踊る猫

踊る猫

基準点は 3.8 点

69 sixty nine(2004年製作の映画)

3.5

点数が比較的辛くなってしまったが、駄作だとは思わないのであくまで好みの問題として考えて欲しい。こちらが村上龍氏の原作に宮藤官九郎氏の躍動感を足したらもっと凄いものが出来たのではないか、と考えただけなの>>続きを読む

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

4.1

調べたところによるとこの映画はかなり引用の羅列によって成り立っているらしい。ジャン=リュック・ゴダールを筆頭にキートンやコクトーといった作家の産物が引かれているというのだけれど、例によってそんなことは>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

4.5

これは面白い! 大量の血液(という意味なのだと思う)が流れ出て来るエレヴェーターのシーンといい、双子の女の子が登場するシーンといい、完全にスティーヴン・キングの原作の持つダイナミックな「動」の部分を切>>続きを読む

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.3

流石は不朽の名作、と言うより他にない。ただ、今この時代にあってこの映画を観てしまうということは、ハートマン軍曹のキャラがある程度「ギャグ」と化してしまった状況下において観るということであって、その意味>>続きを読む

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.2

言わずと知れた不朽の名作。実は恥ずかしながら初めて見ることになったのだけれど、特に後半部分からのアレックスが洗脳されるシーンから転がり落ちるようにして不幸へと雪崩れ込んでいくところが圧巻としか言いよう>>続きを読む

フィルス(2013年製作の映画)

3.6

筒井康隆氏や戸梶圭太氏の小説のようなノリ……というと変だろうか。とにかく登場人物たちの持つある種の「安さ」というか、色々な意味でバカっぽいというのか、そういうブラック・ジョークを交えた人物描写が際立っ>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.3

点数が低くなってしまったが、駄作だとは思わない。ただ単純に私がこの映画に求めるものがこの映画にはなかったというだけのことなので、気楽に観て欲しい。それにしても、この映画は描こうと思えば『ウルフ・オブ・>>続きを読む

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.8

これはソフィア・コッポラ版『都会のアリス』なのではないか、と考えながら私はこの映画を観た。もちろん、この映画はロード・ムーヴィ―ではない。そこからして勘違いだと言われればそれまでである。ただ、主人公の>>続きを読む

マリー・アントワネット(2006年製作の映画)

3.5

点数が比較的低くなってしまったがこれはソフィア・コッポラ監督の責任(?)ではない。映画が駄作だとも言うつもりもない。あくまで私がこのテの歴史物に関して素直に入り込める人間ではないということなので、その>>続きを読む

メメント(2000年製作の映画)

4.1

物語をエンディングから初めてスタートで終わらせるという斬新な時間軸の上で成り立つ物語。表現したいことは分かるし野心も買いたいところなのだけれど、やはり一度オチを知っている人間からすればそのオチに至るま>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.2

『バットマン』は漫画すら読んだことがないのでどうなることかと思って観てみたのだけれど、そんな人間でも面白く観られることが出来た。テーマは「ヒーロー」だろう。ゴッサム・シティから悪を一掃せんとする熱血地>>続きを読む

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.8

上演時間が二時間以内に収まっていたら 4.0 点をつけただろう。とにかく長ったるい。そして、デヴィッド・フィンチャー監督作品にしては「地味」に過ぎる。期待していたトレント・レズナーの音楽も、もちろんデ>>続きを読む

アワーミュージック(2004年製作の映画)

4.2

誠に難しいと称されるジャン=リュック・ゴダールの映画。実はゴダール作品を本格的に観るのはこれが初めてなのであらかじめ苦行に挑むような気持ちで観たのだけれど、相変わらず「物語」を生み出そうという姿勢が欠>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

4.3

相手の夢の中に入れる産業スパイが同じ能力を持つ仲間とチームを組んでアクションを起こすという話。ありがちな夢と現実との垣根が悪夢的に(?)崩れて行く……というようなパターンの話なのではないかと思ったこと>>続きを読む

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

3.4

思春期真っ盛りの女の子と母親のもとにそれまで行方不明だった叔父がやって来て波紋を呼ぶという話。人物の蒸発などミステリアスな出来事が起こるのは確かなのだけれど、それがこの叔父のせいであることなど観ていた>>続きを読む

バベル(2006年製作の映画)

3.5

モロッコ、メキシコ、日本の三つの国で起こる出来事が『21グラム』のように一見すると離れ離れなように見えて次第に絡み合っていくという話。正直なところ、どうも退屈な印象を感じてしまい仕方がなかった。『21>>続きを読む

21グラム(2003年製作の映画)

3.7

それまで出会うことのなかった三人の男女が交通事故に纏わるトラブルで出会い、恋や諍いを繰り返す物語。いや、とにかくひと言で言えば「地味だなあ」という言葉しか出て来ない。この映画が恐らくは低予算で作られて>>続きを読む

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.0

3.9 点にしようかとも思ったのだけれど、エドワード・ノートンとエドワード・ファーロングの演技を買ってもうひとつだけ評価を上乗せした。アメリカ社会における白人優位主義を描いた作品で、白人というマジョリ>>続きを読む

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.1

9.11 で亡くなった父親が持っていた鍵とそれが入っていた封筒に書かれていた「ブラック」という言葉を手掛かりに、ニューヨークの「ブラック」さんを虱潰しに探していく物語。原作は未読なのだけれど、この映画>>続きを読む

LIFE!(2013年製作の映画)

4.2

これはかなりの怪作と言えるだろう。冒頭 30 分ほどの特殊効果を多用した主人公の妄想シーンだけでもうお腹いっぱいになるほど楽しまさせられたのだけれど、その後がロング・ショットを多用した「リアル」な世界>>続きを読む

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

4.3

雪国であるスウェーデンを舞台に、人間であるオスカーとヴァンパイアであるエリが出会うという、やや捻りの加わったボーイ・ミーツ・ガール的な映画。とにかくオスカーの白い肌や貧弱な裸体が印象的で、それが雪景色>>続きを読む

ピンポン(2002年製作の映画)

4.7

これは面白い! 近年稀に観る(自分の中での)ヒット作だった。もちろん、脚本をあの宮藤官九郎氏が手掛けているのだからその時点で面白いのは保証されているようなものだけれど、どこかネジが緩んだような天真爛漫>>続きを読む

ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

4.7

個人的にこれまでの人生で観て来た映画のベスト 10 を上げろと言われれば、間違いなくこの映画が入る。それくらい私は気に入っている映画なので、何度目なのか分からない今回の鑑賞でも私は存分にこの映画を堪能>>続きを読む

座頭市(2003年製作の映画)

4.3

個人的事情により『血と骨』(2004)を観た後にこの映画を観たのだけれど、『血と骨』のビートたけし氏が「ホット」な存在であるのに比べてこの映画では北野武作品らしく寡黙で、余計な台詞はひと言も喋らない「>>続きを読む

血と骨(2004年製作の映画)

4.0

中上健次の小説を思わせるような、暴君としての父親を描いた作品。とにかくビートたけし氏の体躯の逞しいこと。ボクシングをやっておられたからこその逞しさなのだろうが、たけし氏はこの映画で凄まじく暴力を振るい>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.0

二度目の鑑賞。一度目に観た時はこんな映画を作ったラース・フォン・トリアー監督の人間性まで疑ってしまうほど憤りを覚えた。とにかく人が機械仕掛けで不幸に陥ってしまい、それに対して何の救いも与えないところが>>続きを読む

クラッシュ(2004年製作の映画)

4.0

マルチスレッド方式で話は進んでいく。文字通り交通事故という「クラッシュ」から始まって、黒人と白人、富める者と貧しき者、男と女、ヴェテランと新人……様々な人間の間に生じる「クラッシュ」が描かれる。マルチ>>続きを読む

ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.9

言わずと知れたあの村上春樹氏の代表作の映画化。あらすじなどは既に有名過ぎるほどだろうから書かないが、割りと(最後に読んだのが十年以上前なので誤りがあるかもしれないが)原作に忠実なのではないかと思った。>>続きを読む

ケス(1969年製作の映画)

4.3

若き日に撮られたケン・ローチ監督の逸品。短いシーンの積み重ねという語り口が多少ぎこちなさを感じさせるのだが、それもまた味と言えようか。兄のジャドに痛めつけられながら、そして朝六時に起きて新聞配達をして>>続きを読む

太陽(2005年製作の映画)

3.0

困った。私はこの作品を正当な立場から評価出来る人間ではないようだ。実際に観ていても眠気を感じてしまって仕方がなかった。タルコフスキーの『惑星ソラリス』のような……だがタルコフスキーの映画はヒロインの凛>>続きを読む

TAKESHIS’(2005年製作の映画)

3.3

この映画は観客を選ぶ。それこそ「ビートたけし」監督が撮った『みんな~やってるか!』のノリに通じるものがあると思うのだ。不条理というか、ただふざけているだけというか、北野武氏の中のデヴィッド・リンチ的な>>続きを読む

麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

4.1

1920 年のアイルランド情勢を扱った作品。正直に言おう。前半部分は退屈で仕方がなかった。これは私が戦争物の映画を苦手としているからなのかもしれない。ケン・ローチ監督自身もエンターテイメント的に「面白>>続きを読む

HANA-BI(1997年製作の映画)

4.4

北野武氏お馴染みのヤクザと暴力を題材にした映画。銃撃や暴力は言うまでもないが究極の他者否定である。この映画は台詞に多くを依存しない。何か言葉が発せられようとするとその傍から一発撃たれる始末なのだ。だか>>続きを読む

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.0

宇宙空間に投げ出された女性宇宙飛行士が地球に戻るまでのサヴァイヴァルを描いたサスペンス。『アナと雪の女王』を観た時にも漠然と感じたのだけれど、こうした「戦うヒロイン」を描く映画がヒットした背景にはそれ>>続きを読む

クロニクル(2012年製作の映画)

3.8

超能力を手に入れた男の子たち三人の青春群像劇にして悲劇。ファウンド・フッテージ形式によって撮られた映像が、出来事が起こる異常さを異常さと感じさせない日常に足の着いた作品として成立させることに成功してい>>続きを読む

ポール・ヴァーホーヴェン トリック(2012年製作の映画)

3.8

ポール・ヴァーホーヴェン監督が脚本を公募して、寄せ集められた中からエッセンスを凝縮して撮られた『トリック(原題は "Tricked" 。つまり「ハメられた」という意味か)』と、そのメイキング映像を合わ>>続きを読む