くろねこヤマ子さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

くろねこヤマ子

くろねこヤマ子

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はじめてのおもてなし(2016年製作の映画)

3.7

難民受け入れファミリーの
あれやこれや物語。
受け入れた「良き人、彼」が
さりげなく家族を包み、
家族らは各々に何かを捉え、
再生していく姿が温かい
ハートフルコメディ。

ドイツってドイツ人って
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

4.0

極上北欧コメディ。
ぼかしなし。

好奇心旺盛学生たちが
カルトコミュニティに
上手いこと誘いこまれて
散々な物語。
 
音もカメラワークも
やりたい事がわかり易い。
登場人物の構成も話の展開も
セオ
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黄金時代(1930年製作の映画)

4.0

笑っちゃうしギョっとするし
天才だなって思う。

完全にイッちゃってる男と
ブルジョアジー娘の、
熱い愛の物語が一応主軸。

イロイロぶっこみ多くて
なんちゅーもんを
観させられてるんだ
と思いながら
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ふたりの女王 メアリーとエリザベス(2018年製作の映画)

3.8

女王間の権力争い…ではなく。

野望まみれの男社会で、
足掻くしかなかった
女王たちの孤独を描いた物語。

野望のと向き合い方は対局。
そのコントラストが面白く、
どちらに転んでも、時に切ない。

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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.1

意地汚いけど詰めが甘くて
なぜか憎めない
キャラクターづくりの巧さ。

お金持ち一家に
どんどん寄りかかっていき、
ひび割れていく
ある家族の物語。

家族愛はあるのに、
他人を踏みにじることは平気。
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ロスト・イン・ラ・マンチャ(2001年製作の映画)

3.5

テリーギリアムの
ドンキホーテを鑑賞後、
最初はどんなのを
監督は撮りたかったのかなー?
なんて軽い気持ちで観る。

結果。
ロシュフォールが好きなので
ロシュフォールで観たかった。
という想いが単に
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.8

速度というのは
人を興奮させる。

体感してなくても、
客観であっても、
爽快と恐怖を行き来できる
良き題材。
感情ジェットコースターに乗れる
良き題材。
人情あったか味プラスとか無敵。

フェラーリ
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去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

3.9

男が女に。
去年約束しただろ?
と、駆け落ちを迫る物語。
ネッチリと迫る物語。

インテリ臭むんむんの
空間の使い方、時間の扱い方。
魅力的。

物語全体が不確実さに満ち溢れ、
交わした約束も
事実で
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イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり(2019年製作の映画)

3.6

予告を観て
この色彩計画は
観たい画面だと思った。
とても好みの配色だった。

気球冒険物語。

空って雄大で綺麗だし、
見下ろす当時のロンドンもまた
美しく描かれていて良き。
小さい画面で観るのでは
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ナイルの娘(1987年製作の映画)

4.0

BGMのDESIRE。
店名ピンクハウス。
万引きしてきた
サンリオキャラクター。

王家の紋章を感じる
コミックタイトル。

ポップさと暗さが混じる空気感。

1980年代の台北アイドル映画。
その
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.7

人生とはなんぞや。
その側面を
易しく解いてくれる作品。

よくわからない塊を、
可視化してくれて
ありがとうと思った。
ゾワゾワしたし、最高でした。

舐めるような長回しは
わたしのような思考回路遅
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.7

ビートルズが存在しない。
そんな世界を描いた、
ダニーボイル監督が素敵。

そしてまさかのベグビー。

エドがガンガン出てることよりも、
ちゃんとしているベグビーに驚く。
ロバート・カーライルの
おい
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日日是好日(2018年製作の映画)

3.4

なんの気なしの会話から
茶道を習いはじめ、
そのままズルズルと続く物語。

エッセイストの森下典子さん
という人の自伝らしいです。
(今、知った)

お稽古ごととして
茶道ってほんと、良いと思う。
宿
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.8

真珠の耳飾りの少女が
等身大のおばさんに
なっていてビビる。(古)

別れを決めた夫婦が
無駄に傷つけあいながら
揉める物語。

読み取れること多い。
男にも女にも
刺さる作品だと思いたい。

黒い服
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

3.5

似たところで言うと「芳華」。
物語自体に目新しさはないけれど
芳華しかり、音楽と舞踏の
切り取り方が素晴らしい。

ドイツ占領下からソ連に侵攻され
社会主義国へ。
そんな時世に翻弄された、
ピアニスト
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イーダ(2013年製作の映画)

3.9

モノクロの
フォトジェニックな画面は、
歴代のポ映画監督たちのそれを
脈々と受け継いでいる感じ。
音楽がお洒落なのも。

黒目がちのマリアことイーダ。
彼女の瞳の強さは
モノクロームにとても合う。
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真実 特別編集版(2019年製作の映画)

3.7

母と娘が
雪解ける物語。

ドヌーヴの母娘物語は
ルージュの手紙というのを
数年前に観たけれど、
それよりはこちらが好み。

人はみんな魔法が使えるっていうのは
うん、そうだなって思った。
イーサン・
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ファミリー・プロット(1976年製作の映画)

4.0

バーバラ・ハリスの
コケティッシュ且つ
コミカルな可愛さが、
今ヒッチコック作品の緩ませ役。

ていうかめちゃんこ可愛い。
ここのジャケ写が
カレン・ブラックなのが惜しい。

インチキ女霊媒師とその恋
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ブラック校則(2019年製作の映画)

3.6

恥ずかしながら
ノベライズ本を読んでからの鑑賞。
けど、読まない方が良かったな。

存在空気の男子高校生が、
好きな女の子のために
イケてないまま頑張る姿を
此元節を効かせながら魅せる物語。

陰キャ
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マレフィセント2(2019年製作の映画)

3.6

前作よりも全体的に向上。

エルファニングの
ファンシーさを
再確認するための作品。
エルたん見てると
甘酸っぱい気持ちになる。

溺愛娘の笑顔が
見たかっただけなのに、
陥れられて姿を晦まし、
けれ
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チャーリー・セズ / マンソンの女たち(2018年製作の映画)

3.4

普通だった。
残念だった。

ある男を崇拝するが故に、
無残な殺人事件の実行犯へと
落ちていった女たちの
そこへ至るまでの物語。

胸を抉るような描かれ方
なのかと思いきや、肩すかし。

少し甘めにな
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

寸分狂いのない
タランティーノ節の中に。

彼はこの作品で
「こうだったらいいのにな」
を描いた。
坂道を歩く後ろ姿からのラストは
なんか泣けた。愛が溢れてた。

シャロン・テート殺害事件への
新しい
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落としもの(2010年製作の映画)

3.6

アカデミー賞短編映画
アニメーション賞受賞作品。

ショーン・タンの世界展
にて鑑賞。

味気ない日々の中、
とある生き物と出会ったことで
世界に色が着いた。
そこにカラフルがあった。
少年時代のある
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.5

やっぱり猫が好き信者としては
三谷幸喜といえば
(長尺の括りであれば)
やっぱり猫が好き殺人事件
って思うし、

あの頃から彼そのものの
根幹の変化は感じないし、
三谷作品を初めて映画館で観てみて
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ギターはもう聞こえない(1991年製作の映画)

3.9

じっくりと対象を捉えるカメラ。
物語はミニマムに切り詰められ、
余白が浮き上がる。

多分、とってもシンプル仕上げ。
澄み切った空気を
存分に味わうことができる
視覚が喜ぶ素敵作品。

ついでにソバー
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.2


村上春樹作品が
こうなるのかと唸る。
良い唸り。

原作の人物設定を
韓国の格差問題に
上手く落とし込み、
滑らかに運ぶ。

抱えるものがある男女3人の
色んなことが明確には描かれない物語。
原作よ
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ラスト・ワルツ(1978年製作の映画)

3.8

ジョニミッチェルに
ヴァンモリソン。
わたし得でしかないな
って観ていた。

映画館で観れる幸せ。

もちろんザ・バンドにも
見入っちゃうし、良かった。
ええよなー。ええ。
あの人たちは性格も良さげ。
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.7

品ある黒人ピアニストと
粗暴だけれど
ちゃんと心あるイタリア系男。
旅をする中で2人の間に
信頼と友情が育まれていく様を
温かに描く。

悲しくも楽しくも、
やり切れなさも怒りも、
涙が出そうになる時
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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

3.7

アマンダと僕が
見やすいフランス映画
だったので、
どうかなー?とお試し。

恋人が突然死したところから始まって、
夏を越えながら、場所を変えながら、
青年の心が再生していく物語。
時間薬とか自然治癒
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シクロ(1995年製作の映画)

4.1

監督のデビュー作
「青いパパイヤの香り」が
黄土色に近い黄色のイメージ
だとしたら、
この作品は黄色と青と白色を
マーブルしたような、
そういう作品。

混沌としていて湿度を含んだ物語。
血とペンキと
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アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.9

胸に染みる、
小難しくない、
みんなに好かれる方の
フランス映画。

不慮の事故で姉を亡くし(仲良し)
彼女の忘れ形見の姉の子を
引き取るであろう自分のこれからを
憂いながらも
姪との日々を優しく過ご
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サラ・ムーンのミシシッピー・ワン(1991年製作の映画)

4.5

精神病を患う優男と、
見た目よりもグッと
精神年齢の高い少女の、
セピアカラーの
ロードムービー。

多分、後から映像に
色を着けたのだと思う。

滲んだような淡いトーンが
サラムーンの持ち味で、
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フィーバー・ルーム(2016年製作の映画)

4.5

常々。
アピチャッポンの光の粒を
浴びてみたいものだと
思っていたのだけれど、
光線を浴びれてしまう
という贅沢。

幸せだった。
神様だったし天界の人だった。

こんなの作れるなんてズルい。

観に
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春の夢(2016年製作の映画)

4.2

エンドロールを観ながら
ぼんやり思ったのは
雲を食べた感じがする、だった。

これは私なりの褒め言葉で
とても好きな感覚。

都市部から離れた街で
父を介護しながら
小さな店を営む女と、
それなりにだ
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マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)

3.6

田舎町の素敵古家に
書店を開き、
邪魔される物語。

おはなし云々置いておいて
とにかく好みだと思うよ!
なんて薦められて鑑賞。

確かに好きでした。
イギリスの片田舎、好み。
モリス系テキスタイルが
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.3


この物語の中心は
家政婦クレオ。
多分メキシコの田舎出身の
素朴で穏やかなクレオ。

彼女の勤めるある家庭の
内情を描きながら、
情事なんかも描きながら、
柔らかい光の方に
彼女が舵を向けるまでを
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