tuさんの映画レビュー・感想・評価

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ザ・バンク 堕ちた巨像(2009年製作の映画)

4.0

国際メガバンクの陰謀、その真相に迫るべく、敵うはずのない巨悪に立ち向かう。
正義を貫くことは出来るのか…

物語のつかみが良く、何かと目が離せない緊迫感に放り込まれる。
トム•ティクヴァ監督の美的セン
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ノーウェア:漂流(2023年製作の映画)

3.9

母としての力強さ。
命と共に生きる。
世界のどこかで起きていそうな残酷な現実に、微かな幸福の隙間さえ遮断するかの様に更に困難が襲う海上での緊迫感が持続するリアリティあるワンシュチュエーションスリラー。
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.9

何かが起きている、迫り来るただならぬ予感に誘われ、不穏な空気感と緊張感に終始、目が離せない。
豪華俳優陣から見える範囲で映し出される危機と崩壊、不安が生む人間の本質と洗練された演出に観る側はおどらされ
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.5

「生きてこそ」(イーサン・ホーク主演)のレビュー同様、今作も墜落シーンが生々しく非常にリアルである。
悲劇の結末が分かった上でも、無力さが心を何度も強く突きつける。
72日間の魂のない絶望感。
錯乱、
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ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期(2016年製作の映画)

4.1

運命を共にするのは…誰?

時の流れは出会いと別れの繰り返し、あれよあれよと時代の変化は日記帳からタブレットへ(着々と老眼へと近づく今日この頃)
新世代交代に仕事への自信、不満、人生への価値観と選択、
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ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(2004年製作の映画)

4.0

失って初めて気づく大切さ。

片時も離れたくない。
近くて遠い幸せへのゴール。
先の不安や焦り、すれ違い、誤解や嫉妬、行き交う背徳感。

ブリジット演じるレネーのリアルな体重増加に、バカさ加減も順調に
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ブリジット・ジョーンズの日記(2001年製作の映画)

4.2

探し求め見つけた確かなもの

期待しては理想をならべ、見失いがちな本当の愛。

孤独と向き合い、寂しさを埋めるのは仕事?酒?セックス?
適齢期に心はざわつく。

もがきながらも恋に仕事にデカパンに、お
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テキサス・チェーンソー ビギニング(2006年製作の映画)

4.8

スラッシャーてんこ盛り盛りの、レザーフェイス前日譚で、特にオリジナル寄りの演出ではあり、マイケル•ベイの制作への勢いと熱量をも感じる。

前作への繋がりが明確になり、ヒューイット家が何故、殺人化したの
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テキサス・チェーンソー(2003年製作の映画)

4.3

トビー•フーパーの元祖「悪魔のいけにえ」の名作を個人的軽く上回ったスプラッター盛りのリメイク版、制作はマイケル•ベイ。
オープニングのナレーションは元祖もリメイクもビギニングも同一人物(ジョン•ラロケ
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テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

3.8

🎃ハロウィン血飛沫祭り🎃🤡

マイルズカウンティーの惨劇から一年後の続編。
再び蘇る悪夢、アート•ザ•クラウン。

残念な事にキャッチコピーでもある失神嘔吐はいたしておりません笑
容赦ないサディスティ
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テリファー(2016年製作の映画)

3.9

🎃ハロウィン血祭り🎃🤡

正体不明のアート•ザ•クラウンの不気味な造形にコミカルな動きも滑稽であり、無差別的狂気と恐怖感が漂う。
言葉を一切発さないスプラッターホラー。
お決まりの展開になりつつも、物
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歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.4

身内が集まれば、懐かし話に花を咲かせ、油の弾く音に身を寄せ合い振る舞うお袋の味に安心と帰省への実感。
幸せに思う「今」があるなら、まだ間に合うのかも知れない。

過去を背負うそれぞれの胸中の複雑さ。
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海街diary(2015年製作の映画)

4.5

人の死に触れ、強さや弱さに向き合い、優しさや温もりが心を和ませる。
鎌倉の風景と季時と共に日本特有の風物詩や潮風を感じては魅せる4人の絆。
配役のバランスも良く、特にナイーブな年頃の心の機微を表現する
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.0

情感に溢れた不器用な愛と欲望の深さ。
ホリー•ハンターの一貫した眼差しとピアノで奏でる感情の表現力が見事。
無垢で美しい情景は静寂で荒々しくも繊細であり、海辺に波の音、無邪気に踊り続けるアンナ•パキン
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あのこと(2021年製作の映画)

4.0

刻一刻と迫る強い決意と覚悟に息が詰まり心がざわつく。
大人の女性へと変化する性的な欲望の芽生えは美しくも残酷だ。
自由な選択が効かない厳しい法律がある時代が、周囲からの不理解や打ち明け難い痛みや苦しみ
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.6

波打つ様に揺れ動き、個性の強い世界観から醸し出される間やズレが絶妙で、素朴で不器用な2人の関係性に終始クスッとさせられる。
何より、良い意味で一貫した脱力感のある成田凌のキャラが最高にハマり役でキモカ
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.5

監督がある程度自由にさせていて、アドリブを上手く切り取ったリアルさが伝わる。
マモルとテルコの様な言葉足らずで、ズルズルした男女の関係性はそう珍しくはない。
相手につくしたり、日常生活の中で何より最優
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.8

序盤からの張り詰めた狂気に緊張感が持続し、この差し迫った事態に菅田将暉演じる山城の感情の揺れ動きや展開には圧倒され目が離せないが、演技力というより、Fukaseそのものの個性が良い意味で際立っていて、>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.4

危うく儚い独特な世界観。
暴力的だが殺伐さは無い。
岩井俊二監督でしか表現できない霧のかかった空気感は途切れる事なく繊細な優しさで包み込まれる。
お金に動かされ夢の為に成り上がるもの転落していくもの、
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.9

平和な日常が血に染まる。
鳴り響く孤独と狂気、憎悪。
消えない心の闇。
説明のない抑制された台詞や音と、モノクロ映像がより緊迫感や痛みと恐怖を引き立てる。

ドゥニ•ヴィルヌーヴの特性に無駄はない。
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.0

監督、脚本も同じく、前作から2年後の続編シリーズ6。
トム・クルーズが貫き通すスタント魂。
骨折現場と思われるシーンにしろ、非常に危険性が高い中、息つく間もないアクションの連続に見られるリアリティ。
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ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

4.0

クリストファー・マッカリー監督、脚本を手掛けたMIシリーズ5(初見)
シンジゲートという危険な悪の組織と罠。
冒頭から感じるピーク感笑
トムの体を張ったアクションは相変わらずなんも言えねー感が強いが、
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ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年製作の映画)

4.1

ブラッド・バード監督によるMIシリーズ4作目。
OPの導火線からのスタイリッシュなインクレディブル感笑。
アニメーション作家の彼が手掛ける大作を実写で鑑賞出来るのも貴重なのかも知れない。

ハイテク技
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ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

4.2

J.J・エイブラムス監督によるMIシリーズ3作目、初見。(何故か4は観てる笑)
冒頭から不穏な空気に包まれ、張り詰めた緊迫感が漂うが、敵役はこのぐらいインパクトを残さなければ。
前作はアクション強めだ
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ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

3.9

ジョン・ウー監督によるMIシリーズ2作目。
はい、出ました、高カロリーアクション笑
スローモーション多用に火薬、爆破、肉弾戦with白い鳩笑(ここでも健在です。パサパサパサ〜)
複雑ではなく、シンプル
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

4.4

デ・パルマが手掛けるMIシリーズ一作目。
導火線に火をつければ、あのテーマ曲。
ファンには堪らない音楽の力強さ。
印象に残る名シーンが懐かしくも蘇る。
時の流れは感じても、古めかしさは感じない、トム・
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オマールの壁(2013年製作の映画)

4.0

誰もが願う、平和な日常や家族や愛する人と生きる希望や幸福は自由でありたい。

分厚く隔離させる社会に、人が人を憎しみ、疑い、渦巻く葛藤が支配する。
絶望的な悲壮な叫びに心が砕ける。
犠牲と純粋な愛の儚
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5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生(2017年製作の映画)

3.9

自分の夢に挑戦し実現する。

逆境に強い精神力。
社会的ハンデを負っても、自分を見失ったとしても、努力を惜しまない前向きな姿勢に社会もまた気づくのだと思う。
また、主人公の優しい人柄が周囲の心を動かし
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

4.0

目に見える世界で、相互理解をし合う、人間関係を築き合う難しと自身の弱さを受け止め、戦い続ける。
私達には、見えない頭の中の世界。
その精神状態は、本作のポップな映像を目に通しても全て理解出来るわけでは
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青春の輝き(1992年製作の映画)

3.6

人種や宗教、階級問題。
アメリカのユダヤ人の偏見や差別の根深さに、1950年代の時代背景が象徴される。
彼らの輝く青春の中に押し潰されそうな「期待」にぶつかる壁や揺れ動く価値観や人間の弱さや未熟さが、
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ザ・クライアント 依頼人(1994年製作の映画)

3.8

ブラッド•レンフロ自身の生い立ちを重ねる様に、「大人を信用しない」鋭く冷たい目付き、その突っ張ねた雰囲気こそ役を通して、自然な振る舞いに、強さを感じる事が出来る演技の才能。
傷を背負う者同士だからこそ
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スリーパーズ(1996年製作の映画)

4.0

心に忘れられない傷を残した少年達。
暗くなれば、過去は襲ってくる。

更生される居場所は存在しない。
重苦しい地獄の日々と恐怖心。
ただ、悲痛の叫びと涙は一筋の光へ祈るだけ。唯一の心の「拠り所」でもあ
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スイミング・プール(2003年製作の映画)

3.8

満たされない欲望、嫉妬。
不安や焦る筆先は水面をゆらがせ、眩しい陽光に照らされ、自分には無いその美しさは水を寄せ付けては弾くかの様。
南仏の別荘の静けさと街並みを通り抜ける刺激。
老いと若さのコントラ
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水の中のナイフ(1962年製作の映画)

3.6

青さの残る尖ったナイフ。

湖上にヨット、モノクロームに映し出される眩しい陽の光、美しい風景、カメラワークのユニークな構図にクスッと笑える遊び心、そんなのんびりとした週末も、雲行きが一変。
他人同士、
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サムライ(1967年製作の映画)

4.4

雨音、空虚、寡黙、語る足音。
トレンチコートにグレーのハット、加え煙草が堪らない。
スタイリッシュな映像と創造性。
殺伐としたブルートーンの雰囲気に破滅的な予感と緊張感。
どこを切り取っても絵になるア
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スリング・ブレイド(1996年製作の映画)

4.3

監督、脚本、主演を務めた、ビリー•ボブ•ソーントンの隠れた名作。
彼のブレない演技力だけでも観る価値あり。

彼には世界は広すぎたのか…
その優しさが罪ならば、誰も幸せになれない。
自分の過去と重なる
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