ヴィム・ヴェンダース、学生時代の実験映画。
銃を持った男が、ただ前のめりになりそうにヨタヨタ歩くだけ、本当にそれだけの短編。
遮蔽物みたいなところまで歩いたら場面は歩き始めに戻り、フィルムの色彩だけ>>続きを読む
出会いたい人々が、老いも若きもそこに集う。
パリ下町のダンスホールを舞台に、そこで展開され続けてきた時代のうねりとその渦中にあった人々らの営みを、その時代の流行音楽と流行ダンスに乗せて描いた、時空を旅>>続きを読む
R-18映画の棚のところに置いていたが、どちらかと言うとエロ映画ではない感じの内容だった。
(行為はほとんどが事後を映すのみだが、そのお陰でテンポは失していない)。
人生三本目のスロベニア映画。
閉>>続きを読む
伝記のようで伝記ではない、デンマーク人のユトランド半島開拓者の最初の一人で、測量士経験のある、統計に秀でた退役軍人 ルドヴィ・(フォン・)ケーレンの功績をもとに、事実を膨らませた小説が原作の映画。>>続きを読む
昼間にBSでやってたのを録画して、仕事終わりに鑑賞。
何気に最後まで観たのは初めて。
2010年代にスターチャンネルが製作したノーカット版の吹き替え版で、アラン・ドロンの吹き替えが野沢那智じゃないのは>>続きを読む
一作目終了直後をスタート地点にしていると言う、水物テーマにも関わらず、公開まで五年もかかった続編。
言っちゃあ悪いが、一作目と比べると作品としての質はかなり落ちてる。
と言うのも、マーティの「腰抜け>>続きを読む
何気に初鑑賞。
意図的に避けてたかもしれない、暖かいようで常にどこか物悲しい、そしてディレクターズカットから相当チョキチョキしておきながら、非常に良くできているとも思える、「帰ってきてもいい場所がある>>続きを読む
アキ・カウリスマキのお兄ちゃんことミカ・カウリスマキ監督作を初鑑賞。
オールタイムベストは「東京物語」以外にアキと共通点はなく、映画作家としての気風が少し違うのかなとも思ったが、思っていたほど激しい違>>続きを読む
もう一つの「10ミニッツ・オールダー」
布陣は「人生のメビウス」と比べると若干玄人向けな監督たちが参戦している。
スコアは平均点。
「水の寓話」:3.5点
インドの寓話が元ネタの短編。
インドか>>続きを読む
脚本にクラスナホルカイ・ラースロー、音楽にヴォーグ・ミハイを迎えた初のタル・ベーラ作品。
そうなる以前から非常に解像度の高かった「クズの能書きの長さと周囲の雑な遇い」により磨きがかかり、また本職作家が>>続きを読む
またDVDの処分を兼ねてスティングレイ版のDVDを再鑑賞。
ヘンリー・マンシーニの痛快な劇伴を背景に、カートゥーンチックなオープニングで始まる、凄腕の殺し屋を挟んで行われる都市でのギャング間抗争を描>>続きを読む
スロベニアと言えば、NBA DALマーベリックスからLAレイカーズに移籍したルカ・ドンチッチの故国って最近は自分の中でなりつつある。
調べてみると五年前のEUフィルムデーズで一本だけスロベニア映画観て>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
日本でやるならこれが限界か、ってちょっと思った、韓国映画「テロ、ライブ」の二度目のリメイク。
流石に脚色しなさすぎだったヒンディー語版の「ダマカ:テロ独占生中継」もあんまりだったが、出来的にはこっちも>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
オリジナル版と同じく、「ショウタイムセブン」の予習として鑑賞したインド版(ヒンディー語版)リメイク。
基本的な筋書きは韓国のオリジナル版に忠実(悪く言えばほとんど変えてないそのまま)、「いや、リメイ>>続きを読む
MyFFFから初の長編鑑賞。
六十に差し掛かろうと言う年齢の、城の番人(庭師や使用人かとも思ったけど、簡単な解説の中に登場する番人がしっくり来る)。
その男は隻眼で、太った体型の醜男。
結婚や恋愛は>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
日本版リメイクの「ショウタイムセブン」の予習として、今日ようやく観たが、これ……あまりにも絶望以外に何もない結末に流石に唖然とした。
ラジオ局に左遷された、最優秀キャスターにもなったことがある元ニュ>>続きを読む
MyFFFから三本目。
あらすじは人魚云々で御為ごかしをしているし、演出面でもそれに類するデフォルメが施されているけど、実際テーブルに出されるのは普遍的なトランスジェンダーの苦悩と、実体験に基づくで>>続きを読む
MyFFFから二本目。
日常の何気ない風景から切り取ったと言うテイの作品であることは何となく分かる(そしてよく出来てる)短編。
モンスーリ公園で画になる被写体人物を探してたら、1699ユーロのタイヤ>>続きを読む
直接的なスケア描写は、恐らく1~2ヵ所くらい。
それでもVHS動画の絶妙な粗さが魅せる雰囲気の絶妙な嫌さと、神出鬼没な廃墟の中に自分もいるように錯覚させられる没入感。
それらがとても息苦しく、ホラーと>>続きを読む
誇張も寓話化も特にされていない、ぼっちが感じる孤独感と渇愛を感じられると同時に、絆のかたちが一つでないことも、克明に描き出されているアニメーション。
動物が人間のように生活する世界観の大都会ニューヨ>>続きを読む
思ってたんと違う。
それも大分違う。
少なくとも、「ニュー・シネマ・パラダイス」や、「フェイブルマンズ」、「エンドロールのつづき」のような、監督自身の過去の述懐(または近い要素)を主題に据えている映>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「そうあれかし」を乗り越えるには激烈な痛みが伴う。
「そうあれかし」として造物主に創られた存在であるならばその痛みの激烈さも、さらに筆舌に尽くしがたいものになってしまうだろう。
思うに、それを言わん>>続きを読む
雲の親子と、雲の一生を優しい筆致で、しかし淡々と描いてゆく、台詞のない短編アニメーション。
MyFFFと言う企画の中の上映作品らしい。
生物ではない存在を概念的に擬人化(生物化?)して、そこに普遍的>>続きを読む
今月は短編は観るつもりなかったけど、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの作品で、サラエボ包囲下の小さな実話を描いていると言うことで観た。
サラエボの包囲の凄絶さは、「パーフェクトサークル」でも描かれていた。>>続きを読む
確かにこれはひどい。
マリオ・バーヴァ自身が失敗作と自嘲するのもハッキリ言って頷けるレベルの出来だ。
アガサ・クリスティの作品ベースの、絶海の孤島と言う閉鎖空間で起こる連続殺人。
この筋書きをバーヴ>>続きを読む
アキ・カウリスマキの短編も観てみたくなって急遽ポチった。
そしたらオムニバスが一種類じゃなくてビックリ。
スコアは平均点。
「結婚は10分で決める」:3.6点
ファーストショットからもういつも通>>続きを読む
ものすごくヌルっとU-NEXTに来てたヴェンダースの長編デビュー作。
ペーター・ハントケは飽く迄原作クレジットに過ぎないが、二十代のヴェンダースが撮ったこの作品からは、行き当たりばったり感しか漂ってお>>続きを読む
「プロジェクトセカイ」と言う作品も、ボカロ曲もあんまりにも知らなすぎるのに観てしまったものだから、キャラが多すぎて困惑してしまう、くらいの感想しか抱けなかった。
そもそも、ボカロ曲への偏見を払拭でき>>続きを読む
マリオ・バーヴァ印のホラー、その初期作品であり、後発のジャーロジャンルに明らかに多大な影響を与えたであろう、ゴシックホラー。
60年代前半と言うことを考えれば、SMプレイを映画の中に持ち込んだ勇気は>>続きを読む
これで「Dirty Hands」以外の日本で観れるアキ・カウリスマキ作品は全部制覇しました。
カウリスマキの一度目の引退作にして、事実上の集大成的作品。
未だに三作目が出てこない「難民三部作」の二作目>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
“環境”が全てとは言いたくはないが、重要な要素ではある。
セルヒオの型破りな授業は、抑圧することしか能のない教師や腐敗しきった行政のそれと違い、子どもたちに積極性と意欲を持たせるものだから、子供にこ>>続きを読む
カウリスマキ流の「不屈精神」を、粘土が如く捏ねくり回して形にした、中々に救いも、暖かみもない「敗者三部作」の三作目。
コミュ力激低で友人ゼロ、喧嘩も弱く要領も悪い警備員のコイスティネンが、謎の美女に>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
インフルで初週に行けなかったが、漸く観れました。
新シリーズが制作される度にぼやきながらも井之頭五郎を演じきって来て、すでに13年。
まさしくドラマシリーズとしての、「孤独のグルメ」の総決算で、ほとん>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
初っ端からあまりにもガッツリ宇宙世紀で、尚且つ最初から中盤まではガッツリとシャアが主役。
顔見せ程度で出てくるとかそう言うので無しに、本当にシャアが主役(流石に彼だけでなく他の既出キャラもキャスト総入>>続きを読む
虚から出た実。PV出演から、映画で知名度の爆上がりを経て、バンドとしての実力を遺憾無く発揮する。
ヘルシンキで開催された「赤軍合唱団」とのジョイントライブ、「トータル・バラライカ・ショー」をカメラに捉>>続きを読む
南北戦争末期に、脚を負傷した北軍兵(ヤンキー)伍長 ジョン・マクバニーことマクビーが、警邏をやってる南軍兵が周囲に数名いるだけ(中盤には戦況劣勢化により、それすらいなくなる)で、敷地内には一人も男がい>>続きを読む