小町さんの映画レビュー・感想・評価

小町

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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

しんどかった。ジョジョの可愛さで主題の重さが緩和されると思いきや、そのジョジョの口からも人種差別に染まった発言が繰り出され、正直不快になった(あまり意味を分かっていない発言だと理解しつつも)。友達の男>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.3

とても好きな映画だった。
人気若手俳優の恋愛物語は興味ないんだよな〜と思っていたけど評判が良かったので見て正解。
たまたま映画祭のダイジェスト版を見ることができ、そのなかで上白石萌音さんが繰り返し話し
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

最後の日差しを浴びる役所広司さんの表情と音楽がとても良かった。
トイレ清掃員の仕事をしていると兄弟から聞いたら、私もあの反応になってしまう気がする。彼が死んだら妹の中では「かわいそうで少し恥ずかしい兄
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.7

絵本みたいな映画。8歳の女の子目線で進むので、小さい頃を思い出した。寝室に潜む影、夜中に目覚めて飲む水、ごっこ遊び。子役たちの表情が大人びていてびっくり。「音」の会話をした途端、静かだった世界にBGM>>続きを読む

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

3.8

名作と名高いから最後まで見たけど、最近の映画だったら途中まで止めてるだろうと感じる映画。ブレンダのキレっぷりがキツいし、家族の空気最悪だし、私なら秒で出て行くモーテル。その描写が1時間続いた後、兄妹た>>続きを読む

私たちの青春、台湾(2017年製作の映画)

3.5

ひまわり運動何となくしか知らなかったので中身を知りたく視聴。
隣国の学生運動の熱を知り、自分含め日本の若者の大人しさに焦りを感じた。同時に、他国の若者の生活のリアルが見れて面白かった。
違和感があった
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

賛否両論あると聞いていたから期待値ゼロだったけど、少なくとも何らかの要素が(失礼な言い方だが)衰えた故の賛否ではないと分かって、ほっとした。個人的に大好きだった。

宮崎駿さんの感受性を浴びる時間。お
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羅生門(1950年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

怪物・最後の決闘裁判で「羅生門形式」好きを自覚したので原点を鑑賞。はじめての黒澤明。
カメラワークや光の捉え方、音楽など、作品としての力を感じた。撮影された時代からか演技の凄みや生々しさも驚き(現代だ
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怪物(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

観てよかった。最初は「いじめ系か〜感情移入して気分暗くなるからやめとけば良かったかな」と思っていたが、どんどん予想外の展開になり、引き込まれた。同じ場面を複数人の視点から描く作品好み("最後の決闘裁判>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

胸が苦しくなる作品。主人公はセルフネグレクトで命の危機に瀕している。食事のシーンは一種の自傷行為を見ているよう。登場人物全員に「この人のこういうところ苦手」と感じる部分がある。でも、主人公の人間への愛>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.1

前評判から「ご機嫌ダンスムービー」を想像していたが、むしろその要素は少なかった。手に汗握るハラハラ展開、血の滲むアクション、残酷な植民地支配の歴史など、個人的には色々考えさせられたし、(グロ描写がかな>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

主人公と名言しか知らなかったけど、楽しく見れた。アニメより実写に近い動きのリアルさ。静と動の切り替えが上手くて、ワクワクした。ただ、途中まで流川とみっちゃんの違いが分からず混乱したので(ヒント:まつげ>>続きを読む

顔のないヒトラーたち(2014年製作の映画)

3.8

アウシュビッツを題材とした映画だが、残虐な映像は無かったので、何とか観れた。とはいえ当時の苦しみを思い、胸が重くなった。

今でこそWW2を語る上でアウシュビッツは外せないキーワードに思うが、一歩間違
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

終演後の率直な感想は、「よく分からない」でした。アイルランドの風俗がグッと詰まっている感じがしたので、知識不足が原因かと想像。映像は綺麗だし異文化を知れて面白いけど、万人受けしなさそうな作品だなと。>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

とても好きでした〜

好きだったポイント
・基本的に静かな世界観+映像が美しい
・中世ヨーロッパ的なインテリアや服飾が目に楽しい、文化も知れて面白い(結婚のための肖像画を描く絵師、そのための運び屋の存
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ローマに消えた男(2013年製作の映画)

3.8

最初は定番のイタリアンコメディという感じで、政治が腐っていてブラックジョークが多かったり、共感性羞恥を感じてしまう演説シーンだったりで、何となく流し見をしてしまったのだが、中盤からラストはおおっとなる>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

こういう雰囲気を味わう映画好きで観たら、やっぱり好きだった。池松さん知らなかったけど、声もいいし佇まいが素敵。喧嘩のシーンはリアルでお互いの気持ちも分かるけど、個人的には別れる程決定的に思えず、思い出>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ひたすら自分と自分の祖母を重ねて、どっぷり浸かれた映画でした。

・団地の一人暮らしの部屋や老人世代の話し方など、リアルなドキュメンタリー映像のようで見入った
・演技が良かった、賠償さん河合さん素敵
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流浪の月(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

自分にはあまりはまらなかった…。広瀬すずさん、横浜さんの演技はすごかった。美しく叙情的なマスクがずっと掛かっている印象。とにかく綺麗に描かれているけど、女の子と青年のシーンは一歩間違えると一生のトラウ>>続きを読む

マイ・プレシャス・リスト(2016年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

胸が温かくなるし元気になる、好きなストーリー。
気になったこともあるので列挙。

・「飛び級して大学で友達も出来ず数年間孤独に過ごす」とか、「母を亡くし父とも思春期の頃から別居」とか、IQ関係なく辛い
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14歳の栞(2021年製作の映画)

3.9

こんな特殊な空間に閉じ込められていたんだなあ、と改めて感じてしまった。全くタイプの違う、既に個性が確立されつつある子たちが、仮のチームに集まる。その中で楽しもうとする子、気配りをする子、不満を抱く子、>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

評価高かったので観に行きました。素敵な映画で、時々涙が出ました。何の涙か理由を考えたのですが、登場人物が皆真剣に生きていることと、音楽の力だと思います。

言葉が追いつかないので、まだ観てない方はとり
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

濱口監督やっぱり面白い。そしてこのシチュエーションは大なり小なり多くの方が経験しているのではないか。すなわち、元彼の残像。

・東出さん思ったより演技がよい。
・ヒロインの魅力が全く分からんかったし、
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ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

あんまりはまらなかった。。この人たちはどういう世界線?ベンジャミン的なこと?女子高生の時絵を見せて証明してるっぽいから、歳をとる方向は同じかな。であれば、女子高生でほぼ初対面の男から未来で会うって説明>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.2

濱口監督3作目。別の世界線で流れる日常に皆で没入していく感じが心地いいので、映画館で観るのが合う作品。ちょっと鼻につく癖をどの登場人物も持っていて、その表現がちょうどいい。

1話目と2話目は"嫌なや
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.6

心温まるクリスマス映画!だけど夫の身勝手さがちょいちょい鼻についたし、ラストそれは良いの??キャリアか家庭かという2択でなくて勿論いいんだけどどちらの道の結果も知った上で人生進めるのはやっぱり不公平じ>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.4

古典的だけどテンポ良く、満足感の高い名作。白黒でも伝わる主人公とヒロインの顔立ちの美しさ(子供ジョージと大人メアリーは天使)、脚本のひねり(冒頭は現在から始まるので過去がどうそこに辿り着くかドキドキし>>続きを読む

スパゲティコード・ラブ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

良い!好きな温度感!
東京を舞台にした群像劇。色んなドラマが追えるし、それぞれが少しずつ絡んでる作りで飽きないし面白い(構成がちゃんとしてるゆえ)。皆ちゃんと人間。
執着と大好きは違う。自分にも当ては
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

中世ヨーロッパで実際にあったある事件を描く。三者の視点から証言が変わるいわゆる“羅生門形式”で、それぞれの視点が終わるごとに登場人物への見方が変わる。とにかく面白かった!!

まず中世ヨーロッパの世界
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家へ帰ろう(2017年製作の映画)

4.3

好きな映画!
アルゼンチンに住む癖の強いおじいさん。老人ホームに入るはずが、なぜか悪い脚のままポーランドを目指す一人旅を決行する。
おじいさんの性格がなかなか悪くて最初はおいおいとなるが、次第に皮肉の
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

好きな映画を撮るために奔走する高校生の青春物語。主演の女の子3人の演技は好きだったし、特に伊藤さんはアイドル時代のPVしか見たことなかったので、役への没入感に驚いた。

ただ、レビューで期待値を上げ過
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マージン・コール(2011年製作の映画)

3.7

同じリーマンショックをテーマとした映画「マネーショート」と違い、この映画から新しい知識を得るのは難しい。ただ、市場を支配し大金を稼ぐ金融マンの滑稽さ、みたいなものを感じた。

科学や工学を専攻し、世の
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リーマン・ブラザーズ 最後の4日間(2009年製作の映画)

4.0

リーマンブラザーズ破綻に至るまでの数日間で繰り広げられた、銀行や他証券会社、財務長官の攻防が描かれる。

前提知識がないと登場人物の区別が付かず非常に分かりづらかったが、全体像が掴めてくると面白く、勉
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.6

風来坊な主人公が応募した仕事は、黒人音楽家の運転手だった。初めは差別意識を強く持っていた主人公だったが、次第に人と人として絆を深めていく話。

確かにいい作品ではあるけど、期待値が高すぎた。こち亀の両
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.3

何も知らなかったけど楽しかった!みんな格好いいし音楽を楽しんでいて自然に頭振ってしまう。ダンサーの女性のリズム感気持ち良すぎた。

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