踊る猫さんの映画レビュー・感想・評価

踊る猫

踊る猫

基準点は 3.8 点

映画(385)
ドラマ(0)

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.1

点は高くなってしまうが、具体的な評価はどうしたものか困る。ソツのない映画だな、という印象を受けた。男女関係を描いていながらドロドロしたところがなく、それでいてありがちなスカしたセックスレスな関係をいか>>続きを読む

ナラタージュ(2017年製作の映画)

3.0

こちらの期待値が高過ぎたせいなのか、あまり前のめりになって観ることが出来なかった。平板なストーリー展開が延々と続く……もちろん印象に残るショットはある。風呂場で散髪する場面、土下座、制服のままプールに>>続きを読む

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

2.9

こちらの期待値が高過ぎたのかもしれない。点数をつけるとなると低くなる。後半の登場人物たちの自分語りはこちらの胸を熱くさせるものがあったのだけれど、前半の仕込み段階が退屈に感じられた……もう少しギャグを>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.2

寒い映画だなあ、と思った。過剰な思い入れがギュンギュン空回りするところをラブコメとして描きたいのは分かるのだけれど、ギャグもミュージカル仕立てな展開もこちらの肌に合わず……松岡茉優氏のフォトジェニック>>続きを読む

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

2.8

いわゆる「フツー」に出来た映画を観たいなら、この映画はお薦め出来ない。ツッコミどころ満載の設定、チープな特殊効果、そして素人臭い芝居。その意味で点はどうしても低くなってしまう。だが、この映画のメッセー>>続きを読む

バニラ・スカイ(2001年製作の映画)

3.6

音楽を多用したポップな作り方は流石で、脚本も完成度は確かに高い。かなり丁寧に伏線が散りばめられており、リメイク元よりも格段に分かりやすい作りになっている。裏を返せばそれだけ分かりやす過ぎるとも言える。>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

4.3

キレッキレにテンポの良い掛け合い、映像のデーハーさ、俳優が大袈裟に泣き喚き走り回る……という邦画のメインストリームの真逆を行く作品。つまり地味なのだけれど、俳優陣が芝居掛かっていない喋りでこちらをリラ>>続きを読む

マイ・マザー(2009年製作の映画)

3.3

エモい映画だな、と思った。ストーリーテリングの妙から言えば洗練された映画ではない。むしろド下手で愚直であるとさえ言える。だが、ゲイの子どもとその母親の愛憎が複雑に絡まった関係を描くことには成功している>>続きを読む

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.5

インテリの大学生が作った芝居の台詞のような不自然な言い回しが最初の内は癇に障ったのだけれど、作品世界に惹き込まれるにつれてそういう不自然さも味なのではないかと思えるようになって来た。点数は低くなってし>>続きを読む

ときめきサイエンス(1985年製作の映画)

3.0

アメリカのヤング・アダルト、つまりティーン・エイジャーのボンクラさが極まった映画。女の子とパーティのことで頭が一杯で、必死でイケてるサマを見せようとして、不良に勇敢に立ち向かって行くヒーローになりたく>>続きを読む

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.5

なかなか評価が難しい。低予算の中で撮られた燻し銀の渋さが魅力的な映画であることは認めたい。脚本の勝利だろう。だが、やはりテーマの重みと映画の面白さがマッチしていないというか、ナチを弾劾する内容にしたい>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

5.0

時間を忘れて、食い入るように魅入ってしまった。この映画には是枝裕和監督の全てが入っている。家族(特に父と息子)の親密な関係、独特の死生観、四季の移ろいの美しさ、子どもたちのイノセンス、そして社会派的な>>続きを読む

フェリスはある朝突然に(1986年製作の映画)

4.1

いやあ、細かいなあ……最初の内はどうしても「古臭いな」と感じてしまい話に入り込めなかったのだけれど、ところどころに散りばめられたギャグの細かさ、脚本の出来栄えに感心させられてしまった。ここまで細かい人>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.5

豪胆な映画だ、と唸らされてしまった。『ラ・ラ・ランド』のスタッフが関わっているらしいが、観ながら乏しい知識の中で比較対象にしたのはむしろ『ズートピア』のような映画だった。なるほど、『エレファント・マン>>続きを読む

オマールの壁(2013年製作の映画)

4.5

エンディングの鮮烈さにやられてしまいこの点数になった。裏返せば、エンディングまでの流れがやや中弛みしているかなという印象をも抱く。イスラエルとパレスチナの関係を考えるにあたってこの映画もまた必見モノだ>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.3

のろけ話を延々と聞かされているかのよう。あるいは、日常は平凡だという事柄を描くためにそのままの日常を見せつけられているかのよう。その目的は達成されているが、喩えるなら美女が「私はありのままの自分を晒し>>続きを読む

パラダイス・ナウ(2005年製作の映画)

4.4

ハニ・アブ・アサド監督の映画はこれが初めて。エンターテイメント性に欠けるきらいはあるのだけれど、俳優陣のシリアスな熱演、汗の匂いのしそうなヒリヒリしたリアルな感触に打ちのめされてしまった。イスラエルと>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.8

渋い映画だ、と唸らされてしまった。原作は不勉強にして未読なのだけれど、骨太な「メッセージ」が最後の最後に熱く伝わって来る渾身の一本だと思わされたのだ。この映画はちっとも難解ではない。あらゆる瞬間を大事>>続きを読む

ONCE ダブリンの街角で(2006年製作の映画)

3.7

ビターテイストな映画だ。ネタを割るのは慎みたいが、とある男の歌を女が聴くところから(つまり「ボーイ・ミーツ・ガール」だ)ストーリーは始まる。彼らが意気投合して曲を作り、それを仲間たちと一緒に練り上げる>>続きを読む

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.6

流石にベル・アンド・セバスチャンのフロントマン/ソングライターが撮っただけあって、音楽は見事。音楽でこちらを引っ張って行くその展開はゴージャスとも言える。悪く言えば、音楽「だけ」でこちらを引っ張って行>>続きを読む

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.5

『イット・フォローズ』が個人的に面白かったので期待して観たのだが、「作る意味のある習作」だと思われた。「アメリカン」なひと晩の少年少女たちの物語。それを小賢しい工夫を凝らさずに、露悪的になることもなく>>続きを読む

0.5ミリ(2014年製作の映画)

3.9

難しい映画だ。スケーターズ・ワルツに載って語られる不条理にコミカルな崩壊した家庭の姿。そこで発生した事故から主人公はロード・ムーヴィーばりに様々な老いた男たちのところに転がり込み、そこで様々な出来事を>>続きを読む

エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に(2015年製作の映画)

3.4

村上春樹『風の歌を聴け』のような映画だと思った。初っ端からザ・ナックの「マイ・シャローナ」を持って来て、パンクやディスコを流しながらこちらを軽やかに引きずり込む。スジとしては散漫に過ぎると思ったので点>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

4.1

こじらせてるなあ……イザベル・ユペールはレイプされても泣き喚くこともなく淡々と仕事をこなし、女性が陵辱されるゲームを作り男のペニスを見る。その気丈な様は人間を超えた生き物のようで、だからこの映画はエロ>>続きを読む

予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

4.7

やるな黒沢清、という感じ。ネタを割ることになるのでこういった言及は出来るだけ避けたいのだが、『散歩する侵略者』にあったベタ甘な要素はここにはなく、脚本に高橋洋氏が加わっていることもあってかホラー方面に>>続きを読む

ブリングリング(2013年製作の映画)

3.6

ソフィア・コッポラは一貫して、女性たちの無為で無軌道な生き方を撮ることに徹しているかのようだ。この映画でもそれは例外ではなく、盗みの場面のスリルはあまり強調されておらず、かと言って豪遊する場面もそれほ>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

4.5

是枝裕和監督は前進し続けている、と唸らされてしまう。近年の作品(『海街diary』『海よりもまだ深く』など)に見られた、光る「ショット」の美しさを封印してしまったかのようだ。この映画は人物がクローズア>>続きを読む

PARKS パークス(2016年製作の映画)

3.9

ストーリーの完成度という点ではアラが目立つが、それを打ち消して余りあるのは個人的にこの映画に登場する音楽に惹かれたからというのもあるのだろう(従って、この点数は私の好みが多分に反映されていることは断っ>>続きを読む

シグナル(2014年製作の映画)

2.8

連ドラでやるべき長大なドラマの美味しいところだけを摘んで編集したらこうなった……という感じ。ウィリアム・ユーバンク監督は『地球、最後の男』でもそうだったのだけれど発想/妄想の巨大さはなかなかのものがあ>>続きを読む

散歩する侵略者(2017年製作の映画)

4.7

黒沢清監督はここに来て持ち駒を全て使い尽くしたな、という感を抱く。つまりこれまでやって来たことの集大成。ストーリー自体はそれこそ『CURE』から『クリーピー 偽りの隣人』に至るまでの「他者」が自分の世>>続きを読む

ストレイト・アウタ・コンプトン(2015年製作の映画)

4.1

なかなか興味深い。ストーリー展開としては王道のサクセス・ストーリーが描かれていて、その中にパイオニアとしての苦労や社会現象の当事者となってしまった時代、仲間割れやビジネスの汚い部分に触れてしまったこと>>続きを読む

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.3

この映画を理解しないことにはアメリカは語れない、と言ってしまっても良いのではないか。私にとっては初のクリント・イーストウッド作品だったのだけれど、派手な劇伴を使わずにしかしタイトな演出で、渋く手堅くこ>>続きを読む

(2017年製作の映画)

3.6

私としては低めの評価になってしまう。端的に、どの登場人物の心も読めないからに尽きる。何故そこでそう振る舞うのか、あまりにも唐突で伏線が丁寧に張られていないからだ。むろん監督はそれを踏まえた上で敢えて不>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

3.8

良く言えばタイトに引き締まった作品だ。何処にも無駄がない。悪く言えばその分ストーリーの豊満さが足りない。例えば『インターステラー』や『インセプション』のような作品のエンターテイメント性を期待して観れば>>続きを読む

グーグーだって猫である(2008年製作の映画)

3.5

映画というより緩い映像作品というべきか。フィクションやドラマの枠組み、つまり起承転結に囚われずにやりたいことをやってみました、というような……その結果生まれたのは猫の可愛さが全面に引き出されたほのぼの>>続きを読む

たまの映画(2010年製作の映画)

2.8

言うなれば「After」たまの映画と言うべきか。たまが大ブレイクした時代の映像は全然流されず、四人もしくは三人で活動していたたまの姿も映さない。つまり回想シーンがないのだ。「今」を生きる元たまのメンバ>>続きを読む

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