踊る猫

踊る猫

基準点は 3.8 点

百円の恋(2014年製作の映画)

3.9

これもまた評価に苦しむ……取り敢えず書けることといえば安藤サクラ氏の熱演が凄いこと、程度しかないのだった。徹底的にダメな人間(「百円」の女)が、ボクシングという手段を得てなんとか這い上がろうとする……>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.5

実に掴みどころのない映画だ。取り敢えず言えるのはソフィア・コッポラらしく「女性」と「色男」が魅力的に描かれているな……程度のことだったりする。後の作品を観て行くとこの監督が一作ごとに確実に手法を変えて>>続きを読む

パレードへようこそ(2014年製作の映画)

3.7

評価に苦しむ……つまらないと言うわけではないではないのだが、「これぞ!」とこちらを唸らせてしまうようなところにも欠けるというのも正直なところで、手応えがないと言うか……社会派の映画としてはなかなか頑張>>続きを読む

ニンゲン合格(1999年製作の映画)

4.5

始終「これは絶対に嫌なことが起きる予感がするな……」という感覚、敢えて幼稚な言葉を使えば「おぞましさ」がゾクゾクと感じられた(実際に「嫌なこと」はしばしば起こるのだが)。ホラーというわけではない。ホー>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.7

二度目の鑑賞になる。一度目に観た時はそんなに退屈したわけではないので、点数が低くなるのはこちらがソフィア・コッポラの撮り方に慣れてしまったせいだと思って気にしないでいただきたい。はっぴいえんどやジーザ>>続きを読む

夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.9

甘ったるく味つけしたケン・ローチ的……と言えば怒られるのかもしれないが、甘美な「夢」のために詐欺を働き、そして計画性もなにもないまま蟻地獄に落ちて行くふたりの姿がここではなかなかの演技によって描かれて>>続きを読む

人のセックスを笑うな(2007年製作の映画)

3.6

世評が高い作品だが……純粋に面白かったかどうかと言われればただただ苦痛を感じながら観てしまった、というのが正直なところ。『犬猫』でも健在だった、カメラを全くと言っていいほど定位置に据え続けて撮る姿勢を>>続きを読む

犬猫(2004年製作の映画)

3.6

二度目の鑑賞になる。最初に観た時はとにかく退屈で眠くてしょうがなかった。それ以外の記憶が殆ど残っていないくらいである。だから今回の鑑賞は『人のセックスを笑うな』以後の井口作品を観直すついでであり、従っ>>続きを読む

TIME/タイム(2011年製作の映画)

4.1

いや、アンドリュー・ニコル監督に求めているものをきちんとクリアしつつ更に先鋭化して行くその姿勢には脱帽せざるを得ない! 現代高度資本主義社会の「カネ」を「時間」に置き換えただけの風刺映画……として単純>>続きを読む

シモーヌ(2002年製作の映画)

4.3

『ガタカ』を観て以来アンドリュー・ニコル監督には注目していたが、いや、これもまた傑作だ! 発想としてはごくありきたりなのは『ガタカ』や脚本のみを手掛けた『トゥルーマン・ショー』から変わっていないが、ひ>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

4.2

いや、凄い作品を観てしまったものだ! 私の苦手な SF 映画とあって敬遠していたのだけれど、いざ観てみると『トゥルーマン・ショー』の脚本家らしい(不勉強にしてアンドリュー・ニコルが関わった映画はこの一>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

4.0

『ミツバチのささやき』を観た時にも思ったのだけれど、ビクトル・エリセは「光」を使うのが巧い監督だなと思った。それは逆に言えば「闇」を使うことが巧いということでもある。この映画では「闇」が重要な意味合い>>続きを読む

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

3.5

前評判が高かったのでかなり期待して観たのだが、アテが外れたというか肩透かしを食らったかのような気分になったというのが正直な感想だったりする。意地でも回想シーンを使わず長回しを多用して、扇情的なタッチに>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.2

さて困った。この映画は(検閲を逃れるために装いとしてはファンタジーという意匠を借りて撮影されたのだけれど)説明によって映画を進行させるものではない。むしろ各登場人物の無言の演技によって、寡黙になにも語>>続きを読む

新婚道中記(1936年製作の映画)

3.6

言わずと知れたスクリューボール・コメディの代表作。傑作との前評判を聞いて臨んでみたものの、事前にエルンスト・ルビッチの作品を観てしまったせいか観比べる形になってしまい、ルビッチの洗練されたギャグと比べ>>続きを読む

リスボンに誘われて(2012年製作の映画)

4.0

原作は未読。姫路シネマクラブの例会で観たのだけれど、ジェレミー・アイアンズの演技がなかなか生々しい存在感を放っていると思う。この物語を推進させる探偵役めいた堅物の男の役を、そしてリスボンという異国の街>>続きを読む

Strange Circus 奇妙なサーカス(2005年製作の映画)

3.5

園子温監督は好きだしこの映画も支持したい……のだけれど、そのあまりのエログロぶりに流石にこの映画には匙を投げるしかない、というのが正直なところ。例によって女優たちの熱演が光る一作で、「入魂」という言葉>>続きを読む

近松物語(1954年製作の映画)

4.0

生まれて初めての溝口健二作品。あまり古い映画を観ないことやそもそも「スジ」にしか注目出来ないこちら側の欠点が災いして何処までこの映画を楽しめたかと言われれば返答に困ってしまうところ。とは言え、最初のう>>続きを読む

ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

3.6

評価するのが難しい。魚喃キリコ氏の原作は例によって未読なのでなんとも言いかねるが、女性の「素」の姿ってこんなものなのかな……と、そこでもう判断が止まってしまうのだった。全体としては特にドラマティックな>>続きを読む

記憶の棘(2004年製作の映画)

3.6

これもまた評価に難しい。スタンリー・キューブリックの生まれ変わり……にはならなかったという印象を受けるが、かと言って貶すほどのアラも見つからないので困りものだ。冷ややかな質感を伴った映像と、ニコール・>>続きを読む

水の中の八月(1995年製作の映画)

3.9

リアルタイムで観たのは確か世紀末、つまりノストラダムスの大予言が流行っていた頃のことで「世界の終り」という概念が瀰漫していた時期になる。そういう空気を知っていないとこの映画はなかなか楽しめないかもしれ>>続きを読む

マン・オン・ザ・ムーン(1999年製作の映画)

3.8

これは評価に苦しむ。つまらないわけではない。アンディ・カウフマンというコメディアンは不勉強にして知らないのだけれど、何処までも「お笑い」を目指すこと、というより視聴者の度肝を抜くことを目指して直進し続>>続きを読む

ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)

3.3

ただただ走るローラの姿が魅力的。スジ自体に特に面白味はない。強いて言えばバッド・エンドから二度反復されてハッピー・エンドになるあたりとか、アニメが挿入されているところとかにポップなゲーム感覚を感じさせ>>続きを読む

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)

4.1

非常に評価に苦しむのだが、観ていてスッキリした印象をもたらされたのでこの点数にした。いやまあご都合主義的な展開とか、そういうのが目立たないわけでもないのだけれどボーイ・ミーツ・ガールものとして巧く出来>>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.6

これはまさに問題作。原作はどうなっているのか知らないのだけれどこの映画では「桐島」が現れないことによって(ベケット的に?)重要ななにかの不在について語っているように思われる。話題作を敢えてこのように映>>続きを読む

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

3.9

これはなかなか面白い。佐藤江梨子氏の演技がキマっていて、『ヘルタースケルター』の沢尻エリカ氏を彷彿とさせた。懸命にやっているんだな、という感じで。登場する人物の誰にも共感出来ないところが素晴らしい。自>>続きを読む

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

3.9

終始不穏な空気が漂いっ放しで、ひと時もこちらの気を緩めさせない。ストーリー的に一体なにが起こっているのかはやや理解し難い部分もないではなかったのだけれど、『ドライヴ』に続きニコラス・ウィンディング・レ>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.7

誰もが思いつきそうなネタを、ここまで捻りの効いた作品に仕立てあげた監督と脚本家の手腕は見事と言う他ない。例えばトゥルーマンにとっての一日の始まりに備えてスタンバイして不動のまま立ち続けるエキストラの姿>>続きを読む

紙の月(2014年製作の映画)

3.6

これは評価に困る……肝腎の主人公と浮気相手が惹かれあう展開がかなり端折られているので、その後の彼女の横領という行為に至る説得力が弱いのがいただけないかな、と言うところ。とは言え地味でありながら、手堅く>>続きを読む

ヴィレッジ(2004年製作の映画)

3.9

『シックス・センス』でも特徴的だった「赤」の使い方が実に巧い。これと言ってどぎつい加工をしているわけではないと思うのだが(映像面のことに関しては本当に素人なので、トリックが施されているのだとしたらすみ>>続きを読む

気球クラブ、その後(2006年製作の映画)

3.8

観終えた直後は大したことのない映画だなと思ったのだけれど(失礼!)、後からじわじわと来るものがあったので結果的にこの高評価になった。単純と言えば単純な話だ。気球で空を飛び続けたいと夢を見る男、そんなこ>>続きを読む

ナゴシノハラエ(2015年製作の映画)

3.7

Filmarks での基準点は 3.8 点と決めているので若干点は低くなるが、監督が愛好しているというジャック・リヴェットや溝口健二を一本も観たことがない人間なのでそのあたりは気にしないで欲しい。非常>>続きを読む

ちゃんと伝える(2009年製作の映画)

3.7

EXILE の AKIRA 氏が主演とのことでそんなに期待はしていなかったのだけれど(失礼!)、なかなか演技が巧いと思ったのは私だけだろうか。演技指導に厳しいことで定評のある園子温監督ならではの映画で>>続きを読む

滝を見にいく(2014年製作の映画)

3.7

姫路シネマクラブ例会にて鑑賞。イヤミのないコメディとして楽しむべき佳作だと思うのだけれど、作中で奥村チヨの「恋の奴隷」が歌われるあたりが、男尊女卑のつもりはないのだろうけれど興が醒めてしまったのだった>>続きを読む

有りがたうさん(1936年製作の映画)

3.9

観ている間は特にどうと言うこともないんだけれど、観終えた後じわじわと面白さというか、本当にハートウォーミングな映画なんだなという「温もり」が伝わって来る。一体何処からなのか、それを言葉に出来かねるとい>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.3

これはまた厄介な映画を観たものだ……語れるところから語っていこうか。『インセプション』でも印象的だった雪原のシーンが美しい。ああいう現実なのに幻想的な場面を撮らせたらクリストファー・ノーランの手腕は冴>>続きを読む