大塚に新しくできた劇場、シネマハウス大塚にて鑑賞。
清掃業に従事する若い男の子と、歳上の女性との恋愛関係を繊細に見つめる(彼女の方が歳上なのが良い)。
日本社会に根強くある『もう○○歳なのだから○○>>続きを読む
熱く血が滾る娯楽活劇としての面白さと、あらゆる面での作り手の志の高さとが高純度で融合した尊い映画だった。その野心と高貴さはマーベル映画の枠組みを飛び越えている。「フルートベール駅で」「クリード」に続い>>続きを読む
最初に予告を観た時に役者でなく当事者を起用した事が仇となったのではと危惧したが、それは杞憂だった。
『ヒーロー』ではないごくごく普通の人達、落ちこぼれ扱いされて失敗ばかりのうまくいかない人生を歩んで>>続きを読む
「人間が一番怖いって事じゃないですか」と分かったように紋切り型の事を言う奴が速攻で物理的にシメられる事に顕著なように、人の道理など通じない『何か』=彼岸の論理こそが恐ろしい、という高橋洋監督の信念と狂>>続きを読む
このファシズムにまみれた管理社会の足音はすぐ近くにまで聞こえ始めている。そういう意味で今この映画がDVDリリースされた事には価値がある。
画の美しさに感嘆。そしてラストシーンの切なさが良い。
善良なマクドナルド兄弟が如何にして彼らなりの店作りを成功させていったかを語る序盤の場面には素晴らしい高揚感があり、それ故に彼らの地に足ついた夢を喰らい尽くす『アメリカン・ドリーム』の負の側面の化身のよ>>続きを読む
どうしようもなく弱くて幼い男達と、彼らに翻弄される女性達や子供達の人間模様。クドカンの最後のシーンは好きで、このシーンの脚色もクドカンの演技も撮影も印象深い。
バーフバリ!バーフバリ!!バーフバリ!!!バーフバリ!!!!
あまりの凄さに終始圧倒され脳を焼かれる。観終わった直後は言語中枢をやられて言葉が出なかった。前作を軽く超える凄さ、いや前作があるから>>続きを読む
若くして癌になってしまった女性の闘病の物語、というより女の子が男の子を見初めて豪快に文字通り噛み付く所から始まる2人の恋愛と人生の物語。終着点は分かっているのに、まんまと泣かされてしまう。
ちなみに恐>>続きを読む
二回見たら大きく感想変わったので修正しておきます。
行定監督的には近年最も気合を入れた作品だろうけど、やはり駄作だった。
インタビューシーンがあまりにも陳腐でダサすぎて最悪。
「漫画のキャラクター>>続きを読む
疑心暗鬼のサスペンスになりそうでならずに生煮え状態の人間ドラマがずっと続くのだけど、そのジャンルに囚われない曖昧模糊な感じが個人的にとても気に入って愉しんで観れた。とてもとても好みの映画。
町にやっ>>続きを読む
ジョン・ウー監督が完全に童心に還っておもちゃ箱をひっくり返して大爆破した映画。なんかもう笑っちゃうくらいメッチャクチャだけどあまりにも清々しく好き勝手やっているから、笑っちゃうくらい楽しい。
男2人>>続きを読む
脚本はあまり良くなくて、何故人形をそこに封印したのか(しかもそんな所に子供呼ぶなよ)という大きな矛盾が気になるし、女の子2人の友情や子を亡くした夫婦の苦しみがあまり活かされる事なく終わってしまいドラマ>>続きを読む
イノセンスと生命力の塊で、あまりの純粋さと多幸感に泣けてくる。当たり前のように子供の自活が描かれている事、やたら活劇なのも印象的。子パンダが可愛すぎて「がわいい!!!」と絶叫した
稀に見る凄まじい野心作ながら、作り手の気概は完全に空振りしてしまった。
撮影技法の凄まじさが、芝居・肉体の良さや斬新なアクションの振り付けを食ってしまっている。映画史に未だかつて無かった撮影技法のショ>>続きを読む
傲慢で性格が悪い神に怒った神の娘が人類全員の余命をバラし世界は大混乱。神の娘は混乱を治めるべく「新・新約聖書」を作る為にホームレスの老人を筆記役にして新たな使徒達を訪ねていき、一癖ある人ばかりの使徒達>>続きを読む
これはなるべく情報を入れずに観た方が良いと思うので、ここでは具体的な情報はあまり書かないようにします。
「クローバーフィールド」との関連性を抜きにしても充分愉しめる、SF映画の快作!(関連性につい>>続きを読む
「フローズン・タイム」のショーン・エリス監督らしく、16mmフィルムを用いた映像美への熱意はかなりのもので、その美しさに目を奪われる。
その上ただ映像美に凝るだけでなく、前半の緊張感の中で失敗を重ね>>続きを読む
この物語は主観を主観としてそのまま提示できる小説だと成り立つかもしれないが、映像として出来事を具体的に、客観的に見せる映画においてここまで嘘をつきすぎるとミステリーとしてあまりにもフェアではなくなって>>続きを読む
「ライフ・オブ・パイ」以来のアン・リー監督最新作は、通常の映画のセオリーを捨てて挑んだ意欲作。
口では『君達は国の為に戦っている英雄だ、君達を誇りに思う』などと言う市民達が結局の所兵士達をどう他人事>>続きを読む
こんなオシャレなポスターで「少女のめざめ」なんていう思春期の女の子の成長物語みたいな副題が付いてるからちょっと勘違いしてしまうが、もう全然そういう映画ではなく新星ジュリア・デュクルノー監督の狂った感性>>続きを読む
アニマル・ウエスタン活劇の大傑作「ランゴ」、アクション・シーンの狂った情熱が凄まじい「ローン・レンジャー」「パイレーツ・オブ・カリビアン」初期三部作といったアクション映画で知られる活劇の鬼才ゴア・ヴァ>>続きを読む
豊潤で思慮深い大傑作。
人間の『二面性』ではなく『多面性』をこそ描く作品。白でも黒でもなく人間とはグレーな生き物で、だからこそ豊かで愛おしいという事。人間という生き物への想像力と愛情が映画全体に充ち>>続きを読む
「ゼロ・ダーク・サーティ」や「ハートロッカー」のキャサリン・ビグロー監督らしく、今回も観客は事態の真っ只中に容赦無く叩き込まれて逃げ場の無い緊張感に心を晒す事になる。
まずどのようにして暴動の火が>>続きを読む
ソフィア・コッポラ監督最新作「ビガイルド」と同じ原作を映画化した作品。
男臭い映画を撮ってきたドン・シーゲル監督とイーストウッドのコンビが、最終的に女達を恐れるこの映画を撮った事が興味深い。
自ら>>続きを読む
最近は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」や「バリー・シール」でトム・クルーズと共闘しているダグ・リーマン監督による、かなり実験的なサスペンス映画。
分かりやすく緊迫感を煽る事なく、むしろ弛緩したり>>続きを読む
なんと監督がディーン・デヴリン!
この人はかつてはローランド・エメリッヒと組んで「インデペンデンス・デイ」「スターゲイト」「GODZILLA」等の製作や脚本やってた人。まだエメリッヒ映画が面白かった頃>>続きを読む
ショービジネスの世界は女優にとって非情で残酷な世界だ。そんなショービズの残酷さに姉妹の捻れた愛憎が加わって、それらが一軒家の中で煮詰まって爛れていき、恐るべきサイコ・スリラー劇が繰り広げられる。
ジ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
結婚はしたが子供はできず、そこまで貧しくはないが仕事も順調とは言えず、そんな感じで40代半ばまで歳は重ねてみたけれど、子育てという次のステージに入った周りの同世代の友人達とはズレが生じて居心地が悪くな>>続きを読む
思わぬ傑作だった前作に続き、今回も傑作!
基本的にはダイナミックで明るく楽しい上出来のアドベンチャーだが、時折素晴らしい描写がやってきて心奪われる。特におばさん絡みの描写が良くて、絵本上の『ロンドン>>続きを読む
子供の頃観た時は理解できなかったけど、これ程凄い映画だったとは。先見の明があり過ぎた、早過ぎた傑作。
今観ると、ゼメキス監督が後に手掛ける「ザ・ウォーク」との共通点があって興味深い。
予告編の印象は最悪で、「進撃の巨人」の主人公のタチの悪いパロディみたいにイキリ倒す主人公と薄っぺらでしょぼいCGに不安しかなかったが、実際観てみると意外に面白い。
この映画の最大の美点は脚本で、ハー>>続きを読む
他の漫画実写化映画とは一線を画す物を作ろうという気概がはっきりと見てとれて、面白く観れた。
冒頭の喫茶店のシーン辺りではまだ演出や撮影、芝居がぎこちない感じがして不安だったが、映画が進むにつれて徐々に>>続きを読む
主人公の少年の勝手で愚かで痛々しい恋の空回りの一方通行は「アンナと過ごした4日間」を想起させて、スコリモフスキらしい。
主人公の焦燥やヒロインの拒絶などの感情は電球を叩いて回って走り去るアクションや>>続きを読む