兄弟たちが家を出ていく食卓のシーンの、ヒュー少年のうしろにあるちいさな窓にかかる光と伝う雨のうつくしさが頭から離れない。
おもしろいはおもしろいが、毒にも薬にもならないか……。
消火演習を見学するひとたちのところに向かって、急な下り坂でブレーキがイカれて猛スピード芝刈り機になるところは流石にはらはらした。
これはすごかった。アニメーションがどれだけ実写に接近しても、それがアニメーションだということ。
映画っておもしろいと思わせてくれるタイプの映画。映画の原理を見つめたいということに発破をかけてくれるような……。ただただ最高です。
ラストにかけての千葉真一逃走シークエンスのギラつきつつくすんだ夜がなんとも詩的。
金子信雄がしょぼすぎて笑いすら誘うが、終盤はそうも思えなくなってくるな……。
イオセリアーニ流『クラウド・アトラス』……と書くとおもしろそうだけど、いまいちだった。『四月』→『月の寵児たち』→本作→『皆さま、ごきげんよう』。
まちなかのいぬをひたすら映すシークエンス有り。
言葉がない。生きてて良かった。
ぼくは昨日、家から一番近い行きつけの飲み屋で、初めて会ったひとと音楽の話をしたり、たまに飲み屋で会う気のおけない友人とラジオの話などしながら3時まで飲んで、明日映画行け>>続きを読む
ラストショットひとつで、この映画がどんな映画だったかを表している。ショットが集まって映画になるわけだけど、その最小単位のそもそもの雄弁さに驚くほかない。
映画という単位に迫られてだろう、このいち試合を回想やらなんやらでぶつ切りにしているのが非常に残念。この映画を初めて観るひとへの配慮だろうが、各キャラクターの特長・魅力がわかるような造形が既にあり、それ>>続きを読む
非常におもしろく、感動さえしたと思う。撮影と編集がすばらしい。
静謐で印象的なクロスカッティング(ただし不可解にも思える)、それと対比されるような、収斂していく物語を開放するラストのモンタージュがなん>>続きを読む
冒頭のコリン・ファレルが家の窓を覗くショットと、クライマックスであろうシーンのブレンダン・グリーソン越しに窓を覗くコリン・ファレルを捉えたショット、同ポジじゃないのはなぜなのか気になったが、すごい反復>>続きを読む
あえてのミソジニーなキャラクター達はさておき、女性が力強く描かれてはいても、それでも女性蔑視的な通奏低音は許容されるべきではない。しかし、おもしろい……。そしてこの語り口で恋愛がないのがすごい。実はあ>>続きを読む
銃に魅せられた男が直接的な暴力性には取り憑かれないところが新鮮だった、でもその偏執が女への愛? 依存に成り代わってしまっていくのが残念。
カメラが動きまくり、カメラ-建物-人物の関係を執拗なまでに突き詰める。
田舎最高。
撮影の途方もない威力を認めつつそこまでのめりこめず、オフュルスあんまり合わないのかもなと思っていた。第3話の、主演>>続きを読む
琵琶湖で心中しようとするショットの美しさは何に因るものなんだろう? 茂兵衛の生家シーンの日射し、小屋に射し込むあの光、ほんとうにすばらしい。大経師の建物の豪勢な空間も気持ち良すぎる。
宮川一夫撮影の>>続きを読む
爆走、めちゃくちゃ速い。現代の映画でもあの速度を出してほしい。
高田馬場に向かう直前の釜から米直食いがなぜ後ろ姿なのか……。映してほしかった。
おもしろかった。非情な雪。
スカーレット・ストリートってなに?
見てきた中でトップクラスの階段劇。家映画。
こんなに辟易させられる情けない主人公初めてみたと思っていたが、そうか愛情が問題なのか……。愛について考えるときに参照しよう。
ノーテンキに明るい牧歌的な音楽が流れていることが、あの食事シーンの切実さをなぜだか増している気がする。幸福さ以外のものが入り込んでいるような……
非常に個人的なことを書くと、山での撮影を試みた身としては、どうしてこんな強いロングショットが撮れるのかという……。ロケハンの技術なのか?
風吹ジュンと洞口依子の家、廃病院と屋内の撮影も素晴らしすぎる>>続きを読む
ようやく観られた。間違えてアマプラ入ってよかった。
眉唾の骨董品の軽薄さに比べ、日常的ゆえ美しい傘のなんと画面に映えること。
粋で格好良かった片岡千恵蔵がラスト急に狂ってしまう……。かなしい
人間たちの痴話喧嘩はおろか映画の画面などまったく意に介さないかのような堂々としたいぬの立ちふるまい。