どらさんの映画レビュー・感想・評価

どら

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JUNG_E ジョンイ(2022年製作の映画)

4.6

主演カンスヨンの極力抑制を効かせた演技の中で、母を想う娘の強い意志を表現した姿が素晴らしい。
ヒューマノイドの残酷な運命を描きながら、これほどまでに静謐で美しいディストピアの世界観を作り上げたこの作品
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.5

野望渦巻くセレブの集まりに潜入した名探偵が、難問を次々に解決して、被害者の復讐を果たすという、スカッとJAPAN的なミステリー。
とにかく金を使ってそうなセットや小道具を、これでもかというほど壊してい
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返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

4.0

よくある華流ホラーかと思ったが、話はもっともっと深くて、人間関係や打算が絡み合う人間ドラマとしても面白く鑑賞できた。
愛憎、そして裏切り、自分のものにしたいという欲望、それらが国家という化け物を生み出
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ハリガン氏の電話(2022年製作の映画)

3.8

設定がよく出来てる。ビデオテープがiPhoneに変わったあたり、現代版リングといったところか。
結局、霊的な存在を明らかにしなかったことで、単なるホラー作品とは一線を画した妙味だと思う。
それにしても
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

難解なのだけど、不思議に惹きつけられる映画。後半で、なるほどこの世界全体が用務員ジェイクの心象風景なのか、と気づくものの、それぞれのシーンが何を暗喩しているのかさっぱり分からず、結局、解説ブログのお世>>続きを読む

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

4.6

あー、そうだった。映画とはこんなにも洒脱で、こんなにも軽妙で、こんなにも人の心を巧みに表現して楽しませてくれるものだった。
何も大きなロケットもいらないし、人を殺す必要もない。ただただ、雨にけぶるNY
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.9

ついに観てしまった。。アリアスターの超問題作。
明るい陽光の中、極彩色カラーに彩られた世界に描かれる、カルト、儀式、生贄、死、セックス、、
後からまとめサイトとか見ると、隠された伏線、メタファーが盛り
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崖っぷちの男(2011年製作の映画)

2.8

高所恐怖症の自分にとっては、もっとヒェーッって全身の力が抜けるような恐怖かと思ったけど、そもそもこんなとこに登る動機付けが理解出来なくて、終始??という感じ。
ここまで世間の注目を浴びる必要ないし、報
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呪詛(2022年製作の映画)

3.6

このくらいのホラーだったら見られるようになったのは、自分が歳を取ったせいなのか?
かつてTVでみた映画リングは画面を直視出来ないほど怖かったのに。
素晴らしいのは、昔の像や呪い関係の小物たちの出来具合
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ムーンフォール(2021年製作の映画)

3.5

点数は全て壮大なCGを作り上げたCGチームに敬意を表して送ります。
月が軌道を外れて地球に落ちてくる!というストーリーはワクワクものだが、それにしてもどうよ、科学的な説明がめんど臭くなったのか、未来人
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.6

作品のテイストはNetflixのDARKにそっくりだけど、こちらはアメリカ製。
時間と空間を超越する設定もDARKそのもの。DARK好きにはたまらない。
深い森と古びた小屋だけで、これだけ物語を作れる
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スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

2.5

各国でランキング1位で見たが、驚くほどの駄作ムービー。
ストーリーも設定も人物描写も浅い。
薬の力で、簡単に人が操られるのもご都合主義的に見える。
この前見た人数の町に似てるかな。ひたすら、自分の意志
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友だちのパパが好き(2015年製作の映画)

4.4

面白かった‼️みんな大真面目なんだけど、みんな少しずつ狂ってる。自分たちも、そんな日常の狂気に囲まれているのかもしれない。
何気ない会話や、一瞬の沈黙、電話のやり取りがやけにリアルさを醸し出している。
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我々の父親(2022年製作の映画)

3.5

驚いた。
日本でも取り違え事件なんてたまに聞くけど、アメリカって国はわれわれの想像なんてまるで掠りもしないレベル。すごいなー。

これ知ったら自分ならイヤだな〜。この年まで父親と思っていた人が父ではな
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.8

ちょうど家族が認知症の老親介護をしており、そんな中タイムリーな作品だった。
今まで介護側、いわば正常な世界から見た介護ドラマはあまたあったが、介護される側からの物語になると、それはミステリー、サスペン
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地下に潜む怪人(2014年製作の映画)

3.2

ブレアウイッチ+インディージョーンズ的な?
迷路のような地下道を進むのは面白いんだけど、気になるのはこの主人公の身勝手さ!みんなは行きたくないのに、自分の興味、研究のためだけに、どんどん進んで、みんな
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雨あられ(2022年製作の映画)

4.1

今のご時世、有名人はこういうことがあるからリスクが高い。SNSで不適切発言、不倫、内部告発、どこで足元掬われるか分かったもんじゃない。
そして、一度名声が地に落ちれば、仕事を失い、周りの人間は手のひら
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夜叉 容赦なき工作戦(2022年製作の映画)

2.7

昭和のアクション映画っぽい〜(いや、見たことないけど)。低予算かつセリフも古臭い感じが北朝鮮のプロパガンダ映画を見てるよう。
(「お遊びはこれで終わりだ」とか久しぶりに聞いた)。

韓国、中国、北朝鮮
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スタートアップ!(2019年製作の映画)

3.5

後半、髪型が変わってようやく「あー、あの新感染の❗️」と気付きました。どうせなら、もっとコミカルな演技があればよかった。あの長髪姿は、変人、怪人ってイメージで似合ってたのに。そこが残念。
話は気軽に楽
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その瞳に映るのは(2021年製作の映画)

4.8

全ての場面、全ての人、全ての表情、全ての言葉に意味がある。無駄なものは一切ない、心に残る稀有な作品。名作。
言葉を失くした少年、希望を照らす少女、一瞬交わした愛する二人の視線、粥を啜る幼女、我が子を求
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人数の町(2020年製作の映画)

3.2

追記
安倍元総理の暗殺後、自民党の選挙活動に統一教会が深く関与していることを知り、この映画を思い出した。人数の町とは、現実にあるのだ。

多くの意見にある通り、低予算、ショボいとの「見た目」はやむ無し
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

4.0

フランス人にとっての正義、反骨精神って、こういうことなんでしょうね〜。
商業主義が文学をダメにした、文学を搾取する連中から、再び人々の元に文学を奪い返す。
なるほど、出版社のプロモーションに乗せられて
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ブラック・クラブ(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

いつ割れるか分からない氷の上を、任務を果たすためスケートで進んでいく。このスリルとドキドキ感は名作「恐怖の報酬」にも通ずるものがあり、展開に引き込まれていった。
ただ、後半は話の方向性を捻じ曲げるのに
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.6

Kゾンビの元祖!だそうだ。
とにかく、これでもかこれでもかとゾンビが溢れかえってくる。
狭い車内で飛びかかってくるだけでなく、列車にゾンビたちが数珠繋ぎにぶら下がるシーンはまさに圧巻の名シーン。思わず
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

観るのがかなりしんどかった〜。誰かが虐められたり責められるのが苦手なもので。
それにしても、上質なミステリーとしてももちろん、アカデミー候補としての貫禄も十分な大作。
カンバーバッチの演技が素晴らしい
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氷がすべてを隔てても(2022年製作の映画)

3.9

昔、世界地図を見た時、なぜこんなバカでかい雪の大陸がデンマーク領なのかと不思議に思ったものだが、この映画でその経緯を知ることが出来た。
世界中に植民地を増やしていくことが国力に繋がる時代でもあり、冒険
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アメリカから来た少女/アメリカン・ガール(2021年製作の映画)

3.8

母が父が娘が、相手を思いやりたいのに、その余裕を持てずに、結局相手を傷つけていく。
つくづく子供って損な立場だと思う。親の都合や考えで、自分の大切なものを捨てさせられ、完全アウェーな環境に放り込まれる
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バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.6

いやー、ムリムリ!目を開けるなって言われても、何かの拍子にパッと目隠し外して見ちゃうもん笑。どれだけ意思が強いかが生死を分ける。
川下りシーンは見てる自分も急流に飲み込まれそうなアップ&ダウンの連続。
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私のステキな人生(2021年製作の映画)

3.5

クレイジーなママ!
家族のために自分を捧げる人生、自らの欲望に忠実に生きるクレイジーな人生。これら人生は別の世界の話ではなく、常に表裏一体、同じ人間の中に宿るもの。聖人と狂人を行ったり来たり。人間なん
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瀑布(2021年製作の映画)

4.1

ママ〜、ママ〜って懸命に呼び掛けるワンジンちゃんが健気で可愛い!!徐々に壊れていく母親と暮らす日々が淡々と描かれ、静かに流れていく時間と空間がとても美しい。見てて切なくなる、胸が詰まる。足元に打ち寄せ>>続きを読む

悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

2.8

興味本意で見てみたが、TVショッピングで電動チェーンソーを紹介するなら、「ほら、人の体をこんなに簡単かつ効率的に切り刻むことが出来ますよ」「ほんと、素晴らしい切れ味。首もこんなにキレイに!」ということ>>続きを読む

トールガール 2(2022年製作の映画)

3.3

1を見ずに2から鑑賞。
ほのぼの、学園ラブストーリー。
まだこんな甘酸っぱい青春映画、アメリカにあるんですねー。
それにしても、この彼氏おかしくないか?思い込みが激しすぎて感情を表に爆発させるやつ。ジ
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恵まれた子供たち(2022年製作の映画)

2.2

紛れもないトンデモ映画。
後半の展開は昭和の怪奇SF映画かと思うほど。ドイツ人もこういうの好きなんですねー。これ、演じてる役者はどういう気持ちだったのか。
一番の見どころはエロくて肉感的なサミラの3P
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.8

これぞ、アメリカ❗️This is US‼️
自分たちのこと、よくわかってるじゃんと言いたくなる。世界中の人々は貴方たちのことをそう見てるんですよって(笑)
どんな危機でも見事にショーアップして、何で
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アンオーソドックス -制作の舞台裏-(2020年製作の映画)

4.3

本編について。
自分がひとつだと思ってる世界の片隅に、全く別の世界があって、彼らはまるで外側が見えていないように、その営みを延々と続けているんだなと改めて驚き。
その世界は、自分だけじゃなく、コミュニ
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

3.5

今月中にキャンセルされるというので、急いで視聴。ずっと見たかった作品。
前半は設定に追いつくのがやっとで、何が面白いのか全く分からず。これは昔の制作だから、こんなもの??
後半になって、カイザーソゼの
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