織田さんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

織田

織田

映画(709)
ドラマ(1)
アニメ(0)

捨てがたき人々(2012年製作の映画)

3.0

R18指定の本作は作品の性格が実に振り切れており、18歳以上でも駄目な人は駄目だろう。
大森南朋が演じる主人公の勇介は、見方によっては、というか普通に見れば単なるレイプ魔の異常者。
そんな彼が主人公た
>>続きを読む

私の男(2013年製作の映画)

3.5

原作から少し順番を変えていて興味深い。上京以降のエピソードが明らかに一人歩きしていて淳吾のキャラクターが屑以外の何物でもなかった。

北海道シーンは良かった。遠き山に日は落ちてしか流れない音楽も良かっ
>>続きを読む

さいはてにて やさしい香りと待ちながら(2014年製作の映画)

4.4

爽やかでコーヒー豆の香る作品に不釣り合いな佐々木希と臼田あさ美の軽さをカバーする永作博美が素晴らしい。

永作博美じゃなかったら冗長な長回しには耐えられなかったと思う。

あと、桜田ひよりも良かった。
>>続きを読む

祖谷物語 -おくのひと-(2013年製作の映画)

4.0

必要悪ではないけれど、二元論を語る時に理想だけでは片付かないことがある。自然と共生していくためには。
そんなことも教えてくれる作品。

その意味では大西信満のラストシーンはとても良かった。

田舎は日
>>続きを読む

ほとりの朔子(2013年製作の映画)

4.1

赤いワンピースに水着、ショートパンツと二階堂ふみが鮮やかに視覚的に訴えかけてくる映画。
アクの強い演技面以上に刺激的なビジュアルが印象に残った。あと、セリフ日本語で字幕英語というのも新鮮でした。

>>続きを読む

俺はまだ本気出してないだけ(2013年製作の映画)

3.5

Tシャツにトランクス姿で寝転がりウイイレをするファーストフードバイト店員の42歳クズ堤真一のインパクトがすごい。
予想以上にすごい。

悪の教典(2012年製作の映画)

3.5

大島優子が、好きじゃないと発言して話題になった作品。

漫画を全巻読んで久々に再鑑賞。
ハスミンのイカレぶりや高校生たちのキャラクターを把握したことで見方が変わった。

伊藤英明がチートすぎるものの前
>>続きを読む

黄金を抱いて翔べ(2012年製作の映画)

2.0

この設定とストーリーでなぜあんなにもごちゃつくのかが理解できない。あれもこれもと欲張って大事な潜入シーンが台無しに。

ボックス!(2010年製作の映画)

3.5

色々とボクシングシーンの作りが雑で、いつも通りのオラオラな市原隼人。

ただし、木樽を演じた高良健吾の配役のバランスが絶妙で、市原の成長の過程を木樽の視点を通じて描いているのが本当に凄い。

市原隼人
>>続きを読む

明日の記憶(2005年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

退職する際に、写真に名前を書いて同僚が佐伯にプレゼントするシーンは感涙もの。

基本的に病気とかで人を死なせて同情を誘う作品はあまり好きではないんだけど、もうこの映画に関しては胸が詰まって限界だった。
>>続きを読む

そして父になる(2013年製作の映画)

3.5

尾野真千子と真木よう子がとても良い。
福山の独善的な描写が目立つ中で、息子に本物の愛情を注ぐ尾野真千子の戸惑い、怒り、変化は緊迫感たっぷり。

子供からみた視点を入れると違ったのかなとは思った。作品と
>>続きを読む

百円の恋(2014年製作の映画)

5.0

安藤サクラのぽちゃ体型からの減量がまず凄い。しかも、その減量の過程を一切映画の中で省略したのがまた凄い。そして、安藤サクラのボクシングシーンが超凄い。

観客の擬似体験やあるある感を誘うエピソードも丁
>>続きを読む

藁の楯(2013年製作の映画)

4.3

何度も見返したくなる類の作品ではない。
だけど、三池監督らしい善悪のはっきりした構造にプラスして大沢たかおの優男な部分が深読みを誘い、個人的には面白かった。

日テレ製作らしい大げさな演出も含めつつ、
>>続きを読む

クロユリ団地(2013年製作の映画)

4.0

ザラザラした手で背中を撫でられる感じが怖くて結構好きだった。

前田敦子は輝きを失った目が印象的。原作を全く知らずに見たが、種明かしは普通に怖かった。

ゆれる(2006年製作の映画)

4.6

法廷でのシーンが多く、香川照之の問題の場面に対して結論が二転三転。
人間の記憶という曖昧なものを利用した回想シーンはミスリードを誘いつつも、実は意識的な虚言であったりで、人間の深層に秘めた自己愛や自己
>>続きを読む

同窓会(2008年製作の映画)

4.8

作品の最大の「勘違い」は早々にわかってしまうものの、伏線を張っては回収し、張っては回収し、という丁寧な脚本が素晴らしい。

こちらのミスリードを誘発するのではなく、細かなストーリーとキャラクターの描写
>>続きを読む

凶悪(2013年製作の映画)

4.2

原作を読み終わった次の日に鑑賞。
「先生」の気味の悪さはなかったが、その代わりに映像を駆使したバイオレンスシーンが凄かった。
実話なだけに鳥肌が立つ。

それ以上に、取材者の山田孝之を通じて「凶悪」の
>>続きを読む

劇場版アイカツ!(2014年製作の映画)

4.5

プロモーションに関わったのでアニメを半分かじった程度で鑑賞。

ここからアイカツに魅了され、アニメの1,2期、3期の途中まで見終わってからもう一度DVDで鑑賞し、もう涙が止まらなかった。

SHINI
>>続きを読む

恋の門(2004年製作の映画)

4.1

前時代的モテキ。酒井若菜が懐かしくて可愛い。

SNSや携帯電話が出てこないなかでのサブカルの落とし込み方はすごく新鮮だった。
松田龍平はまほろの行天に少し似ているかな。

県庁おもてなし課(2013年製作の映画)

3.5

実質的な主人公の高良健吾がとても良い。
すかした売れっ子の作家の奥に秘める彼の葛藤が、目線を外したりする演技によって際立っていた。
嫌味でない頭の良さをベースにしたツンデレキャラが本当に似合う俳優だと
>>続きを読む

神さまの言うとおり(2014年製作の映画)

4.2

演出、脚本がストレート過ぎるあまり、こちらに伏線を考えさせる印象で面白かった。
あれ?キーマン?と思われた人物が数秒後に死んだり。モブキャラも主要キャラも容赦無く犬死にさせていく無慈悲なところがいい。
>>続きを読む

夏の終り(2012年製作の映画)

2.5

エゴイスティックな女と彼女が持つ闇と、彼女に惹かれる男たちと。
途中で理解するのを諦めてしまった。自分には難しかった。

横道世之介(2013年製作の映画)

4.1

基本的に激昂したり相手を罵ったり、相手の邪魔をする人間がいないし、悲劇的な要素で物語にアクセントを付けようということがないのが凄い。
厳密に言えば悲劇的な要素もあるにはあるのだが悲劇として描かれていな
>>続きを読む

害虫(2002年製作の映画)

4.0

2002年公開・宮崎あおい主演。
導入部分から一貫して不親切な作品だけど、自分なりに色々と膨らませた想像を他のレビュー記事を読んで照合して行く作業が楽しかった。

蒼井優の善意と「この世で最も真実らし
>>続きを読む

東京島(2010年製作の映画)

2.5

木村多江の主人公があまりピンと来なかったのとサバイバル感が中途半端だった。

いけちゃんとぼく(2009年製作の映画)

4.5

町で有名ないじめっ子コンビが同じ学校にいたらどうするだろう。

腕っぷしに自信がなければ、関わらないようにするだろう。あるいは媚びるだろう。自分を防衛するために逃げるだろう。
主人公のヨシオと遊ぶトモ
>>続きを読む

箱入り息子の恋(2013年製作の映画)

2.5

「訳あり」男女という同情を誘う設定に対して、まず減点。
奈穂子の父親役を演じた大杉漣を介して、作り手側の健太郎に対するバイアスと、視覚障害者に対するバイアスがあまりにも強く出ている。

じゃあお前が実
>>続きを読む

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

4.8

構成は、東京(団地)での鈴子、海辺の町での鈴子、山奥の農村集落での鈴子、そして地方都市での鈴子と、異なる場所における彼女の生活が中心。
蒼井優の絶妙な距離感も必見だけど、外側の人間と内側の人間っていう
>>続きを読む

長い散歩(2006年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


ネグレクトを受けている女児(杉浦花菜)を初老の老人、松太郎(緒形)が"散歩"に連れ出すという作品。

『八日目の蝉』や『誰も知らない』に通ずるものがあるが、前者よりも主人公は独善的で、後者よりも社会
>>続きを読む

中学生円山(2013年製作の映画)

4.1

平岡くんは下半身を露出して奮闘しているわけだが、イヤン(ハート)って女子がなる類の作品ではないと思う。
むしろ、妄想から広がる非日常的なヒーロー物語が日常的な団地生活の一角で繰り広げられ、妄想か現実か
>>続きを読む

愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.3

計四時間の長丁場を一気見。後半やや中だるみしたけど、開始〜二時間半くらいのスピード感がすごい。
ちなみに序盤のワル軍団の中に綾野剛、終盤のヨーコの親戚役に松岡茉優が出ている。綾野剛は相当なちょい役。
>>続きを読む

逆転裁判(2011年製作の映画)

1.0

無罪‼ってどどんとテロップが出てきたり、裁判資料が議場に映し出されたりというハイテクぶりと、ダラダラとした寒いギャグとキャラクターのギャップは無理だった。

色々なゲーム性の加工技術を使いたいだけだっ
>>続きを読む

ジャージの二人(2008年製作の映画)

3.5

この作品には言葉遊びのマジックが幾つか出てくる。

一例であるが、飼い犬の鼻の上にできたおできを見て「カノウショウね!」と言われたら、それは化膿症という病気があるのだと思うだろう。
堺雅人もそう思った
>>続きを読む

海炭市叙景(2010年製作の映画)

4.5

地方都市を複数人の視点から別々に描いている。
登場人物が必然的に絡み合っていく作品を見慣れていた僕にとっては、街を描くとはこういうことなんだなと再認識させられた。

凄かったのが加瀬亮の奥さんを演じた
>>続きを読む