タツキさんの映画レビュー・感想・評価

タツキ

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今年から大学生です。映画、音楽、海外ドラマ。ベストムービーは去年の映画ベストテンです。

映画(234)
ドラマ(20)

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.0

素晴らしかった。パッケージからもなんとなく予想してた通り、やはり是枝裕和の「誰も知らない」「奇跡」を連想させるが、実はそれらとは真逆の物語であると思う。どんなひどい現実であろうとも、あの子達には周りの>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.5

完璧な映画ではないが、最高だった。深作欣二と東映への深すぎるリスペクトと復活。完全にこの物語のテーマである「継承」こそ、この映画の出来上がりかた。豪華な役者を片っ端から集め、あの頃の日本映画を必死に取>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

素晴らしい。世界の中心、主人公になりたかった人たちの悲痛な物語。トリプルアクセルを初成功させる場面の映像的ブチ上がり方と、それを語るトーニャの表情の切なさがベストシークエンス。全ての登場人物が光の当た>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.5

終わってしまう夏と終わらない気持ち、そして閉じていってしまう青春のお話。何も起こらない中に常にドラマティックな感情が内側に流れている。色彩や映像的対比などの視覚的情報量の多さに目が離せない。古典的なが>>続きを読む

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

4.0

「スーパーヒーロー」という言葉の重みがズッシリくる。ポップカルチャーの一つの最終回であり、昨今大量生産されて来たヒーロー映画へのアンチとしても成り立ってる傑作。この壮大で楽しくて切ない物語をこの高みま>>続きを読む

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

4.0

試写で鑑賞。アーロン・ソーキン初監督作品として、とても期待していたが、相変わらずソーキン的面白さに溢れた作品だった。目まぐるしい会話のスリルと情報量にクラクラする140分。ここまで勢いで持っていきなが>>続きを読む

ミスミソウ(2017年製作の映画)

4.0

内藤瑛亮作品の中で一番好き。ディテールの演出、特に小道具づかいがめちゃくちゃ冴えるし、露骨な色使いも奇をてらってなくストレートでいい。終盤の展開と、担任の教師のパートが少しあまり好きではなかったが、画>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.5

スピルバーグが21世紀に焼き付けるポップカルチャーの集大成。最新の映像ととんでもない情報量で観客を酔わせながら、普遍的な継承の物語を、1人の男の人生を通じて描き出して見せた。この超絶的なプロットと20>>続きを読む

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

4.0

ジョンヒューズ「ブレックファストクラブ」を下敷きにしつつ、オリジナルのスピリットもしっかり受け継いだ、良質なリメイク。テーマや現実と非現実の侵食の仕方、描き方の構図が似通ってたり、あるいは対になってい>>続きを読む

娼年(2018年製作の映画)

3.5

三浦大輔作品で最もクールな映画。とにかく撮影がほんとに素晴らしくって、東京の夜を映し出す映像に痺れまくった。ここの一点だけは最近見た映画の中でもベスト。ストーリーも、心に傷を負った幼い「少年」が大人の>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

ワンテイクワンカット絶品の傑作だった。「激突」の頃から一貫している、スピルバーグ的な「見えない敵との戦い」。現代の世相を反映したポリティカル面とスピルバーグ作品の蓄積が受け継がれている熱さが画面を覆っ>>続きを読む

ボス・ベイビー(2017年製作の映画)

3.5

子供が子供でいれる時間は限られていて、いつか過ぎ去ってしまうという当たり前の事実にしっかり向き合った、テーマとメッセージがすごく良かった。ワーナーアニメを筆頭に繰り広げられるパロディも楽しい。ただ、悪>>続きを読む

素敵なダイナマイトスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

冨永監督作品、相変わらず面白くて安心した。その時代を生き抜いてきた、この世の中を渡ってきた人々を、エロ本という時代のインモラルを象徴する題材を背景に描く。ヘラヘラしながらも全編に溢れる破滅の予感、不穏>>続きを読む

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

4.5

上下で舐め切ってた自分は「感じ」が悪かったらしい。一瞬の青春と、千年続く物語の対比が美しくドラマチックな大傑作。映画館で見ることを計算されたような、照明、撮影、音響。それらを光らせたり、鳴らせたりする>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.5

試写にて鑑賞。基本的にこういう伝記ものは単調且つ、話のトーンや進め方がマンネリ化してる感じはあるが、今回も可もなく不可もなくみたいなところはある。だが、テンポの良さとシニカルなシーンを多めにすることで>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

期待通り、いや期待以上に素晴らしかった。ピクサーの中で、個人的にはカールじいさん以降の「死」をしっかり描くようになった、大人向けの流れができてると思うのだが、今回も中々ハード且つエモーショナルな物語。>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.0

素晴らしい気持ち悪さと後味の悪さ。監督の前作「ロブスター」と同じく、画面のフレームインとフレームアウトの特異な感じが全面に出てる。コリンファレルももちろんだが、受けの演技に徹したニコールキッドマンが素>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

素晴らしかった。緑と黒のカラーリングで映し出す、お互い種の違うもの同士の愛。マイケルシャノンの手に関する描写やフード描写など細かいディテールの演出が滅茶苦茶冴える。言葉が話せないというネガティヴな部分>>続きを読む

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.5

差別、偏見について訴えかけてきた映画、音楽は近年たくさんあるが、今作は自分の見えてるところだけが世界じゃない、むしろもっと他のところにこそ現実があるんじゃないかということを描いている。それを訴えかける>>続きを読む

ダウンサイズ(2017年製作の映画)

4.0

アレクサンダーペインらしい積み重ねの演出と地味ながら不意に訪れる変化に泣きそうになる秀作。流石すぎる前後の対比描写には涙腺を刺激された。マットデイモンの素晴らしさも特筆したい。近作に比べると少々薄口な>>続きを読む

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017年製作の映画)

4.0

普遍的な自立とけじめの話を現代的な物語に落とし込むシナリオ(しかもこれが実話だというのがまたすごい)、主演から脇まで素晴らしいハマりっぷりとアンサンブル、そして、ヘビーな展開から現代のストレートなロマ>>続きを読む

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

4.0

お話はオリジナルとほぼ同じな忠実さなんだけど、ドンシーゲル版と比べると、全体を覆う毒々しさや空間の異常性はなくなってた印象。だが、キャストの好演(コリンファレルが素晴らしい)や、色彩感覚とデザインで、>>続きを読む

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

4.0

素晴らしかった。ルックからは想像できないハードな現実を、子供から見た世界の見え方というのを徹底して、人生のハッピーサッドを描いていく。ストップモーションにすることで、そのお話の見易さと、現実性を同時に>>続きを読む

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

2.5

全然合わなかった。お話の目新しさが全くないのは百歩譲っていいとしても、アクションの凡庸さには驚いた。近年「ジョンウィック」「ハードコア」「アトミックブロンド」、日本でもハイローシリーズがあるように、こ>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.0

試写会にて鑑賞。凄すぎる。今まで生きてきた人生で確実に見たことのある景色に、見たことない形で連れて行かれる、イーストウッドによる、正に人生体感型映画。物語とか実話とか、そんなものを飛び越えて昇華してい>>続きを読む

サニー/32(2018年製作の映画)

3.0

白石和彌監督は腕のある監督だが、これは初の迷作ではないか。この作品にかなり重要なファクターであるネット描写が、近年の日本映画の課題な部分ではあるものの、今作も記号的な表現に終始していた印象。物語運びも>>続きを読む

ルイの9番目の人生(2015年製作の映画)

4.0

アジャ作品でもかなり面白い部類の映画だった。所謂ミステリーなのだが、展開に引っ張られすぎず、あくまでテーマを語るための演出となっていたのが好感。他者性の話であり、外見によって判断された印象と思い込みが>>続きを読む

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

4.0

原作未読。監督作全部を見てるわけではないが、近年の行定勲作品では一番の出来だったように思える。実験的な作りではあるが、映像のつなぎや、カットのセンスなどは冴えてたと思う。しかし、この映画の要素として最>>続きを読む

犬猿(2017年製作の映画)

4.5

他の誰もが作れない作品を吉田恵輔は毎回送り出してくるが今作も。このナチュラルさとアイロニカルな視点は唯一無二のもの。悪意たっぷりなブラックコメディから、ハードでシリアスな展開になっていき、終盤にギアを>>続きを読む

羊の木(2018年製作の映画)

4.0

人が一線を越えるとはよく言うが、その一線が本当はどのラインなのか。そんなことを奇抜な設定とやだ味たっぷりな田舎のコミュニティの中突き詰めた傑作。色々あるが、錦戸亮、木村文乃、松尾諭のバンドが、終わって>>続きを読む

クローバーフィールド・パラドックス(2018年製作の映画)

2.0

Netflixでの電撃配信の一件を抜いたとしてもとても褒められない作品。空間サバイバルスリラーものとしても、恐ろしいほど諸々がうまくいってない。様々な要素が、絵面を面白くすることにしか機能してなく、そ>>続きを読む

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

4.0

近年のホラーのトレンドである、若者の青春要素と、アート系なルックと音楽をおさえていながら、しっかりカニバリズムのグロテスクホラーものとしても成立させているのが素晴らしい。兎に角、雰囲気にならないような>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.5

これも所謂人間に対しての理想を描いた映画だが、起承転結では収まらない、全てが「転」がって行く斬新なストーリーテリングと、積み重ね積み重ねの演出が素晴らしい。自分がおかした行為のブーメランとして帰ってく>>続きを読む

パディントン 2(2017年製作の映画)

4.0

現実の理不尽に希望と楽しさを伝えるパディントンに涙。こうあってほしいという、今の現実にリンクした理想論と、それでも信じるべき世界のお話。ルックからは想像できないイマジネーションとオリジナリティにも溢れ>>続きを読む

殺人者の記憶法(2017年製作の映画)

3.5

面白かった。完全にメメント以降の語り口だけど。敵との鏡像関係が明らかになるクライマックスと、どこまでも続く果てない暴力、父娘の話をタイトにまとめてたと思う。只々、こねくり回しすぎな脚本と、スローモーシ>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

4.5

実話を実話として見せないで、今そこにある事実として体感させる、近年これまで現実を演出して来たキャスリンビグローの新境地であり最高傑作。圧迫感溢れるシュチュエーションホラーと、観てるものにこれが現実だと>>続きを読む

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