? 
風吹ジュンと洞口依子の家、廃病院と屋内の撮影も素晴らしすぎる
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曳き船(1941年製作の映画)

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これはスクリーンで観たい。と思ったら今シネマヴェーラでやってるのか。またいつか〜

鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

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ようやく観られた。間違えてアマプラ入ってよかった。

眉唾の骨董品の軽薄さに比べ、日常的ゆえ美しい傘のなんと画面に映えること。
粋で格好良かった片岡千恵蔵がラスト急に狂ってしまう……。かなしい

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

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人間たちの痴話喧嘩はおろか映画の画面などまったく意に介さないかのような堂々としたいぬの立ちふるまい。