EDDIEさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.8

産後すぐに母を亡くした主人公。開花した能力は未来予知。3人の少女と邂逅し母を持たぬ女性が保護者として成長する過程が実に良い。趣向を凝らしたアクションや地に足ついた展開には好感。ユニバースの制約を受けず>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.4

“勝ったことがない”どころでなく“得点したことがない”サッカー代表チームを導くことになった白人監督。タイカ・ワイティティらしいおふざけ具合で笑わせながらも最後の結果で感動を誘う。とはいえ過程の描き方は>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

あなたの目に映る真実は何?
夫が落下して死亡。
自殺?事故?他殺?疑われるは妻。
裁判では参審員の疑似体験をしながら真実を第三者目線で追う構成が面白い。
低視力の息子や飼い犬など、具体を証明する術が主
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.5

バディムービーの最高峰。
命懸けの救出作戦。恩には恩で返す。
当然のこと。
命を救われた米兵が「お前を救い出す」の精神でアフガン人通訳を救出し返す話。
周りは敵だらけ、こちらは己のみ。
妻の覚悟も凄い
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.0

ただラグビーの試合の遠征で飛行機に乗っただけなのに…。
“生きてる”とはどういうことか。
「これを生きてると言えるか?」悲痛なセリフが胸を突き刺す。
“生きてる”とは選択できる環境があることなのだと再
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彼方に(2023年製作の映画)

4.5

全ての想定外の出来事はほんの一瞬で変わる。多忙な日々を送る男と発表会を迎える愛娘、最愛の妻。彼らは幸せだった…はずだった。人生何が起こるかわからない。自分が悪いわけではない。だけどほんの一瞬のよそ見が>>続きを読む

銀河鉄道999(1979年製作の映画)

4.2

「私はあなたの少年の日の心の中にいた青春の幻影」
母を亡くし機械帝国への復讐を誓う少年。
謎めいた女性メーテルとの出会い、擬似親子関係と旅と絆、憧れのヒーローとの邂逅、道中の出会いと友情。
少年の葛藤
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.4

うぉ〜超良い!
73歳のお爺ちゃんが仲違いして10年会ってない兄に会いに行くほっこり癒し系ロードムービー。
ただその方法が驚き。
たった時速8kmしか出ないオンボロトラクター。
行き先は560km離れ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.7

広い世界を知ることの大切さ。夏休みの間、親戚夫婦と過ごすことになった少女。少しずつ、着実に“生きる”ことの喜びと楽しみを見出していく。共に過ごす人の影響がどれだけ子どもの成長に繋がるか。ラストはわかっ>>続きを読む

カラーパープル(2023年製作の映画)

3.0

1900年代、自分の思い通りに生きられなかった黒人女性。彼女らの怒りや悲しみ、全ての心情をパワフルなミュージカルで映し出す力作。一方、尺の割にミュージカル一辺倒で彼女たちの不遇はマイルドに感じられた。>>続きを読む

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

3.1

機械仕掛けのマスコットたちが襲いかかるホラー!酷評するほど悪いとも思わなかったけど冗長で面白いとも思わず。
ホラーというよりミステリーサスペンスの方がしっくり。
この手の人形系ホラーやり尽くされてて斬
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

鑑賞後の余韻でじわじわと“好き”が高まる映画。やはり他人の痛みを知る人は人に優しくできる。劇的な演出があるわけでもないのに記憶に残るシーンの数々。この映画の登場人物は僕らの生活の延長線上にいる。松村北>>続きを読む

アタック・オブ・ザ・キラートマト(1978年製作の映画)

2.8

果たして俺は何を見せられていたんだろう🍅突如人々を襲うようになったトマト🍅
トマトが暴れる🍅
トマトが潰れる🍅
トマトが浮遊する🍅
みんななぜか絶叫しているがトマトの何がそんなに脅威なのか🍅

194
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.0

顔を知らぬ個人投資家たちが株式市場の“空売り”文化を変えた!熱き物語とお茶目なお笑い、兄弟の歪な愛に酔いしれろ。YouTuberが資産家、大企業を相手に痺れるほどの熱戦を繰り広げる。我々はスマホのワン>>続きを読む

罪と悪(2024年製作の映画)

3.6

罪の意識は消えない。どんな形であれ自分に返ってくる。少年時代の不可解な死亡事故と大人になって起きた殺人事件がクロスする。罪を被った男と守られた同級生、しかし真実はあまりにも残酷だった。
にしても少年院
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熱のあとに(2023年製作の映画)

3.7

歪すぎる純愛。愛のベクトルが真っ直ぐに向いていようが人の心は変わらない。
恋愛とは一方の偏愛ともう一方の妥協で成り立っているのだろうか。
互いに深い傷を負うことで初めて対等になり向き合える。
“目の死
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

2023年公開映画でトップクラスに好きなラストシーン。ワンコ好き必見。
仕事を転々とする低所得な男女のすれ違い恋模様をカウリスマキらしくユーモラスに魅せる。登場人物は驚くほど笑わない。だけど心情が想像
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違う惑星の変な恋人(2023年製作の映画)

4.2

個性的な4人+1人が織りなす究極の五角関係!中島歩のための中島歩映画とも表現できる今年屈指の恋愛コメディ。クズ役をやらせてもなんだか憎めないのは『レッドロケット』のサイモン・レックスにも匹敵。てか主要>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.9

好き嫌いは置いといて凄い映画を観た。そんな感覚。体は大人、頭脳は子供な主人公の視点で世界を旅する。“良質な社会”を知らず理性なく本能のまま動く前半と徐々に知性を身に付けていく後半。エマ・ストーンも強烈>>続きを読む

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.0

ゴジラはモノクロがよく似合う。
映画の感想はカラー版と変わらずだがその迫力と破壊力は贅沢な時間以外の何物でもない。銀座上陸シーンだけやけにゴジラと街のCGの浮き具合が気になったが最高レベルのゴジラ映画
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.3

テンポも良いしめっちゃオモロい!
原作未読ながら血の通った個性的な登場人物たちに心を奪われる。
アクションも見応え十分だが、それ以上に知略的な心理戦もお見事で体感時間も短い。
フラグの立て方も上手く次
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サウンド・オブ・サイレンス(2023年製作の映画)

3.3

音出し厳禁🚫イタリア産アイデア力勝負ホラー。得体の知れないものがやっぱり怖い。だから真相解明する後半は怖さ皆無。とはいえ編集とアイデアは一級品。「なるほどぉ」と感心してる場合じゃない。俺はホラーを観に>>続きを読む

私の少女(2014年製作の映画)

4.0

鬼キツい。エリート街道まっしぐらな警官がある問題を機に田舎町に左遷。そこで出会った傷だらけの少女…彼女との出会いが再び警官の人生を狂わせる。自制心を持つ大人としての葛藤、正義感を持つ警官としての真っ直>>続きを読む

太陽の家(2019年製作の映画)

3.7

軽々しくお礼にって知り合ったばかりの男を家にあげる広末も広末だが、図々しくカレーをもらおうとする長渕も長渕。独特な盛り付けのカレーライスは本作のテーマに通ずる。真ん中は自分自身、その周りを大切な家族や>>続きを読む

FUKUYAMA MASAHARU LIVE FILM 言霊の幸わう夏 @NIPPON BUDOKAN 2023(2024年製作の映画)

5.0

最高のライブ体験!“生”に勝る体験はないのが前提ではあるが、最前列でアーティストを独占できる感覚が味わえるのは劇場ならではだろう。ドルビーシネマの音響も相まって心から生毛までビショビショ。カラオケ行き>>続きを読む

FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN COMPLETE 4K REMASTER版(年製作の映画)

4.5

星を救った戦士たち、その後の物語。まさか劇場スクリーンで観られる日が来るとは。劇場の大音響で同シリーズのテーマソングが聴けるのは贅沢以外の何物でもない。Rebirthの告知映像が劇場スクリーンで観られ>>続きを読む

台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

4.4

「生きる」「学ぶ」「恋する」に葛藤する中学生たち。正しい成長、正しい大人とは何なのか。子供から大人への階段を登るにあたり、恋に喧嘩に勉強に…台風という非日常をきっかけに自分たちの人生を見つめ直す青春人>>続きを読む

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

4.0

すれ違う母息子。お互い自分の世界に閉じこもって殻を破れない。親子に限らず、人にはお節介なところがある。“相手のため”という大義名分を盾にしてるだけで結局自分のことしか考えていない。そんな似た者同士が痛>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

4.3

この男は一体何を考えているのか。大学に馴染めない“孤独”な男は学内の人気者と仲を育む。絢爛な豪邸でひと夏を彼の家族と過ごし巻き起こる悲劇⁉︎序盤に結末を見せてから徐々に真相を明かしていく構成に釘付けに>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.4

「これぞ映画」という感覚を与えてくれる見事な“こじらせ”青春ドラマ。高校卒業を機に大人の階段を登るレベッカと変わることを受け入れられないイーニド。レコード蒐集家のオタクとの出会いで自分の気持ちの収拾が>>続きを読む

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

3.6

少年時代の苦い思い出。優しいおじいちゃんから受け取り刻まれる一つひとつの大切な言葉。人種、移民、偏見といったあらゆる差別感情が1980年代の社会と共に切に映し出される。厳しくも温かい家族の存在の有無が>>続きを読む

もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

4.0

夫婦の心の会話。冷え切った関係から愛情の再燃、それはほんの些細なきっかけなのかもしれない。物語の抑揚が薄く、その分役者の動作一つひとつが想像をかき立てる。微妙な不可解がラストにひっくり返される驚きの展>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.5

巻き戻らないビデオレコーダー。過ぎた時間は取り戻せないからこそ、一瞬一瞬を全力で生きる。中学生もヤクザも立場も年齢も職種も違う我々もみんなそう。戦わなければならない理由がある。劇中の彼らの関係性の積み>>続きを読む

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.0

ヴィラン不在…復讐心に取り憑かれたブラックマンタでは役不足。黒幕もそれで終わり⁉︎な消化不良で、映像的スケールに対して戦闘のスケールやワクワク感が足りない。“兄弟の絆”を描くテーマ性は好みなはずなのに>>続きを読む

運命のマッチアップ(2019年製作の映画)

4.4

台湾映画のスポーツ傑作ここに誕生!
大の仲良しバスケ好き兄弟。弟は強豪校へ、兄は弱小校へ。それぞれの学園生活にドラマがあり双方全く違う方向に。少年漫画的な“友情・努力・勝利”が詰まりに詰まった涙を禁じ
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彼方のうた(2023年製作の映画)

3.4

すべては主演・小川あんの表情に委ねられている。川のせせらぎ、バイクのエンジン音、料理する音、劇中のすべての音に五感を研ぎ澄まし想像を膨らませることで豊かな情景を思い浮かべる。喪失も何かを得ることも“気>>続きを読む