踊る猫さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

踊る猫

踊る猫

基準点は 3.8 点

映画(362)
ドラマ(0)

ゾディアック(2006年製作の映画)

3.4

振り返ってみると私はこの Filmarks で同じデヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』に 3.3 点をつけているのだった。『ソーシャル・ネットワーク』より面白いというわけではない>>続きを読む

ニノチカ(1939年製作の映画)

4.8

これは面白い! この映画はエルンスト・ルビッチの作品の中でも傑作と名高いのだけれど、正直観終えた直後は「なんかいつものルビッチだな、意外性がないな……」と思っていたのにそれこそ後からじわじわと感動が沸>>続きを読む

シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.9

二度目の鑑賞。正直二度目に観た時は 3.7 点、初見の時は 4.0 点の出来かなと思ったので足して二で割ってみた。しかしどうにも語りにくい映画だ。マーティン・スコセッシの映画も例によって『タクシードラ>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.3

『ゾディアック』と『ゴーン・ガール』は未見なので何とも言えないのだけれど、やはり自分にとってデヴィッド・フィンチャー監督作品で何が好きかというとこの『ファイト・クラブ』ということになる。チャック・パラ>>続きを読む

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(2013年製作の映画)

4.1

矛盾する表現を使うが、ある意味では実に寒々しい映画である。劇中の季節が冬であることやうっすらと雪が積もった中を主人公が歩く場面があるからそういう印象を抱いたのと、売れないミュージシャンである主人公が皮>>続きを読む

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

3.6

トラン・アン・ユン監督のデビュー作。まだまだ撮り方としてはぎこちなさを感じるのは私だけだろうか(お得意の長回しもそれほど多用されていないし……)。この映画はヴェトナムの日常を巧みに切り取っていると思う>>続きを読む

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)

4.3

なんと言うべきか……難解と言えば難解なようであって、実は恐ろしく単純な映画でもあるような気がする。事務的にストーリーを整理してしまえば三兄弟の長男が生まれてから大人になるまでを描いた話なのだけれど、特>>続きを読む

1.0 【ワン・ポイント・オー】(2004年製作の映画)

4.2

点数は高いがこれはあくまで私の「好み」に合ったものであるという理由によることをまず強調しておきたい。そうでなければこの寸評を読んで「騙された!」と訴える人が出て来かねないので。いや、実に不条理な物語で>>続きを読む

夏至(2000年製作の映画)

3.8

兄と妹、姉と弟、学生たち……様々な人々の身に起こる恋愛関係を描き切った作品。近親相姦の匂いがするんじゃないかと思うほどこの映画では上述した家族がふたりずつ仲睦まじくじゃれ合い(この映画では異様なほどに>>続きを読む

シルビアのいる街で(2007年製作の映画)

4.2

ビクトル・エリセをして「現代スペインで最も優れた映画作家」と言わしめた監督の作品ということで興味を惹かれて観てみた。これが地味に(と言うと失礼だけれど)面白い。プロットを相当に雑に整理してしまうと街中>>続きを読む

アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)

4.2

振り返ってみれば私は『21グラム』で 3.7 点、『バベル』で 3.5 点をつけているので処女作であるこの作品がそういった作品に比肩する出来なのかと考えてみるに、そういうことでもないようだ。少なくとも>>続きを読む

天使(1937年製作の映画)

4.0

まずはやはりマレーネ・ディートリッヒの美しさに息を呑んでしまう。私自身こういう古典映画を観るのはなかなかなかったことなので、新鮮な気持ちで観られることが出来た。ウェブサイトを色々調べてみると、この映画>>続きを読む

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.3

点数は高いが、矛盾するが万人には薦めない。少なくともこの映画を「本気で」観たいのであれば『ボーイ・ミーツ・ガール』から始まる三部作を下準備として観て、なおかつ出来ればオムニバス映画『TOKYO!』に収>>続きを読む

生活の設計(1933年製作の映画)

4.2

観ていて、「え? もうそんなに時間が経ったの?」と思わせられるくらいに惹き込まれてしまった。強烈な感動があるわけではない。カタルシスを得られるわけでもない。悪く言えば、観たあとに何も残らないような類の>>続きを読む

自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.8

第二次世界大戦直後の混迷を極めたローマで起こる悲劇。主人公の自転車が盗まれてしまい仕事が出来なくなるというものなのだが、この映画はその進行の過程で「誰が自転車を盗んだか」という点に的を絞られていない印>>続きを読む

ファーゴ(1996年製作の映画)

4.0

ストーリーテリングの妙でこちらを惹きつける映画である、と思った。もちろん大雪原の荒涼とした風景も印象的ではあるのだけれど、スティーヴ・ブシェミとピーター・ストーメアという悪役ふたりの暴走と仲間割れ、殺>>続きを読む

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

3.5

ハンナ・アーレントがイスラエルでのアイヒマンの裁判について執筆する過程を描いた「フィクション」。個人的にはどうしてももやもやするものを感じてしまった。ショットの美しさで魅せる映画でもないし、筋立てもさ>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.3

荒涼とした荒野の風景、そしてそれに濃い影を落とすライ・クーダーのスライド・ギターが印象的だ。正直なところを言えばライ・クーダーと言えばスライド・ギターを弾く人というような印象しか持ち合わせていなかった>>続きを読む

シザーハンズ(1990年製作の映画)

4.0

ティム・バートンによる初期の逸品。それまで「城」で暮らしていた、両手がハサミである人造人間が人間社会に溶け込みそして手酷い傷を負ってしまってしまうまでが、ティム・バートンらしく音楽を多用しながら語られ>>続きを読む

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

4.0

今日でも十分に「カッコいい」ものとして通用しよう家具や家屋のデザインに目を見張る。だがそんな富豪の家に住む子どもはそうした環境に辟易しており、道行く人に悪戯をして遊ぶ始末。主人公の伯父さんはそんな子ど>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.4

町山智浩氏が薦めて居られたので観た一本。原作を読んでいたのでオチは分かっていた。だが、原作にはない味わいがあって、正直なところを言えばこの映画を観て涙を誘われてしまった。それだけでも私の(乏しいのだが>>続きを読む

ロッキー(1976年製作の映画)

3.8

町山智浩さんがお薦めしていたので、『ロッキー』シリーズは「4」(対戦相手がドルフ・ラングレン)しか観たこともないということもあって観てみた。誰もが知る通り、シルヴェスター・スタローンはこの映画で一躍有>>続きを読む

アキレスと亀(2008年製作の映画)

3.9

アートの真髄を極めようとする売れない画家とその画家を献身的に支える女性の物語。なまじ子どもの頃に褒められたばっかりに人生を棒に振った男の悲喜劇……という観方も出来るだろう。アートの斬新な試みにチャレン>>続きを読む

Dolls ドールズ(2002年製作の映画)

4.2

『BROTHER』で見せた、何も語らないことによって全てを語らせるという手法がここでも活きている。北野武監督の美学が凝縮したような一作なのではないかと思う。北野武監督と言えば言うまでもなく「キタノブル>>続きを読む

菊次郎の夏(1999年製作の映画)

4.4

悲劇が続く北野武映画に関してはその暗さに辟易していたところがあるのだけれど、これは『都会のアリス』を思わせるロード・ムーヴィ―の香りが漂っており、さっぱりした爽やかなラストを楽しむことが出来た。とは言>>続きを読む

マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

4.3

二度目の鑑賞。一度目は Filmarks で 3.8 点(つまり基準点)をつけてしまったのだけれど、半ば眠りながらの鑑賞だったせいでそうなってしまった。惜しいことをしたとつくづく思う。改めて観直してみ>>続きを読む

青い春(2001年製作の映画)

3.5

信頼出来る筋の方からは「駄作」と評されていたのだけれど、劇伴をあのミッシェル・ガン・エレファントがやるということと『ナイン・ソウルズ』を撮った豊田利晃氏がメガホンを取ったということで、正直かなり楽しみ>>続きを読む

監督・ばんざい!(2007年製作の映画)

3.2

『TAKESHIS'』といい今作といい、北野武監督が喜劇を撮ろうとするとこんなふざけたものになるのは何故なのだろう。『TAKESHIS'』は過激な「役者」としての自己解体作業だったのに対してこの作品で>>続きを読む

私の男(2013年製作の映画)

4.0

とにかく二階堂ふみ氏の佇まいと言ったら! 清楚な女子高生役から垢抜けた派遣社員役までを多彩に演じ切っておりしかもどこにも無理がない。こんなに役柄の幅が広い女優も珍しいのではないか。不勉強にして知らなか>>続きを読む

TOKYO!(2008年製作の映画)

3.7

レオス・カラックス目当てでこのオムニバス形式の映画を観たのだけれど、タイトル通り本当に「メルド」(糞)だなあという印象を抱いてしまう。レオス・カラックスが「天才」なのは周知の事実だと思うのだけれど、「>>続きを読む

2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

4.6

これまでスタンリー・キューブリックの作品を折に触れて観て来たのだけれど、その中では今回のこの作品が群を抜いて面白かった。現在の映画を観慣れた目にも十分に斬新に映る宇宙船や様々なガジェットのデザイン。無>>続きを読む

エド・ウッド(1994年製作の映画)

3.5

春はまだ遠いはずなのに(あるいは部屋を暖かくし過ぎたせいか)迫り来る眠気に耐えながらこの映画を観た。なので、印象的なシーンも何も覚えていない。酷い観衆も居たものだが、敢えて言えばこの映画は「才能」の持>>続きを読む

デッドマン(1995年製作の映画)

4.0

ジョニー・デップ主演による結構硬派(?)な西部劇。ジョニー・デップという俳優のことはよく知らなかったのだけれど、この映画を観てチェックする必要があるように思われた。ひ弱なおぼっちゃまなキャラクターが、>>続きを読む

夏の終り(2012年製作の映画)

3.5

ジム・オルークが音楽を担当しているということからこの映画に興味を持って観たのだけれど、その分こちらの期待値が高過ぎたのかもしれない。素直にストーリーを楽しむことが出来なかった。正直なところ彼らが何故知>>続きを読む

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)

4.2

二度目の鑑賞。黒沢清氏がセルフパロディを行った作品、と私は解釈した。パイプのようなもので人を殴るシーンは『CURE』に通じるものがあり、廃墟の頻出は『降霊』『回路』『叫』を連想させるものがある。そして>>続きを読む

わたしを離さないで(2010年製作の映画)

3.9

カズオ・イシグロによる SF (?)小説の映画化。これと言って引っ掛かりもなく、まるでざる蕎麦でも食べるようにツルツルと味わえる作品だなと思って改めて調べ直してみると、監督があのヴィデオ・クリップ界の>>続きを読む