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tick tickと時を刻んでいるのは大舞台に向けた締切への焦りであり、HIVで亡くなっていく友人たちの生命の鼓動でもあり、そしてそれはラストに主人公が成功をみることが亡くなったことが明かされることで>>続きを読む
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男はそれを我慢できない、的なアクション映画として、無駄を削ぎ落としたミニマルさが気持ちよかった。とはいえ、冒頭のマスキュリニティを押し殺した主人公に対する周囲の侮蔑の表情はなんとも気分の悪いもので、そ>>続きを読む
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ピクサーの笑いのセンスはいつも編集のテンポでキレがいいけれど、本作の冒頭数分間の圧倒的な楽しさといったら。なんだかずっとくすくす笑わせてくれてこころが満たされていった。レッサーパンダ化の最初のシーンも>>続きを読む
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一次大戦を舞台にした史劇として、マシュー・ヴォーンのビジュアル構成力で楽しめるのはよかったと思う。サラエヴォ事件とか教科書のまますぎておどろいたし、勢力構造を分かりやすく映像で語る手捌きも、監督の得意>>続きを読む
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タイムトラベルという人類全体にとってでかすぎる問題に対して関係者が少な過ぎるのはやっぱり気になっちゃったなと思う。パラドックスについての説明もなんだかぱぱっと済ませている感じあって、『エンドゲーム』の>>続きを読む
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マット・リーヴスが監督した『猿の惑星』の2作はかなりの傑作だったので、このタイミングでバットマンで会心の一作をつくってくれたら随分とおもしろくなるぞと期待していたのだけれど、力のはいった画面づくりと多>>続きを読む
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「ウエスト・サイド・物語」がどこか神話的というか、登場人物たちが自動的に悲劇へと導かれていってしまうようにみえてしまうところ(ロミオとジュリエットがもとになっているから仕方はないとはいえ)を、見事な脚>>続きを読む
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映画の放つグルーヴィな感じであったり、「ディズニーなのに」と枕詞がつく賛辞もわからなくないけれど、「ディズニーだから」と話しはじめてしまうような、なかなかむずかしいところも多い映画だと思う。
ダルメ>>続きを読む
はじまってから終わりまで画面の中に映るものすべてが完璧に構成されているのがわかる。登場人物たちの動きに無駄がないし、色彩も照明もカメラの動きも設計されつくしていて、映画が移動をはじめた先にかならずしか>>続きを読む
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だれのものがたりでもなく、あくまで歴史的な視点として俯瞰して語られているのがよかったと思う。三流オペラと劇中で言われているように、dynastyとしてのグッチがバブルよってより軽薄な表象と化していく裏>>続きを読む
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コンサートで父の視点に映画が切り替わるとき、音がなくなった世界で音楽を感じる体験の只中にまさにいるような感覚があって、いままで味わったことがないような気持ちになった。愛する娘の生きがいであるうたを感じ>>続きを読む
ウェス・アンダーソンの映画にはいつも孤独と悲しさがあって、それがおかしさとかわいらしさで包まれているものだから油断して観ていると、ふいに胸を刺されるような感覚がある。本作は書くことの悲しさや、つくるこ>>続きを読む
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うっかり過去作うろ覚えのまま観てしまったのだけれど、要所要所に「ここでしょ」というタイミングでオマージュや小ネタを挟んだり、クリーチャーたちのそのまんまの造形のおかげで「そうだったそうだった」といろい>>続きを読む
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胸が張り裂けそうになりながら、いろいろとあたまを巡らせながら歩いて帰ってきたけど、この映画、ぼくはよくないと思う。
まずはいいところから書くと、ジョン・ワッツの監督としての手腕にはやはり目を見張るも>>続きを読む
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映画のための映画っていうのが前から苦手なのだけれど、本作はまさにそんな感じというか、とにかく映画づくりの現場における荒唐無稽さをとにかくばかにしながら高尚な映画哲学のことばと並べて見せるという意地悪さ>>続きを読む
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異物が喉を通り抜けていく感覚を想像させるような、そんな生々しい演出にこみ上げるものを感じながら、次第に彼女の出自が明らかになることで、「異物」として生まれたルーツが起因していることがわかる。妊娠をきっ>>続きを読む
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男性性を誇示する必要はその欠落から生じるわけで、細身のバンジョー弾きであり、ひとりきりで水浴びをするフィルの繊細さというものを、覆い隠すための言動が彼という存在を形成している。その有毒性がローズを苦し>>続きを読む
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このいびつな現実を飲み込み消化するまでは随分時間がかかりそうだなと思う。
アダム・ドライバーを悪役に、そしてマット・デイモンをヒーローにするようなシンプルさを意図的に匂わせながらも決定的に避けていく>>続きを読む
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かなり前にみたときの雑な下書きが残ってたのでそのまんま載せておく。
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映画の終盤に、どうしてわたしは彼じゃないんだろうと、主人公がつぶやくシーンがいつまでもあたまに残ってしまう。
アイデンティテ>>続きを読む
ずいぶんと活躍されているなぁとは思いつつなんとなくここのところの今泉監督作を観ていなかったのだけれど、ひさびさにみた本作はなんてことはなくずっと「付き合うってなんなんだ?」ってことを飾らずに描き続けて>>続きを読む