踊る猫さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

踊る猫

踊る猫

基準点は 3.8 点

青い春(2001年製作の映画)

3.5

信頼出来る筋の方からは「駄作」と評されていたのだけれど、劇伴をあのミッシェル・ガン・エレファントがやるということと『ナイン・ソウルズ』を撮った豊田利晃氏がメガホンを取ったということで、正直かなり楽しみ>>続きを読む

監督・ばんざい!(2007年製作の映画)

3.2

『TAKESHIS'』といい今作といい、北野武監督が喜劇を撮ろうとするとこんなふざけたものになるのは何故なのだろう。『TAKESHIS'』は過激な「役者」としての自己解体作業だったのに対してこの作品で>>続きを読む

私の男(2013年製作の映画)

4.0

とにかく二階堂ふみ氏の佇まいと言ったら! 清楚な女子高生役から垢抜けた派遣社員役までを多彩に演じ切っておりしかもどこにも無理がない。こんなに役柄の幅が広い女優も珍しいのではないか。不勉強にして知らなか>>続きを読む

TOKYO!(2008年製作の映画)

3.7

レオス・カラックス目当てでこのオムニバス形式の映画を観たのだけれど、タイトル通り本当に「メルド」(糞)だなあという印象を抱いてしまう。レオス・カラックスが「天才」なのは周知の事実だと思うのだけれど、「>>続きを読む

2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

4.6

これまでスタンリー・キューブリックの作品を折に触れて観て来たのだけれど、その中では今回のこの作品が群を抜いて面白かった。現在の映画を観慣れた目にも十分に斬新に映る宇宙船や様々なガジェットのデザイン。無>>続きを読む

エド・ウッド(1994年製作の映画)

3.5

春はまだ遠いはずなのに(あるいは部屋を暖かくし過ぎたせいか)迫り来る眠気に耐えながらこの映画を観た。なので、印象的なシーンも何も覚えていない。酷い観衆も居たものだが、敢えて言えばこの映画は「才能」の持>>続きを読む

デッドマン(1995年製作の映画)

4.0

ジョニー・デップ主演による結構硬派(?)な西部劇。ジョニー・デップという俳優のことはよく知らなかったのだけれど、この映画を観てチェックする必要があるように思われた。ひ弱なおぼっちゃまなキャラクターが、>>続きを読む

夏の終り(2012年製作の映画)

3.5

ジム・オルークが音楽を担当しているということからこの映画に興味を持って観たのだけれど、その分こちらの期待値が高過ぎたのかもしれない。素直にストーリーを楽しむことが出来なかった。正直なところ彼らが何故知>>続きを読む

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)

4.2

二度目の鑑賞。黒沢清氏がセルフパロディを行った作品、と私は解釈した。パイプのようなもので人を殴るシーンは『CURE』に通じるものがあり、廃墟の頻出は『降霊』『回路』『叫』を連想させるものがある。そして>>続きを読む

わたしを離さないで(2010年製作の映画)

3.9

カズオ・イシグロによる SF (?)小説の映画化。これと言って引っ掛かりもなく、まるでざる蕎麦でも食べるようにツルツルと味わえる作品だなと思って改めて調べ直してみると、監督があのヴィデオ・クリップ界の>>続きを読む

ブンミおじさんの森(2010年製作の映画)

3.9

何故幽霊が現れても平然として居られるのか? 何故精霊が現れても彼らは食事を止めないのか? そういうところにいちいち引っ掛かりを覚える方はこの映画を観るのは難しいだろう。タイの土俗的な要素を徹底して反ハ>>続きを読む

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

4.1

巷ではキリストを超えたとまで称される前田敦子氏に関しては AKB48 に関して一ミリも興味がなかったもので、動く前田氏を観るのはこれが初めてとなる。ぶっきらぼう/自然体な演技が板についており、逆に言え>>続きを読む

ユリシーズの瞳(1995年製作の映画)

4.4

緊迫するバルカン半島情勢を描いており、特にラスト近くでのサラエヴォの街並みには言葉を失ってしまう。実にほろ苦いストーリーだ。政治的な知識があればもっと楽しめたかもしれないと思うと悔やまれる。個人的には>>続きを読む

トニー滝谷(2004年製作の映画)

4.2

二度目の鑑賞。顔と名前を覚えるのが苦手なので、初見では宮沢りえ氏のひとり二役に全然気づかないというミスを犯してしまった。それでそのあたりを踏まえて観たのだけれど、奔放な女性と腰の低い女性という結構演じ>>続きを読む

エンジェリック・カンヴァセーション(1985年製作の映画)

3.0

二度挑戦して、二度爆睡した。三度目の鑑賞でようやく最後までついて行くことが出来たのだけれど、正直私にはお手上げの代物である。デレク・ジャーマンを舐めていたわけではない。ザ・スミスのヴィデオクリップ程度>>続きを読む

ユメ十夜(2007年製作の映画)

3.9

夏目漱石の名作『夢十夜』を様々な監督が料理したアンソロジー。実相寺昭雄氏、及び市川崑氏の作品は流石に巨匠だけあって凄味を感じた。だが、私の好みの問題もあるのだけれど集中で一番興味深いなと思ったのは清水>>続きを読む

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

3.8

コーヒーを美味しそうに飲んでいるシーンから、私はジム・ジャームッシュ『コーヒー&シガレッツ』を連想してしまった。実際にこのふたりの監督は個人的につき合いもあるそうで、そう考えてみれば『愛しのタチアナ』>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

アキ・カウリスマキは分かりやすいスーパーヒーローやカリスマを描かない。描かれているのはむしろ冴えない男女ばかりで、その庶民的な佇まいがこちらを惹きつけるのだろうと思う。作風としてはケン・ローチから政治>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

3.9

スタンリー・キューブリックの作品は全て観たわけではないが、割りと分かりやすい部類に入るであろう一作。冷戦構造の時代の最中にあってこんな作品を作ってしまうということは、キューブリックの皮肉もしくは悪意以>>続きを読む

レスラー(2008年製作の映画)

3.8

老いさらばえたレスラーが再起を掛けて奮闘する……例えばこういった要約だけで『ロッキー』のようなサクセス・ストーリーを連想するとすれば、それはお門違いだとしか言えない。ここにあるのは、ただただ落ちぶれた>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.7

hulu にて。何度目の鑑賞になるのか分からないのだけれど、やはりこの映画は傑作なのではないかと考えた。『リング』などの和製ホラーに通じる伝播して行く恐怖。それを分かりやすいおどろおどろしさで描くので>>続きを読む

それぞれのシネマ 〜カンヌ国際映画祭60回記念製作映画〜(2007年製作の映画)

4.2

ひと口に映画館をテーマにするといっても、色々な切り口があるのだなということを再確認させられる。原始的な、村の壁にスクリーンを張って上映するといったものから洗練された映画館に至るまで。私は例によってスク>>続きを読む

アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

4.3

ニコール・キッドマンの裸身から始まり、観る者をエロティックな異世界へと連れて行く冥界めぐりのような作品。冷え切った映像の美しさは流石はキューブリックといったところで、私は十二分に楽しむことが出来た。キ>>続きを読む

イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

3.4

ジュリエット・ビノシュを観たかったのでそれに関しては満足出来た。あとはクリスティン・スコット・トーマスの演技に惹かれたというところで、つまり私はこの映画を「女性たちの映画」だと思って観ていたことになる>>続きを読む

アウトレイジ(2010年製作の映画)

4.0

映画を撮るのが巧くなって行ったり、あるいは耳目を集められるようになればなれるほどその人物が自分から遠のいて行くように思う……そういう人物がこの Filmarks に集う方の中にはひとりかふたり居るので>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

4.2

有名だからというので『ストレンジャー・ザン・パラダイス』あたりからジム・ジャームッシュを観てみて挫折した方はこの映画から入り直すのがいいのではないか、と思う。ジム・ジャームッシュにしては、という但し書>>続きを読む

BROTHER(2000年製作の映画)

4.3

余計な台詞で説明して全てを台無しにしてしまうのではなく、あくまでも寡黙に(つまり言葉に頼らずに)ストーリーは展開していく。この映画を観れば、北野武氏が如何に世界に通じる監督として遇されているのか分かる>>続きを読む

映画に愛をこめて アメリカの夜(1973年製作の映画)

3.5

映画制作の舞台裏を描いたような作品。映画を作るにあたっては巨額のカネが動き、セットや小道具が作り込まれ、それだけではなく人物のメンタル面でのケアも必要になるのだな、という……トリュフォー作品は実はこれ>>続きを読む

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

3.9

アメリカン・ニューシネマの代表作……そんなことは全然知らずに、友人に薦められるがままに観てしまったのだけれど、なかなかの秀作だった。精神病院を舞台に、秩序で患者を縛りつけようとする看護士とそんな秩序か>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.8

五つの街を舞台にしたオムニバス形式の短篇集。基本的にタクシーの車内という閉じられた空間で物語が成り立つので密室劇というか、一歩間違えれば息苦しくて仕方がなくなるところをジム・ジャームッシュの書いた脚本>>続きを読む

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.8

スタンリー・キューブリック作品の中ではさほど有名ではないこの映画だが、私は面白く観た。ある意味もっともキューブリックらしい作品ではないだろうか。お城の映像や衣服の再現の徹底ぶり、そして自然光で撮られる>>続きを読む

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

3.8

二度目の鑑賞になる。初見の段階では 4.2 点をつけていただろう。つまり、再鑑賞したところ思っていたより面白くなかった、ということになる。これは私のコンディションの問題だと思うので気にせず、出来ればこ>>続きを読む

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

4.2

必要最小限にまで削りに削られた台詞。泥酔してポンヌフの上で笑い転げるジュリエット・ビノシュとドニ・ラヴァン。水上スキー、火吹き、疾走シーン……前作を彩っていた鮮やかな色彩はここにはもうない。あるのは仲>>続きを読む

スモーク(1995年製作の映画)

4.5

クリスマスになると観てみたくなる作品。今年もクリスマスはこの映画を観ることで祝った。数度目の鑑賞になるのだけれど、進行に驚くほど無駄がないことに気づかされる。これはポール・オースターの脚本の巧さによる>>続きを読む

汚れた血(1986年製作の映画)

3.6

「アレックス三部作」の二作目。ゴダールの再来……とまで評されたと聞いたのだけれど、ゴダールに関しては苦手意識があるものでそれもあってか他の方のようには素直に入り込めなかった。楽しみ方が分からなければ楽>>続きを読む

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.2

『パニック・ルーム』あたりからデヴィッド・フィンチャーがどんどん遠のいて行くような気がしていたので、あまり期待をせずに(失礼!)観たのだけれどなかなか面白かった。原因のひとつとしては、この映画はかなり>>続きを読む