erinaさんの映画レビュー・感想・評価

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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.9


狂児のキャラかなり好きだし、
聡実くんもかなりハマり役だった…

中学生の聡実くんに対して
ちゃんとリスペクトをもってバカ真面目に練習するとことか、
聡実くんがようやく真剣に向き合い初めてくれたのに
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

「原爆の父」オッペンハイマーは
ただ量子力学を愛し、研究熱心な男だった。
そんな彼の学問への探究心と熱量は
思いもよらぬ方向へと舵を切ってしまう。
プライドと歪な正義感が
彼の人生と世界を変えてしまっ
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.4


総じてかなり面白かった。

優生思想と実力主義の世界。
人間の営みの中で、必ず起こりうる「差別」は人種、肌の色など、見た目を超えて
遺伝子レベルへと到達する。

主人公は、生まれ持った遺伝子によって
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.5

「人は女に生まれるのではない、女になるのだ。」
哲学者のボーボワールの言葉を思い出した。

妊娠したら自動的に母親になるという社会通念的なシステムについて
一旦立ち止まり考えさせられる。
母親とは、運
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市子(2023年製作の映画)

4.1


市子の生い立ちもきつかったけど、
何より若葉竜也演じる、長谷川という男の「何も知らなかったでは済まされない罪」に
かなり心えぐられた。

相手を慮り、推し量るという行為ができなかったのかな。

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.9

主人公の身体に起こったことを完全異質な現象として描いているけど、実際女性の生理現象とほぼ変わらないなと思った。
自身の身体の変化に嫌悪感を持つことだって当たり前であるし、それに伴う痛みも1人でじっと耐
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

フランスの人里離れた雪山で起こった男性の落下事故。(事件?)
この事故を発端に、裁判が進むにつれて
夫婦間の確執や、セクシュアリティなど、センシティブな事柄が
赤の他人を前に、次々と明るみになっていく
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.1

登場人物全員が見えない傷を負ってる。
でも傷を舐め合うんじゃなくて
相手を認め、受け入れること。
それだけで充分に相手への愛が伝わってきて泣きそうになる。
 
いま、無限だと思えるこの瞬間、
色褪せる
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

流石アリアスター!
観客がどんなに不快になろうが
厭わないのね!!

でも彼の作品ででてくる死体は
作り物感が強くて、死体がでてくると
冷めるのは私だけ?
それとも敢えてそこでコメディ感を
強めている
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赦し(2022年製作の映画)

3.6

娘を殺された遺族と、当時17歳で人を殺めた加害者の物語。
被害者と加害者の立場は明確だが、
加害者が心中を明かすことで
徐々に双方の立場の境界が曖昧になっていく。

赦すという行為によって、
父親は長
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オールド(2021年製作の映画)

3.2

エンディングのフォント
ゴシックからセリフ体に変わるのが、緩やかな老いを感じさせるようにデザインされてて怖い!

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.0

作り物の演技はいい加減飽き飽き。
映画の始まりに映画そのものを否定していくスタイルがいい。
主人公が
作られた人生を送りながら
生命保険の会社に勤めてるのも面白い。
終始彼の生活を覗き見るカメラは
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

4.2

自殺した父の形見である車に乗り、
当てのない旅に出る主人公。
彼はその先々で不運な目に遭うが、
その不運さも彼はそっと受け入れていく。
その日暮らしの日々。
日雇いの仕事をしてもその日に散財してしまう
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

BE KIND!!
いつの時代もどんな時でも
優しくあれ!!
はちゃめちゃアクション映画だけど、
今、この時に居合わせた人たちと
徹底的にとことん対峙していく主人公が好き。

IFの世界を自分で選びと
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.3

作品を見て思うのは、
「相手との実質的な距離感と、相手を思う気持ちの距離は比例するのか?」ということ。

藤沢さんと山添くん、お互いが抱える苦しみを
理解し、分かりあっていく中で
徐々に互いの心の距離
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

3.8

一度は追い出した鳩を
病院へ連れていき、面倒を見るうちに
自然と愛着を持つようになっていく主人公。

鳩への行為は芸術家の作品に対する向き合い方とリンクする部分があり、
思うように行かず投げ出したくな
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.8

人を食すシーンは
三代欲求以上の、強烈な欲望を感じた。
でもそれほどの止められない己の欲求を満たすということは、必ずその代償があるということ。

そして満たしたところで、所詮生理的欲求レベルのもので、
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.6

人間は、幼少期からなんとなく
幸福な人と、そうでない人が
この世には存在することに気づく。
均等に時間が流れる世の中で
それが当たり前のように馴染んでゆく。

この世の在り方を知った時のベラを見て、
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バービー(2023年製作の映画)

4.1

なんかもう、話の作りが秀逸すぎて
終始すごー!ってなってた。
バービー&ケンじゃなくて、
互いが依存せずに己とは何者か、を
見つめられるようになる着地点がいい。

最後は現実世界を生きる女性としての
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.7

作中に散りばめられた、美しい詩的な表現に

感覚が研ぎ澄まされるような
調理器具の音に、息遣いに、食材たちのしずる感。
食材に真摯に向き合う姿勢が
ひしひしと伝わってくる冒頭の20分。

そして美食
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.9

忙しなく情報が行き交うこの時代で、
戦争の話題でさえニュースに埋もれ、次第に私たちは心が麻痺して戦争も日常の一部かのように無意識で思ってしまっている節がある。

だけど、それを映画というニュースからは
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.2

すごい!ほんとすごい!
絵的にもっと狂気じみた感じなのかと思いきや、
静寂の中でじわじわと忍び寄る不穏な感じ。
ター本人の視点と、メタ視点
両方の側面から観察しているような形で見れるが本作の面白いとこ
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シチリア・サマー(2022年製作の映画)

3.9

カフェの前に屯する気怠げな人々や
ニーノの家族が食事する様子を
横からスライドして写すカメラワークが
それぞれの置かれた環境やテリトリーを
示唆しているようで、印象に残っている。

それと母親たちが我
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