efnさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

3.9

マイケルキートンとエドワードノートン、映画と演劇中劇、役者と批評家、父と娘、夫と妻、常にどこかに喧嘩していて、始終泥臭い。
特に長回しの最中にぶつ切りで演劇を挿入して、ワンシーンを映画の一片として扱っ
>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.8

始終FPSでヘッドショット狙いのプレイをしているようで最高だった。(映画としての快楽は兎も角として)
あと、プロ意識の塊のような人が淡々と仕事をこなして、依頼人とは余計な会話を全く交わさないとか、ドラ
>>続きを読む

マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.4

造られた異能生存体のネオに特殊な環境下で生まれたスミスをぶつけたり、現実の小競り合いで終わらせるのは、当初の意図から離れてると思うんだよな。神の見えざる手はどこへ行った。

マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

3.6

不思議の国のうさぎ風に小走りで扉を開けたり締めたりするキーメイカーとネオをフォーマットの起動因子として生んだアーキテクト。この二人の語りだけでも見る価値はあった。

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

3.6

良くも悪くも長靴をはいた猫とナウシカの結節点で、ルパンのキャラクターとしてどうか、というのは副次的な問題だと思う。

マルサの女(1987年製作の映画)

3.5

あらすじは面白いが、伊丹特有の歯切れの悪さが気になって作品としてはちぐはぐな印象が残った。たんぽぽやお葬式にもいえることだが、乳房と家族がいないと死んでしまう類の監督だったのだろうか。

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

4.2

戦中は上官殴打、戦後は殺人歴のある男が終戦間際の脱走兵処刑の真相を暴く映画なのだが、関係者がこぞって「当人に申し訳ないから」、「あまりにも悲惨だから」、「そもそも私は関係ない」と言い逃れする様が印象に>>続きを読む

軍旗はためく下に(1972年製作の映画)

3.9

モノクロの戦場写真、南方で飢餓にあえぐ兵隊とカラーで撮られた浮浪者や盲目となった男の対比が印象的。
帰還兵の回想といえば本作の十年前に江分利満がやっているが、これほど昭和二十年からの時間的、心理的
>>続きを読む

月夜釜合戦(2018年製作の映画)

4.0

 ネオリアリズモだと思って見に行ったら、本当に三角公園で合戦する映画で始終価値判断機能が停止してしまった。職安の疲れ果てた雰囲気や露店の薄気味悪い印象、アパートの薄汚れた壁や便所、素人くさいが吉本新喜>>続きを読む

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

3.8

ただ先斗町で呑んだくれて十月祭で暴れる映画なのにどうしてこう面白い

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

3.9

男の子は鉄とドリルが大好きとはいうが、そういう意味ではない。

ひかりごけ(1992年製作の映画)

3.7

鳥刺しを食すように、平然ともぐもぐ「肉」を食べる三國連太郎の表情にすべてが凝縮されている。

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.8

キングスマン🍔の🍔の扱いが前作よりアレだったので、マシューボーンは本当に🍔が嫌いなんだなとか思いました。あと🐕も苦手なのかな。

わらの犬(1971年製作の映画)

3.9

アメリカ育ち(卒業)の役者が(テキサスではなく)イギリスの片田舎で暴力の渦に巻き込まれるというシチュエーションが歴史的にあれな感じで面白い。

ガールズ&パンツァー 最終章 第1話(2017年製作の映画)

3.7

 そど子誘拐場面のサラウンドがすごい。エコーがかかっているとか単純な効果ではなく、バックスピーカーまでも導入している。この観客を惑わす手の入れ方はさすがガルパンだと思う。
 絵の方は画角から考えてスク
>>続きを読む

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.5

 國村隼が全裸四つん這いで鹿の生肉を喰らい、山奥の小屋に引きこもって(山羊に模した)鹿をおがみながらカラスを生贄に人を呪う、という亜細亜土俗的な恐怖を凝縮したような画が素晴らしい。彼が活躍する場面だけ>>続きを読む

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

3.6

聖戦記というか出エジプト記。拡声器で星条旗を流しながら猿に強制労働を強いたり、現場で事故を起こした猿に鞭で罰を与える(またそれが契機となるところ)が読み替えとしては面白かった。あと、シナイ山で十戒を授>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

4.2

 何度テレビで見てもいまいち画としての価値を理解できない作品だったが、劇場で観て、ようやく真価がわかったように思う。
 とにかく、80年代の分岐としての未来感が凄まじい。電光掲示板に表示される”ドット
>>続きを読む