あかのさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.6

完成披露試写会にて鑑賞。
中盤、未だ嘗てこんなにも愛せない山田裕貴があっただろうかと思ったシーンがある。踏切でのシーンだ。文子が心底蔑んだ表情を見せる中、スクリーンの前で私も同じ表情を浮かべていた。そ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

君の名は。も天気の子も刺さらなかった私が、今作に限って大きく刺さったのは、偏にダイジンの存在が大きい。単純に可愛いというのもあるが、解放をしてくれた相手に好意を抱き一緒にいようとしただけなのにと、ダイ>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.8

冒頭から、ティ・チャラを、チャドウィック・ボーズマンを、讃え偲ぶ演出が続き、登場人物のみならず観客もまた共に涙を流さざるを得ず、現実とリンクをした物語を遥かに超えた感情に必然打ち震えた。
ワカンダ・フ
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銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第二章(2022年製作の映画)

3.2

原作小説は遥か昔に既読、漫画と旧アニメは未履修、Die Neue These前作までは履修済み。
今作は、嵐の前の静けさ、次作へのステップとなる内容が主で、ユリアンの旅立ちが大きな動き。
とは言え、個
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RRR(2022年製作の映画)

4.2

最高に派手なスペクタクルアクション映画であり、最高のブロマンス映画でもあった。
3時間を超える長尺ながら、それを感じさせず、ずっとスクリーンに釘付け。
ラーマが始終格好いい。冒頭の人間味を感じさせない
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耳をすませば(2020年製作の映画)

2.4

原作未読、ジブリ版の記憶も朧げで然程思い入れの無い私だが、その私からしても、原作の実写化がしたいのか、ジブリ版の実写化がしたいのか、実写版のオリジナル要素で勝負がしたいのか、今一つ判然としなかった。>>続きを読む

銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第一章(2022年製作の映画)

3.4

原作小説は遥か昔に既読、漫画と旧アニメは未履修、Die Neue These前作までは履修済み。
冒頭から、前作に引き続き、要塞vs要塞のクライマックス。戦闘シーンは迫力満点で、その点スクリーンで観る
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フロッグ(2019年製作の映画)

3.6

これはオチが読めなかった。
後半の怒涛の答え合わせで伏線が回収をされていく様はなかなかに気持ちいい。
連続少年誘拐殺人事件の犯人の動機等、消化不良な部分もあり、そういった意味では、人物描写よりもオチに
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.6

キャシアン・アンドーを観る前に復習をしておこうかと、久々の鑑賞。
ルーカスの手を離れて以降の作品の中では、ダントツで面白いし、最もSWらしさを覚える。
シリーズファンが喜ぶ要素を盛り込みつつも、スピン
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HiGH&LOW THE WORST X(2022年製作の映画)

3.2

前作よりもクローズ成分は強め。
同時に、監督とアクション監督の変更についても少なからず影響は感じた。
勿論、キャスト陣は見事な身体能力を発揮をしているし、邦画でこのレベルのアクションはそうそう無い。
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.6

原作未読故に、原作にどれだけ沿った展開になっているのかは分かり兼ねるものの、個人的にはオチを含めたストーリーラインに伊坂作品らしさを感じたので、答え合わせも兼ねていつか原作も読んでみたいところ。
ハリ
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MIRRORLIAR FILMS Season4(2022年製作の映画)

3.2

9人の監督による9本の短編映画。
水川あさみ監督、窪田正孝主演のおとこのことをは、ある時点を起点に再生と逆再生で紡がれる物語が新鮮な作品だった。同じ事象であっても、荒んでいく男と、立ち直っていく男で、
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blank13(2017年製作の映画)

3.6

齊藤工監督作品。
斎藤工自身の他に、高橋一生、リリー・フランキー、佐藤二朗、松岡茉優、ちょい役で伊藤沙莉まで出演をしており、キャストが非常に魅力的。
リリー・フランキーって何故あんなにも底辺臭漂うダメ
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億男(2018年製作の映画)

2.6

宝くじ当選金の3億円を持って消えた親友を探すうちに、金とは何かについて考えさせられるという構図は大変興味深いが、辿り着く答えが取り立てて深くもない良くある綺麗事な点は興醒め。
金の価値を決めるのは人間
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メアリーの総て(2017年製作の映画)

3.2

登場人物が総じて愚かで身勝手。メアリーの両親でさえも。
しかし、その愚かさからくる苦しみがあればこそ、フランケンシュタインという名著は誕生をした。
女性が抑圧をされていた時代、パーシーはクズには違いな
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白鯨との闘い(2015年製作の映画)

3.4

ハーマン・メルビルが著した白鯨、そこに隠された真実を描いたノンフィクション小説である復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇の映画化。
その為、邦題から思い描く内容とは些か掛け離れた内容となっている。
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.8

原作は未読だが、思っていたよりもずっとしっかりとゾンビ映画をしていた。ショッピングモールに逃げ込むところも、その中で権力を握る人間が現れ仲間割れが起こるところも、ゾンビに突破をされるところも、お約束な>>続きを読む

アオラレ(2020年製作の映画)

3.2

煽り運転は序章に過ぎず。所謂無敵の人の話。己の不遇や不幸に対する怒りを社会へとぶつけたい人、そのスイッチを1つのクラクションが入れてしまう。
主人公のレイチェル以上に巻き込まれた人々が気の毒。
レイチ
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さがす(2022年製作の映画)

3.8

楓役の伊藤蒼の演技が素晴らしい。父親とのやり取り、教師とのやり取り、全てにリアリティを感じた。
佐藤二朗、清水尋也のキャスティングも活きている。
思い掛けない方向に向かう物語は面白かったが、過去への視
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ムーンフォール(2021年製作の映画)

3.4

20年前に劇場で観ていたとしたらもう少し楽しめたかもしれないと思うような派手ながらも既視感バリバリの作品。アルマゲドンやらマトリックスやらをごった煮にして手加減無しで味付けをしました的な。ローランド・>>続きを読む

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.8

シリーズ完結編の今作は過去作とは少し毛色の異なる仕上がりとなっていた。
イタリアの古い街並でのチェイスシーンや施設への侵入シーンにはスパイアクションのような趣があったし、アドベンチャー映画や怪獣映画を
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.2

ジュラシック・ワールド 新たなる支配者に向けての鑑賞。
邦題の炎の王国という副題から、火山噴火によるパニックが物語の主軸となるのかと思いきや、決してそんなことは無く。原題の副題であるFallen Ki
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ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)

3.6

ジュラシック・ワールド 新たなる支配者に向けての鑑賞。
クリス・プラットを主演に迎え、一新を図った作品。
前半は、ジュラシック・パークともまた違った、遂に開園をしたテーマパークに対するワクワク感で自然
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ジュラシック・パーク III(2001年製作の映画)

3.6

ジュラシック・ワールド 新たなる支配者に向けての鑑賞。
1作目で主人公だったアランとエリーの再登場に沸くも、エリーが他の人と結婚をしていたことに少し寂しくなる。
ポールとアマンダ、この夫妻の身勝手さに
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ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

3.4

ジュラシック・ワールド 新たなる支配者に向けての鑑賞。
自然をコントール可能だと思う人間の思い上がり、そういった側面は1作目でも描かれていたが、2作目の方がより強く感じられた。1作目はまだ人類にとって
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.2

ジュラシック・ワールド 新たなる支配者に向けての鑑賞。
お馴染みのテーマ曲、大人から子供まで楽しめるワクワクハラハラドキドキ感。
公開当時、最新のCGで再現をされた恐竜達を目にしたときの感動は、主人公
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.6

ラブドールという題材からは予測が付かない美しく切ない夫婦愛の物語。
高橋一生と蒼井優だからこそ、淡白過ぎず、かと言って生々しくもない画作りが可能だったのだろうと感じる。
「スケベでいい奥さんだったな」
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.8

ストーリー自体は組織に追われる暗殺者というあらゆる作品で擦り捲くられた捻りの無い平凡なものなのだが、カメラワークを含め演出が兎角派手で、アクション全開、これは配信では無く劇場のスクリーンで観てこその作>>続きを読む

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.6

漫画の実写化としてはかなりの大成功を収めた1作目。必然2作目への期待値も高くなる。
戦闘シーンに関しては、その期待に十分応えてくれたと感じた。
山崎賢人演ずる信のアクションが素晴らしい。
清野菜名演ず
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特捜部Q カルテ番号64(2018年製作の映画)

3.4

鑑賞中、否が応にも日本の旧優生保護法が脳裏を過ぎった。優生思想による差別と女性差別、二重の差別構造。そこに現在の移民問題や福祉問題も加わり、シリーズ史上最も社会派な作品に仕上がっていた。重厚な佳作。>>続きを読む

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

4.0

とりあえずヤギ。ヤギの雄叫びがツボに嵌り過ぎて、ヤギが登場をする度に心の中でア゛ーーーッッッと一緒に叫んでいた。特に白い子が可愛い。
ムジョルニアにヤキモチを焼くストームブレイカーも可愛い。
タイカ・
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特捜部Q Pからのメッセージ(2016年製作の映画)

3.4

特捜部Qシリーズの3作目。
無信心の日本人にはその本質はどうしたって理解が及ばぬ信仰心。
他者の信仰に関心を寄せてしまっている時点で、自身も神に囚われていることになるのにとか、救いを与えるのも災いを齎
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(r)adius ラディウス(2017年製作の映画)

3.4

90分強の作品の為、事象の原因が自分にあることや彼女との相関関係への気付きの早さには御都合主義的スピード感も感じたが、その分テンポが良く、観易かった。
また、超常現象にフォーカスを当てて観てしまうと、
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.2

オチは、どちらのパターンもあり得るだろうと思いながら観ていた為、想定を大きく超えることは無かった。
一見タイトルの回収をしたかに思えた流れも強引と言えば強引。
佐和子役が他の女優だったとしたらドロドロ
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.8

豪華なキャストでB級ノリのラブコメアドベンチャーを撮った、そんな印象の作品。
ブラッド・ピットが無駄に格好いい。何なら今までブラピが演じた中でもトップクラスに入りそうなレベルの格好良さで草が生える。そ
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バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2022年製作の映画)

3.4

ドラマ版は最終話に残念な思いが残ったので、幾ばくかの疑心を抱きながらの鑑賞だったが、ミステリとして悪くない仕上がりになっていたと思う。
ホームズシリーズのバスカヴィル家の犬が元となってはいるが、単に現
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