escherさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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少年の君(2019年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ素晴らしい映画。今年ベスト級。中国映画で、ここまで感動したのは久々な気がする。
現代若い男女のプラトニックな純愛映画ではあるんだけど、終盤のお互いをかばい合うシーンで、涙が止まらなかった。
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.6

何とも言えないエネルギーに満ちた作品だった。尾野真千子が「ま、頑張りましょ」というセリフを何度も発するが、決定的な説明もなく、映画が終わってしまったことが不満ではあった。
が、監督の世間に対する「怒り
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.6

現実がフィクションを凌駕することは、しょっちゅう現代で起きているのだけど、それでも本作で描かれているようなことが、日常茶飯事のように世界中で起きているのだろうと思うと、なかなかゾっとする。
人によって
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.4

松岡茉優無双な映画だった。出版社の社内闘争や、出版の卸問題とかを取り上げているのだけど、もうちょっと要素絞った方がいいように思えた。
そして、佐藤浩市が失脚するシーン、なんでそうなるのか理解出来ず。さ
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街の上で(2019年製作の映画)

3.8

本作も安定の今泉監督節が炸裂。中盤の室内での長回しと、終盤の下北沢で5名が鉢合わせした際の会話劇が、めちゃくちゃ面白くて、劇場で何回も声を出して笑ってしまった。

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.9

パンフレットにて、吉田監督が「流した涙や汗、すべての報われなかった努力に花束を渡したい気持ちで作った」と書いていたが、まさにそのような映画だった。
東出昌大の鬼気迫る演技に痺れまくったけど、この映画の
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

とりたて、何か大きな事件が起きるわけでもない。
ただ、「あの人、元気にしているかな」と、昔の自分の知り合いを思い出してしまう映画だった。
そして、amazon、よくOK出したなと思った。amazonの
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藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

3.3

時系列を交差させる映画に求めるのは「ここの衝撃を印象づけるためだったのか!」というところなのだけど、本作では点と点が繋がったシーンでカタルシスは特になかった。韓国映画特有の過剰なまでのエネルギッシュさ>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.9

タイトルを見て、「これは自分は観ないな」と思っていたのだけど、評判が良くて観に行った。
夢追う男に女が愛想をつかす映画はよくあれど、現実と向き合った男に女が愛想をつかす映画は、なかなか新鮮だった。
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

終始圧倒された映画だった。
不遇な境遇の、でも少年のような余りにまっすぐ過ぎる正義感を持った主人公が、あまりにも遅くに「大人」になってしまう過程に、涙が何度も流れた。

通常、物語を通して、主人公の変
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KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.8

素晴らしいポリティカル・サスペンス。イ・ビョンホンもよかったけど、一番よかったのはクァク・ドウォンだった。
映画「KT」を観て、KCIAの存在を初めて知ったのだけど、凄い機関だなと。
エンドロールが流
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.0

ポーランド映画。少年院出所後、とある田舎で司祭と勘違いされ、司祭の代わりをする話。「ディア・ドクター」の宗教版みたいな感じなんだけど、主演のバルトシュ・ビィエレニアが演技めちゃうまくて、説得力のある映>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.9

よく出来た映画だった。ややこしいこと考えず、カタルシスに浸れるアクション映画。
ファーストシーンの振りも、中盤でうまく効いている。
カン・ドンウォンも良かったが、子役含めた女優たちの演技が素晴らしい。

罪の声(2020年製作の映画)

3.3

星野源、小栗旬、どちらの役柄も正論をセリフでストレートに言いすぎていて、いまいち乗れず。原作はもっとサスペンス感あった記憶。

朝が来る(2020年製作の映画)

3.6

題材がよく、永作博美、井浦新の演技も素晴らしかっただけに、編集が残念。もっと短く出来たはず。
さらに言えば、中学生で出産することになった女の子が、出産後、産みの父親を見かけるシーンは、もっと描写した方
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.8

原作となった小説よりは、救いのなさは薄まってはいた。
コン・ユが旦那を演じることにより、小説版とはまた違った印象を受けたな。
そして、精神科医は、やはり小説通り男性にして欲しかった。あの小説版のラスト
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ブリング・ミー・ホーム 尋ね人(2018年製作の映画)

3.7

救いのない話ではあるのだけど、思ったよりは気分が落ち込むことなく観れた。

狂武蔵(2020年製作の映画)

3.4

制作過程に惹かれ、観に行った。77分1カットの殺陣は、時に冗長になりがちで、かつ、無名俳優同士の長いセリフの掛け合いが、かなり辛い芝居だったりする。
それでも主役の坂口拓の気迫、そして追撮したラストの
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.4

「しょうがない」という言葉をよく使ってしまうけど、あまりに軽々に使っちゃいけないなと思わされる映画だった。
会話劇になっているため、どうしてもセリフに頼らざるをえず、時々睡魔が襲ってきたけど。

劇場(2020年製作の映画)

4.2

#劇場感想 創作に関わった者、及び、彼らと恋仲になった者だったら、多少なりとも共感してしまい、そして、自分の行いを省みる映画。
逆に言えば、そういった者たちと関わりのない一般の人だと、全くもって共感し
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はちどり(2018年製作の映画)

3.9

暴力や罵倒に満ち溢れない、日常をメインで描いた韓国映画は、初めて観た気がする。
大きな事件は起きないのに、スクリーンにグイグイ引き込まれた。
1994年の韓国を舞台としているので、ポケベルとか出てくる
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人間の時間(2018年製作の映画)

2.0

キム・ギドクのファンである私でも、この映画は厳しかった。最大の問題点は、チャン・グンソクの役の言動。善人キャラなのに、序盤に圧倒的な悪行を働くが故に、その後の善行が全く持って感情移入出来ない。であれば>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.9

てっきりミュージカル映画と思いこんでいたが、「レ・ミゼラブル」の舞台となったモンフェルメイユの現在が描かれるということで観た。
ハリウッド映画でよく見るような貧民街を舞台にしたフランス映画で、最初は「
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his(2020年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ素晴らしい映画。だいぶ前に観たが、なかなか感想に出来なかった。
この映画のシーンを、時折、思い出すのだけど、その都度、唸ってしまう。
設定として素晴らしかったのは、「もし、主人公がゲイでは
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mellow(2020年製作の映画)

3.7

今泉監督のオリジナル脚本。唯一無二の会話センスが光る映画。
恋愛に誠実すぎる、ともさかりえの役柄が独特で、田中圭×斉藤陽一郎×ともさかりえのシーンでは、最初は笑っていたのだけど、
「果たして自分は、と
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.1

こんな優しい世界は、現世には存在しない。でも、存在して欲しいと思わせる映画だった。
そして、松たか子無双な映画だった。コメディ演技とシリアス演技のバランスの良さよ。いつまでも観ていたい映画だった。

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

2.5

ひょんなことから大人気フライドチキン店を経営することとなった麻薬捜査班、という設定は秀逸なのに、テンポが悪く、しかも中盤以降、フライドチキン店をフランチャイズ展開することになる辺りから、ネタの回収も散>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.0

全男性サラリーマン必見!ただ、自分を「ビジネスパーソン」などと言えてしまう人には向かないかな(笑)
レーシングのハラハラ感と、サラリーマン&フリーランスのパワーバランスのやるせなさ感が、たまらない!
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.9

全く隙のない、洗練された映画。ネタバレ厳禁と聞いてはいたけど、どこを言ってはいけない部分なのか、全く分からなかった。
正直、ストーリーそのものより、娘役のパク・ソダムの素晴らしい演技に惚れる2時間だっ
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.2

今、公開すべき映画だし、観るべき映画なのだろうな。
日本だとコンビニのフランチャイズ経営者の境遇が、本作の主人公と近いと感じる。
amazonなどの配送システムは便利だけど、その利便性を享受するために
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さよならテレビ(2019年製作の映画)

4.2

年始1発目の映画がこれで良かった。めちゃくちゃ面白い。
いつも取材する側が、取材される側になると、こんなにも拒絶反応があるのかと驚いた。
こういう映画を撮影、公開できる東海テレビは素晴らしいと思う。
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