だいさんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

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札つき女(1937年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

ナイトクラブのホステスとして働く女性たちが、店の新しいオーナーとなったギャングの親分の悪行に耐えかね、遂に告発に踏み切るが…
という話だけど、とりあえず邦題の印象悪すぎ問題!
いくら何でも札つき女はな
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大いなる幻影(1937年製作の映画)

2.2

このレビューはネタバレを含みます

「そこを越えたらスイスだ」
「本当かよ、何も変わらないぞ」
「国境線なんて人間が勝手に引いたもんだ、自然には関係ねえよ」

人間と人間の間にある共感や尊敬や愛情にはね、国境線は引けないんですよねえ。
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望郷(1937年製作の映画)

1.3

このレビューはネタバレを含みます

・ペペ一味vs警察の、カスバの地を活かした攻防
・スリマンの執念とそれをいなすペペ
・レジスの暗躍
・カルロスのペペに対する不満
・ペペのギャビーに対する執着とイネスの嫉妬
というストーリーに深みが出
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.7

面白かった!
いちおう前情報としては、
「2008年にインドで実際に起こった同時多発テロ事件に基づく、客を守り抜いたホテルマンの話」
というのだけ得ていたので、
感動大作!みたいなのを想像してたけど。
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わがチーム、墜落事故からの復活(2018年製作の映画)

3.0

2016年、ブラジルの弱小クラブ・シャペコエンセが奇跡の快進撃を見せ、ついに南米一を決めるトーナメントの決勝に駒を進めるも、会場へ向かう飛行機が墜落、奇跡が一転、未曾有の悲劇となってしまったという事故>>続きを読む

暗黒街の弾痕(1937年製作の映画)

2.4

フリッツ・ラング渡米2作目。
とりあえず邦題をつけた人を逆さ吊りにしたい。
暗黒街何も関係ないじゃん!!!
何か別の映画と取り違えたのではレベル。

主演はまだスターダムにのし上がる前のヘンリー・フォ
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.3

神とは。
人とは。
知とは。
無知とは。
自由とは。
隷属とは。
そして、それら全てから紐付けられる幸福とは。

「狩に行けなくなり群れから棄てられた狼が弱きものを狙い、村人たちはその狼を凶悪な獣と恐
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とらんぷ譚(1936年製作の映画)

2.7

サッシャ・ギトリ監督自らの主演による、とあるイカサマ師が半生を回顧するドラマ。
(日本語の各サイトやレビューでは、主人公のことを「ペテン師」や「詐欺師」と訳しているものが多いですが、邦題の「とらんぷ譚
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去年の冬、きみと別れ(2018年製作の映画)

3.8

同名原作の映画化。原作未読。

ミステリー・サスペンス系の小説や映画に慣れてる人なら、中盤くらいには実は誰と誰が繋がっていて~とかはだいたい読める展開。

だけども。
2番目の事件の核になるアレだけは
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激怒(1936年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

フリッツ・ラング監督の渡米第1作。

婚約者の住む町へ車で急ぐ男が、土地勘のない田舎町で道に迷ってしまったのをきっかけに凶悪誘拐犯の一味と誤認され、法廷に委ねようとする警官を尻目に、町民達が私刑を執行
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弾丸か投票か!(1936年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

マフィアへの潜入捜査ものの走り?
それ以前にあったかどうかはわからないけど、90年代~00年代にかけて潜入捜査ものが流行ったことを考えると、60年くらい先取り。やったぜエド爺。

前知識無しで観てると
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どん底(1936年製作の映画)

1.6

このレビューはネタバレを含みます

ロシアの文豪、めごっちことゴーリキーの小説を、一部の登場人物と、ごくごく一部の設定だけを拾って全く違う作品に作り替えたジャン・ルノワール渾身の一作。
よくここまで原作ガン無視のどん底感ゼロにしたな。お
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ロード/デスティニー・オブ・TTライダー(2014年製作の映画)

2.0

伝説のロードレーサー、ジョーイ・ダンロップと弟のロバート・ダンロップ、
そしてロバートの息子のウィリアムとマイケル。
ダンロップ一家の2代に渡る凄絶な歴史を綴るドキュメンタリー。

おそらくロードレー
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ボーダレス ぼくの船の国境線/ゼロ地帯の子どもたち(2014年製作の映画)

4.0

イランとイラクの国境となっている河に浮かぶ廃船に忍び込んで暮らしている戦争孤児の少年。
同様にそこに逃げ込んできた兵士たちとの間に「ボーダレス」を生み出していく物語。

アラビア語、ペルシャ語、英語。
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女だけの都(1935年製作の映画)

1.3

17世紀、ネーデルラントの小さな町にスペイン軍が立ち寄ることになり、「スペイン軍は残酷で、虐殺・略奪の限りを尽くす」という噂を信じた町長とその側近たちが右往左往する中、町長夫人と町の女衆が町長を死んだ>>続きを読む

ランジュ氏の犯罪(1936年製作の映画)

2.5

ルノワール作品にしては珍しく、真面目な小市民の視点のお話。

とにかくランジュ氏がいい人。
年増女(失礼)に言い寄られて恋に落ち、
骨折でベッドから動けない友人のために看板をはがし、
西部劇の執筆に夢
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間諜最後の日(1936年製作の映画)

3.0

ヒッチコック作品の中ではどちらかというと評価の低いほうに属する本作だけど、ぼくは嫌いじゃないですねぇ。

ヒッチ定番の「巻き込まれ型」じゃないのも評価が上がらない理由なんですかね?
「海外特派員」とか
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みかんの丘(2013年製作の映画)

4.0

スポーツ好きにはほんのり馴染みのあるジョージア。
サッカーならカハ・カラーゼ、テニスならバシラシュビリ、格闘技ならビターゼ・タリエルとか。
でも、たぶん日本人でジョージアの歴史や民族紛争のことまでを知
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1860(原題)(1933年製作の映画)

1.4

1860年、ブルボン朝の共和主義者虐殺支配に対する民衆の蜂起を描いた作品。
ネオレアリズモの先駆と言われるだけあって、過度なドラマチックに走ることもなく民衆の視点の「自由を勝ち取ること」の困難と希望を
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ピクニック(1936年製作の映画)

1.2

ジャン・ルノワールのアメリカ亡命もあり未完のまま公開されたという曰く付きながら、彼の代表作にも数えられるという作品。

ただ自分には徹底的に合わなかった!
登場人物の誰一人共感できなさはヤバい!ルノワ
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うたかたの戀(1935年製作の映画)

2.4

ハプスブルグ家皇太子ルドルフと男爵家令嬢マリアが謎の死を遂げた「マイヤーリング事件」を、二人の純愛による情死という解釈から描いた作品。

アンジャッシュ児嶋似のルドルフにどこまで共感できるかがこの映画
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ミモザ館(1934年製作の映画)

1.9

クソ毒親とろくでなし息子とクズ女による胸糞ハーモニー。
登場人物が誰一人共感できない果てしないクズ感。
お金を軽く見る人間は、結局人を軽く見る人間だから、安易にお金を渡す親は、人を大事にしない子を育て
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新学期・操行ゼロ(1933年製作の映画)

1.3

「死ぬまでに見たい~」にも選ばれている、めっちゃ評判のいいジャン・ヴィゴ作品。
ということで期待して観たけど、観る前にハードル上げすぎた感はあります。

いろいろな解説に言われる通り、この時代としては
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トリック 劇場版(2002年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

内容はTV版同様ゆるゆる。
ロープを使って絵柄を伝えるトリックは見事の一言。

アンコール!!(2012年製作の映画)

4.7

邦題がひどい。
原題の「Song for Marion」のほうが全ての人の気持ちが表現できてて良いのに。

お爺さんお婆さんがSALT-N-PEPAの「LET'S TALK ABOUT SEX」をコー
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ハッパGoGo 大統領極秘指令(2018年製作の映画)

3.2

世界で最初に大麻の全面解禁を決めたウルグアイで、
解禁後、深刻な供給不足に陥ったという事実を基にしたモキュメンタリー調ドラマ。

自分は大麻解禁賛成派だけど、
もともと煙草すら人生で一度も吸ったことの
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まともな男(2015年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

他にも書いてる人いるけど、典型的なサイコパスだよなぁ。
とにかくごめんなさいが言えない人。自分の間違いが認められない人。

それは最初のセラピーの場面から示唆されていて、
「飲み過ぎたせい!大丈夫大丈
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レミニセンティア(2016年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

日本人監督による全編ロシアロケの現代SF。
ロシアロケとはいえ日本人監督だから日本の映画っぽくなるかと思いきや、寒色感の強い硬質なテイストは普通にロシア映画。
観念的で解決しないストーリーは、90年代
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トンネル(1933年製作の映画)

3.0

大西洋横断トンネルという世紀の大事業達成に燃える技師が、悪徳投資家の度重なる妨害に立ち向かいながら目標へ向かっていく。
という、後世にもよくあるタイプのストーリィ。
・私慾のために暗躍する敵勢力
・不
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SF核戦争後の未来・スレッズ(1984年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

中東情勢なんて自分たちに無関係と思っていた一般市民が、核戦争の被害者になる。
国の違い、制度の違いはもちろんあるし、
何よりも当時の東西冷戦下とは国際情勢の枠組みだって違うけれど、
それでも「東西冷戦
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

3.7

実際にバンドをやっていたジャック・ブラックがロッカーを演じて。
実際にブラックの親友のマイク・ホワイトが劇中でもブラックの親友で。
しかもブラックをイメージしてホワイト自身が書き上げた脚本。
そりゃあ
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真珠のボタン(2015年製作の映画)

1.8

「光のノスタルジア」に続き、チリ発の自国の虐殺の歴史を紐解くドキュメンタリー。

内容は骨太でとてもいいと思うんですけど、
とにかく話題があっちゃこっちゃ行きます。
水晶に閉じ込められた一滴の水に始ま
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リラの心(1932年製作の映画)

3.0

かくれんぼをして遊んでいる子供たちが他殺体を発見し、その騒ぎに駆けつけた野次馬の中にいた被害者の知人が容疑者として逮捕され、状況から犯人と決めつけられるが、彼の無罪を感じ取った一刑事が私的に捜査を開始>>続きを読む

はだかの女王(1934年製作の映画)

1.7

旅芸人が引き取って育てていた孤児のジャン(ジャン・ギャバン)と、アフリカ系黒人のズーズー(ジョセフィン・ベーカー)。年頃になり、ズーズーはジャンへ想いを寄せるが、ジャンはズーズーを妹としてしか見ておら>>続きを読む

家族(1970年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

巨匠・山田洋次監督作品。
うーん、自分には合わなかったです。
自分が生まれるよりもずっと前の作品だから仕方ない部分はあるのだけれど、価値観が合わなさすぎてやばい。
特にあの夫。さすがにウジウジしすぎで
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光のノスタルジア(2010年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

チリの歴史を紐解く上で、天文学が深く関係してくるのかなと思って観てたけど、全く関係なかった!

満天の星空というロマンティックな光景だけど、その実、アタカマ砂漠は実はこんなに悲惨な歴史の舞台なのですよ
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