ふぇりさんの映画レビュー・感想・評価

ふぇり

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

観る前の不安も少しあったし観た後も色々思うところはもちろんあるけど映画としてはさすがとても面白かった。ちょっと煽りすぎている音楽が気になるけれど3時間も長さを感じなかった。

ロスアラモスの核実験へ向
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眠れる森の美女(1959年製作の映画)

3.6

オーロラ姫より妖精とマレフィセントの存在感が強い映画。妖精たちは全ての動きがかわいくて見てて楽しい。16歳の誕生日の時点であの状態でどうやってそれまで生活してきたんだ…とは思うけど。実写『マレフィセン>>続きを読む

白雪姫(1937年製作の映画)

3.9

素晴らしいなぁ、全ての原点、王道クラシック。

柔らかなプリンセス、愉快なこびと、恐ろしい魔女(怖すぎてちょっと笑っちゃった)の描き分けというかバランスがすごい。「いつか王子様が」「ハイホー」意外にも
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ピーター・パン(1953年製作の映画)

3.6

昔観たことある気がしていたけど多分初めて…?ネバーランドへ行くまでのロンドンパートがすごく素敵で夢があってそこが一番好きだったかもしれない。You Can Fly最高…!

冒頭で注意書きが出たように
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地球は優しいウソでまわってる(2023年製作の映画)

4.1

映画にするほどでもないような、言葉にならない日常のあるあるが詰まっていて良かった。
愛してる人の全てを好きなわけじゃないし意見が合わないこともある、自分が折れておけば丸く収まる些細なことはたくさんあっ
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ベイマックス(2014年製作の映画)

4.0

久しぶりに観た。ふわふわ癒しのベイマックス!という記憶だったけどものすごくちゃんとしたヒーロー映画だったんだなぁ。ていうかスタン・リーということはmarvelなんだっけ?スパイダーバースとかもこれを経>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.9

優しいブラックコメディという感じだった。エンタメって、リアルって何だろうね?消費するためのステレオタイプ。でもそれを求めてしまうのも人間。売る側、受け取る側を強烈に皮肉りつつ、真摯な家族の話でもある。>>続きを読む

13 ラブ 30 サーティン・ラブ・サーティ(2004年製作の映画)

3.9

ジェニファー・ガーナーはかわいいしラブコメやるマーク・ラファロにやられてしまったし、最後泣いちゃった。そもそも子どもマットがドリームハウス渡す時点で「愛…!」ってなってたよマット〜!

ラブコメ大好き
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

-

評判の良さにつられて観に行ったんだけど、自分には全然合わず終始居心地の悪さを感じてしまった。綺麗に整えられたお伽話を素直に受け取れなくてごめんなさいね、と捻くれた感情さえ発生してしまい心のやりどころが>>続きを読む

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

4.4

多分20年前くらいに観たきりで久しぶりに観た。良かった。

記憶ではもっと重くて暗い映画だったような気がしていたけど、かなりコメディ色も強くて笑えたし、ふたりは少年みたいだし、とぼけたギャングたちも含
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.4

すごく良かった。冒頭のゴスペルから既に涙。とにかくミュージカルシーンがどれも迫力あってエネルギーが凄かった。

姉妹が受ける暴力や酷い扱いは見てて本当に辛かったけど、それでもと歩みを続けるセリーの生き
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

3.8

『スクール・オブ・ロック』みたいにしたかったのかなと思うけど、子どもたちと大人たちの心の交流もあまりなく、むしろ大人メインなのでちょっと消化不良な感じ。

この世界ではjock的なトロイの方が少数派と
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

寝台列車で知らない人と相部屋無理だなぁ…とか、時代いつなんだろ携帯ないし「そんなに見たかったペトログリフなのに下調べ甘すぎでは!」ってなったけどネット時代以前っぽいし…とか

ふんわりとしか描かれてな
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

人間の日々の営みに込められた祈りと心の中の豊かさ。
同じ日など一日だってない、「変わらない」なんてことはあり得ない、木々は成長するし姪っ子も成長するし木漏れ日だって毎日違う美しさを見せる。

役所広司
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.8

とにかく撮影が素晴らしくて、特に前半のモノクロはため息もの。本当に40年代の映画を観ているようだった。映画館で観たかったなぁ。

夫婦のお話メインなので音楽への愛と情熱がそこまで感じられなかったのが残
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彼方に(2023年製作の映画)

3.9

あるふたつの決定的な瞬間の描き方に胸が抉られた。誰でも人には伺い知れない人生があるということ。

デヴィッド・オイェロウォの演技がとてもよかった。強張った背中。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

打倒家父長制SF寓話として楽しく観た。

設定はかなりグロいしセックスシーンもめちゃめちゃたくさんあるけど、独特で美しい世界観と相まって不快さはほとんどなくて不思議。

閉じ込めたり思い通りにしようと
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魂のゆくえ(2017年製作の映画)

4.3

凄かったな…映画自体もイーサン・ホークも。

イーサン・ホークの表情、台詞、仕草ひとつひとつを息を詰めて観てしまう、そんな感じだった。自己内省も過ぎると壊れてしまうという典型の人々しか出てこず、でもそ
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.1

2024年初映画。

かわいくて、でもかわいいだけじゃなくて、孤独や人との繋がり、生と死と、この世界についてもちゃんと向き合うマルセル、同居人兼監督ディーンとの関係も微笑ましくてとっても優しくて良かっ
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.7

緩くてグロいホリデー映画。
お金持ち家族のあれこれは今年「サクセッション」見続けた後だとちょっとダルささえ感じるゆるゆるだけどまあそれも良し。

そうゆう緩さを吹き飛ばす勢いでデヴィッド・ハーバーのサ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.9

とにかく長さを感じなかったのはすごい。中弛みゼロ。音楽も煽らずのどかな曲が流れていてそれも良かった。

実話ベースとは信じたくなくなるような酷いことが次々と起こり怖かったし疲弊した。そんな中現れるFB
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エイブのキッチンストーリー(2019年製作の映画)

3.6

おいしそうな料理、ポップなSNSの描写、温かみのある色彩、素敵な音楽で何となくハートウォーミング系かな?と観ていたら話はすごく重くてしんどかった。

ミックスの子のアイデンティティの話にとどまらず、両
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.3

ジェレミー・ストロング目当てで観たけどあんまり面白くなかったな…。

人種設定とかジョークもステレオタイプというか古いというか、今それやる?という感じで乗り切れなかったし、特に魅力的なキャラがいるわけ
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.2

すごく良かった。思ったよりも真っ直ぐな王道ラブストーリー(大好き)でありつつ移民家族の話でもあり『エブエブ』を思い出してた。移民の子供たちの親の期待を内面化してしまう苦しみみたいなものがとても伝わった>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.6

とてもとても良かった。良かったと言うには言葉が軽いくらい。絶望的な状況に置かれた女性たちの話だけど祈りと希望の話だった。タイトル通り女性たちがただ話しているシーンがメインだけどそれぞれの抱える思いが少>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.5

ものすごく良かった。
直接的な映像は一切なくて、でもそれは彼女たちの証言"she said"の内容だけで充分なんだと言っているようにも思える。

ワインスタインはもちろん最悪なんだけど、それを可能にし
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バービー(2023年製作の映画)

4.1

やっと観れた!良かった!良かったけど私はまだ咀嚼しきれてない気がする。

冒頭からフェミニズム映画で「すごい!」と心の中で拍手喝采したし、アメリカ・フェレーラの演説ではウルっとした。現実世界に来たらバ
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.8

全編「愛」の物語だった。
お父さんは自分がいなくなった後のことを考えているけど、そうして一緒に過ごす日々の優しさとかけがえのなさ。だれも未来なんて見えないのだから何が最善なのかなんてわからない、そのも
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

3.9

何ともグダグダで心優しい銀行強盗。人質からもお説教されてて笑う。

目的とか相棒との関係とかいまいち掴みきれなさがあり、でも私たちがテレビで目にする事件の犯人たちだってマスコミが仕立て上げたストーリー
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リンカーン(2012年製作の映画)

3.9

アメリカの歴史に詳しくないけど、リンカーンの生涯ではなくて憲法修正第13条が可決されるまでの話で意外とわかりやすかった。

戦争を終わらせたいけどその前に可決させなくてはいけない。本当は人種としての平
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パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間(2013年製作の映画)

3.8

最初に「事実に基づいた物語」と出るようにドキュメンタリーっぽい群像劇で起こってることに対してかなり冷静な感じの映画だった。
どちらも助けることができなかった医師たち、孫娘たちの幸せな日常から暗殺の瞬間
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

4.3

すごく良かった。幼さゆえの必死さや切実さや鬱屈感、家族への愛と苦さの入り混じった複雑な眼差し、子どもの肩には重すぎる社会、大人になっても忘れられない後悔の痛み。
これがフィクションであったなら「?」と
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

よくわからないなと思って観ていたけど、大叔父様が宮崎駿監督自身だと考えると色々と納得。あの世界が今までのジブリの焼き直しみたいに見えたこととか。

彼が作った世界は完璧とは程遠く、跡を継いでくれると思
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.8

やっと観た!地上に憧れている女の子と海に憧れている男の子の物語になったおかげでラブストーリーとしてとても良かった。かわいいふたりだったな〜。その反面海の世界のビジュアルがあまり魅力的じゃなくて心踊らな>>続きを読む

アフター・エブリシング(2018年製作の映画)

3.9

病気の前半より後半の方が観ていてしんどかった。その時にお互いを必要としていたことは紛れもない事実だし愛もそこにあったけれど、あまりにも若すぎて、そして「その時」だけを見ざるを得なくて、ケアする側とされ>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

運命を受け入れる前作から運命に抗う2作目。「お前は間違い」とか言われて私の中のアドニスが「俺は間違いじゃない!」と叫んでた。違う映画。スポットが出てくるたびに悲しい気持ちになっちゃった。心の穴を埋める>>続きを読む

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