まちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

まちゃん

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ゴジラ(1954年製作の映画)

4.5

映画は時代を反映すると言われるがこの作品はその典型だろう。まだ戦争の記憶が生々しい時代に作られた映画だけあって破壊のリアリティは凄いものがある。炎に包まれた街、消防車のサイレンの音、焼き出されて絶望感>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

5.0

完璧な映画だと思う。演出、脚本、演技、音楽、撮影など全てが素晴らしく、その風格は他に類を見ない。様々なテーマを持つ作品だが重要なテーマとして権力の継承がある。それは主人公マイケル・コルレオーネの目つき>>続きを読む

カリートの道(1993年製作の映画)

4.1

大物ギャングのカリートは足を洗う事を決意する。そしてその夢はバハマでレンタカー屋をする事。その為には平穏無事に過ごして資金を貯めなくてはならない。映画のルールがこう提示される事により、胡散臭いギャング>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.8

前作と違ってハリー・ポッターシリーズと関連した話が多く出てくる。ストーリーの深い所で繋がっているので事前に今までのシリーズを把握するのは必須だろう。その上で観ると若きダンブルドアとグリンデルバルドの関>>続きを読む

男はつらいよ(1969年製作の映画)

3.8

50年前の映画だが今でも普通に笑える。笑いの為の笑いではなく、登場人物の生活から自然と生まれる可笑しさがあり、古びていない。古典落語のような普遍的な面白さを感じた。第一作とあってまだ寅さんがマスコット>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.7

主人公ニュート・スキャマンダーが魔法動物の保護活動をしているという設定が良く出来ていると思った。この設定により動物とは心を通わせるが人間相手には不器用なニュートの性格、ユニークな魔法動物達の登場と2つ>>続きを読む

フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

クライムアクションとホラーというB級映画の二大テーマが詰まっている。前半は銀行強盗の逃亡の物語でユーモアもありながらも緊張感のある雰囲気だ。激しいバイオレンスシーンもあり、苦手に思う人もいるかもしれな>>続きを読む

ベン・ハー(1959年製作の映画)

4.2

主人公ジュダ・ベン・ハーの波乱万丈の運命に目が離せなかった。3時間半を超える作品だがジュダのかつての親友メッサラへの復讐を物語の軸にガレー船での海戦シーン、有名な戦車競走シーン、重苦しい業病の谷のシー>>続きを読む

オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.9

自分の状況に不満を持つカンザスの少女ドロシー。「虹の彼方に」ある幸せな世界を夢見ているが竜巻に巻き込まれて本当に別世界に飛ばされてしまう。ドロシーの現実を色褪せたセピア色で表して魔法の世界をカラーで表>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

3.9

陰鬱な雰囲気で静かなシーンの多かったPart 1とは違いヴォルデモート卿との最終決戦は壮大なアクションシーンの連続で迫力があった。今までのキャラクターが集結してヴォルデモートの軍団と戦う姿は熱い展開だ>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

前作でヴォルデモート卿を倒す為のヒントを得たハリー達だが状況は更に悪化しており、逃亡犯のような立場に追いやられている。仲間達を次々に失った結果、ハリー達3人の孤独な旅物語になっていた。ホグワーツの外の>>続きを読む

ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

3.8

シリーズを通じて少しずつ影響力を増してきた闇の帝王ヴォルデモート卿。冒頭からその影響力がマグルの世界までも及んでいる事が提示される。今作はヴォルデモートの支配する世界でレジスタンス活動をするハリー達の>>続きを読む

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

3.6

脅威に対する二つの反応が見られて興味深い。ヴォルデモート卿の復活を直視しない魔法省とヴォルデモート卿に対抗する為に準備を進めるダンブルドアやハリーなどの仲間達。魔法省は上級次官アンブリッジをホグワーツ>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.4

ホホジロザメという実際の生物を伝説的な怪物に仕立て上げるスピルバーグの手腕が素晴らしい。まだCG技術の無い時代の作品だがサメの姿を隠す事により観客の想像力を刺激して実体以上の存在として感じさせる事に成>>続きを読む

ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.8

これまで狭い世界観だったのだが今作で一気に広がる。クィディッチのワールドカップ観戦から始まり、ホグワーツ以外の学校が初めて登場する。この三大魔法学校の対抗戦トライウィザードトーナメントが今作の中心とな>>続きを読む

ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.9

クリント・イーストウッドの立ち姿の美しさが印象的だった。44マグナムを持ったダーティハリー、その格好良さは流石映画史に残るヒーローだと思った。ただ映画の内容はヒーローが単純に活躍する明るい物ではなくシ>>続きを読む

モダン・タイムス(1936年製作の映画)

4.2

1936年の古い映画だが個人の人間性よりも経済が優先される社会への風刺は80年以上過ぎた現代でも有効だ。工員チャーリーが文字通り社会の歯車として精神を病む姿は恐ろしさを感じさせる。ただこの映画の凄さは>>続きを読む

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

3.7

前作までは三人がホグワーツを冒険をするといういわば外部への物語だったが今回はハリーの両親の過去にまつわる内部への物語になっている。生徒達が一番恐れている物に変身する生物ボガートを使ったルーピン先生の授>>続きを読む

ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

3.8

前作に続き魔法のファンタジーの世界に入り込むつもりで観たのだが今作はやや趣きが違った。もちろん楽しい魔法の描写もあるのだが、ファンタジーの衣を取って観ると全く違う骨格が見えてくる。古い洋館で次々に起こ>>続きを読む

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

3.7

不幸な家庭環境で育つハリー・ポッター。ある日、自分が特別な存在と知らされる。ダイナゴン横丁を訪れた時のハリーの輝く目は印象的だ。全くの別世界ではなく現実と地続きの世界観が素晴らしく想像力を刺激される。>>続きを読む

シカゴ(2002年製作の映画)

3.5

モラルに欠けた登場人物が次々に出てくる物語だが楽しく観られる。1920年代のシカゴという伝説化した舞台設定が絶妙で悪徳に対する不快感を無くしている。金と自己アピールが全ての社会の中でのし上がっていく女>>続きを読む

ヒート(1995年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

仕事にのめり込み家庭が崩壊の危機に瀕している刑事ヴィンセント、素早く高飛びをする為に大切な存在を持たない掟を自分に課している犯罪者ニール。対称的な世界に生きる2人だが良く似ている。自分の生き方に忠実に>>続きを読む

地獄の逃避行(1973年製作の映画)

3.7

テレンス・マリックの描く美しい背景が印象的な作品だがこの背景が主人公達の状況とリンクしているのが凄いと思った。逃避行を始めて森でツリーハウスを作り暮らす2人。少女の甘い幻想そのままの2人の愛の巣の風景>>続きを読む

インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

3.9

今作ではイラスティガールがヒーロー活動をしてMr.インクレディブルが家庭で子供達の世話をする。現代的な家族の形を表現して興味深かった。イラスティガールの伸縮自在の身体を生かしたアクションのアイデアは流>>続きを読む

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.6

やはりマーゴット・ロビーの演じるハーレイ・クインは魅力的だ。カラフルで派手な色使いやアメコミ的な演出が楽しかった。序盤は時系列が入り乱れているが語り手のハーレイ・クインが説明してくれるのでわかりやすい>>続きを読む

仁義(1970年製作の映画)

3.8

出所したての前科者、逃亡犯、落ちぶれた元警官。犯罪者の物語なのに何故こんなに魅力的なのだろうと考える。これはプロフェッショナルの物語なのだ。負のプロフェッショナルではあるが冷静に計画を立て実行していく>>続きを読む

ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

4.0

単純なラブストーリーではなく、20年間に渡る人生を描いた作品だった。保守的なアメリカの田舎町を舞台にイニスとジャックの二人のカウボーイの人生が丁寧に描かれている。興味深いのが2人の設定の違いだ。2人で>>続きを読む

コマンドー(1985年製作の映画)

4.1

元特殊部隊が拐われた娘を救う為に戦うというシンプルなストーリーの下でアーノルド・シュワルツェネッガーの大活躍が楽しめる。シンプルな設定で主役のキャラクターを前面に押し出すのはスター映画として理想的だ。>>続きを読む

オーケストラ・クラス(2017年製作の映画)

3.7

物語はあらすじから想像出来る通りの王道ストーリーだ。だが映画の雰囲気は想像とは違うかもしれない。主人公のシモンは終始陰気で無表情で感情がわかりにくく、子供達の振舞いは下品で苛立たせる。そして物語も淡々>>続きを読む

デンジャラス・バディ(2013年製作の映画)

3.7

予想以上に面白かった。高慢なエリートFBI捜査官アッシュバーンと破天荒な叩き上げの警官マリンズの凸凹コンビのキャラクターが面白い。最初は2人とも好感の持てない感じだったが徐々にマリンズの強烈な口の悪さ>>続きを読む

ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

3.3

前作でアクションヒーローとして完成したランボーの新たな戦いを描いた作品で単純に面白かった。2作目まで残っていたベトナムの心の傷の描写もほぼなくなり、さらにスケールアップしたシンプルなアクション映画化し>>続きを読む

影の軍隊(1969年製作の映画)

3.9

ジャン・ピエール・メルヴィルの感情を排した硬質な演出が印象的だった。構図のセンスは素晴らしく、色味の無い薄暗い画面は重苦しい映画の雰囲気を決定付けている。ハリウッド映画のような派手な見せ場がある作品で>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

アン王女を演じるオードリー・ヘップバーンの美しさや洗練されたファッションが印象的だがそれらがストーリーとリンクしていて見事だった。言われるがままにスケジュールをこなすだけだったアン王女が自分の意志で髪>>続きを読む

Mr.インクレディブル(2004年製作の映画)

4.1

スーパーヒーローが平凡な日常生活を強いられるという設定が興味深かった。現実の自分の姿にどこか違和感を持ちながら日常生活を送る姿に共感の気持ちを覚える人も多いのではないか。やや重苦しい展開の前半と違って>>続きを読む

プレデター(1987年製作の映画)

3.8

最強の特殊部隊と宇宙人と戦わせるという単純な発想の作品だがプレデターの魅力がこの作品を特別なものにしている。知的な宇宙人や宇宙の凶暴なモンスターはこれまでも存在したが知的な宇宙人ハンターというのは当時>>続きを読む

デスペラード(1995年製作の映画)

3.7

冒頭の伝説的な存在として紹介される登場シーンからアントニオ・バンデラスの野性味のある男の色気が爆発していた。ラテンの音楽に乗ってリアリティよりも格好良さを追求したガンアクションが炸裂する。バンデラスの>>続きを読む